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印南町の伝統食『かきまでご飯の素』が完成 〈2018年4月28日〉

2018年04月28日 08時30分00秒 | 記事

完成した商品を手に「おいしく仕上がりました」と
PRする小田さん


 印南町の郷土食である「かきまぜご飯」を手軽に食べてもらおうと、具材をレトルトパウチに入れた商品『かきまでご飯の素』が完成し、5月3日から販売を開始する。商品化に取り組んだ「いなみの料理広め隊」(小田美津子代表、6人)は3日午前11時から、商品を取り扱う施設がある同町西ノ地の阪和自動車道上り線(大阪方面)で商品を使って作ったかきまぜご飯の試食や商品を販売するなどして郷土食「かきまぜご飯」を広くPRする。

 かきまでご飯の素の商品化は、地域固有の資源を活用し、個性豊かで活力ある地域づくりを推進する県の「わがまちプロジェクト」で町が平成28年5月から取り組む「いなみの魅力発信!『地産外商』プロジェクト」の一つとして企画。郷土食の普及や地元特産物を生かしたアイデア料理などに取り組む「明日を考える会」のメンバーらが「いなみの料理広め隊」を結成し、試行錯誤を重ねて2年がかりで完成させた。
 印南町のかきまぜご飯は、焼きサバの骨でだしをとり、焼きサバの身などを具に酢を使わないのが特徴。商品にはサバの身のほか、シイタケ、ゴボウ、ニンジン、高野豆腐、こんにゃくなど多くの具が入っている。温める必要がなく、温かいご飯に混ぜるだけで出来上がる。
 いなみの料理広め隊代表の小田さんは「おばあちゃんから教わった昔ながらの懐かしい味に仕上がっており、おいしく食べてもらえると思います。印南町ならではの『かきまぜご飯』を広く知ってもらうとともに、伝統食でもあり商品を通して町内の若い人たちにも味を伝えていければと思っている」と商品の完成を喜んでいる。
 商品は1パック(2合用)700円で、阪和自動車道印南サービスエリアで運営する日高観光物産センター(株)の施設、JA紀州の「フレッシュマート」(印南町)、「ほんまもんふるさと産地直売所」(みなべ町)で購入できる。


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日高川の天然アユそ上が平成以降最多、遊漁者数増加に期待 〈2018年4月27日〉

2018年04月27日 08時30分00秒 | 記事

放流した養成親魚が産卵する日高川水中の産卵場


 日高川の天然アユのそ上が今季、平成に入って最多を記録した。昨年、近年まれにみる405万匹のそ上数となったが、今年は24日までに昨季を上回る656万匹を確認した。例年より約2週間早い3月初めからそ上が始まり、ピーク時の4月第1週には1週間で200万匹を超えた。日高川漁業協同組合(大杉達組合長)では、秋に産卵直前の親魚放流を平成23年の水害後に本格的に取り組んでおり、増殖対策の成果が顕著に現れ、遊漁者数増加に期待を寄せている。
  
 今季、日高川漁協では3月12日に天然アユのそ上を初確認し、その後も昨年を上回るハイペースでそ上が続き、ピークを迎えた4月1日から6日までの6日間だけで約200万匹に。日高川町若野の若野堰で魚道を通った稚アユは24日までに569万匹、ダム上流への汲み上げ放流数も87万6000匹あり、合わせて約656万匹となった。
 昭和54年の約1870万匹など昭和50年代半ばまでは1000万匹近い数を記録していたが、平成以降は、平成3年の約630万匹が最高だった。昨年はそれに次ぐ459万匹を記録していたが、今年は約200万匹も上回り、平成3年を抜いて平成以降最多を更新している。
 日高川の天然アユそ上は、平成10年に過去最低の20万匹まで落ち込んだあとも100万匹に届かない悪況が続いたが、平成23年は459万匹まで復活。しかし、その好況を打ち砕くように同年9月、台風23号による大水害が発生。水害翌年の平成24年は前年のわずか16分の1の28万匹に激減した。災害後、日高川漁協では天然そ上の復活に向けて本格的に産卵直前の親魚放流に取り組んだ。特別採捕された県内産の海産稚アユを親魚に養成し、10月末から11月の産卵期に小熊地内の産卵場に放流。その成果が顕著に表れている。
 日高川漁協では「親魚放流の効果以外の天然そ上も増加しており、水害以前の水準に戻りつつある。今年はそ上が多く、遊漁者の増加にも期待したい」と話す。今季のアユ漁は、24日から25日にかけての雨で、5月1日の早期解禁日は椿山ダム下流で濁りが残り、コンディションは良くなさそうだが「天然そ上が多く、7~8月の夏場には大型のアユも」と期待している。


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仏師・前田昌宏さん(日高町出身)聖地へ普賢菩薩像奉納 〈2018年4月26日〉

2018年04月26日 08時30分00秒 | 記事

普賢菩薩像が釈迦如来像の右隣に備わり、開眼法要

智教さん(左)が導師を務め、清めた写仏を納める昌宏さん


 日高町小浦出身で、京都市右京区在住の仏師・浄土宗僧侶、前田昌宏さん(45)が、聖地インドのビハール州ガヤ区ブッダガヤに建立された仏心寺に、釈迦如来像の両脇に安置する仏像(脇侍)の一方となる普賢菩薩を完成させ、現地で開眼法要を行った。同寺は日本とインドの交流のシンボルで、交流の懸け橋にと前田さんが釈迦如来像を彫り始めて17年間続けた一連の仏像彫刻ボランティアは、両脇時の3体の立派な仏像の姿が現地にそろうことで完了。帰郷した前田さんは「これからが始まり。今後もできることで支援したい」と話した。

 前田さんが仏師を目指したのは、中学2年生のころで、浄土院の薬師如来像が盗まれたことから「自分で仏像を彫る」と心に決めたのがきっかけ。平成11年から仏師として独立して本格的に活動している。
 一方でインドの仏心寺は僧侶や信徒らが「日本人と交流できる寺を」と平成12年に完成。偶然、「インドに仏心寺を建てる会」の理事が京都市の知恩院を訪れていた際、本尊が決まっていないので、ボランティアで仏像を彫ってほしいと依頼されたのが、前田さんのインドへの仏像彫刻の始まり。
 平成15年に釈迦如来像、さらに両脇侍も作ろうと、平成27年に文殊菩薩像を彫り現地へ奉納。今回の普賢菩薩で3体目で、ヒバの木を使い、高さ80センチの座像と、普賢菩薩が座る60センチの白像の台座も完成。3月1日から奉納・開眼法要参列や聖地巡りなどのツアーも組み、インドへ渡った。
 開眼法要は4日に仏心寺で行い、前田さんの父・智教さん(70)=小浦、浄土院住職=が導師を務め、普賢菩薩像に入魂。一般に募って菩薩像が描かれた用紙をペンや筆でなぞった写仏も清めて像内に納め、ブータンやチベットの僧侶も経を唱えた。
 釈迦如来像の隣に、左手には仏具の如意を持ち、姿は色鮮やかに半眼の穏やかな表情の普賢菩薩像が備わった。法要後、地域の子どもたちに呼びかけてカレーを振る舞うと、250人が集まり、同寺の庭がいっぱいになるほどにぎわった。
 智教さんは「浄土院での展示会を見に来てくれた人たちの気持ちも報告させてもらう思いで読経させてもらいました。同寺の理事が導師を務めるのが道理のところを私に頼まれ、携わらせてもらえたことに、感謝です」。
 昌宏さんは「仏心寺はチルドレンスクールを開いたり、宿坊もあり、地域や多くの人々に親しまれている。今回、一緒に昼ご飯を食べ、子どもたちの笑顔が見られて良かった。仏像彫刻ボランティアは終えましたが、拝む対象物がそろったことが始まり。子どもたちには教育が大切で、できることで支援したい」と話した。


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二階派パーティー5000人で盛況、幹事長の存在感示す 〈2018年4月25日〉

2018年04月25日 08時30分00秒 | 記事

派閥メンバーと共に声援に応える二階会長


 自民党の二階俊博幹事長(79)=御坊市島、当選12回=が会長を務める志帥会(二階派)の政治資金パーティー「強くしなやかに生きる」は23日、東京都千代田区のホテルニューオータニで開いた。安倍晋三総理や岸田文雄党政調会長、竹下亘党総務会長をはじめ政財界、支持者ら5000人以上が参集し、政権与党の要として安倍内閣を支える二階幹事長の存在感の大きさ、勢いを見せつけた。日高地方など地元からも新風会メンバーが駆けつけ、二階幹事長や派閥メンバーと歓談した。

 二階幹事長は「こうして全国各地から飛行機、新幹線、バスでお越しいただき『しっかり頑張れよ』と激励いただけるのは本当にうれしいこと。立場が変われば人様の話を聞くために何時間もかけて、なかなか行けないことで、そのご厚意は身に染みる。皆さんの期待、願いを無にしてはいけない。当たり前のことだが、そう痛切に感じています」と、りっすいの余地もない超満員の来場者に礼を述べた。
 その上で「与えられた重要な職責を全うするため、我々は日々血のにじむ努力を続けなくてはいけない。私たちには多くの仲間がいる。50人を超える人たちを国政に送り届けていただいた。この仲間を大切にし、国政の場で育て上げ、日本の国政の一翼を担いたい。皆さんもそれぞれの地元でしっかり支え、遠慮なく意見を述べてほしい。反省すべきところは反省し、前に進むべきところは前に進み、どこまでも皆さんと一緒に手をつなぎ、政治の道を切り開く道を歩み続けたい。皆さんの温かいご厚情をしっかり胸に刻み、次の新しい時代を築くため共に頑張ろう。期待に応え、頑張り抜く決意を表明する」と決意を新たにした。
 志帥会前会長で最高顧問の伊吹文明元衆議院議長は「志帥会は常に謙虚な気持ちで、大勲位、中曽根康弘先生の保守の心を忘れず、力を合わせて一生懸命頑張ります」とあいさつ。竹下総務会長は「りっすいの余地がないとはまさにこのこと。二階幹事長は土の匂いがする政治家。人情に溢れ、弱い立場の人に手を差し伸べる。二階幹事長の後ろをついて行き、日本のために汗をかきたい」、岸田政調会長は「二階幹事長は政府に対してもしっかり物を言い、大きな存在感を示している。二階幹事長を先頭に大いに活躍され、日本の政治を間違いのない方向へ導いてほしい」とエールを送った。
 竹下派、岸田派、細田派、麻生派、石波派、石原派など各派閥領袖も出席。代表して細田博之党憲法改正推進本部長があいさつしたほか、アメリカや韓国など各国大使、歌手の杉良太郎さんも壇上で、二階幹事長や志帥会のさらなる活躍を祈念し、乾杯のあと和やかに歓談した。また、パーティーに先立ち、程永華駐日中国大使館特命全権大使、高橋はるみ北海道知事が講演した。


「幹事長は自民党の大黒柱」
安倍総理が駆けつけエールおくる

 

激励に駆けつけた安倍総理

 安倍総理も忙しい公務の合間を縫って会場を訪れて登壇。超満員の会場に「さすが二階幹事長。すごい勢いを実感した」と述べた上で「二階幹事長は大黒柱として党を支えていただいている。圧勝させていただいた昨年の総選挙でも大きな功績を残された」とエールを送った。
 政権運営では、相次ぐ不祥事に対して「しっかり膿を出し切り、組織を立て直して総理大臣の責任を果たしていきたい」と述べ、北朝鮮問題について話し合った先日のトランプ米大統領との首脳会談の様子、現下の経済状況などを説明しながら「国民の付託に応えるため、しっかり頑張りたい」と述べた。


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2018年3月 データバンク

2018年04月24日 08時56分41秒 | データバンク

1日
県立高校、日高看護学校で卒業式挙行日高川のアマゴ漁解禁軽自動車助手席の御坊市の女性、かつらぎ町の県道で軽四乗用車との衝突事故で死亡

2日
日高川町防災センター本体完成仁坂吉伸知事が知事選出馬表明

3日
県立日高附属中創立10周年記念式典・発表会大阪市港区のみなとうふれあい祭り相撲大会で個人戦小学4年の部で井ノ上力也君(野口小)準優勝

4日
JA紀州由良選果場で木成りハッサク選果本格化印南町ドローンフライトオペレーター講習会

5日
森下誠史美浜町長が村尾千代子さんの100歳祝う

6日
今秋の国民体育大会に向け、サッカー県少年男子チームの候補選手に羽山北斗君=由良中3年、由良FC所属=、春日雄至君=和歌山南陵高1年=、川辺海人君=同=、百々昌良君=同=が選出御坊市の名屋避難タワー整備公募結果で最優秀提案者は駒場・SUZUKiに決定

7日
印南町西ノ地、切目王子神社東方の切目王子社旧跡地を「切目王子公園」として整備を進めている、切目の歴史を学ぶ有志でつくる「うらしま会」が同公園に花木植える日高町がクエ体操普及活動

8日
御坊市スターチス出荷最盛期管内中学校で卒業式

9日
日高川町観光協会の町フォトコンテスト入賞者決まるNHK事業団が表彰状筆耕の女性2人に礼状と記念品贈呈国の有形文化財に新たに笹野家住宅4件登録へ国の文化審議会が答申

10日
日高地方自衛隊入隊・入校予定者激励会開催日高地方に春告げる「おとう祭」

11日
東日本大震災から7年目に、印南町が防災資機材の点検や避難路確認

12日
県立高校入試

13日
印南町地域包括支援センターが在宅医療・介護連携推進事業の一環で講演会開催県警の警部補以上第1次人事異動内示、太田清太郎御坊署長退職へ

14日
印南町の阪和自動車道印南サービスエリアで雲底の日高観光物産センター(株)の業績好調小学生バレーチーム「美浜ひまわり」始動近畿地区合同ロボコン2018で和高専チーム「ロボG」が3位入賞で技術賞獲得

15日
愛徳保育所園児が紀州鉄道紀伊御坊駅に「さくらボード」飾り付け柏木征夫御坊市長ら阪口ハルヱさんの100歳祝う天然アユそ上を今季初確認「健康日高21」第2次計画の中間評価発表県立紀央館高校サッカー部の顧問を務める男性教諭(45)が体罰で懲戒処分

16日
日高川町スポーツ賞決まる日高附属中卒業式

17日
由良町スポーツ賞決まる日高町長選へ松本秀司町長後援会事務所開き和高専で卒業式全日本ソフトテニスシングルス選手権大会県予選男子の部で印南町出身の和歌山北高2年、嶋田惠太君が3位入賞し全国へ

18日
御坊市ふるさと納税目標の1億円突破若草旗少年野球大会でみなべが5年ぶり2回目優勝日高高校・附属中合唱部定期演奏会

19日
由良町と海上自衛隊由良基地分遣隊が「災害時における施設等利用に関する覚書」を締結

20日
紀州ファスナー工業(株)が御坊工業団地に工場増設決定県立高校入試合格発表内閣総理大臣杯第40回全国高校柔道選手権大会個人戦女子48キロ級で印南町出身の久保井仁菜さん=切目小-松洋中=3位

21日
印南町スポーツ賞決まる由良町小引区自主防災会が巨大地震に備え初のワークショップ開催

22日
日高高校箏曲部定期演奏会

23日
県警の警部補以上の第1次人事異動で御坊警察署長に大野矢雄警視(54)=田辺市出身=発令、着任

24日
由良町衣奈でワカメの養殖が好調

25日
大阪天満宮書き初め大会で、小宮華ノ香さん(日高附属中2年)が最高賞の大阪府知事賞受賞御坊市民教養講座の講師決まる

26日
御坊市新庁舎建設市民懇話会が柏木征夫市長に提言書提出県教職員異動で管内小中学校で校長16人誕生日高町長選立候補予定者説明会。出席は現職松本秀司陣営だけ

27日
パテントコンテスト及びデザインパテントコンテストで和高専物質工学科5年の建畠和真さん、中本紬さん、森川千鶴さんの共同制作「ビーバー充電器」がデザインパテントで優秀賞受賞日高町小学校統合に関する検討懇談会で統合に関するアンケート結果公表日高川町議選立候補予定者説明会健康麻雀交流大会実行委員会設立和高専が鳥羽商船高専と包括連携協定締結

28日
御坊市の黎明会で一足早い入社式

29日
島之瀬ダムの桜満開日高川町と桃山学院大学が県の「大学のふるさと」協定を締結

30日
印南町が庁舎にインターネット接続サービス「Wi-Fi」整備日高ミニバスケットボールクラブが全国大会で健闘第3回全国ミズノカップジュニア選抜ソフトテニス選手権大会団体戦で印南中女子が準優勝

31日
終戦前に米軍投下の降伏を呼びかけるビラを九条の会ゆらに寄贈本社主催第26回紀州新聞社旗日高地方ゲートボール大会。荊木(日高町)が念願の初優勝、2位えびす(日高川町)3位江川A(同)おいでよ!日高実行委員会の道成寺の境内を舞台にした古典芸能公演「桜・舞・道成寺」を開催


二階幹事長が26日からロシア、トルコ訪問し関係強化へ 〈2018年4月24日〉

2018年04月24日 08時30分00秒 | 記事

記者会見する二階幹事長


 自民党の二階俊博幹事長(79)=御坊市島、当選12回=は22日、御坊市内の後援会事務所で記者会見、世耕弘成経済産業大臣(55)=新宮市、当選4回=は同日、管内5市町で国政報告会をそれぞれ開いた。二階幹事長は26日から5月1日までロシア、トルコを訪問し、経済や観光、防災等で関係強化に努める考えを示し、世耕経産相は「今、安倍内閣が倒れるわけにはいかない」と国民の信頼回復、政権再浮揚に全力を挙げる決意を述べた。

 二階幹事長は26日から29日までロシア、30日から5月1日までトルコを訪問。ロシアは二階幹事長を団長に政財界や一般ら200人を超える日ロ経済・観光交流訪問団を編成し、日本・ロシアフォーラムに出席するほか、ロシア与党「統一ロシア」党首のメドヴェージェフ首相ら政府要人と会談。トルコはエルトゥールル号記念行事等に出席し、政府要人と会談する。
 ロシアでは「本年はロシアにおける日本年、日本におけるロシア年であり、日ロ両国交流の気運が高まっている。特に観光分野ではロシアでサッカーワールドカップが開かれるなど日ロ間の観光客増加も期待されている。日ロのさらなる交流、拡大は両国民間の相互理解の深化、二国間関係の発展に貢献する」と関係強化に意欲を示した。
 また、メドヴェージェフ首相との会談では自民党との政党間交流の発展について話し合う予定。5月下旬に安倍総理がロシアを訪問し、首脳会談を行うが「その前に与党の立場からも日ロ関係発展の後押しをする訪問にしたい」と述べた。
 トルコ訪問には「128年前に串本町沖で遭難した軍艦エルトゥールル号の乗組員を串本町の皆さんが手厚く看護し、トルコに送還したことを発端に両国は揺るぎない厚い友情を育んできた。日トルコ友好議員連盟会長として串本町の皆さんに対する感謝の思いを胸に、同じ地震災害常襲国であるトルコとの防災分野の協力等について意見交換したい」と話した。
 安倍内閣への不信が高まっていることに「政府には猛省を促す。不信払しょくへ自民党を先頭に取り組む」、高速道路の紀伊半島一周には「自信を持ってあと少しと言えるまで来た。1日も早い完成をめざし、引き続きみんなで力を合わせたい」、印南~田辺間4車線化の事業認可には「近々やりたい」と述べた。


「何が何でも安倍内閣を支える」
国政報告会で世耕経産相決意

 

 

国政報告する世耕経産相

 世耕経産相は御坊市、印南町、日高町、由良町、みなべ町で国政報告会を開いた。加計、森友など相次ぐ問題で安倍内閣の支持率が急落していることに「1年以上国会で追及されたが、安倍総理が悪いことをしたということは一つも出てきていない。このようなことで安倍内閣が倒れるわけにはいかない。政権基盤が揺らげば国益にも影響が出てくる。和歌山県でもようやく景気がちょっとずつ良くなってきたという声が聞かれるようになった。安倍総理のリーダーシップでアベノミクスを進めてきた成果であり、この流れをとめるわけにはいかない。大臣として何が何でも安倍内閣を全力で支え、もう一度政権基盤を強化し、再浮揚できるように汗をかきたい」と信頼回復に全力を挙げる決意を示した。
 日ロ関係は「来月、ロシアで行われる首脳会談が大変重要になる」とし、ロシア経済分野協力担当大臣としてゴールデンウイークにロシアを訪問し、カウンターパートナーと会談するほか、北極海のガス田開発を視察するなどして首脳会談を下支えする。日米通商交渉では「TPP以上のことをやるつもりはない。特に農業では1ミリたりとも動かさない」。北朝鮮問題は「安倍総理の強いプレッシャーで動き出した」。日中関係は「7年ぶりにハイレベル経済対話を行い、動いてきた。我々は是々非々でやっていく」と述べた。
 中小企業対策では引き続き下請け取引改善などに全力を挙げるほか、昨年12月に「光り輝く中小企業」として全国2148社、県内47社を初認定した「地域未来牽引企業」制度を活かし、地域経済の成長に努める考えを示した。管内から選定された中紀バス(株)、紀州みなべ梅干協同組合には「地域を巻き込んだプロジェクトをしっかり進めてほしい。経産省として応援する」と述べた。


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来春に日高港へ日本最大のクルーズ客船「飛鳥Ⅱ」初寄港決定 〈2018年4月22日〉

2018年04月23日 08時30分00秒 | 記事

「洋上のオアシス」と呼ばれる日本最大のクルーズ客船「飛鳥Ⅱ」=全長241メートル、総トン数5万142トン=が、来年3月23日に御坊市の日高港へ初寄港することが決まった。県が行った操船シミュレーションで「飛鳥Ⅱ」の寄港に問題がなく、今秋に岸壁施設整備も終わることから柏木征夫市長が「飛鳥Ⅱ」を所有する郵船クルーズ(株)=横浜市=にトップセールスを行い、その成果が早速現れた。市を先頭に盛大なおもてなしを行い、定期寄港につなげたい考え。
 
「飛鳥Ⅱ」は2006年2月に就航。デッキは8層あり、乗客定員872人、乗務員約470人、客室数436室(全室海側)。20日に発表された「18年秋~19年春のクルーズ」のメニューに「春の休日 小豆島・紀州日高クルーズ」が入った。3月20日から24日までの4泊5日のクルーズ(横浜~小豆島~紀州日高~横浜)で、日高港には23日に寄港することが決まった。旅行代金は18万8000円~94万4000円。
 大型客船が接岸する日高港の岸壁の長さは「飛鳥Ⅱ」より1メートル短い240メートルしかなく、係船時に綱をつないでおく杭が足りないため、和歌山港湾事務所が施設整備に着手中。岸壁の先端から約20メートル先の海上に係船杭を新設し、船首部分をつなげられるようにする。係船杭は9月ごろ、岸壁と係船杭をつなぐ桟橋は来年2月ごろそれぞれ完成。これにあわせて県が5万トンクラスの大型客船を想定した操船シミュレーションを行い、港内を安全に航行できることを確認済み。
 係船杭が完成する秋以降に「飛鳥Ⅱ」の入港環境が整うため、今年1月に柏木市長が郵船クルーズ(株)を訪れてトップセールスを行い、好感触を得ていた。待望の初寄港に柏木市長は「日高港に日本最大のクルーズ客船『飛鳥Ⅱ』が寄港することは大変うれしい。ここに至るまでご尽力いただいた関係各位に感謝申し上げます。御坊市が率先しておもてなしを行い、定期的な寄港につなげていきたい」と話した。入港・出港時間など詳細は決まっていないが、盛大な歓迎、おもてなしで御坊市、日高地方の魅力を発信する。
 日高港は県内人気観光地の白浜や世界遺産の熊野、高野山地域との中間点に位置し、紀北、紀南のどちらにも日帰りで行ける立地条件の良さからクルーズ船の観光拠点としての役割が期待される。過去に「にっぽん丸」=全長166・6メートル、総トン数2万1903トン=が平成16年、22年~25年、28年の計6回。「ぱしふぃっくびいなす」=183・4メートル、2万6594トン=が26年。引退した「ふじ丸」=167メートル、2万3235トン=が19年、21年にそれぞれ寄港。「飛鳥Ⅱ」の初寄港を弾みに国内大型クルーズ客船の定期寄港はもちろん、外国大型クルーズ客船初寄港にも期待がかかる。


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由良町、畑山造船(株)で曳船兼消防船「たか丸」完成 〈2018年4月21日〉

2018年04月21日 08時30分00秒 | 記事

ハーバータグボート「たか丸」


 由良町吹井、畑山造船(株)(畑山彰夫代表取締役社長)が製造した曳船(ハーバータグボート)兼第3種・第4種消防船「たか丸」が完成した。同社初の海上労働条約適用船で日本で3隻目、近畿運輸局管内では初めて。三洋海事(株)=本社・大阪市=の依頼を受けた船で、船員が快適に過ごせるよう広めに設計した居住区を甲板上に設置し、最新の設備も搭載。今月3日に進水しており25日に引き渡される。

「たか丸」は限定近海区域A2水域を航行区域とする。船は全長38メートル、幅9・6メートル、深さ4・5メートル、喫水3・5メートル、総重量284トン、軽荷重量は498トンで水や油などを含む満載重量は700トン。速力は15ノット、曳航力は最大67トン。定員は乗組員7人と旅客12人の計19人。
 主機関はヤンマー(株)製の2基(4400馬力)を搭載、川崎レックス製の全旋回式ダクト付のプロペラを設置し、燃料などのタンク、ワイヤートーイングウインチ、レーダー・潮流計・国際VHF・カラーGPSプロッター・サテライトコンパス・レーダトランスポンダー・双方向無線電話などの計器類や船上には消防作業ができるよう放水銃(7メートル伸縮塔)も備える。
 航行区域が近海区域で船の総重量が200トン以上のため海上労働条約が適用され、船員室はすべて甲板上に設置し、部屋は床面積7・5平方メートル以上、高さ2・05メートル以上の個室。船員が快適に過ごせるよう従来の船室より広いため、設計に苦労したという。甲板の上に設置することで船が安定しにくく全体のバランスをとるのも大変だったようだ。
 昨年8月22日に起工し、さまざまな苦労を経て完成。曳航力などのテストをクリア、試運転も完了し間もなく船主に引き渡しとなる。畑山社長は「船室が広い分、今まで以上に設計しにくく本当に大変だった。いい船ができたと思う」と話した。ハーバータグボートは港での曳航作業や、時には沖縄県辺野古で作業する可能性もあるようだ。
 同社は昭和7年に創業、昭和57年から曳船の製造を開始。高い実績を誇る近畿唯一の曳船製造業者で、こだわりの技術などを持つ企業として県の「1社1元気技術」にも登録されている。


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御坊市の町内会防犯灯LED化率62%、補助制度一定の成果 〈2018年4月20日〉

2018年04月20日 08時30分00秒 | 記事

LEDに取り替えた町内会防犯灯


 御坊市は、地球温暖化対策で省エネ効果の大きいLED(発光ダイオード)照明普及促進に向け、平成25年度に町内会LED防犯灯取替事業補助制度、住宅用LED電球購入費補助制度を創設。29年度まで5年間の実績を見ると、町内会防犯灯のLED化率は60%を超えており「明るくなった」と好評。住宅用も総計192件の利用があり、普及促進へ一定の成果を上げており、市環境衛生課は「今後も補助制度をご活用いただきたい」と呼びかけている。

 LED照明は少ない光りや電力で効率よく照明することができ、消費電力量の削減による電気代節約や二酸化炭素削減などメリットがある。公共施設や民間企業、家庭等への普及が進んでおり、今後も需要が伸びると予想される。年金生活者ら低所得者世帯、子育て世代など若年層を対象に県下で初めて購入補助制度を創設するともに町内会についても防犯灯取り替え補助制度を導入し、普及促進を図っている。
 町内会は、既存の防犯灯を対象に購入費や工事費の3分の2以内(上限10万円)を補助する。補助枠は当初250万円だったが、要望が多いため、27年度から300万円に増額。実績は25年度が31町内会219基、26年度が28町内会229基、27年度が35町内会263基、28年度が32町内会193基、29年度が31町内会203基で、総計157町内会1107基。
 市内町内会が設置している防犯灯は2668基。このうち制度創設前に町内会が自前でLED化したのが540基あり、これを含めれば1647基となり、全体の62%がLED化されている。ここ2年間は200基前後に落ち着いてきたことから30年度は補助枠を250万円に減額。市環境衛生課は「LEDに取り替えて明るくなった、電気代が下がった、など好評を得ています。引き続き、制度を活用していただきたい」と話している。
 住宅用は、前年所得が200万円以下で、市税を完納している-が対象。(1)市内店舗で最初に購入した日から30日以内に申請する(2)LED電球やシーリングライトなどを6000円以上購入する(2)直管型LED照明は大洋化学(株)製品に限定(市内の電気店で取り寄せられる)-を条件に購入費用等の2分の1以内(上限3万円)を補助する。
 年間予算枠は当初150万円だったが、27年度から100万円に減額。実績は25年度が60件277個、26年度が16件71個、27年度が30件103個、28年度が36件145個、29年度が50件238個。広報誌や地方紙、ホームページなどで啓発に力を入れ、29年度は交付額97万円で予算枠の97%を消化した。市環境衛生課は「地方紙や広報誌を見て制度を知ったと言う人がまだまだおられるので、引き続き広報啓発に努めたい」と話している。


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日高町長選で無投票再選の松本秀司氏、次期へ意欲 〈2018年4月19日〉

2018年04月19日 08時30分00秒 | 記事

陽子夫人とともにくつろぐ松本氏


 17日告示の日高町長選で無投票再選を果たした現職の松本秀司氏(62)=志賀=は当選から一夜明けた18日朝、自宅で「責任の重さを実感しながら、次期へ目を向けたい」と決意。「笑顔で健康に暮らせる町づくり」をスローガンに、安心・安全の町に向けて防災対策と道路改良を急ぐことをあげ、農業や漁業の従事者との懇談会など「住民の声を聞きながら、施策を展開したい」と意気込みを話した。

 松本氏は午前5時30分に起床。朝から電話対応や祝福の来客に追われた。無投票当選を振り返って「前回のような選挙戦になったわけではなく、やれやれという気持ちはないが、町民の信頼の上での無投票と実感し、モチベーションが高まっており、いつもより早く目が覚めたほど」と2期目への意欲をうかがわせた。
 松本氏は町政へは幅広い施策が求められる中でも、安心・安全な町と感じ取れるよう防災対策を重点に掲げる。避難広場や避難路整備等の南海トラフ巨大地震対策や土砂災害を食い止める砂防堰堤の整備をあげ、井関御坊線、柏御坊線、御坊由良線の県道、高家中央線の町道などの主幹道路の早急な改良を図ることで、生活や通学の道だけでなく「命の道」を確保する意味も持つと示した。
 観光関係では「クエの町ひだか」の発信とベトナムを対象国の海外観光客誘致を目指す「シティプロモーション・海外観光客誘致事業」により、商工会や民宿組合と連携して、さらなる振興を図るとともに、町立温泉館「海の里」みちしおの湯への観光客誘致へも道路整備も重要と位置づけ。掲げるスローガンからも、子育て支援や教育はもちろん、介護予防事業など高齢者福祉の充実で幅広い世代への対応を考える。
 一日だけの選挙戦となった中でも街宣で漁業関係者と話す機会があり、意見交換の場をと求められたことからも、主幹産業である漁業や農業の従事者との懇談会、町民の声を聞くためにも地区懇談会も含めて検討したい意向で「漁獲量低迷、鳥獣害対策など具体的にどのようなことが求められているか、聞ける場を設けられれば。住民との対話を重視したい」と話した。


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