地域が主体となって当事者や住民、園児らが
農作業に参加している「ドリーム農園」
御坊市は、令和6年度から8年度までの第2期認知症施策推進基本計画を策定した。「認知症、認知症の人への先入観の払拭」を最大のテーマに据え、令和3年3月に全国に先駆けて策定した計画で、第2期計画では7つの基本方針はそのまま引き継ぎ、認知症当事者の視点に立った各種施策、日常生活でのさまざまなバリア解消などに取り組むとともに、市民への分かりやすい情報発信により一層力を入れ「誰もが活躍できる総活躍のまち」をめざす。
平成31年4月から全国で初めて認知症当事者の視点に立った「認知症の人とともに築く総活躍のまち条例」を施行し、この条例を具現化するための認知症施策推進基本計画を全国に先駆けて策定し、3年ごとに見直していく。今年1月に施行された国の認知症基本法では市町村の努力目標として同計画の早期策定が盛り込まれている。
計画には7つの基本方針として(1)認知症、認知症の人への先入観の払拭(2)認知症の人を起点とした地域協働による「よりよい暮らし」の実現(3)認知症の人にとっての暮らしやすさの向上(さまざまなバリアの解消)(4)地域ぐるみの暮らしの支え合いの質の確保と向上(5)アクションプラン実施のためのフォーメーションづくり(6)市民に分かりやすい情報発信(7)柔軟な評価と実践――を掲げている。
7つのうち「先入観の払拭」を最大のテーマに据えて「あがらの総活躍希望大使」を任命したり、認知症サポーター養成講座を「ごぼう総活躍のまち講座」に発展させるなど独自の取り組みを続け、多くの成果を残している一方で「認知症や当事者への偏見などは払拭できておらず、取り組みは道半ば」とし、第2期計画でも基本方針はそのまま継続し、先入観の払拭や条例の周知に力を入れる。
今後は「ごぼう総活躍のまち講座」を学校や事業所、単位町内会などに幅を広げ、いきいきと暮らしている当事者の姿や前向きなメッセージを写真や動画で分かりやすく情報発信していくほか、当事者の声を行政や地域社会に反映できる取り組み、当事者の声や思いを起点とした居場所や新たな挑戦の機会を増やす取り組みを進める。
周囲の人が日常の暮らしでできる「ちょいサポ」(ちょっとしたサポート)のアイデア収集と発信、認知症の人が安心して外出できる方策の検討なども進めるほか、国のカリキュラムに基づいた御坊独自の認知症介護基礎研修を開き、対象を介護現場で働く介護初心者だけでなく、医療福祉関係者や地域住民に広げ、認知症の正しい理解の促進と地域づくりの担い手となる人材育成に力を入れる。
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