協定書に署名し、提携を喜ぶ森田理事長と久留米町長
日高川町と連携し、学生らが地域でのフィールド学習に取り組んできた学校法人和歌山信愛女学院=和歌山市=が29日、同町と連携協定を締結した。これまでの学習を発展させ、まず今年度後期から地元出身の学生が和佐小学校の学校ボランティアとして、来年度以降は教育実習や職業体験などを町が受け入れる。学院側は「学生たちの心を育てられるような場に」、町側は「第二の故郷として、将来は地元への就職や定住を」と連携に期待を寄せた。
締結式は、町役場応接室で行われ、森田登志子・学校法人和歌山信愛女学院学長・理事長はじめ学院関係者と久留米啓史町長ら町幹部が出席する中で学長と町長が調印。町長は「信愛大学開校時からフィールド学習の場を提供し、学生が普段触れることのない地域の人や文化に触れ、地域の発展と人材育成に協力が図れてきたと感じる。締結を契機に実習や学校ボランティアなど取り組みを活性化させることで、保育・教育の質の向上、将来の地元への就職や過疎化する地域の定住にもつながってほしい」と話した。
学院側は同町を連携先に選んだ理由に、旧中津村当時の平成15年から同短大が「ゆめ倶楽部」を中心とした体験を実施、自然豊かな環境と受け入れ体制の充実度を挙げ、森田学長は「提携は学園にとって大きな幸せ。大学の中で学べることは限界があり、皆さんの知識と経験を身体で学ぶことが何よりもの勉強。人の心が薄れてきている時代に大自然の中で学生たちの心を育たせ、心を伝えられるような若者を育てたい。その心を子ども達に伝えられるような先生になってほしい」と連携を喜んだ。
平成31年度の和歌山信愛大開校以来、毎年数回にわたって町と連携して地域の教育や文化、特性を学ぶフィールド学習を実施。教員を目指す学生らが民泊を体験しながら保育所や小学校の授業に参加したり、農作業体験や放課後の空き教室を利用した学習教室「子ども未来塾」の様子や観光施設などを見学して地域の魅力を学んできた。
9月8日には第3回フィールド学習を実施し、笠松小で授業見学や交流、観光体験などを実施。提携に基づいて、第1段として今年度後期から地元出身の学生1人が学校ボランティアとして和佐小で学童保育などに参加。来年度以降は、教育・保育実習や学校ボランティア、教育分野以外も含めたインターンシップなどを受け入れることで、教育分野で働く人材を養成する学園側と、町が願う地元への就職支援や若者定住促進につなげていく。
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