四つ太鼓で観客を沸かせる
伝統ある祭事や古典芸能が一堂に会し、個性を競い合う「第17回地域伝統芸能まつり」は26日、東京都渋谷区、NHKホールで開催し、御坊市小竹八幡神社秋季例大祭「御坊祭」が初出演。約70人の出演者が「花のお江戸」で、管内最大の秋祭り「御坊祭」を全国へPRした。来場者は2459人だった。
今年のテーマは「妖(あやかし)~惑わされ、引き込まれ、狂わされ~」で、全国から選ばれたテーマにまつわる地域伝統芸能7演目と、狂言「梟山伏(ふくろうやまぶし)」和泉流を実演した。
近畿で唯一参加の御坊祭はプログラム2番で、氏子の上組が約15分間の祭事を披露した。迫力満点ののぼり差し、笛の音色に合わせて舞う獅子舞の後、威勢良く四つ太鼓が登場し、「サイテクリョー」のはやしとともに高々と四つ太鼓を差し上げる場面では歓声が上がった。最後は、屋台と四つ太鼓の競り合いで観客を魅了した。
出演が確定してから約2カ月間、練習を重ねながら準備を整えてきた上組参加者は、乗り子4人を含めて約70人。乗り子のリーダー・田渕柊登君(11)は、「人がいっぱいで緊張したけれど、サイテクリョーの時は気持ちが良かった」、最年少の吉岡祐輔くん(8)は「舞台はとても広かった」とすっきりした面持ち。
上組行司代表の岩渕貞実さん(59)は「NHK関係者は、どんな要望にも応えてくれた。緊張したが、めったに出られない大きな舞台に出演できて良かった」と笑顔で話した。
「人を見たけりゃ御坊祭」とうたわれるほど大勢の見物客でにぎわう御坊祭は、毎年10月5日(本祭)に行われていて、獅子舞や奴踊、戯瓢(けほん)踊、雀踊などを奉納している。祭りの起源は定かではないが、江戸時代の初めごろ「すぐさま祭りを行え」と神のお告げがあり、再興したという言い伝えがある。
御坊の魅力を全国へ
県と御坊市が共同でブース出展
大勢の客でにぎわう
「第17回地域伝統芸能まつり」会場のNHKホールロビーでは、出演団体の地元の文化・観光をはじめとした、地域情報の紹介や特産品の販売コーナーが設けられ、県と御坊市が共同で出展したブースには、開演前から長蛇の列ができた。
御坊市は、釣鐘まんじゅうやしょう油、紀州鉄道グッズ、金山寺みそなどを販売し、売れ行き好調。観光プロモーションビデオやパンフレット配布などでも御坊の魅力をアピールした。
県のアンテナショップ「和歌山紀州館」の出張販売では、梅干しやせんべい、じゃばらあめなど、県の特産品を多数出品。早々に売り切れる商品もあり盛況だった。
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