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桜・舞・道成寺 能、琴、舞踊の和のステージを開催 250人楽しむ 〈2019年4月1日〉

2019年04月02日 08時30分00秒 | 記事

 能「道成寺」を優雅に舞う佐野登氏


 おいでよ!日高実行委員会(石倉忠明会長)主催の「桜・舞・道成寺」は31日、桜咲く道成寺=日高川町鐘巻=の境内特設舞台で開き、地域の人ら250人が能や琴、舞踊のステージを楽しんだ。

 はじめに石倉会長が「最後まで心熱い応援をお送り下さい。存分に舞台を楽しんで」、久留米啓史・日高川町長は「春の道成寺にふさわしい公演を最後までご堪能ください」とあいさつした。
 まずは宝生流能楽師で重要無形文化財総合指定(能楽)保持者の佐野登氏が「みて、きいて、やってみる!能楽・道成寺」と題し、能「道成寺」を解説を交えながら実演。「『道成寺』の演目をやるときは必ず、公演前と公演後に、ここ道成寺にお参りに来ています」「『道成寺』の謡の一節に『小松原』と出てくるが、初演したときにこの地の信号機に『小松原』とあって、なんだ、私達が謡っているのは地名だったんだと思った」など逸話を紹介し、一門の人々が「道成寺」の謡の一節を披露。
 佐野氏は「今日は一番大事な衣装を持ってきました。それをご覧になってもらいます」と、手の込んだ西陣織の装束の着付の様子を見せ「雪持椿は宝生流でしか用いない衣装」など、装束の織や絵柄の特徴と意味合いを解説した。
 能「道成寺」の一部を実演する場面では、途中、突風で烏帽子が飛ばされるハプニングもあったが、佐野氏は動じることなく謡や鼓の音にあわせて優雅に舞ってみせた。
 続いて、今年創部50周年を迎えた日高高校箏曲部が、赤じゅうたんの舞台で、「箏三重奏曲」と「OKOTO」の2曲を披露。部員らは心をひとつに琴の音を重ね、上品でときに力強い調べを境内に響かせた。
 最後は、鐘巻伝統芸能教室日本舞踊教室の少女らが、桜色の着物姿で、長唄「元禄花見踊り」と民謡「茶切節」の2曲を合わせたオリジナル曲を踊った。桜の持ち枝を手に優雅に、ほっかむりに前掛けをつけて軽快でキュートにと、少女らは場面場面で表情を変えながら愛らしく舞い、舞台の最後を華やかに飾った。


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