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旭化成(株)が100年、お世話になった恩返しに御坊市に企業版ふるさと納税で1千万円の寄付 〈2022年9月30日〉

2022年09月30日 08時30分00秒 | 記事


三浦市長から感謝状を受けた髙石工場長(右)


 御坊市は28日、企業版ふるさと納税で1000万円の寄付を受けた旭化成(株)=本社・東京都=に市長感謝状を贈呈した。藤田町藤井にある和歌山工場は100年以上創業し、地元経済をけん引してきた企業の一つで地元に密着し、地域に貢献してきたが、来年1月末に生産を終了し、工場を閉鎖する。髙石彰一・和歌山工場長は「100年間、御坊市、地域の皆さんに支えていただいた。ご恩返しのとして、まちづくりに役立ててほしい」と述べた。

 和歌山工場は1920年に南海紙業(株)として設立。2020年に創業100周年を迎え、100年以上にわたり地域に親しまれ、地元雇用など地域経済をけん引してきた。現在は土木用塗料に使われるアクリルラテックスと住宅外壁用の光触媒塗料の生産拠点だが、国内市場の需要が落ち込み、今後の成長が見込めないことから昨年5月に工場の閉鎖を発表。
 髙石工場長は「100年間、御坊市、地域の皆さんに支えていただいた。お世話になった恩返しに何かできないか考えていたところ、企業版ふるさと納税のお話をいただいた」と寄付の趣旨を説明。「私も13年間、御坊市に住み、愛着を持っています。住みたい、すみ続けたいまちづくりのために役立てていただきたい」と述べた。
 三浦源吾市長は「高額の寄付をいただき、本当にありがたい。地方創生の取り組みに活用したい。閉鎖は本当にショックで残念ですが、100年間創業されてきたことは今後も語り継がれていくと思います。市議会から要望のある通り、私としてもかなうことなら関連会社でも旭化成に残っていただければありがたい。市としてお手伝いできることがあれば協力したい」と話した。
 工場は10月末閉鎖と発表されていたが、受注が入っているため、来年1月まで生産を続け、1月末に閉鎖する。その後、プラントの撤去を行い、2025年12月までに砕石を敷いた更地にし、跡地は本社管理となる。従業員34人(うち8割が地元)のうち3分の1は転勤を希望し、配属先を調整中。3分の2は地元に残り、転職を希望しており「転職先が決まるようにきっちり支援する」とした。
 企業版ふるさと納税は地方公共団体が行う地方創生の取り組みに対する企業の寄付について法人関係税を税額控除する制度。今回で12社、寄付総額は2220万円。


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10月15日、日高町産湯海水浴場駐車場で「うぶひだか なみうちマルシェ」開催 〈2022年9月29日〉

2022年09月29日 08時30分00秒 | 記事


うぶひだかの取り組みをポスターでPR


 日高町商工会(山田理司会長)は10月15日、産湯海水浴場駐車場で「うぶひだか なみうちマルシェ」を開く。町内外から地域の食材が集う20店舗が出店するほか、1日だけのスペシャルカフェもオープンし、「さばコロッケ」など地域食材を生かした新メニューも登場。サンセットビーチヨガ、シーカヤックやSUP体験、ウクレレ演奏なども同時開催する。地域の新たな観光振興策を模索して実現させた取り組みで、ゆったりとしたい人に産湯の「自然の音」「のどかな空気」の中で楽しむひとときを提供する。

 なみうちマルシェは、午前11時から午後3時まで。町内から焼き鳥、いなり寿司、なた豆茶、魚の干物、さばコロッケ、クエ唐揚げなど12店舗、由良、美浜、印南、みなべ4町からバームクーヘン、スムージーゼリー、釜揚げしらす、かまぼこ、はちみつなど8店舗が販売。
 スペシャルカフェは「うぶカフェ」と名付け、海の家を活用。国産マッシュルームと数種類のスパイスを使った無水ココナッツカレーの「ubuスパイスカレー」は、通常のもののほか、スペシャル、デラックス(限定50食)と用意し、デラックスには紀伊水道で取れたサバを使った「さばコロッケ」やサバハーブカツ、旬の地場野菜を使用している。
 このほか、メニューは廃校になった比井小学校を利用して水耕栽培したわさび葉をジェノベーゼソースに入れた、しらすたっぷりポモドーロパスタ、サバハーブカツとわさび葉ジェノベーゼソースのトルティーヤサンドも提供。フリーバーベキューは3メートルのU字溝を駐車場内に8カ所設けて、焼いて各自楽しめるようにする。
 イベントは吉本興業所属の芸人コンビ「わんだーらんど」の2人がオープニングトーク、午後2時30分から漫才も披露。午前11時30分からハワイアンフラダンス、午後1時30分からウクレレ演奏があるほか、アロマキャンドルやアーユルヴェディック・マッサージのワークショップ、海を周遊するシーカヤックやスタンドアップパドルボードのSUP体験も計画。午後4時からは、産湯海岸で、伝統的なヨガや人生に役立つ哲学を教える「シュリカリジャパン」が、一般向けのサンセットビーチヨガを開催する。
 基本的な問い合わせは、町商工会(電話63・3611)だが、「なみうちマルシェ」と検索すれば、実行委員会のホームページを探すことができ、特設のQRコードからもリンクでき、各種情報が掲載されており、参照すると良い。
 名物イベントのクエ・フェアが終了したことで、町商工会は、町内にある観光資源を生かし、どう地域を盛り上げていくかを考え、「うぶひだか」事業計画書・企画書を松本秀司町長に提出。今年6月議会で町が補助金を予算化し、町商工会が主体となった実行委員会で検討、企画し実現した。


 その他の主なニュース

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交安協御坊支部の交通安全ポスター最優秀賞に嶋田悟之君(志賀小)露口結彩さん(清流小)岡本明樹君(印南中) 〈2022年9月28日〉

2022年09月28日 08時30分00秒 | 記事


嶋田君の作品

露口さんの作品

岡本君の作品


  県交通安全協会御坊支部(小松一也支部長)主催の令和4年度第37回日高地方交通安全ポスターコンクールの受賞者が決まった。最優秀賞(県知事賞)に、小学校低学年の部で嶋田悟之(志賀小2年)、高学年の部が露口結彩さん(清流小4年)、中学生の部は岡本明樹君(印南中1年)が選ばれた。

 新型コロナウイルスの影響で3年ぶりの実施となった今回のコンクールは、応募総数が前回の381点を大きく下回る163点で、うち最優秀賞それぞれ1点、優秀賞はそれぞれ2点、佳作は小学校低学年の部3点、同高学年の部1点、中学生の部6点の計19点を選んだ。
 嶋田君は、自身が横断歩道を渡っている姿をクレヨンと絵の具で描いた。挙げている手を大きく描き、ドライバーへアピールすることの大切さを伝えている。「渡る人も運転手も安全に気をつけてほしい」と話した。
 露口さんは、ニュースなどで話題に上がるあおり運転がテーマ。ホラーゲームのキャラクター「ハギーワギー」を取り入れて車両を描き、あおり運転の怖さを強調した。「あおり運転は絶対にしないようにしてほしいです」と呼びかけた。
 岡本君は、江戸時代の浮世絵師・東洲斎写楽の絵を参考に、人物や車両のスピード感を波を使って演出。スマホ目線でながら運転の注意喚起し、「ながらスマホは危ないので、やめてほしいです」とのメッセージを込めた。
 新型コロナウイルスの影響で、表彰式は中止。入賞作品は、30日までオークワロマンシティ御坊店で展示している。
 優秀・佳作の入賞者は次のみなさん。
【優秀賞】小学校低学年の部=前田紗弥(和田小1年)沼野暖花(清流小3年)▼同高学年の部=尾上愛侑(松原小5年)山本萌愛(同6年)▼中学生の部=古田朔麻(印南中2年)小園結愛(松洋中3年)
【佳作】小学校低学年の部=南日和(内原小2年)稲葉蒼大(塩屋小2年)今北敦貴(笠松小3年)▼同高学年の部=中瀬美羽(松原小6年)▼中学生の部=髙石啓太(印南中1年)森本和樹(同)吉野友惺(同)鈴木仁菜(同2年)北野心音(同3年)木下万稟(同)。


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印南町が町内で使える5万円分の商品券を来月から配布 〈2022年9月27日〉

2022年09月27日 08時30分00秒 | 記事


発送に向け作業に取り組む職員


 印南町は町内で使える5万円分の商品券を来月から配布するため、担当課の企画産業課職員が26日から封筒に5万円分の商品券や取扱事業者を掲載したチラシなどを封入する全世帯への発送準備作業を始めた。商品券の配布は今回で4回目。今回はコロナ禍による支援に加えて物価高騰対策も合わせ「生活支援商品券事業」として取り組む。

 商品券は1000円券10枚つづり5セットを町内全世帯(26日現在で3364世帯)に配布。町内のみで使用でき、商品購入だけでなく、散髪やタクシー、ゴルフ場のほか、学習塾、はり・きゅう、医院など幅広い業種で使えるのが特徴で、取扱事業者は129になる。
 商品券が出来上がったのを受け、26日から5万円分の商品券や取扱事業者を掲載したチラシなどを封筒に入れる作業を本格的に進めている。世帯主の名前など間違いがないか最終確認を行い、郵便局へ搬入。10月初旬から順次配達が始まるが、間違いなく全世帯に確実に届くよう郵送は簡易書留で行うため、通常より配り終えるのに時間がかかると見られる。
 事業費は1億8600万円で、予算は国の地方創生臨時交付金7248万9000円を活用し、不足分は財政調整基金を取り崩し賄った。
 取扱事業者は26日現在129だが、随時受付中で、町ホームページで随時更新する。商品券は来年1月31日まで使用でき、町は「幅広い業種で利用できるので有効に使っていただければ」としている。商品券についての問い合わせは町企画産業課(電話42・1737)へ。


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全国和紙画展・和紙絵部門で池口肇さん(御坊市)が4度目の入選

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御坊市の老朽危険空家除去事業、5カ年で151件の利用 〈2022年9月25日〉

2022年09月26日 08時30分00秒 | 記事



補助金を活用して除去した老朽空家と除去後


 御坊市は、平成29年度から国の空家再生等推進事業を活用した老朽危険空家除去事業を始め、令和3年度までの5カ年で151件の利用があった。国、市あわせて最大80万円の補助を受けられるのがメリットで、老朽危険空家の増加防止に成果を挙げている。さらなる空家の適正管理に向け、今年度から補助要件を拡充し、基準に満たなかった空家も耐震性がなければ補助金を出すことにし、積極的な活用を呼びかけている。

 平成28年度に市内全域で初の空家住宅等実態調査を行い、空家は496件。このうち、景観や保全など問題がある特定空家候補は186件。この結果をもとに29年度に概ね10年間の空家等対策計画を策定し、基本的指針で「管理不全な空家等は、市民と地域の安全安心の確保と生活環境の保全を図るため、市民や関係機関の協力を得ながら所有者等に適正な管理を促す」など対策を掲げ、老朽危険空家除去事業を始めた。
 同事業の対象は老朽化し周辺に危害を及ぼす可能性のある空家。所有者の申請に基づき、市が審査し、老朽危険空家と認められれば国と市あわせて最大80万円(解体費100万円以上の場合)を補助。29年度は5件だったが、日高地方に大きな被害をもたらした平成30年9月の台風後に申請が急増し、30年度21件、令和元年度50件、2年度42件、3年度33件で5カ年あわせて151件が利用。今年度も26件が申請済み。
 最大80万円の補助が受けられるのがメリットで、台風被害を受けた時に補助金を活用した市民は「どうしようかと考えていた際に補助金が背中を押してくれた。80万円はありがたかった」と話しており、こうした人の口コミによる効果も大きいといえる。また、151件の2割程度は周辺住民からの相談を受け、市が権利者を探し、事業活用をPR、推奨したことが除去につながったという。
 さらなる空家の適正管理に向け、今年度から補助要件を拡充。これまで基準に満たなかった空家は申請者が全額負担して除去するか、基準を満たすまでそのままにしておくかになるため、申請者の解体意欲のある時に「後押しできる支援」として耐震性のない空家には最大40万円を補助することにし、22日現在で1件が申請済み。
 今年度は6年ぶりに市内全域の空家住宅等実態調査を実施する。補助金活用で老朽危険家屋の除去は進んでいるが、前回調査から5年以上経過したことで新たに老朽危険家屋が発生していると見られ、調査で現状把握に努め、所有者等に適正管理を促していく。


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印南町で23、24日に映画祭開催 12作品上映・監督によるトークイベントも

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「青峰会書道展」「南紀カメラクラブ写真展」が御坊市中央公民館で開催


第10代宮子姫に廣辻華さん(印南町)、貴志うららさん(海南市) 〈2022年9月23日〉

2022年09月24日 08時30分00秒 | 記事


左から上西会頭、廣辻さん、貴志さん、三浦市長


 御坊商工会議所、市観光協会、宮子姫顕彰会、紀州ビジネスクラブ、紀州新聞社、日高新報社、宮子姫の里をつくる会で構成する「宮子姫選考委員会」(委員長・上西一永御坊商工会議所会頭)は21日、御坊商工会館で第10代宮子姫に選定した廣辻華さん(20)=印南町樮川、きのくに信用金庫印南支店=、貴志うららさん(24)=海南市北赤坂、紀陽銀行御坊支店=の任命式を行った。任期は10月1日から1年間。各種イベントに参加し、観光PR大使として宮子姫、御坊市の魅力を発信する。

 任命式に先立ち、朱色と群青色の豪華な絹製の唐衣(からきぬ)金襴(きんらん)仕立ての衣装を身につけた廣辻さん、貴志さんは、上西会頭ら選考委員会メンバーとともに三浦源吾市長を表敬。三浦市長は「おめでとうございます。ウイズコロナで市の行事、イベントも少しずつ行っていくので存分に御坊の観光PR、まちの魅力発信にご活躍いただきたい。良い機会なので楽しみながらいろいろな経験をして下さい」と激励し、みーやちゃんぬいぐるみ、マグカップ、トートバッグなどプレゼント。
 廣辻さんは陸上と剣道、貴志さんはバレーボールと水泳で活躍。入庫2年目の廣辻さんは「20歳になる年に宮子姫に選ばれ、記念になります。来年は当庫が合併30周年を迎える記念の年でもあり、地域を盛り上げるため少しでも力になれるよう一生懸命がんばります」、祖母が日高川町に住んでいる貴志さんは「貴重な機会を与えていただき、うれしいです。祖母の地元で勤務し、宮子姫に選ばれたのもご縁だと思います。御坊の魅力をPRし、盛り上げていきたい」と抱負を述べた。
 続いて行った任命式で上西会頭は「今年も宮子姫のイメージにふさわしい2人を選ぶことができた。観光PR大使として各種イベントに参加して御坊、日高地域の観光振興、活性化に協力していただきたい」とあいさつし、2人に賞金10万円を贈った。
 副賞として協賛企業の大洋化学(株)からオリジナル食器セット、MARUNI(株)からワインセット、(株)サンクリエーションから紀州プレミアムキーマカレー、紀州ファスナー工業(株)から洋菓子、(株)近畿マリンクラブから紀州宮子姫(芋焼酎)、JA紀州から梅干し、ヨシダエルシス(株)からフレッシュエッグ、(株)サノからパンとクッキー詰め合わせ、南海果工(株)から缶ジュースが贈られた。
 退任する第9代2人にも大洋化学、MARUNI、サンクリエーション、紀州ファスナー工業、ヨシダエルシス、サノ、南海果工から記念品が贈られた。


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寒川第一小(日高川町)児童がACO沖縄のメンバーから沖縄舞踊を学ぶ

籔内・美浜町長らがご長寿お祝い訪問

県自動車整備振興会と県警本部が横断歩行者の保護に関する協定を締結

 秋の交通安全運動初日に県警音楽隊がコンサートや街頭啓発

 


御坊市が災害時要支援者の個別避難計画作成へ 〈2022年9月22日〉

2022年09月22日 08時30分00秒 | 記事


個別避難計画作成に向けた会議


 御坊市は、国の災害対策基本法に基づく、災害時要支援者の個別避難計画作成に向け、20日に市役所で官民関係者が出席した会議を開き、計画の概要や今後の取り組みを説明し、意見を聞いた。年内に個別計画の様式を決め、地区懇談会で計画の必要性を周知したあと、年明けから大規模、小規模それぞれの自治会をモデルに実践してもらい、そのプロセスを確認しながら市全体に広げたい考え。

 個別避難計画は「災害犠牲者ゼロ」をめざし、大規模災害発生時に自力で避難指定場所など安全な場所に避難することが困難な人を対象に要支援者一人ひとりについて本人の同意を得た上で個別情報、避難先の情報、避難支援を行う人などを記載したもの。国は市町村主導で令和7年度末までに100%の作成を求めている。
 会議には福祉、防災の担当課、市自主防災組織連絡協議会、市社会福祉協議会、御坊・日高障害者総合相談センター、在宅介護支援センター、警察、消防関係者らが出席。意見交換で「仕事など、いざという時に助けに行けない人がいるので地域の協力が必要不可欠」「本人の意志を示せない人には、どのように対応していくか課題」「同意すれば、逃げなくてもいいと判断する人が出るのではないか」などが出された。
 今後、担当課や関係団体でワーキングチームをつくり、11月中にも計画の様式を決め、年内から年明けにかけて市内6地区別に懇談会を開き、個別避難計画の必要性を地域全体で共有してもらう。その後、大規模自治会の薗地区、小規模自治会の森岡地区をモデル地区に計画作成を実践してもらい、そのプロセス等を確認。問題点があれば修正を加えながら市内全域に広げていく方針。
 市自治連合会長で市自主防災組織連絡協議会長の酒本和彦氏は「自分たちの地域は自分たちで守る意識が大切。個別計画作成は自主防災組織が基本になる。組織のない地域は、早期につくっていただきたい」と呼びかけた。市健康福祉課は「災害犠牲者ゼロをめざし、実効性のある個別計画をつくり、速やかに作成率100%を達成できるように努めたい」としている。
 個人情報を事前に登録しておく災害時要援護者登録制度には、7日現在で高齢者世帯、障害を持っている人、介護サービスを利用している人など1808人登録しているが、個別の心身の状況、支援者の把握などは行っていないため、災害時の避難支援に活用できるとは言い難いのが現状。


 その他の主なニュース

 日高管内基準地価・印南高台住宅地で上昇(県内4位)

読売書法展・漢字部門で橋本瀟碧(本名・麻由)さん(日高町)が特選

御坊市新庁舎建設工事の基礎工事ほぼ終わり埋め戻し始まる

日高町議会で阿尾路線でのバスフリー乗降が10月1日から開始と松本町長が答弁

 


印南町議・定数問題、改選1年経過も定数削減検討の動きなし 〈2022年9月21日〉

2022年09月21日 08時30分00秒 | 記事


任期中の動向に注目(写真は議場)


 印南町の9月定例議会はこのほど閉会した。改選から1年が経過した町議会。1年前の選挙で立候補の際に定数削減を公約に上げた議員もおり、定数問題の本格議論に向けて動き出すのではとの見方もあったが、これまで全く動きは見られない。選挙までまだ3年あるとの見方もあるが、有権者からは「公約に上げた議員は口先だけか」と批判の声も聞かれる。残り3年の中で定数問題が検討、議論されるか議会の今後の動向が注目される。

 同町議会の定数は合併当初の昭和32年が26人で、次の選挙時に20人、昭和56年に16人、平成13年に14人となり、平成21年に2人減らし現行の12人となった。平成29年の町議選が無投票となったことで有権者から「定数を減らすべき」と定数削減を求める声が多く聞かれるようになった。1年前の町議選は一転、4人超過の激戦となったが、定数削減を訴えた立候補者もおり、定数問題の議論は避けては通れない状況と言える。
 定数削減を公約に上げ当選したのは2人だが、定数問題を議論すべきと考える議員も少なく、昨年の改選後、定数問題について何らかの動きがるのではと、有権者も議会の対応を注視していたが、検討の動きすらないのが現状。
 定数を14から12にした際は、特別委員会を設け、住民アンケートも実施したように、定数問題を議論、検討するとなるとかなりの時間を要する。次回選挙に間に合わすのなら早く取り掛かるに越したことはない。
 ちなみに周辺市町の議会定数は、御坊市、みなべ町が14で最も多く、日高川町12、日高町11、美浜町と由良町が10となっている。
 改選まで2年となったみなべ町は9月議会で議員定数等検討特別委員会を設置した。御坊市でも定数を削減する動きがあり、印南町議会が定数問題について今後どう対応するか有権者も注視している。


 その他の主なニュース

小中王子神社(日高町)で18日、参拝者に湯をふりかける「お湯祭」

日高町原谷の畦道などで彼岸花咲く

スポ少日高地方予選バレーで日高、南部、川辺ひかり、印南はまゆうが県大会出場を決める

藤田小(御坊市)が校庭の遊具などを善意で塗装した(株)NAOSOの田中祐作さんに感謝状を贈る


御坊市が防災重点農業用ため池の豪雨耐性評価(3年度分)を行う 〈2022年9月18日〉

2022年09月20日 08時30分00秒 | 記事


野断面不足の結果が出た洪水吐(写真奥、乙池)


 令和2年10月に施行された「ため池工事特措法(防災重点農業用ため池に係る防災工事等の推進に関する特別措置法)」に伴い、御坊市は、3年度から今年度にかけて防災重点農業用ため池39池を対象に豪雨耐性評価を行っている。危険度が高い、規模が大きいなど優先順に3年度は28池で行い、うち27池で洪水吐の断面が不足していることが分かった。今年度分の結果とあわせて順次改修を行うが、調査したほぼすべての池で対策が必要なため、財源確保など大きな課題がのしかかることになった。

 ため池工事特措法は、和歌山県など地方から要望の多かった防災重点農業用ため池の防災工事を集中的かつ計画的に進めるための令和3年度から令和12年度まで10年間の時限立法。防災重点農業用ため池とは、貯水量、堤高など規模の大小にかかわらず、決壊した場合の浸水区域に家屋や公共施設等があり、人的被害を与える恐れのあるため池で、御坊市内では県が昨年1月に59池を指定した。
 このうち、未利用19池、改修済みの花立池(吉田)を除く、39池を対象に豪雨耐性評価を実施。3年度は28池を対象に県土地改良事業団体連合会が調査を行った結果、問題がなかったのは畑池(吉田)だけ。古池、新池、薬師池、奥池、中池、隠谷池、遠田池(以上富安)朱家谷池、新池(以上吉田)王子谷池、屋瀬池、横松池、三ツ池、九田谷池、伏原谷池(以上北塩屋)大池、乙池、中池、上池(以上南塩屋)東山池(岩内)楠木谷池、後谷池、柳谷池、扇谷池、大池(以上熊野)深山池(明神川)老子池(上野)の27池は「洪水吐の断面が不足している」との結果だった。
 洪水吐は、大雨で池から越水しないように一定の水量になった際、池から水路へ流すためのもの。過去に池から越水した事例はないというが、今回の調査は県の基準に基づき「200年に一度の大雨」でシミュレーションしたため、現状の吐け口では豪雨に追いつかず、越水または決壊するおそれが生じるとの結果となり、断面を広げるなどの対策が必要不可欠。
 今年度は残る11池で調査を行うが、3年度の結果と同じになる可能性が高いと見られる。5年度は唯一、結果の良かった畑池で地震耐性評価を行い、問題があれば対策を講じる。その後、断面不足が指摘された池の優先順位を検討し、順次必要な対策を行うが、吐け口の断面を大きくするだけでなく、それにあわせて水路の改修も検討しなければならないほか、工事の設計を行う際はその都度、地震耐性評価も行うため、耐性がないと判定されれば池を全面改修する必要があり、事業規模、期間とも見通せないのが現状。
 市内には大小あわせて137カ所の農業用ため池があり、防災重点農業用ため池はハザードマップを作成し、関係町内会に配布・回覧したほか、市ホームページにも掲載している。


 その他の主なニュース

スポーツ推進委員功労者表彰(文科相表彰)に畑崎照道氏(御坊市)

県花いっぱいコンクール・学校の部最優秀賞に高城小学校(みなべ町)

御坊市の薗自治連合会が敬老行事を行う

かわべ保育所(日高川町)で17日に運動会


とちぎ国体(陸上)に管内5選手が県代表入り 〈2022年9月17日〉

2022年09月17日 08時30分00秒 | 記事

 10月6日から10日までカンセキスタジアムとちぎ=宇都宮市=で開催の第77回国民体育大会・陸上競技の部に出場する県代表選手29人(男16・女13)が決まった。日高地方から高校、大学生あわせて男女5選手が代表入りし、国体での活躍に期待がかかる。

 管内から代表入りしたのは、少年B(中3・高1)男子円盤投で紀央館高1年の永江翔太朗君=大成中出身=、少年A(高2・3)男子ハンマー投で同校3年の尾崎奎太君=日高中出身=、同A男子走幅跳で和歌山北高3年の薗田琉維君=丹生中出身=、成年男子1万メートル競歩で順天堂大学1年の大家利公さん=大成中―田辺工業高、日高川町出身=、少年A女子砲丸投で紀央館高3年の酒井喜与さん=城東中出身=の5選手。
 5月から7月にかけて行われた選考会での成績を参考に選抜された。
 代表入りした永江君は選考会を兼ねた県春季陸上選手権で優勝。今季は県高校ユースでも優勝。尾崎君も春季選手権で優勝したほか、近畿高校総体で6位入賞し全国高校総体に出場した。
 薗田君も春季選手権で優勝、近畿高校総体で6位入賞し全国高校総体に出場。大家さんは4月の全日本競歩輪島大会で準優勝、8月のU20世界陸上選手権に初出場を果たした。酒井さんは県春季選手権で優勝したほか、近畿高校総体で準優勝、全国高校総体出場と活躍した。
 県選手団のスタッフとして管内関係で保田豪さん(紀央館高教諭)、出羽靖弘さん(日高高校教諭)がコーチを務める。


 その他の主なニュース

日高町萩原で民家と倉庫全焼、焼け跡から1人の遺体

山名実・由良町長が卒寿者を祝い訪問

県花を愛する県民の集い・会長感謝状に森岡田人の会(御坊市)、知事感謝状に原谷ふる郷会(日高町)が受賞

日高川町が災害時等のドローン活用に毎年、町職員5人のライセンス取得を目指す