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御坊祭の上組が地域伝統芸能まつり出演、獅子舞・四つ太鼓披露 〈2017年2月28日〉

2017年02月28日 08時30分00秒 | 記事

四つ太鼓で観客を沸かせる


 伝統ある祭事や古典芸能が一堂に会し、個性を競い合う「第17回地域伝統芸能まつり」は26日、東京都渋谷区、NHKホールで開催し、御坊市小竹八幡神社秋季例大祭「御坊祭」が初出演。約70人の出演者が「花のお江戸」で、管内最大の秋祭り「御坊祭」を全国へPRした。来場者は2459人だった。

 今年のテーマは「妖(あやかし)~惑わされ、引き込まれ、狂わされ~」で、全国から選ばれたテーマにまつわる地域伝統芸能7演目と、狂言「梟山伏(ふくろうやまぶし)」和泉流を実演した。
 近畿で唯一参加の御坊祭はプログラム2番で、氏子の上組が約15分間の祭事を披露した。迫力満点ののぼり差し、笛の音色に合わせて舞う獅子舞の後、威勢良く四つ太鼓が登場し、「サイテクリョー」のはやしとともに高々と四つ太鼓を差し上げる場面では歓声が上がった。最後は、屋台と四つ太鼓の競り合いで観客を魅了した。
 出演が確定してから約2カ月間、練習を重ねながら準備を整えてきた上組参加者は、乗り子4人を含めて約70人。乗り子のリーダー・田渕柊登君(11)は、「人がいっぱいで緊張したけれど、サイテクリョーの時は気持ちが良かった」、最年少の吉岡祐輔くん(8)は「舞台はとても広かった」とすっきりした面持ち。
 上組行司代表の岩渕貞実さん(59)は「NHK関係者は、どんな要望にも応えてくれた。緊張したが、めったに出られない大きな舞台に出演できて良かった」と笑顔で話した。
「人を見たけりゃ御坊祭」とうたわれるほど大勢の見物客でにぎわう御坊祭は、毎年10月5日(本祭)に行われていて、獅子舞や奴踊、戯瓢(けほん)踊、雀踊などを奉納している。祭りの起源は定かではないが、江戸時代の初めごろ「すぐさま祭りを行え」と神のお告げがあり、再興したという言い伝えがある。


御坊の魅力を全国へ
県と御坊市が共同でブース出展

大勢の客でにぎわう

 「第17回地域伝統芸能まつり」会場のNHKホールロビーでは、出演団体の地元の文化・観光をはじめとした、地域情報の紹介や特産品の販売コーナーが設けられ、県と御坊市が共同で出展したブースには、開演前から長蛇の列ができた。
 御坊市は、釣鐘まんじゅうやしょう油、紀州鉄道グッズ、金山寺みそなどを販売し、売れ行き好調。観光プロモーションビデオやパンフレット配布などでも御坊の魅力をアピールした。
 県のアンテナショップ「和歌山紀州館」の出張販売では、梅干しやせんべい、じゃばらあめなど、県の特産品を多数出品。早々に売り切れる商品もあり盛況だった。


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御坊市3中学校の空調整備9月完成へ 〈2017年2月26日〉

2017年02月27日 08時30分00秒 | 記事

中学校は今年9月に整備完了(写真は御坊中)


 御坊市は、懸案の小中学校空調整備事業を28年度事業化し、まず中学校3校の設計を行い、今年9月に整備を終え、小学校6校は29年度に設計し、30年度~31年度の2カ年で整備する。総事業費は約3億円で小・中学校とも普通教室(特別支援教室含む)すべてに整備するが、特別教室は利用度の高い図書室、音楽室、理科室に限定する。小学校は昨年夏に室温調査を行ったが、大きな差が出なかったため、整備費用や財政面を考えながら整備年度を決める。
 
 小・中学校は校長室や職員室、保健室、コンピューター室、給食配膳室、ランチルームなど一部に空調を整備しているが、普通教室は夏場になると室温が40度近くになる湯川小学校の2教室を除いて未整備。対象となる普通教室は小学校が6校あわせて56教室。中学校は改築工事で普通教室、特別教室すべてに空調を完備した湯川中学校、すでに普通教室に整備済みの大成中学校(組合立)を除く御坊、河南、名田3中学校あわせて18教室。
 特別教室は3中学校で計53教室、6小学校で計79教室あり、普通教室とあわせると6億円以上の予算が必要になるため、すべてに整備するのは難しいとし、利用頻度の高い図書室、音楽室、理科室に限定した。
 空調整備は27年度に決定した第4次長期総合計画後期事業計画(28年度~32年度)で新規事業採択。着手時期は決めていなかったが、昨年5月の市長選で柏木市長が早期整備を公約したことから28年度事業化を決め、まず3中学校の設計を行い、29年度当初予算に工事費1億600万円、工事監理業務委託費140万円を計上。夏に工事を行い、9月に完了する予定。
 小学校は29年度当初予算に設計業務委託費590万円を計上。29年度中に設計を終え、30年度、31年度の2カ年で整備する。工事費で約2億円かかるため、整備の順番については昨年夏に6校それぞれで最も室温が高いとみられる教室を選んで室温を調査。結果的に1度以内に収まり、大きな差は出なかったため、整備費用や財政面を考えながら整備年度を決める。
 湯川、大成、塩屋、名田4幼稚園の保育室10室については小学校にあわせて整備する。29年度当初予算に設計業務委託費110万円を計上した。


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柏木御坊市長記者会見 和田勇氏顕彰でPR活動 〈2017年2月25日〉

2017年02月25日 08時30分00秒 | 記事

記者会見で議案を発表する柏木市長


 柏木征夫御坊市長は24日の定例記者会見で、3日開会の3月定例議会に提案する議案32件を発表。平成29年度新規事業で、2019年放映のNHK大河ドラマに「オリンピック×宮藤官九郎」!-が決定したのを受け、名誉市民第1号で東京にオリンピック(1964年)を呼んだ男として有名な故・和田勇氏を取り上げてもらえるようにプロモーション活動を実施する。NHKへの要望活動やシンポジウム開催、リーフレットやグッズなどの作成、看板や横断幕の設置など官民一体で取り組み、地元の気運を盛り上げる。

 2020年の東京オリンピックを翌年に控えた2019年の大河ドラマは「オリンピック」を題材に、日本人選手が初参加した1912年のストックホルム大会から、水泳の前畑秀子さんら日本人選手が大活躍した1936年のベルリン大会、戦争の影響で幻に終わった自国開催、東京オリンピック開催にこぎ着けた1964年までの半世紀に亘るスポーツマンの奮闘ぶり、日本とオリンピックの関わりなどを描く。脚本はNHK連続テレビ小説「あまちゃん」を執筆するなど脚本家、俳優、ミュージシャンとして活躍している宮藤さんが担当する。
 主人公や登場人物などはこれからになるが、和田勇氏は東京にオリンピックを呼んだ男として有名で、過去にテレビドラマなどにも取り上げられた。市が名誉市民第一号として顕彰しているほか、御坊ロータリークラブが和田氏の功績と精神を次代を担う子どもに知ってもらおうと、市役所前にレリーフを設置。毎年、管内小中学生を対象に和田勇物語の感想文を募集し、表彰している。御坊商工会議所も中町商店街に開設した寺内町会館に和田勇資料館を常設している。
 大河ドラマで取り上げてもらえば、御坊の魅力を全国に発信できる好機となるため、当初予算に312万7000円を計上して「郷土の偉人 和田勇氏顕彰事業」を実施する。NHKへの要望活動をはじめ、6月に市民文化会館で和田氏と関係のあったジャーナリストを講師に招いたシンポジウムを開くほか、リーフレットを作成して小中学校での教材や寺内町会館での配布、NHKへの要望に活用する。
 大河ドラマへの気運を高めるため、ピンバッチ1000個、クリアファイル3000枚を作成。JR御坊駅や市役所前駐車場にPR看板、JR御坊駅構内に横断幕(看板)を設置するほか、寺内町会館の和田勇資料館を整備する。NHKへの要望活動に当たっては柏木市長から話を聞いた仁坂吉伸知事が全面的に協力、連携することを約束しているほか、今後、御坊商工会議所や御坊ロータリークラブなど関係機関と連携した組織も立ち上げ、地元の気運を高めていく。
 和田勇氏は明治40年アメリカ生まれ(日系二世)。4歳で帰国、父の故郷・名田町祓井戸で過ごし、9歳でアメリカに戻った。東京オリンピックを誘致するため、岸総理から特命全権大使級の権限を与えられ、私費を投じて中南米やヨーロッパを回り、支持を呼びかけるなど東京オリンピック開催に大きな功績を残した。メキシコやロサンゼルス、札幌冬季各オリンピックの委員等も務め、誘致に努めるなど国際的に活躍した。勲三等瑞宝章、東京都の名誉都民称号など受賞。2001年に93歳で死去。


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和歌山御坊ボーイズら県スポーツ賞、仁坂知事から表彰状受ける 〈2017年2月24日〉

2017年02月24日 08時30分00秒 | 記事

和歌山御坊ボーイズ


 第55回県スポーツ賞表彰式は22日、ホテルアバローム紀の国=和歌山市=で開いた。受賞者はスポーツ栄誉賞2人、同功労賞2人、同優秀指導者賞1人、同顕賞15人、スポーツ賞22団体と62人、同奨励賞5団体と26人の計27団体と108人で、仁坂知事から表彰状と記念品が贈られた。

 日高地方関係は野球、ソフトテニス、弓道、陸上などでスポーツ賞や奨励賞を受賞した。
 全国規模大会で特に優秀な成績を挙げた人・団体にスポーツ賞、同大会で優秀な成績を収めた人・団体が奨励賞の対象。管内関係の受賞者は次の皆さん。所属は大会当時。
【スポーツ賞】団体=和歌山御坊ボーイズ(代表・瀧野肇、監督・西畑卓也、コーチ・岡本貴好、マネジャー・山崎幸二、選手=中田惟斗、小野寺優斗、畑垣聖、川井田駿、周家一磨、中島大輔、鈴子昂臣、寺迫涼生、大川海輝、小川泰二郎、寺垣徳成、田中弘哉、松本勝也、坂本貴紀、松本凌昌、浪井陽哉、藤原風輔、田口将寛)第10回全日本中学野球選手権大会3位。
 神島高男子少林寺拳法部(小西悠介、児玉悠)第19回全国高校少林寺拳法大会男子団体演武1位▽和歌山信愛高ソフトテニス部(戸根鈴華)平成28年度全国高校総体ソフトテニス団体戦2位▽同(中野芹香、戸根鈴華)第41回全国高校選抜ソフトテニス大会団体戦2位。
 ソフトテニス県成年男子チーム(塩嵜弘騎)第71回国民体育大会成年男子団体3位▽同県女子チーム(塩路ほのか、鈴木美悠、山下二千翔、前本真弥)第27回全国都道府県対抗全日本中学生ソフトテニス大会女子団体1位。
 個人=弓道・西川侑李(紀央館高)第35回全国高校弓道選抜大会女子個人2位▽硬式野球・中田惟斗(御坊中)第3回WBSCU-15ベースボールワールドカップ2016inいわき2位▽少林寺拳法・小西悠介(神島高)第19回全国高校少林寺拳法選抜大会男子自由演武1位▽陸上・桑原翠(日高高)第32回日本ジュニア陸上競技選手権大会女子ハンマー投3位。
【スポーツ奨励賞】弓道・紀央館高女子Aチーム(監督・山崎涼子、選手=生駒佳永、森澤明日加、横山ほのか)第65回住吉大社全国弓道大会学生の部女子団体1位。


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前田昌宏さん(仏師)地元日高町で初の彫刻教室 〈2017年2月23日〉

2017年02月23日 08時30分00秒 | 記事

前田さんの指導を受けながら、彫る部員


 浄土宗寺庭婦人会日高支部(文蔵小夜支部長)は21日、日高町中央公民館で、日高町小浦出身で京都市右京区に在住の仏師・浄土宗僧侶、前田昌宏さん(44)を講師に研修会を開き、部員14人が小型のレリーフ状の仏像を彫って完成させた。前田さんが地元で仏像の彫刻教室を開くのは初めてで「今後も機会があればやらせていただきたい」と話している。

 同支部では毎年、研修会を開催し、各年で講師を招いており、仏師としてインドの仏心寺に、安置する仏像を彫っている前田さんのことを新聞で報じられたのを見て、役員に関係者が居たことから、今年は前田さんに仏像の彫刻教室を依頼した。
 この日は、彫り方などを説明して前田さんが指導しながらレリーフ状の仏像作り。縦15センチ、横9センチ、厚さ2センチの比較的に造形しやすい科の木に、かわいい仏の姿を書いたイラストを張り付け、彫刻刀で輪郭を形取り、顔なども彫り、仏像が平面に浮き出るように仕上げた。
 部員は「彫刻刀を使うのは難しかったが、仕上がってうれしい」「彫っていくうちに愛着が出できて良かった」「仏像を彫ることで仏様に触れる機会があるのだと感じられた」などと好評だった。
 前田さんが仏師を目指したのは、中学2年生のころに浄土院の薬師如来像が盗まれたことから「自分で仏像を彫る」と心に決めたのがきっかけで、平成11年から仏師として独立して本格的に活動。12年ほど前に「自分の手元に置ける仏像を作りたい」と聞いたことをきっかけに、小型の仏像の彫刻教室を始め、今では京都府や大阪府で7、8カ所で開いている。
 前田さんは「今回のレリーフ状のものだと、一日でできるが、小型でも仏像となると月2回ペースで1年はかかる。今回、縁で初めて地元で開催できましたが、喜んでもらえてうれしかった。機会があれば、また開きたい」と話した。


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和歌山病院が管内初の新機能マンモグラフィー導入、稼働開始 〈2017年2月22日〉

2017年02月22日 08時30分00秒 | 記事

新しく導入された、トモシンセシス機能を備えた
マンモグラフィー


 美浜町和田、独立行政法人国立病院機構和歌山病院(南方良章院長)は、トモシンセシス機能を備えた乳房X線撮影装置(マンモグラフィー)を新しく導入し、21日から稼働を始めた。同機能を備えたマンモグラフィーは、県内では県立医大、紀南病院にすでにあるが、日高地方では今回の和歌山病院が初めて。

 トモシンセシス機能とは、X線管が角度を変えながら1ミリごとにスライス画像を複数回撮影し、それら画像を用いて断層像を再構成して、重なりの少ない画像を作成する機能。
 X線撮影では、乳がんも乳腺も両方白く写る。欧米の女性に比べて乳房に乳腺が多い日本人女性は、縦と斜め横の限られた方向から撮影する通常の乳房撮影では、乳がんが乳腺に隠れて見つけにくいことが課題だった。トモシンセシスでは乳腺の重なりが少ない画像を得られるので乳がんの診断精度が高く、小さな病変も見逃しにくく、乳がんをより発見しやすい。トモシンセシスも通常のマンモグラフィーと同様、圧迫専用板で乳房を抑えて撮影する。
 トモシンセシスを用いたマンモグラフィー検診は、未だ十分な科学的根拠はつかめていないが、大規模なスクリーニングなど臨床試験や研究において有用性が報告されている。
 和歌山病院が導入したのは富士フイルム(株)の「AMULET Innovality」。診療放射線技師長・上垣忠明さんは「今後、乳がん検診や診療で使用します。予約をして、ぜひ検診を受けてください」と話している。


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印南町役場新庁舎竣工式 4月開庁 〈2017年2月21日〉

2017年02月21日 08時30分00秒 | 記事

高台に移転し、4月1日開庁の新庁舎

日裏町長が事業協力者代表に感謝状贈呈


 印南町役場新庁舎竣工式は19日に行い、町関係者や町議、区長、事業協力者(用地提供)工事関係者ら80人が出席し、盛大に竣工を祝った。現庁舎の老朽化と近い将来起こるとされる南海トラフ巨大地震によって発生が予想される津波対策で、現庁舎東方約600メートルの海抜約30メートルにある高台に総事業費約15億6000万円を投じ、免震構造を採用した鉄筋コンクリート造り3階建ての新庁舎を建設し、新年度にあわせて4月1日に開庁する。

 竣工式で神事を執り行ったあと、式典を行い、日裏勝己町長が「念願だった新庁舎が完成し、ご協力いただいた地権者の皆さんをはじめ、多くの関係者の皆さまに心からお礼申し上げます。新庁舎が町民にとって親しみやすい町のシンボルとなることを期待しています。引き続き住民目線のまちづくりを進め、きめ細やかな住民サービスに努めるよう職員一丸となって取り組みたい」とあいさつ。
 古谷正信副町長が事業経過を報告し、日裏町長が事業協力者や設計、施工業者に感謝状を贈り、堀口晴生町議会議長が「名実ともに町民の安全、安心を守る拠点として機能を十分に発揮できるよう期待したい」と祝辞を述べた。引き続き内覧会を行い、職員の説明を聞きながら庁舎内を見学した。午後からは町民対象の見学会も行い、竣工した新庁舎をお披露目した。
 新庁舎は、町有地の通称「かえるの里」周辺の神子ノ尾団地の高台に建設。「災害に強い庁舎」をコンセプトに震度6強に耐えられる免震構造を採用した鉄筋コンクリート造り3階建て(延べ床面積は2595平方メートル)で、1階が住民福祉課、税務課、生活環境課、2階は総務課、産業課、建設課、企画政策課、町長室、副町長室、3階は議会事務局、議場、議員控え室、正副議長室。これまで備えられていなかったエレベーターや授乳室(1階)もある。
 新庁舎の隣には鉄骨造り2階建ての車庫・書庫棟(延べ床面積451平方メートル)を建設したほか、駐車場や緑地帯など4000平方メートルの敷地は大規模災害時に印南地区住民の一時避難場所として活用する。総事業費は約15億6000万円。経費節減で当初予定より約3億円節約している。新庁舎の設計は(株)岡本設計=和歌山市、坂本暁史代表=。施工は(株)淺川組=和歌山市、栗生泰廣代表=。


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日高港の大型客船誘致モニターツアーに30人 〈2017年2月19日〉

2017年02月20日 08時30分00秒 | 記事

日高港を訪れたモニターツアー客


 国土交通省が平成28年度新規事業で約2000万円をかけて「日高港の利用振興に向けた検討調査」を実施しており、その一環で18日に「日高港クルーズ船寄港に向けたモニターツアー~地域と一体となったクルーズ船誘致に向けて」を行い、京阪神から15組30人が参加し、日高地方の観光資源を楽しんだ。参加者はクルーズ船に乗船した経験のある人を対象に選び、アンケート調査を参考に船旅客のニーズに応じた最適な観光メニューをつくり、情報発信、提案していく。

 モニターツアーは国内を回るクルーズ船に乗船経験のある人など大手調査会社の登録モニターを対象に実施したWEBアンケートをもとに選ばれた。午前8時にバスで大阪市内を出発。10時前に日高港に到着し、記念撮影したあと、日高川町の道成寺を訪れ、本堂を参拝するなど境内を散策。昼食は紀州クエ鍋会席を食べ、午後は名田町の観光農園でイチゴ狩り、花摘みを楽しんだあと、みなべ町の南部梅林を散策した。
 この事業は「地場産業振興との連携による物流・産業機能の強化」「クルーズ客船寄港を生かした賑わい空間の創出」などを調査するもの。具体的には日高港利活用の可能性や実現化に向けての取り組み、日高港周辺地域の観光ニーズ調査、クルーズ船の誘致促進(将来的に外航船誘致も視野に入れた取り組み)、みなとオアシスへの登録、新たなゾーニング計画による日高港ビジョンの検討などを行っており、今年度末までに実効性のある振興策を練り上げる。
 日高港には「にっぽん丸」が平成16年、22年~25年、28年の計6回。「ぱしふぃっくびいなす」が26年。「ふじ丸」が19年、21年に入港し、徐々にではあるが、定期入港への道筋を付けている。県内他港と比べて接岸料が格段に安く、入港料も無料で「入港しやすい港」と好評を得ているほか、高野山、熊野地方にも日帰りで行ける立地条件の良さも評価されている。水深10メートルを12メートルにする日高港泊地整備事業が平成29年度末に完成すれば、さらに大型の客船が入港可能になり、県や市がポートセールスに力を入れている。


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プレジャーボート対策で日高港、由良港に収容4カ所整備 〈2017年2月18日〉

2017年02月18日 08時30分00秒 | 記事

浮き桟橋を整備した塩屋小型船舶係留施設


 紀中・紀南地方の港湾や漁港など公共水域等に放置されているプレジャーボート対策で、県はプレジャーボートの係留保管の適正化に関する条例に基づき、日高地方の重点調整区域内4カ所で総事業費4億3000万円を投じ、浮き桟橋や係留施設など施設整備を行っており、4月から6月にかけて供用を始める。条例の規制で閉め出されるプレジャーボートを収容するための係留保管施設で、供用開始後は有料で収容して適正な係留保管に努める。

 県は平成20年度に条例を制定し、県内全域で規制強化や係留保管場所の確保などの対策を推進。紀北エリア(和歌山~有田)に続き、21年度から日高地方を含む紀中エリアと紀南エリアでの対策に着手。22年度に放置等禁止区域、重点調整区域を設定し、規制で締め出されるプレジャーボートは有料の係留保管場所に誘導、収容する。係留保管場所は地元市町ら関係者の意見を聞きながら(1)県係留施設の整備(2)漁港や港湾の既存施設の活用-などを検討して必要な施設整備を行っている。
 日高地方は由良港内の吹井、網代、阿戸、柏、小杭各地区。日高港内で塩屋地区の計6地区が重点調整区域に指定され、このうち、吹井、阿戸、西川、塩屋小型船舶係留施設の4カ所については新たな係留保管場所を整備。吹井は吹井第二護岸に総事業費2億円を投じ、浮き桟橋4基を整備している。3月末に工事が終わり、4月から供用を始め、プレジャーボート57隻を係留する。
 阿戸は総事業費1500万円をかけて既存の係船岸を改良済み。4月から供用を始め、12隻を係留する。西川は河口(通称・金兵衛ふ頭)に総事業費1億5000万円をかけて係留施設を整備中。延長214メートルの護岸を補強し物揚場として整備するとともに、ほぼ水深ゼロの泊地(対象1ヘクタール)をしゅんせつし、水深2メートルを確保。5月末に完成し、6月から供用を始め、15隻を係留する。
 塩屋小型船舶係留施設(北塩屋)は総事業費6500万円を投じ、浮き桟橋1基を整備。工事は終わり、4月から供用を始め、7隻を係留する。残りの網代(約20隻対象)小杭(8隻対象)は施設整備は行わず、既存施設内で配置換えする。柏は対象なし。また、河川法で係留が禁止されている日高川については区域指定の対象外だが、不法係留船を収容する係留保管施設を整備予定。
 規制区域は放置等禁止区域と重点調整区域があり、港湾区域内は基本的に全域を放置等禁止区域に指定する。市町管理の漁港は指定を助言。禁止区域の中で重点調整区域を設け、係留保管場所が整備されるまで暫定的に届け出れば係留できるようにする。保管場所が完成し、供用開始した時点で重点調整区域を解除し、禁止区域に編入して法令に基づく規制を行う。利用料金は条例で定めている。


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日高川町が遠隔操作で有害鳥獣を大量捕獲 〈2017年2月17日〉

2017年02月17日 08時30分00秒 | 記事

役場担当課内のパソコンにもライブで捕獲おりの映像、
遠隔操作で扉を操作


 県が、インターネットを活用した遠隔操作でおりの扉を封鎖し、サルなどの有害鳥獣を捕獲する大型捕獲おりを貸与する取り組みを県下各地で進めている中、獣害の多い日高川町では今年度、県の貸与分2基に加えて町単独事業でも同様の捕獲おりを導入した。このうち山野地内では昨年12月25日からの1カ月間でサル20匹を捕獲するなど成果を挙げており、町では今後も捕獲おりの設置数を増やしたいと考えている。

「ICT捕獲おり」と呼ばれるインターネットを活用した囲いワナは、パソコンやスマートフォンなどを利用し、監視カメラのライブ映像でおりに入った有害鳥獣を確認しながら扉を遠隔で操作。イノシシやサルなど群れで行動することの多い獣を一気に大量捕獲する方法で、数年前から県が希望する自治体などに無償貸与して取り組んでいる。
 年間に約1400万円(平成27年度実績)の農作物が鳥獣による被害を受けている日高川町では、県の同事業を活用して平成26年9月に山野地内、平成27年10月に三百瀬地内に設置したほか、昨年7月からは町単独事業で坂野川地内にも導入した。いずれも5メートルから7メートルほどの範囲を囲う移動式のワナで、地元猟友会などの協力で獣の通り道などに設置。これまでも大型囲いワナによる大量捕獲方法は導入されていたが、獣が檻に入った時に機械的に扉を閉じる仕組みでは取り逃がすことも多く、効率が悪かった。おりにインターネットを活用した監視カメラとオリの扉を遠隔操作できる仕組みが加わったことで、群れでおりに侵入した獣をタイミング良く効率的に大量捕獲できる仕組み。
 同町内3カ所のうち、三百瀬では昨年2月から夏場までの半年間にサル29匹、町単事業で昨年夏に設置した坂野川でも設置から1カ月後に1週間で14匹の実績をあげた。エサの多い時期や設置場所などによって捕獲数や時期は異なるが、昨年末から急激に捕獲数が増加しているのが山野の施設で、12月25日に7匹の捕獲に成功すると、今年に入っても1月15日に5匹、翌日に1匹、25日にも7匹を捕獲するなどわずか1カ月間で20匹の大量捕獲に成功した。3カ所でこの1年間に65匹を捕獲するなど成果をあげており、町では増設も視野に入れている。


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