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国道425号川又工区、年度内に一部供用開始へ 〈2017年5月31日〉

2017年05月31日 08時30分00秒 | 記事

昨年貫通し今年度供用を開始する川又一号トンネル


 平成26年度から本格着工している印南町内を通る国道425号で唯一の未改良区間の上洞~川又間(延長2800メートル)の川又工区は、今年度中に貫通した川又第一トンネルを含む一部の供用を開始する。国道425号は町を縦貫する唯一の幹線道路で、拡幅工事など整備が進み、川又工区が完成すればほぼ整備が完了する。

 同町を縦貫する国道425号は、印南原地内の大峠区間や平成14年度から着手し一昨年完了した田ノ垣内~上洞間(切目川バイパス)など拡幅や改良工事と整備が進み、川又工区を残しほぼ整備を終えている。
 工事は4~5メートルの幅員を7メートルに拡幅し2車線(片側1車線)にするほか、2つのトンネルを設ける。平成24年度から事業に着手し、測量や設計に取り組み、25年度からは用地買収に入り、26年度から現場着工し、用地買収も完了。昨年度は27年度から取りかかっていたメーン工事でもある延長151メートルの川又第一トンネルが貫通したほか、盛り土や護岸工事などに取り組んだ。
 県は今年度当初予算に工事費4億5000万円を計上。建設予定の川又第二トンネルまでの拡幅や盛土中に補強材を敷設する補強土壁などの工事に取り組む。また、貫通している川又第一トンネルを含む約600メートルの一部区間について年度内に供用を開始する。
 当初は今年度末完成をめざしていたが、1号橋(延長20・4メートル)は30年度中、二号トンネル(延長99メートル)は31年度中の着工予定と予算などの関係から数年ずれ込む見通し。印南町にとって国道425号全線整備は悲願でもあり「生活道としての利便性だけでなく、近い将来、懸念される東南海・南海地震に備えた緊急輸送道路確保の面などからも重要」と早期完成を待望。県は「一日も早い完成をめざしたい」としている。


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久留米啓史・日高川町長初登庁で決意 〈2017年5月30日〉

2017年05月30日 08時30分00秒 | 記事

職員らが見守る中、花束を手に笑顔で初登庁した久留米町長


 去る16日告示の日高川町長選挙で無投票初当選した久留米啓史氏(61)=江川=が29日、職員や議員、支持者らの出迎えを受ける中で初登庁。職員への訓示で久留米新町長は「住民の皆さんを一番に考えた町政を進め、皆さんと協力して豊かな日高川町を創り上げたい。約束した5つの政策目標を1つ1つ積み上げて行くために一生懸命に努力したい」と決意を示した。

 職員や議員はじめ支援者が役場前に訪れ、午前8時30分に到着した久留米町長は花束を受け取り、「ありがとうございます」と感謝、笑顔で初登庁。町長室のいすに座り「身の引き締まるという思いで、重みを感じますが、落ち着かない気持ちです」。
 庁舎3階で行われた就任式では、職員を代表して湯川宗一教育長、龍田安廣議長が就任を祝い、ともに町政発展に努めたいとあいさつ。久留米町長は「多くの皆さんに助けてもらい当選させて頂いた。今まで以上に住民の皆さんのために一生懸命に働かせて頂こうと考えているが、私一人では何も出来ない。職員の皆さんの協力をお願いしたい」と語った。
 政策目標について「選挙の中で、住民の皆さんを一番に考えた町政を進めるとともに、協力して『豊かな日高川町を創り上げたい』と訴えました」と述べ、産業振興、人口維持の推進、住民に優しい行政の推進、災害に強い町づくり、行財政改革の推進-の5つの政策目標を説明。「いずれも重要な過大だが、中でも人口維持の推進は喫緊の課題。さらに若者定住につながる新たな取り組みを検討したい」などと述べた。
「豊かな町づくり」のスローガンについて、「選挙運動を通じ、町域の広さや地域の違いを感じた。どこに住んでいても、その地域の人が幸せを感じる、暮らしやすい町だと思えるような豊かな町を創り上げたい。それには職員の協力が必要。住民の意見を反映させ、職員の皆様も感じていることを聞かせてほしい。住民は、職員に期待をしていますのでともに頑張っていこう」と力強く語った。
 6月中旬に初の定例議会が開かれるが、4年間不在だった副町長について「6月議会に提案したい」と述べ、副町長を置く考えを明らかにした。


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管内7市町共同運営で市役所に「消費生活相談窓口」7月開設 〈2017年5月28日〉

2017年05月29日 08時30分00秒 | 記事

7月から市役所で開設する相談窓口


 管内7市町が、7月から共同で「日高地域消費生活相談窓口」を開設し、相談業務を始める。高齢者等を狙った悪質商法が多種多様化、巧妙化し、被害者が後を絶たないことから日高地方で相談窓口を一本化し、住民からの相談に適切に対応できる態勢を整える。相談窓口は御坊市役所に設置し、専門の相談員2人が常駐、各町を巡回して住民からの相談にあたる。広域自治体での取り組みは県下初めて。

 全国的に振り込め詐欺や買え買え詐欺などの悪質商法は多種多様化し、その手口も巧妙化している。特に高齢者はだまされた意識がないまま高額な契約を結んだり、おかしいと思っても相談する相手がいないケースが多いという。行政や警察など関係機関が被害に遭わないように啓発などを行っているが、被害が後を絶たないのが現状。
 消費者ホットライン「188」(いやや!泣き寝入り)の周知と併せて日高地方で相談窓口を一本化し、住民からの相談に適切に対応できる態勢を整えようと、7市町が共同で相談窓口を開設、運営する。県消費生活センターは県下で和歌山市と田辺市にしかない。開設に伴い7市町が県の立ち会いの下で「日高地域消費相談の広域的対応に関する協定書」を締結済み。
 相談窓口は御坊市が市役所1階会議室を490万円(全額国の交付金)かけて改修して設置。4月から消費生活専門相談員の資格を持つ岡田昌代さん(52)=美浜町=と山下智左枝さん(60)=湯浅町=の2人を市の臨時職員(常勤)として雇用。1人は市役所に常駐、もう1人は6町を巡回する。
 開設に向け、2人は独立行政法人国民生活センター主催の研修を受けるなどスキルアップに努めており「相談が遅れると解決が困難になるので疑問、不審、不安に思うことがあれば一人で悩まず、すぐに相談に来てください」「消費生活相談の認知度を高め、地域に密着した相談業務にあたりたい」「気軽に相談に来られる雰囲気づくりを心掛けたい」と話している。
 市役所の窓口は平日の午前9時から午後5時まで相談を受け付ける。巡回相談(平日)は由良町が第1・3火曜日、美浜町は第1・3水曜日、みなべ町は第1・3木曜日、日高町は第2・4火曜日、日高川町は第2・4水曜日、印南町は第2・4木曜日のいずれも午後1時から4時まで受け付ける。


通話録音機を無料で貸し出し
消費者被害防止へ活用呼びかけ

 市商工振興課は、消費者被害防止へ県の通話録音機モニター事業の活用を呼びかけている。
 警告メッセージと録音機能の付きの「通話録音機」で、県が県警、市町村と連携して無料で貸し出している。
 対象は市内在住の65歳以上の1人暮らし、高齢者のみで生活している世帯で、機器を設置できる固定電話を持っている人。問い合わせは同課(電話23・5531)へ。


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由良町衣奈小学校が管内初のコミュニティスクール設置 〈2017年5月27日〉

2017年05月27日 08時30分00秒 | 記事

CSが設置された衣奈小

初会議で寒川教育長が事業を説明


 地域と学校が連携し子ども達を育てようと文部科学省が全国的に進めているコミュニティスクール事業で、由良町衣奈小学校(山名将和校長・全校児童25人)が学校運営協議会を立ち上げ、管内初のコミュニティスクール(CS)を設置した。同町では学校・家庭・地域が一体となって子どもを育てる共育コミュニティを展開しており、これまでの取り組みを生かした学校支援に力を入れていく。

 CS(学校運営協議会を設置している学校を指す)は幼稚園、小中学校、高校、特別支援学校が対象で、学校が地域との連携を深めることで地域との組織的な連携・協働体制が継続できる持続可能な仕組みがあることに加え、協議会を通じて子どもたちが抱える課題・地域での子育てなど目標やビジョンが持てる、学校長作成の学校運営基本方針を承認することで地域住民も役割分担をもって取り組めるのがメリット。
 県は20年度から家庭や地域が学校教育を支援する「共育コミュニティ」事業を展開し、国のCS事業を受け「きのくにコミュニティスクール」と名付け、各市町村の教育委員会に設置を呼びかけている。
 衣奈小学校運営協議会は町教育委員会の任命を受けた地元区長、民生児童委員、地域共育コーディネーター、衣奈会館長、学識経験者、学校評議員、同校PTA会長、校長や教頭の計12人で構成。
 去る17日に同校で開いた初会議では協議会の運営について説明、学校の運営方針を承認し、役員選出で会長に坂田善幸さん、副会長に浜口龍弘さんを選んだ。
 衣奈小は1・2年、3・4年、5・6年の完全複式学級で、参加した委員から複式学級の授業の具体的な取り組みについて質問があり、学校側は学校支援員を配置したり、研究授業を行い教師の授業力をつけるなど工夫していると説明。
 また、衣奈地区がワカメの養殖が盛んなことから地元漁業者に種付けや水揚げしたワカメの天日干しを指導してもらうなど長年にわたり郷土学習を実施していることも取り上げ「今後は農業体験を取り入れてはどうか」などの意見も聞かれた。
 同地区では、県の子どもの居場所づくり事業として昨年度から「子ども未来塾」を開設して指導員による学習支援を実施しており、子どもたちの間では仲間づくりにつながり、良い影響を及ぼしていることも報告された。今後は、地域とのつながりを深め、体験学習など充実させたいとの声もあり、授業に反映していくようだ。町教委では3年以内に、他の2小学校、1中学校でも協議会を設置したい考え。
 県教委によると、法改正によりCS設置が努力義務となり全国的に設置が進む方向。県内では、現時点(5月25日現在)で衣奈小のほか、新宮市内の1中学校、有田市内11小中学校で10の学校運営協議会が設置されており、29年度は小中学校や県立高校、特別支援学校の計94校で設置される計画だという。


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歯と口の健康ポスター・標語コンクール入賞作品決まる 〈2017年5月26日〉

2017年05月26日 08時30分00秒 | 記事

大野聖士朗君の作品

芝一輝君の作品

佐川真喜君の作品


 6月4日からの平成29年度歯と口の健康週間を前に、日高歯科医師会(柏木健生会長)と日高地方学校保健会(弓倉正啓会長)は20日、「歯と口の健康ポスター・標語コンクール」の日高地方審査を行い、入賞作品が決まった。ポスターは小学校低学年の部で大野聖士朗君(上南部3年)、同高学年の部で芝一輝君(名田5年)、中学校の部で佐川真喜君(松洋3年)が特選、ほか入選6点、佳作19点、標語の入選9点が選ばれた。ポスターの特選と入選、標語の入選は8月の県審査に進む。

 歯と口の健康意識向上へ毎年小中学校を対象に募集。今年はポスターが小学校低学年26点、同高学年35点、中学校19点、標語は小学校低学年11点、同高学年13点、中学校20点の応募があった。両会が審査した結果、ポスターは各部門で特選1点、入選2点、佳作5~8点、標語は各部門入選3点が選ばれた。
 ほか、日高歯科医師会の推薦で8020(80歳になっても20本の歯を保つ)賞表彰の受賞者も決まった。ポスター、標語の入賞者と8020賞受賞者は6月3日に日高川町農改センターで開催される第20回よい歯のフェスティバルで表彰され、会場で2、3の両日、ポスター、標語の全応募作品が展示される。
 ポスターの入選、佳作、標語の入選、8020賞受賞者は次の皆さん。
 【ポスター】〈入選〉小学校低学年=田村結茉(笠松1年)小西真利那(名田1年)▽小学校高学年=〆木愛海(寒川第一4年)芝美紀(名田4年)▽中学校=佐藤寧々(松洋2年)辻本琴末(御坊3年)〈佳作〉小学校低学年=林夏希(笠松2年)山本花(衣奈1年)川島亜寿賀(名田3年)中松紗更(上南部3年)川口美咲(川原河1年)森口果凛(名田2年)▽小学校高学年=石倉優心(川辺西4年)山本真央(名田5年)原出悠揮(名田4年)林歩夢(切目6年)谷口優美(和佐6年)野村圭佑(稲原5年)池田菜七実(寒川第一4年)宮川千夏(同4年)▽中学校=宮崎彩華(大成2年)柏原咲希(松洋1年)田村真唯(御坊3年)古田皓子(大成2年)古部直裕(丹生1年)
【標語】〈入選〉小学校低学年=平野文助(中津2年)「強い歯で ごはんがすすむ 元気な体」、辻秋奈(名田3年)「朝昼ばん 食べたら みがこう シャカシャカシャカ」、小川桃華(上南部1年)「はブラシと フロスをつかって はもげんき」▽小学校高学年=松本羽礼(印南5年)「歯みがきは 将来へつなぐ 第一歩」、井川咲世(同6年)「歯みがきで いろんな笑顔 うまれるよ」、土谷龍飛(切目4年)「歯みがきで いつもきれいに いい気持ち」▽中学校=笹のぞみ(丹生3年)「笑顔をね すてきにみせる きれいな歯」、玉置華ノ葉(美山3年)「朝、昼、夜 忘れずみがこう 歯と心」、片山有咲(切目1年)「いつまでも かがやけ笑顔 歯と共に」
【8020賞】鳥居貞代(85)=日高川町=、今川章司(80)=同=、西村包子(80)=美浜町=、水田絹(85)=御坊市=、福島達昌=同=。


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美浜町で松くい虫薬剤地上散布始まる 〈2017年5月25日〉

2017年05月25日 08時30分00秒 | 記事

スパウターを使った薬剤散布作業の様子


 美浜町は24日、町内の煙樹海岸松林一帯で、今年度第1回の松くい虫防除のための薬剤地上散布を実施した。
 駆除するのは主に、マツノマダラカミキリ。松の幹のなかに入って木を枯らすマツノザイセンチュウを、体に付けて飛び交うことで、センチュウを拡散させてしまう。町ではカミキリが増え始めるこの時期に毎年行っている。
 24日は早朝4時ごろから午前中、薬剤業者や町と県の職員らが作業にあたった。スミパイン乳剤を180倍に薄め、スパウターと呼ばれる大型噴射機と動力噴霧機を使って松に噴射した。
 薬剤地上散布は6月13日に2回目、7月4日に3回目を行い、防除を徹底する。


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日高川町美山支所庁舎建て替えと周辺整備を検討会が答申 〈2017年5月24日〉

2017年05月24日 08時30分00秒 | 記事

築38年以上が経過し老朽化した役場美山支所庁舎(旧美山村役場)


 築約40年が経過し、老朽化した日高川町役場美山支所の今後のあり方などについて検討してきた「美山支所庁舎とその周辺整備検討会」が、市木久雄町長に「現庁舎解体撤去と効率的な新庁舎建設」「バスターミナル移転や憩いの場設置」を望む答申書を提出した。市木町長は、現庁舎の継続使用に対する修繕費の増加などの問題点から建て替えに理解を示し、29日に就任する久留米啓史新町長に申し送りする旨を伝えた。久留米新町長も町長選出馬に際して建て替えに前向きな方針を示している。

 平成17年に旧3町村が合併して誕生した日高川町は、旧川辺町舎を本庁舎、旧中津村、旧美山村両庁舎を役場支所として使用している。中津、美山両支所は老朽化が著しく、中津支所の旧庁舎は昨年度に撤去して木造平屋のコンパクトな庁舎に生まれ変わった。
 昭和54年3月に竣工した鉄筋3階建ての美山支所庁舎は築38年以上が経過。雨漏りする建屋本体だけでなく、庁舎内の設備も老朽化しており、これまで同様に修繕などを重ねれば、今後も修繕費用の増加が大きな問題となる。合併で2、3階は未使用の部屋も多い。そんな中、町が今後の支所や周辺整備について昨年10月に地元に諮問。元支所長や区長、一般代表者ら7人で構成する検討会(浅間俊幸会長)が協議してきた。
 同検討会では、平成21年の耐震診断で倒壊または崩落する危険性があり、地域の防災拠点機能を担う上で補強が必要と指摘。隣接する保健福祉センターや山村開発センターなどの使用状況なども含めて今後のあり方を検討した結果、両センターなどに支所機能を移転することは不適当と判断し、現庁舎を解体撤去して同地に支所機能として最小限必要なスペースの効率的な新庁舎を建設することでやむなしとの結論を出した。
 新庁舎建設に向けては、林業振興の観点から木造建てで、地域振興課、林業振興課、会議室、機械室が備えられる規模。過去の水害水位に対応するとともに、山村開発センター前のバスターミナルや公用車庫を支所前に移転すること、規模縮小に生じる空きスペースに「住民の憩いの場」のような施設整備の検討や若者の意見反映を求めている。
 隣接する山村開発センターは、今年度の当初予算に耐震補強や改修工事費が計上されており、支所庁舎の建て替えが実施される場合、改修後の同センターを仮庁舎として一時使用することも可能で、早ければ同センター改修後の平成30年度から庁舎建て替えに着手することも考えられる。


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煙樹ケ浜保安林保護育成会が緑化功労賞受賞を森下・美浜町長に報告 〈2017年5月23日〉

2017年05月23日 08時30分00秒 | 記事

授与された木製の賞状を手に、森下町長、くわ山会長、
西垣副会長、田中副会長(右から)


 平成29年度県緑化功労賞を受賞し、21日にかつらぎ町の花園新子森林公園で開かれた「わかやま森林と樹木の日」の記念行事の席上で、仁坂吉伸知事から賞状を受けた煙樹ケ浜保安林保護育成会は22日、美浜町役場を訪れ、森下誠史町長と笠野和男副町長に受賞を報告した。

 訪れたのは、くわ山行男会長と田中正子、西垣哲雄両副会長。森下町長は、保存会が授与された珍しい木製の賞状を眺め、「保安林思想を広めていただいて有り難い。保安林の保護育成は、この組織あればこそ」と会の日頃の地道な活動に感謝。「自然と人間が共生できる形がベスト。今後も是非とも尽力、協力をお願いしたい。地方創生でも松林に造詣の深いみなさんに協力をお願いします」と続けた。
 くわ山会長は「先人たちみなさんら積み立ててくれた人々の功績が大きくてこの賞をいただいた。これを引き継ぎ、一層松林を美しく維持していきたい」と述べた。
 メンバーらは、以前に比べ松林内のゴミが減り美しくなっているが、タバコの吸い殻が捨てられていること、地元の人に遊歩道など知られていないところもあることなど、気づいた点をあげ、啓発や集客のアイデアを述べ合った。
 同会は、平成4年12月、煙樹ケ浜の松林を長く後世に残すため結成。会員は現在、個人約160人と10事業所、町内全12地区で、松の保護育成に取り組んでいる。平成12年度からは、地域の人々に松林に親しんでもらいたいと、毎年2月第2日曜日を「松の日」と定め、松苗の植樹や松葉かき、清掃活動を行ってきた。今回の受賞は、広大な松林を地域が一体となって継続して保全していることが高く評価された。
 WTVで放送 平成29年度県緑化功労賞を受賞した煙樹ケ浜保安林保護育成会(くわ山行男会長)が、26日午後7時29分からの番組「マンスリー県政」で紹介される。


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御坊市南塩屋「観音山ふれあいの森」を整備 〈2017年5月21日〉

2017年05月22日 08時30分00秒 | 記事

避難路沿いに植栽し「ふれあいの森」を整備


 御坊市塩屋町の南塩屋区(楠本文郎区長)は、県の平成29年度紀の国森づくり基金活用事業で「観音山ふれあいの森」を整備する。南海トラフ巨大地震の津波対策で28年度に観音山に整備した一時避難場所、避難路の周辺にヤマザクラなどを植栽、紀州材のベンチを手作りし、大規模災害時は命を守る避難場所、日常的には四季折々に区民らが集える憩いの場、子どもが森とふれあえる自然学習の場として活用する。

 南塩屋区で最も高いのが観音山。東海・東南海・南海三連動地震では標高11メートルの関電社宅などが一時避難場所になっているが、最大津波高16メートルと予想される南海トラフ巨大地震に対応できるのは「観音山しかない」ため、28年度に市と県の補助金計400万円を活用して標高58・5メートルの場所(区有地)に一時避難場所、避難路を整備して太陽光発電の街路灯を設置。避難路は立木を伐採して延長120メートル、幅1・5メートルを新設し、救援物資が運ばれる御坊総合運動公園へ安全に行き来できるようにした。
 あわせて標高50・5メートルの場所を一時避難場所として周辺の立木を伐採。登り口には案内看板、標高33・3メートルの場所には街路灯などを設置した。今後、避難訓練を重ねて周知徹底していくが、楠本区長は「年1回の訓練では、それだけで終わってしまう。日常的に観音山に慣れ親しんで認知してもらえる取り組みが大事」とし、森づくり基金を活用して「ふれあいの森」を整備することにした。
 観音山の区有地は関西電力が鉄塔管理のため管理道の下草などを除去しているが、山林は手入れされずに放置された状態。避難場所、避難路を整備したのにあわせ、周辺を整備し、日常的に手入れすることで四季折々に住民が集い、子ども達が森の大切さや自然学習に取り組める憩いの場として再生する。標高58・5メートルの避難場所周辺や避難路沿いと、標高50・5メートルの避難場所周辺にヤマザクラ40本をはじめ、ヒラドツツジ20本、キンモクセイ10本、イロハモミジ20本を植え、ヒノキの紀州材で作る木製ベンチ15台を設置する。
 6月3日午前9時から現地で子どもクラブ主催の木工教室を開き、区や自主防災会も協力して木製ベンチを手作りする。10月に植栽作業を行い、11月に完成披露を兼ねた森とのふれあい教室を開く予定。将来的にはヤマザクラを増やし、桜の名所を目指すほか、県朝日夕陽百選に選ばれ、モニュメントが設置されている頂上付近の祓井戸観音のほこら前の整備について祓井戸区と協議し、熊野古道を散策する人らに観音山の良さをアピールすることも考えている。


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由良町白崎海岸の海中洞窟をダイバーに開放 〈2017年5月20日〉

2017年05月20日 08時30分00秒 | 記事

洞窟内に太陽光が射し幻想的な雰囲気に
(後ろが洞窟入り口)


 由良町白崎海岸にある海中洞窟「KODAKUSAN(こだくさん)」が今月からダイバーに開放され、人気が広がっている。白崎海洋公園内の石灰岩に自然にできた海中洞窟で、ダイビングスポットとして9月15日までの期間限定で開放。洞窟の出入り口や頭上の穴から射し込む太陽の光が作り出す幻想的な光景が人気で、去る5日に日本テレビの情報エンターテイメント番組「ZIP!」でも紹介された。オープン開始から問い合わせが寄せられ、昨年以上の人気を集めそうだ。

 ダイビング事業を手がける同園指定管理者・一般社団法人白崎観光プラットフォームでは、地元漁業者から洞窟の存在を教えてもらい、3年ほど前からダイバーに開放している。
 海中洞窟は海洋公園内の展望台の真下にあり、長年にわたる波の浸食で自然にできたとみられ、ボートダイビングの新たなスポットとして人気が年々高まる。
 入り口が水深5メートル、内部の最も深い所で18~20メートルあり、初心者でも楽しめるのが特徴。ボートに乗ってポイントまで移動した後、海に潜り、入り口(縦5メートル、横は広い部分で2メートル)から洞窟へと潜り、15人程度ならゆったり楽しめる広さだ。
 光は、太陽の動きや潮の加減で色や見え方が異なり、今は正午から午後1時ごろにかけ、頭上の穴から太陽の光がレーザー光線のようにまっすぐ射し込みきれいだという。その他の時間帯でも、光の屈折や乱反射により違った光景が楽しめ、いろんな魚や生物も見られる。光が最もきれいに見える時期は7、8月で、多くのダイバーで賑わいそう。
 洞窟内のごつごつした壁面が子宮内にいる胎児の胎動を感じさせることに加え、安産を願って付けられた「KODAKUSAN」というユニークな名前も印象に残る。
 洞窟ダイビングを楽しめるのは県下でも白崎だけとあって、ダイバー向けの雑誌やフェイスブックなどSNSで存在が知られ、昨年はシーズンとなる7月~9月の約3カ月で300人が潜った。今季は開放したばかりだが、テレビやWEBサイトで取り上げられたことから、ダイビングショップを通じて「KODAKUSANに潜れるか」と問い合わせが寄せられているそうだ。
 同園では「KODAKUSANのように、石灰岩のがきれいにくりぬかれて洞窟になっている所はなかなかないですね。元々は海面より高い位置に入り口があったと思いますが、海面の上昇で海に沈み今の状態になったと思います。シーズンの7月、8月が特にきれいに光が見られるので楽しんで下さい」と呼びかけている。ダイビングは事前予約が必要。予約・問い合わせは白崎海洋公園(電話65・0125)へ。


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 御坊市が8月に阿南市(徳島県)へ中学生派遣、まちづくりで各種交流へ