紀州新聞 THE KISYU SIMBUN ONLINE

和歌山県の御坊市と日高郡をカバーする地方紙「紀州新聞」のウェブサイトです。主要記事、バックナンバーなどを紹介。

寺井陽子さん(日高町保護司)に藍綬褒章、長年の更生保護活動をたたえる 〈2015年4月29日〉

2015年04月30日 08時30分00秒 | 記事

寺井陽子さん


 平成27年春の褒章の受章者が決まり、日高地方から唯一人、長年にわたって保護司を務め更生保護活動に尽力した、日高町小池608、寺井陽子さん(74)が選ばれた。県内の受章者は寺井さんを含め7人。伝達、拝謁は5月15日に東京で行われ、銀杯などが贈られる。

 県職員として日高振興局に勤務していた寺井さんは婦人福祉士、婦人相談員を務めていた関係から48歳の時に保護司に任命された。犯罪者の更生を手助けする業務で、保護観察となる執行猶予期間に当事者と面談し再犯防止に取り組む。
 最初は窃盗犯が主だったが、途中から薬物犯罪が増え、26年間で関わったのは6人(延べ8~9件)。10歳代から30歳代後半までの若い年齢で罪を犯した人たちに手を差し伸べてきた。
 有罪だが執行猶予付き、初犯で刑に服さなかった人を対象に、和歌山保護観察所から依頼を受け支援にあたる。面談は月に2、3回、寺井さんの自宅で行い、生活状況など相手の話に耳を傾け、同じ過ちを繰り返さないよう説く。
 これまでに対応した10歳代の若者は2人で、いずれも窃盗罪。その背景には親の離婚など家庭環境が関係していたという。犯罪は時代とともに変化し、最近はインターネットで薬物が簡単に入手できることから、薬物犯罪が増えるなど「世相を反映している」とも話す。
 深刻化する薬物犯罪については、経済的な事情が大きく関係。仕事に就いてもうまくいかずやめてしまったり、仕事が見つからないなどを理由に、再び薬に手を出し再度保護観察となる事例もあった。「長いこと薬物をやっていなくても、何かのきっかけで始めることがあるので、面談するたびに更生してくれるよう願っていました」。
 これまで関わった人たちの中で再犯となったケースもあったが、中には更生して新たな生活を送り、手作りの野菜を届けにきてくれるなど、うれしいこともあった。「人生経験のない私に務まるか不安でしたが、保護司になったお陰でものすごく勉強させて頂いた」と振り返る。日高町社会福祉協議会長、同町更生保護女性会長も務め、社会を明るくする運動や薬物乱用防止運動の啓発にも積極的に関わる。
 趣味は若い頃から取り組む華道(未生流)と茶道(裏千家)。華道は月に2回、公民館で指導しており、茶道は祖母が残した茶道具を愛用し、自宅で仲間と一緒に茶を点て楽しい時間を過ごす。時間ができれば野菜作りに精を出したいそうだ。
 寺井さんは「受章は保護観察所、保護司の皆様はじめ、家族の理解のお陰で頂けるものと思っております。保護司は75歳までで、残り少ない年月を一生懸命務めさせて頂きたい」と話している。


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二階会長が世界津波防災の日(11月5日)を9月の国連総会で賛同国と共同提案へ 〈2015年4月28日〉

2015年04月28日 08時30分00秒 | 記事

笑顔で握手を交わす二階会長と韓公使


 自民党の二階俊博総務会長(75)=御坊市島、当選11回、志帥会(二階派)会長=は26日、帰省中の地元で記者会見を開き、今年9月の国連総会で11月5日の「津波防災の日」を「世界津波防災の日」として国際社会が手を携えて、より安全で安心な世界を築くための礎とするよう提案する考えを明らかにした。すでに中国や韓国など7カ国から賛同、理解を得ており「自信を持って進めたい」とし、20カ国以上と共同提案して国連決議採択をめざす。
 
 二階会長は、党国土強靱化総合調査会長も務め、災害から国民の命を守り抜く国土強靱化政策を推し進めており、平成23年に「津波対策の推進に関する法律」を全会一致で成立させ、法律で11月5日を「津波防災の日」に制定。国内で周知に努めているが、二階会長は「これで満足とは思っていない」とし、ERIA(東アジア・アセアン経済研究センター)と連携しながら東アジア、アセアン諸国にも国土強靱化の思想を広める活動を続けている。
 今年3月に仙台市で開いた国連主催の第3回国連防災世界会議で各国首脳や閣僚、国際機関代表らに初めて「世界津波防災の日」を提唱し、個別折衝で中国や韓国、インドネシアなど7カ国から賛同、理解を得ている。中国、韓国から賛同が得られたことには「日本にとっては大きな意味を持つ。この勢いで賛同国をさらに増やしたい」とし、5月に福島県で開かれる太平洋・島サミットでも参加各国に賛同、理解を求める考えを示した。
 最終的には20カ国以上との共同提案をめざしており、二階会長は「9月に開く国連総会で提案したい。(決議採択に)手応えを感じており、自信を持って推し進めたい。このテーマは政治的に争う問題ではない。命の尊さは世界共通だ。日本が中心となって国際的な視野に立って地球規模で国土強靱化、防災・減災対策に取り組まなければいけない。私がその先頭に立って頑張りたい」と強い意欲を見せた。
 ネパールで発生した大地震災害にもふれて「以前から『国土強靱化、海をこえる』と申し上げて、海外での大災害に準備をしておかなければいけないと、取り組んできたが、こんなに早く大きな災害が来るとは思っても見なかった。日本・ネパール友好議員連盟会長もさせてもらっており、早急に対応策をまとめる」と述べ、27日に国土強靱化総合調査会、28日に衆院国土強靱化特別委員会を開き、政府にも迅速な対応を求める考えだ。


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御坊市が津波避難困難地域解消へ対策検討協議会設置へ 〈2015年4月26日〉

2015年04月27日 08時30分00秒 | 記事

津波避難タワー整備が焦点
(写真は日高川堤防沿いに完成済みのタワー)


 御坊市は、県が昨年10月に指定した南海トラフ巨大地震に伴う「津波避難困難地域」の解消に向け、5月に地域住民代表をまじえた対策検討協議会初会合を開く。市内では高台の少ない名新地区と薗の一部(面積35・5ヘクタール、人口1209人)が指定されており、協議会では津波避難タワー整備を主課題に困難地域解消に向けた対策を検討。タワーの建設数、場所、着手時期が焦点となりそうで、今年度中に方針をまとめたい考えだ。
 
 対策検討協議会は柏木市長を会長に関係部課長5人、消防長、消防団代表1人、名新地区代表3人、同地区の自主防災組織「防災女性の会」代表1人で構成し、県と日高振興局がオブザーバーで参加。5月中旬をメドに初会合を開き、県から南海トラフ巨大地震想定や避難困難地域指定などの説明を聞いた上で、避難困難地域解消に向けた対策を検討する。津波避難タワーの建設数や場所、着手時期が大きな焦点になる。
 市によると、薗の一部地域は日高川堤防沿いに完成した津波避難タワーでカバーできるとし、今回の協議会は名新地区の対策がメーンになる。市が3月末に改定した地域防災計画では「平成32年度をメドに名新地区に津波避難タワーを2基程度建設する」ことを明記し、柏木市長は早期に事業着手する意向を明らかにしているが、国の南海トラフ巨大地震特別措置法に基づく有利な補助金を活用する場合は、5カ年の津波避難対策緊急事業計画を策定する必要があり、着手時期はまだ未確定。
 防災計画では2基程度建設するとしたが、名屋、新町両地域に1基ずつ建設するかどうかは決まっていない。建設場所は市有地の名屋公園などが候補に挙がっており、先日の新町地区の要望で市長は「名屋公園より北がいいのか、土地があるかなども検討したい」とし、今後の検討課題。タワーの規模は必要最小限に抑える意向だ。市防災対策課は「タワーのほか、民間ビルの避難施設指定も検討している。協議会で意見を聞きながら今年度中に方針をまとめたい」とした。
 避難困難地域は居住地域で避難先までの経路や距離を詳細に考慮し、津波到達時間までに浸水域外の高台や津波避難ビル等に避難することが困難な地域。南海トラフ巨大地震では美浜町以南の12市町61地区(面積人口2万2705人)が指定され、日高地方は御坊市、美浜町、印南町、みなべ町であわせて5地区(人口約3千人)が入った。一方、東海・東南海・南海3連動地震に伴う津波避難困難地域については日高地方で該当はない。


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わかやま国体に向け5市町合同会議 御坊駅に案内所、御坊ICに看板設置へ 〈2015年4月25日〉

2015年04月25日 08時30分00秒 | 記事

5市町関係者が集まって情報交換


 9月26日に開幕する「紀の国わかやま国体」に向け、公式競技開催地の御坊市、日高町、印南町、日高川町、みなべ町が23日、御坊市中央公民館で合同国体推進会議を開き、各市町の担当者が出席。日高地方の玄関口であるJR御坊駅に総合案内所、湯浅御坊道路御坊インターチェンジ出口に案内看板を共同設置する方向で合意したほか、競技補助員の動員やボランティアの登録など8項目について情報、意見交換した。

 会議は御坊市の呼びかけで開き、同市実行委員会事務局長の龍神康宏総務部長が「情報交換を図り、国体成功を目指しましょう」とあいさつ。御坊市が提案したJR御坊駅への総合案内所の共同設置は御坊市、日高町、日高川町、印南町がシャトルバスの運行などを計画しており、共同設置の方向で合意した。みなべ町は御坊駅の利用客は見込んでいないため、JR南部駅に案内所を設置する。
 御坊市によると、JRなどと協議を進めており、総合案内所は駅構内に設置し、駅前広場西側にテントを張りシャトルバスの停留所と待合所を設ける方向で調整中。総合案内所は各市町が競技開催日にあわせて職員等を派遣し、シャトルバス運行や観光などの案内にあたる。このほか、御坊IC出口に御坊市、日高町、日高川町、印南町が会場への誘導・案内板を共同設置することでも合意した。
 会議には県担当者もオブザーバーで出席。御坊駅など特急列車が停車、あるいは県が運行するシャトルバス発着の県内13駅を対象に、県が看板や横断幕、歓迎のぼり、植栽プランターなどで装飾することを報告するとともに、歓迎のぼりについては共同設置を提案し、市、町それぞれにのぼりを持ち寄ることで意見がまとまった。
 情報交換は8項目について報告。競技補助員は日高、有田、田辺各地方の高校に協力を依頼。選手や観客らの輸送交通は民間のシャトルバス運行などを計画し、選手等の宿泊地は手配済み。駐車場は会場近くに確保しているところが多かったが、御坊市は一般観客は日高港を指定し、シャトルバスを運行。学校観戦を依頼する市町もあった。ボランティア登録は多いところで200人を超えているが少ないところは100人未満で今後の課題となる。
 市町別の競技会場、開催日程は次の通り。
【御坊市】バレーボール少年女子=9月27~30日、市立体育館と日高高校▽軟式野球成年男子=10月2~3日、御坊総合運動公園野球場。
【日高町】ホッケー少年男女=10月1~5日、マツゲンスポーツグラウンド。
【日高川町】カヌースプリント全種別=10月1~4日、美山漕艇場▽アーチェリー全種別=9月27~29日、南山スポーツ公園陸上競技場。
【印南町】ゴルフ・成年男子=9月27~29日、ラ・グレースゴルフ倶楽部和歌山コース▽同・女子=同、いなみカントリークラブフジ▽自転車ロードレース全種別=9月27日、黒潮フルーツライン特設ロードコース。
【みなべ町】軟式野球成年男子=10月2日、千里ヶ丘球場▽山岳リード全種別=10月3~5日、南部高校▽同ボルダリング全種別=同、南部小学校。


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5月2日 日高川町合併10周年記念式典 〈2015年4月24日〉

2015年04月24日 08時30分00秒 | 記事

合併から10周年を迎える日高川町役場本庁


 旧川辺町、中津村、美山村の3町村が合併して誕生した日高川町が、5月1日に10周年を迎え、翌2日に日高川交流センターで記念式典を行う。10周年に合わせて制定した町民憲章碑を本庁役場前に建立し、式典前に除幕。午前9時30分からの式典では、新町10年の歩みや町の「花」「木」「鳥」を披露するほか、功労者として合併協議会の委員ら故人を含む48人に感謝状を贈る。

 平成17年5月1日に誕生した日高川町は、10周年記念式典の開催に向けて実行委員会を組織して準備を進めてきた。当日は午前8時30分から市木久雄町長や町議会関係者らが役場本庁前で町民顕彰碑を除幕したあと、午前9時30分から日高川交流センターで式典を開催する。町や県、功労者表彰を受賞する48人の招待者ら約300人が出席。美山太鼓の演奏でオープニングを飾り、あすなろ倶楽部絆の星のアトラクションを披露したあと、合併10年の歩みや町民憲章の朗読、功労者表彰、町長の式辞や来賓祝辞のあと、万歳三唱で10周年を祝う。 
 功労者表彰受賞者は次の皆さん。
 平野誠(株式会社本家さぬきや)、喜楽興業株式会社(寄附)、古田拓(同)、故・上平裕一(同)、故・市木久佐知(同)、笹朝一、故・池本功、阪本信夫、林雅臣、津村昌道、西瀬又平、故・柏木正之、故・岡前拓治、黒田茂、川口邦夫、坂田順子、宮所ひろ子、吉村晴男、赤松義之、原明男、故・井原幹雄、井原康夫、原幸代、市木直弘、原見健也、小瀬渉、故・児玉征一、故・額田和彦、故・岸本一彦、友渕泰定、吉田英義、寒川久生、朝間啓介、滝口学、丸山真一(以上合併協議会委員)水野浩行(元町商工会長)東良一(町花いっぱい協議会長)、柿本章夫(人権擁護委員)宮口勢(民生児童委員)小早川敬一(同)堺生代(健康推進員)渋田京子(同)玉置秀子(同)森則子(同)花光輝雄(元江川区長)堺武次(元土居梅原区同)吉原修(元滝の上区同)堺隆夫(元下長志区同)。


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日高川漁協がレトルト加工の新商品を開発 〈2015年4月23日〉

2015年04月23日 08時30分00秒 | 記事

日高川漁協が開発した新商品を市木町長(右)に
報告する大杉組合長


 日高川町松瀬、日高川漁協(大杉達組合長)が、同施設で育ったアユや秋の美味として知られる子持ちアユなどを原材料にしたレトルト加工の新商品を開発。加工施設「お魚工房紀州」での生産体制が整った22日に町役場町長室で発表会を行い、市木久雄町長らが試食した。大人気のアユとアマゴの「一夜干し」に続く新商品は、常温長期保存可能。稚アユや琵琶湖固有種のホンモロコの甘露煮、子持ちアユの煮付けなど9種類が揃い、試食した市木町長も「これはうまい!日高川の土産としては最高」と太鼓判を押した。

 同漁協では3年前、「日高川流域の名産品を育てたい」との思いから、加工施設「お魚工房紀州」を整備し、アユやアマゴを使った「一夜干し」の販売を開始。今では年間にアユの一夜干しが8~10万匹、アマゴが3~5万匹を売り上げる人気商品になっている。
 常温で3カ月以上の長期保存が可能な新商品開発を目指し、平成26年度地域経済循環創造交付金(1000万円)を活用した「川の恵み創造事業」として、高温高圧調理殺菌装置(レトルト装置、約1500万円)を導入した。これらの設備を生かして、秋の美味として知られる「子持ちアユ」、琵琶湖固有種で、同地元漁協から親魚を譲り受けてふ化に成功したホンモロコなどを使った甘露煮、アユのオリーブオイル煮など9商品の開発に成功し、年間を通してバラエティー豊かな日高川の幸が家庭で簡単に味わえるようになる。
 新商品は稚アユとホンモロコの甘露煮、子持ちアユの煮付けとみそ煮、アユの塩焼きと一夜干し焼き、アユのオリーブオイル煮とトマトクリーム煮、煮付けの9種類。第1弾で稚アユとモロコの甘露煮(50グラム入り280円)、子持ちアユの煮付け(サイズ別で260円から430円)を販売するほか、生産が軌道に乗ればサラダやパスタなどのイタリア料理にも使えるオリーブ煮やトマトクリーム煮なども販売し、年間に全商品で1万5000袋の販売を見込んでいるという。
 新商品を報告した漁協の大杉組合長と前田豊温参事は「国の支援を頂き、レトルト加工できる今まで考えられなかった異次元の商品を開発できた。臭みもなく、頭から骨まで柔らかく、子どもからお年寄りまで安心して食べられます。好評を得ている一夜干しに続いて新たな消費を喚起できると切望しています」と話し、9商品を紹介。試食した市木町長は「トマトクリーム煮などは初めて食べたが、パスタなどと一緒にすればピッタリ。どの商品もおいしく、手軽に食べられる。常温保存が出来て日高川の土産品としては最高だと思う。漁協で生産したアユなどがこのように商品化され、地元雇用にも繋がるなど町にとっても嬉しいこと」と喜んだ。
 新商品は、同組合事務所はじめ、日高川流域の温泉宿泊施設、産品販売所でゴールデンウイークに合わせて販売開始。新しい「日高川の幸」が行楽客らの土産物として人気を呼びそう。また、新商品の生産に伴って1年を通した雇用を生むことになり、就労の場確保の面でも地域に大きく貢献しそうだ。
 問い合わせは日高川漁協(電話0738・52・0224)へ。


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切目川改修工事の災害関連事業年内完了へ 〈2015年4月22日〉

2015年04月22日 08時30分00秒 | 記事

災害関連事業で取り組む河川改修工事は年内にも完了


 県が印南町で着工中の切目川河川改修工事は当初の総合流域防災事業に加えて平成23年9月の台風12号で被害が出たことを受けて災害関連事業でも取り組んでいる。災害関連事業は楠本橋から古屋ゆ堰までの1・9キロの区間で平成23年度に着手し、築堤や護岸の整備、堰の改修を進めており、年内にも完了する。改修工事は総合流域防災事業で河口~羽六橋間の約6・5キロを対象に平成4年から着手しており、田畑や民家への浸水被害を防止するため川の付け替え工事をメーンに、護岸整備や築堤などを行う。総事業費は概算で約50億円。

 同事業の対象区間は屈曲が大きく、昭和63年の台風で171戸が浸水(うち床上浸水40戸)したのをはじめ大雨時に小規模な田畑などの浸水被害が出ているため河川周辺の田畑や民家への浸水被害を防ごうとこのほど完成した切目川ダムの供用を前提に、切目川の安定した川の流れを維持するため河川整備計画に基づいて進められている。
 対象区間6・5キロのうち河口から楠本橋の約3・2キロで平成4年から改修工事に着手し護岸工事や川の付け替え工事(バイパス)などを行っている。楠本橋から羽六橋までの3・3キロは着手時期のめどがついてなかったが、平成23年9月の台風12号による豪雨で流域に被害が出たことから、楠本橋から古屋ゆ堰までの1・9キロ区間を災害関連事業として同年度から工事を開始。
 災害関連事業では約15億円をかけて1・3キロで築堤を設け、2万3000平方メートルの護岸を整備したほか、楠本堰の改修など実施。昨年度までに築堤や護岸の整備は完了、堰の改修工事も一部を残すだけと順調に進められ、年内にも完成する見込み。
 当初から進められている区間では、河口から汐止堰まで約2キロの護岸工事や島田地内の切目川本線と支線の瀬戸川の合流地点への水門設置、川の付け替えに伴う掘削工事で水の濁りや予定地の送水管移設などが必要となるため、影響を受ける切目川簡易水道の予備水源と滝ノ岡専用水道の機能回復工事、名杭橋上流の右岸、左岸周辺護岸整備などがすでに終えており、平成24年度からは同事業メーンの川の付け替え工事(バイパス)にも着手。バイパス工事は、くの字に大きく屈曲している汐止堤上流約200メートル付近から高速道路高架橋下付近まで300メートルをほぼ直線に付け替えるほか、川の拡幅も行う。今年度は1億6000万円かけて付け替え工事や護岸工事などに取り組む。


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今年もクラシックカーレース好評、堺正章さんら華麗に御坊路走行 〈2015年4月20日〉

2015年04月21日 08時30分00秒 | 記事

柏木市長から歓迎を受ける堺正章さん(中)


 近畿地方を舞台にした国際クラシックカー連盟公認のクラシックカー春の祭典「ラ・フェスタ・プリマベラ2015」が17日から始まり、19日朝に歌手の堺正章さん、ラリードライバーの篠塚建次郎さんら49台が御坊市内の海岸部を走行した。日高港新エネルギーパーク「EEパーク」のチェックポイントや沿道では住民らが旗を振って出迎え、柏木征夫市長らが特産品を贈るなど地元のPRに努め、ドライバーを激励した。

 東京で開催している姉妹イベントと並んで国内最高のクラシックカーイベントで今年で7回目。和歌山県がコース入りするのは5回目。主にヨーロッパで1925年から67年にかけて製造されたスポーツカータイプのクラシックカー49台が17日に名古屋市熱田神宮を出発。三重、和歌山、大阪など2府4県約1100キロを走行し、20日夕方に京都市内でゴールした。
 19日午前7時に白浜町のコガノイベイホテルを出発し、7時30分過ぎから「EEパーク」に順次到着。地元の塩屋少年野球チームメンバーや親子連れをはじめ、第3代宮子姫の岡本真依さんと中村朋美さん、国体マスコットの「きいちゃん」、宮子姫キャラクターの「みーやちゃん」が出迎え、柏木市長、西本和明市議会議長、佐藤公昭御坊商工会議所専務理事が金山寺みそ、しょう油、ミニトマトのセット、観光パンフレットを贈り、御坊市をアピールした。
 今年も歌手の堺正章さん、元ラリードライバーの篠塚建次郎さんが参加。堺さんは1957年製「MASERATI200SI」、篠塚さんは1949年製「HEALEY SILVERSTONE」を運転し、沿道から大きな声援、歓声を受けた。港内では車の能力テストも行い、華麗に走行するクラシックカーに見入っていた。
 歌手の近藤真彦さん、元F1ドライバーの鈴木亜久里さんは仕事のスケジュールの都合上不参加だった。昨年までは道成寺(日高川町)と白崎海洋公園(由良町)がチェックポイントに入っていたが、今年は日程の都合等でEEパークだけになった。


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 印南町シルバー人材センター平成27年度総会 収入、受託件数とも前年度上回る

 美浜町煙樹ケ浜でフリーマーケット、1000人の見物人でにぎわう


御坊市薗地内の下川拡幅完成、6月に事業完了 〈2015年4月19日〉

2015年04月20日 08時30分00秒 | 記事

河川拡幅、護岸工事が終わった下川


 県が平成21年度から着手していた御坊市薗地内の下川河川改修事業が6月に完了する。県道井関御坊線の茶免橋(御薗橋)架け替えをはじめ、川幅を約3・5メートルから約6メートルに拡幅する護岸工事、左岸の市道拡幅工事、右岸の道路新設工事を行い、残るは右岸の道路舗装だけ。快適な水辺空間に生まれ変わっており、長年の懸案だった大雨時の浸水被害解消が期待される。総事業費は県、市あわせて約4億円。

 下川は西川水系のひとつで、藤田町吉田地内から旧御坊町内を通り西川に合流する延長4080メートル。川幅が狭く、河床も低いことから集中豪雨や台風の度に氾らんを繰り返し、特に茶免橋周辺は道路冠水や床上・床下浸水被害が深刻で地元町内会らが早期の改修を求めていた。要望を受けた県が浸水実態調査などを行い、まず川幅が狭い個所の局部改修に着手した。
 改修区間は茶免橋から下流90メートルの徳太夫端橋(市道)まで。茶免橋の架け替え工事から始め、旧橋を解体撤去したあと、新橋(延長7メートル、幅員4・7メートル)を架設。橋は寺内町観光ルートの一つで、景観に配慮して高欄(高さ1・5メートル)に紀州材のヒノキを使用した。4本の親柱と笠木にはヒノキをそのまま使い、鋼管はヒノキで化粧した。平成25年6月に竣工式、渡り初めを行った。
 その後、護岸工事と道路拡幅・新設工事に着手し、このほど完成した。川幅が前の2倍弱に広がり、護岸もきれいに整備されている。市防災対策課によると、拡幅後に民家への浸水被害はないということで「拡幅の効果はあった」としている。拡幅にあわせて左岸の市道新町通線を幅員3メートルから6メートルに拡幅し、右岸には新たに幅員4メートルの管理道路(完成後は市道)を新設した。主要工事はすべて終わっており、残るは管理道路の舗装だけ。総事業費は県が3億7000万円、市が3700万円。
 改修に伴い 旧茶免橋の脇にあった茶免地蔵は、橋から南にある同志会会場の敷地に移転。茶免橋、茶免地蔵は寺内町の南端に位置し、歴史的に寺内町の面影を残す貴重な文化遺産であり、茶免地蔵があったことを示す碑の設置を求める要望を受け、県が茶免地蔵の説明を入れた石碑を建立することにし、6月の事業完了までに設置する。
 今回の改修工事はあくまでも局部改修のため、徳太夫端橋(市道)から下流の大和樋門までの約570メートル区間の対策も必要。御坊下川河川愛護会や沿線町内会が(1)泥の除去による河川空間の改善(2)大和樋門上流のしゅんせつと河床整備(3)河川護岸の補修(4)河川護岸に放置された不法工作物の撤去-を求めており、市から県に対し、早期事業化を働きかけている。


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由良町の地籍調査が最終年度に突入、20年の歳月と9億円以上を投入 〈2015年4月18日〉

2015年04月18日 08時30分00秒 | 記事


 由良町の地籍調査が最終年度に突入した。平成7年度から着手した調査事業は26年度で現地調査が終了、今年度は前年度に実施した調査分の地籍簿や地籍図の作成に取り組み、今夏に地権者向けに閲覧を行う予定。その後、県や国土交通省の認証を受けて法務局に送付し、今年度で完了する見通し。進ちょく状況は98・5%で、20年以上にわたる年月と9億以上の予算を投入した大事業が大詰めを迎えている。

 土地の売買、相続に伴う分筆や公共用地の取得などの際、土地の正確な地籍(地番・地目・境界・面積・所有者)が必要となるが、明治初期の地租改正事業の調査記録を基礎にしたものが多く面積など不正確だったため、正確なものにしようと地積調査がスタート。
 これにより、用地買収において図上で合理的に売買交渉ができ、測量の費用や時間を節約できるなど公共事業の円滑化、正確な地図ができるため境界紛争予防の手段として所有者を保護する土地の利害関係の明確化、地震や津波など災害復旧の事業の円滑化、土地情報のシステム化などの効果があるほか、地積図をベースマップとして活用できるメリットも。
 由良町は平成7年度から事業開始。門前区の一部を皮切りに、中区、畑区、里区、阿戸区など順に実施し、平成14年度から外注が認められたのを受け、以降は業者に依頼。住宅地など集落から取り組み、21年度からは山林に着手し、地権者立ち会いで、土地の境界・面積などを調べる一筆調査や測量を実施。26年度は畑区の一部で行い、調査が終了した。
 調査面積は全体で30・73平方キロメートル。今年度は地籍図の作成などで320万円を予算化しており、総事業費は約9億1500万円(うち国が2分の1補助、県と町で4分の1を負担)。
 産業建設課では「地籍調査は、様々な公共事業を進める際に、測量にかかる費用や時間を節約できたりと、いろんな面で役立つ必要な事業。地籍は後世に残るので、その事業に携われることができ良かった」と話している。
 県内では30市町村すべてで事業を実施しており、県平均の進捗率は37・2%(平成26年度末見込み)。平成25年度末の都道府県別進ちょく状況を見ると、和歌山は36%と近畿では最も高い。県内で地籍調査が完了しているのは日高町、太地町、岩出市の3市町だけ(26年度末現在)。


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