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日高町 阿尾高台広場へ消防車庫移設 備蓄倉庫や避難階段増設も 〈2019年4月4日〉

2019年04月04日 08時30分00秒 | 記事

 

左奥へ消防車庫設置を計画している阿尾の高台避難広場


 南海トラフ巨大地震想定で最大11メートルの大津波が襲うとされる日高町阿尾で平成28年に整備した海抜20メートルに地域住民が逃げ込める広場へ、町は阿尾消防車庫を移設して備蓄倉庫も兼ねた施設にするほか、避難階段や避難路も増設してスムーズに逃げられるようにする。松本秀司町長が喫緊の課題として施政方針でも示すように防災対策充実を図る。

 阿尾地区は海と山に挟まれた地形で、地域外に抜けるには県道御坊由良線しかなく、被災時に土砂の崩落等が起これば孤立する可能性があるなどの課題から、急傾斜地崩落防止施設と一体的に進めて整備した高台避難広場(1000平方メートル)がある。
 区所有だった既存の阿尾消防車庫は老朽化が進んできた中で、津波被害が懸念されることから町管理にし、この高台広場への移設とともに避難階段を含めた避難路整備工事も含めた費用2635万8000円を3月議会で予算化。
 防災面に考慮して普通積載車1台入れる車庫とともに、災害時に役立つ資機材等の備蓄倉庫も併設してほぼ一体化させた施設(49・5平方メートル)にし、施設外裏側にドアをつけた入り口を作り、普段は物置として活用するが、避難時に必要となる簡易トイレも設けられるようにして被災時の有効活用につなげる。
 広場へ向かうには県道御坊由良線から通じる北側からの進入路(幅員約5メートル)や集落側から直接上がれる延長17メートルの避難階段を西側に設けているが、今回、区民私有地の寄付を受けて、集落側から進入路中腹へつなげる避難階段をもう1本付け、幅員1メートルの避難路整備も計画。
 同広場は最大1000人が一度に避難でき、被災時には同地区で主要な場所となる。町は「被災時に消防団は重要な役割を果たすため、防災に役立つ資機材を備えることは大切。その上、地域住民が円滑に逃げられるようにもしたい」としている。


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