増上寺の八木季生法主
徳本上人200回忌に合わせ、「第4回日高念仏大法会~ほんに徳本日高生まれ~」が10月1日に日高町志賀、誕生院で開かれる。上人は日高町志賀生まれで、全国に熱狂的なファンをもった江戸時代後期の念仏僧。「称える」「祈る」「学ぶ」「偲ぶ」の4テーマに掲げ、遺徳をたたえる大法要や浄土宗の七大本山の一つ増上寺の八木季生法主が「念仏真価を示した徳本行者」と題した記念法話などで偉業に触れ、感謝を捧げる機会にする。
日高地方(田辺市龍神村を含む)の浄土宗57カ寺や信徒らでつくる日高念仏大法会奉修委員会は徳本上人の200回忌に向け、宗派の垣根を越えて、平成26年に設立。年に1回、地域住民とともに地域活性化を目指して念仏大法会や上人修行地巡りなどに取り組んできた。
公益財団法人浄土宗ともいき財団の助成事業を受けて実施。「称える」では午前10時から11時30分までに、お坊さんと一緒に念仏を称え、先祖に感謝の心を持って手を合わせる「先祖回向」や「徳本上人行状和讃奉詠」があり、「祈る」は午後1時から2時15分までで開式、徳本上人200回忌大法要・お念仏会を開催して遺徳をたたえ、感謝を捧げる。
徳本上人が亡くなったのが、東京都にある一行院で元々、そこの住職を務めていたのが、増上寺の八木法主。増上寺は徳川家の菩提寺で、念仏道場として創建され、17世紀中頃には3000人以上の学僧の念仏が全山に鳴り響いたというほど。浄土宗の七大本山の一つでもあり、「学ぶ」では由緒ある法主を迎えて、午後2時30分から記念法話「念仏真価を示した徳本行者」を開く。
「偲ぶ」は午後0時30分から1時30分までで、希望者には少年時代の行場跡などを巡る誕生院境内遺跡案内を計画。最後に午後4時から記念餅まきもある。
参加無料で参拝を広く一般にも呼びかけており、誕生院に車は乗り入れることができないため、日高町中央公民館から無料シャトルバスも用意している。
問い合わせは、同委員会事務局の田辺市龍神村甲斐ノ川、医王寺(電話0739・77・0457)へ。
上人ゆかりの展示会やマルシェ
徳本さんで日高おこし隊
8メートルもある名号掛け軸
日高町が生んだ念仏行者の徳本上人の遺徳をたたえ、幅広く発信するととともに日高地方に観光客誘致に取り組む「徳本さんで日高おこし隊」実行委員会は、日高念仏大法会の10月1日に合わせ、日高町中央公民館で上人ゆかりの展示会や日高地方の物産が集まるマルシェなどを催す。
この事業は公益財団法人地域社会振興財団の交付を受け、長寿社会づくりソフト事業として実施。奉修委員会の記念法話を共催するほか、独自のイベントを計画した。
徳本上人ゆかりの作品展示会は同館2階で午前9時から午後4時まで開き、貞松院(長野県)所蔵の徳本上人直筆の8メートル余りある名号掛け軸や、逸話などを描いた屏風「徳本行者絵伝」3幅、上人が使っていた袈裟や硯、扇子などとともに、町内の天然寺、浄恩寺、稱名寺(調整中)が所持する徳本上人木像も並べる予定にしている。
日高地方の物産展は「マルシェ200in日高」と題して、同館前で午前10時から午後5時まで開催。しらすや味噌、醤油、クエ(一部展示、注文)、かまぼこ、梅など約20事業者が参加して出品販売し、「徳本そば」も売り出す。和歌山大学生が作った大八車も用意して、1台は展示用、1台は売り歩く用に使うことを検討するなど時代背景の雰囲気作り。盛り上げるため、徳本上人やクエの顔出しパネルも展示する。
徳本上人、日高地方の物産などの絵を載せたチラシやポスターのイラストを町民に描いてもらっており、ポスター500部、チラシ3000部を作成。上人ゆかりの寺など県内100カ所、県外100カ所に置いてもらいPRする。
問い合わせは、同実行委員会の金崎昭仁会長(電話090・4031・8121)へ。
その他の主なニュース
● 御坊市「野菜の絵」特別賞に藤浦稜人、杉本直幸(湯川幼)君と橋本瑛那(わかば保)さん
● マリンチャレンジプログラム関西大会で中嶋夢生君、宮坂萌々香さん(和高専)優秀賞で全国へ
● 御坊市新ALTのマイケルさんが柏木市長を表敬訪問
● 印南町が町内4カ所の避難所に段ボール間仕切り200部屋分整備