任期満了(5月18日)に伴い26日に執行された由良町長選挙で初当選した新人で元町議の山名実氏(63)=吹井=は一夜明けた27日、自宅で晴れやかな表情を見せた。当選が決まった前夜から朝にかけ電話やLINE、自宅へ知人が訪れては祝いのメッセージが寄せられ「まだ実感はないが、町長という重責を強く感じる」と話し、住民や町職員との「対話」を重視し「皆さんと一緒に由良町を作っていきたい」との気持ちを強くした。
前夜は午前0時に帰宅し3時に就寝、午前6時に起きて愛犬を散歩させるなどいつもと変わらない朝だったが、その後は自宅に友人・知人が祝いに駆けつけ、前夜からの「おめでとう」ムードは続いた。
初めて挑んだ町長選は新人3人が立候補し、山名氏が勝利。「周りから『新町長』と言われ、重責を担っていかなあかんなあという緊張と、頑張らねばという気持ちを新たにしたところ」と述べ「私のことを知らない人がたくさんおられると知りました。選挙戦は厳しかったけれど、選挙運動中、有権者の方から直接、話を聞く機会があったのは良かったし、コロナでミニ集会はできなかったけれど街頭演説で直接、私の思いを伝えることはできた」と振り返った。
接戦となった相手候補を211票差で破ったことに「由良町を良くしたいという気持ちは一緒。私も負けないで一生懸命、由良町を引っ張っていきたい」と気を引き締め、まずは新型コロナで大打撃を受ける観光や経済支援に取り組む考えを示し「少しでも苦しんでいる町内の商工業者らの経済的支援ができれば」と話した。
行政経験なしの首長という立場に「町職員は行政のエキスパート。私は議会で発言させて頂いたが、行政は素人に近いので皆さんと協議し、一緒に由良町を作っていきたい。有権者の方々が、私を信じ一票を入れて頂いたことに重責を感じるし、全力でご奉公させて頂きます」と原点に立ち返った。
同町は人口減少に歯止めがかからず財政も厳しいことから、1期目は子育て支援を通じ若者の定住・移住をはかるほか、ふるさと納税を積極的に推進することで納税してくれた人への返礼品に町内の特産物などを活用し漁業・農業・商工業の所得向上を目指し、税金を子育て支援や高齢者支援に使いたいとも。農業者を困らせる獣害対策にも力を入れ、他県が導入している獣害対策のエキスパートを農協に派遣し被害減少につなげたいという。
自身が目指す町長像については「皆さんとの対話を重視し、何が求められているか聞き、住民や町職員の皆さんと一緒に由良を作っていきたいとの思いは強い」と述べた。
選挙戦を支えた結婚38年目の幸子夫人(61)も「結婚当初から変わらず優しい人。皆さんに声をかけてもらいやすい町長さんになってほしい。私は体調管理の面で支えていきたいですね」とにこやかに話した。
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