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御坊市 家具転倒防止金具取付推奨で成果 〈2024年11月3日〉

2024年11月03日 08時30分00秒 | 記事


防災職員、女性防災グループ員が事業活用PR


 御坊市が大規模地震発生時の人的被害軽減を目的に平成29年度から実施している家具転倒防止金具取付事業で、今年度は市内全域で令和5~6年度に65歳になった一人暮らし世帯1768戸を戸別訪問し、自己負担なしで活用できる同事業を推奨した結果、申請数は過去最多の139件に上り、地道な取り組みの成果が表れている。次のステップとして65歳以上の複数世帯1300戸の訪問を行うとともに、来年度以降も新たに65歳となった一人暮らし世帯の訪問を続け、事業の活用を推奨していく。

 三浦源吾市長は就任時から防災対策を重点課題と位置づけ、2期目は各家庭での家具固定や個別避難計画策定、自主防災組織の連携強化と未設置地域での組織設立などソフト対策に力を入れている。家具転倒防止金具取付事業では65歳以上一人暮らし・複数世帯、障害者世帯に活用を推奨しているが、29年度から令和4年度までの総申請件数は94件にとどまっていた。
 民生委員の協力で令和4年10月から12月にかけて65歳以上の一人暮らし約2200世帯を対象に初の実態調査を行い「自己負担ゼロなら活用したい」と答えた人が506人いたことから防災対策課職員3~4人が戸別訪問した結果、5年度は88件の申請があり、過去最多だった4年度30件を大きく上回った。
 今年度は次のステップとして民生委員調査後の5~6年度に65歳となった一人暮らし1768戸を対象に、専従の会計年度任用職員1人を雇用して再任用職員との2人で7月から10月にかけて戸別訪問した。不在の場合は、事業のチラシと不在票を置き、連絡があれば再訪問している。
 対象者のうち不在や空き家、老人ホーム入居、死亡を除き、対面できたのは759人。うち「申請しない」と答えたのは378人。残りの381人(固定済み14人含む)は検討する意向を示したということでチラシや申請書を渡し、139人から申請があった。2年連続で過去最多を更新したことで、地道な活動が成果として表れている。戸別訪問することで安否確認、熱中症予防を呼びかける機会にもなったという。
 180件の申請を目標に今月からは65歳以上の複数世帯約1300戸を対象に戸別訪問を始めるほか、来年度以降も新たに65歳となった一人暮らし世帯の訪問を続け、事業の活用を推奨していく。
 補助事業は1世帯あたり家具3竿(たんす、食器棚、本棚が対象)の転倒防止金具取り付けを補助。金具代(金具は市が指定)と取り付け費用をあわせて1世帯あたり9500円を上限に補助するため、無料で利用できる。問い合わせは防災対策課(電話23・5528)へ。

相乗効果で申請は大幅増の66件
感震ブレーカー設置事業補助金
 戸別訪問では家具転倒防止金具取付事業とあわせ感震ブレーカー設置事業の活用も推奨しており、今年度はすでに過去最多となる66件の申請を受け付けた。
 今年度予算は40件分80万円で、すでに予算を使い切っているが、他の予算を流用しながら80件を目標に申請を受け付けている。
 感震ブレーカーは地震を感知すると自動的にブレーカーを落とし、電気を止める装置で通電火災対策に効果的とされる。
 対象者は家具転倒防止金具と同じで、1世帯当たり購入費と設置費用で2万円を上限に補助。事業を始めた令和3年度は24件、4年度は22件、5年度は19件と伸び悩んでいた。


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介護福祉士の濵西昌代さん、日置幸さんが白梅賞を受賞 〈2024年11月2日〉

2024年11月02日 08時30分00秒 | 記事


笑顔で支援に努める濵西昌代さん

声をかけ利用者に寄り添う日置幸さん


 県は、社会福祉の献身的な活動で模範となる福祉事業者の功績をたたえる令和6年度「白梅賞」の受賞者を発表した。日高地方から、特別養護老人ホームひだか博愛園みちしお=日高町=に勤務する濵西昌代さん(54)、社会福祉法人太陽福祉会インクルひだか=同=に勤める日置幸さん(66)の両介護福祉士が受賞。表彰式は8日午後2時から県庁で行われる。

 濵西さんは、御坊市名田町の老人保健施設リバティ博愛で平成8年4月から介護職員として福祉業務に従事して以来、熱心に業務にあたり、平成16年4月、ひだか博愛園みちしおに異動後も変わらず対応。食事や入浴の介助など利用者の日常生活を支援し、ケアプラン作成など豊かな知識と培われた介護技術をもって仕事をこなし、入所者の健康保持、自立性の機能回復へ積極的に取り組んだ。
 就職のきっかけは、お年寄りが好きだったから。「常に笑顔を絶やさず、気持ちよく過ごしてもらうこと」と馴染の関係づくりを心がけており、利用者や家族、職員らからの信頼も厚い。「28年間を振り返ると楽しく早かった。職場の雰囲気が良く、仲間意識が高く、優しく協力していただいているからこそ続けてこられた。利用者やその家族の皆さん、同僚や上司のおかげです」と笑顔だった。
 日置さんは、入所施設の職員や支援学校の講師を経て、平成8年7月から太陽福祉会・太陽作業所の支援員として従事し、同所はじめサンフルひだか、ヘルパーステーションあおぞらで管理者を歴任。生活介護事業所「インクルひだか」を新設するのに伴い、準備室長を務め、今年4月の開所後に管理者に就いた。
「本人に寄り添い、耳を傾けることに重点を置いて支援にあたってきましたが、試行錯誤する毎日です」と笑う。その豊富な経験と知識を生かして、できるだけ障がいのある人が、住み慣れた地域で暮らしていけるよう利用者の生活支援に力を注いだ。前向きな性格で関係者らと長年良好な関係を築いており「利用者やその家族、職員ら皆様のおかげで、あっという間の28年でした。福祉の世界では素晴らしい賞で身に余る光栄。励みに頑張っていきたい」と話した。


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美浜町議会と町区長会が懇談会 〈2024年11月1日〉

2024年11月01日 08時30分00秒 | 記事


町や各区の課題について意見交換


 美浜町議会は30日、役場で町区長会との懇談会を開き、議会が常任・特別委員会ごとの重点課題や取り組みを報告し、区長会が区ごとの課題や要望を出し、意見交換した。区長からは防災、人口減、空き家、鳥獣害、道路などさまざまな課題に対しての要望、提言があったほか、第一若もの広場改修事業をめぐる議会の対応について疑問の声も聞かれた。

 議会からは議会運営委員会、総務産業建設、文教厚生両常任委員会、議会広報、地震・津波対策両特別委員会が重点課題への取り組みなどを報告。議会だよりについて区長から「写真が多く、見やすくなった」との意見が出された。
 区長からは、それぞれ課題や要望が出され、防災対策では町内の避難困難地域は解消されたと言っても近くに避難タワーや高台が整備されていない地域からは「津波への恐怖心は強く、近くに津波避難タワーをつくってほしい」との要望が複数出されたほか、整備されている地域からも「住民も自主防災組織メンバーも高齢化している。タワーや高台まで逃げられても、上まで登れない。背負って登るのも大変。何か良い手立てがないか悩んでいる」と、災害時要支援者の個別避難計画作成などの必要性を訴えた。
 人口減では「議員がどう感じているか、聞かせてほしい」との質問に複数の議員から「みんな危機感は持っている」「働く場所をつくり、若い人たちが帰ってこられるようにしないといけない」「町単位で取り組むのは限界があり、ゆるやかな合併、広域化も考えるべき」と私見を示した。
 空き家対策では「所有者がわからず、手が付けられない。なんかとならないのか」、鳥獣害対策では「イノシシの被害が増えている。有害駆除の補助金増額を検討してほしい」と訴える区長が多かったほか、町内の狭い町道について「道路を広くしてほしい」「南北の広い道路が必要」など要望。「道路を広げるため、各地区で土地を提供してれる人を探し、少しずつ広げていく取り組みも必要では」との提言もあった。
 9月議会で執行部が提案した第1若もの広場改修事業の設計委託費追加予算が賛成多数で削除され、計画がストップしていることに「なぜこのタイミングで調査に反対したのか」「議会で設計費予算を可決したはず。スタート時点での議論が足りなかったのではないか」と議会への疑問の声が出されたほか「新聞で知った。地元に何の説明もない」との声もあった。


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県高校弓道新人 日高男子が団体優勝、全国へ 〈2024年10月31日〉

2024年10月31日 08時30分00秒 | 記事


男子団体優勝で全国大会に出場する日高A


 令和6年度県高校弓道選手権が26、27日に田辺市立弓道場であり、男子団体で日高Aが優勝を飾り、全国大会出場を決めた。男子個人でも紀央館2年の石方海莉選手が2位で全国へ。近畿大会は、男子団体で紀央館Aが3位、男子個人で日高2年の塩路駿選手が3位、紀央館2年の中馬劉備選手が5位、日高2年の宮川真明選手が6位、女子で和高専2年の丸山明日香選手が3位、紀央館2年の柏木葵選手が6位で出場を決めた。

 団体戦(1チーム3人)男子は16チームが出場。団体予選は1人16射の合計48射で競技し、上位5チームが1人4射で競う決勝リーグに進出。1位が全国出場、上位3校が近畿出場を得る。男子は日高Aの塩路駿選手が11中、宮川真明選手が9中、中津亜蘭選手が8中の計28中で予選1位、紀央館も25中で予選2位タイで通過した。
 男子決勝Lは、日高Aが新宮Bを9―2、田辺工Aを8―3、紀央館Aを7―7で競射2―0、新宮Aを7―4で下し、4戦全勝で優勝を飾り全国出場を決定。紀央館Aも日高Aと田辺工Aに敗れたが、2勝2敗で3位に入り、近畿大会に出場する。
 女子団体には24チームが出場し、和高専Aと田辺工A、紀央館Aが4位で並び、和高専と田辺工が決勝Lに進出。決勝Lで和高専は4敗ながら上位3校に入り、近畿出場権を得たが棄権のため、繰り上げで紀央館が出場。
 個人戦は男女とも予選を16射10中で通過し、決勝は1人ずつ射抜く射詰によって競技。1位、2位が全国、上位6人が近畿の出場権を獲得できる。17人出場の男子は11中で石方選手、塩路選手を含む4人が決勝に進出し、塩路選手は1本目を外したが3位。石方選手は1本目を射抜き、優勝をかけた戦いは3本目まで進むが惜しくも準優勝だった。
 第32回近畿高校弓道選抜大会は11月23、24日、明石市の兵庫県立弓道場で、第43回全国高校弓道選抜大会は12月25~27日、三重県四日市市総合体育館アリーナで行う。
 団体戦と個人戦の入賞者は次の皆さん。
【団体】男子(1)日高A(宮川真明、中津亜蘭、塩路駿、石本悠人)(3)紀央館A(中馬劉備、中北隼斗、石方海莉、岡本英樹)。
【個人】男子(2)石方海莉(紀央館2年)(3)塩路駿(日高同)(5)中馬劉備(紀央館同)(6)宮川真明(日高同)▼女子(3)丸山明日香(和高専同)(6)柏木葵(紀央館同)。


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当選から一夜明け世耕弘成氏が会見 〈2024年10月30日〉

2024年10月30日 08時30分00秒 | 記事


当選を報じる各紙に目を通し笑顔を見せる世耕氏


 和歌山2区で参議院から鞍替えし無所属で出馬、初当選を果たした世耕弘成氏(61)は、一夜明けた28日、田辺市の後援会事務所で報道各社の取材に応じた。当選を報じる新聞各紙に目を通し「相手候補の比例復活も許さなかったので極めて満足のいく結果だった」と衆院選初当選の喜びを噛み締めるとともに「即戦力にふさわしい活動をしていきたい」と決意を新たにした。

 選挙結果について「あんなに早く当確が出る圧勝で極めて満足いく結果」とする一方で、与党が過半数割れの結果に「その原因を作ったのは私が所属していた旧安倍派の裏金問題で忸怩たる思い。だからこそ政治資金の問題に私自身が先頭に立って改革していかなければならないと強く感じている」と述べた。
 離党の原因となった派閥の還付金、不記載問題について理解が得られたかについては「失敗を率直に認め、謝罪をしている姿勢は認めてもらったのではと思っている」とした。
 自民党への復党について「まずは自民党が判断されること」としながらも「自民党の政策に反発して離党した訳ではない。政策的にはすれ違う部分はほとんどない。そういう意味では戻ることに違和感はまったくない。政治が安定することが何より重要だと思っているから、自分が貢献できるのであれば貢献していきたい」と復党に期待をにじませた。
 選挙戦中履いていた政治の師と仰ぐ安倍晋三元総理の靴を今日も履いているとし「安倍さんがやってきたこと、やろうとしていた政策は全く間違っていない。継続すべきでしっかり継承していきたい」と述べた。


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衆院総選挙 世耕弘成氏が保守分裂戦制す 〈2024年10月29日〉

2024年10月28日 08時30分00秒 | 記事


花束を手に当選を喜ぶ世耕氏


 第50回衆議院総選挙は27日に投票を行い、即日開票された。区割り変更で選挙区定数が3から2に減り、27市町村が範囲となった和歌山2区は、参議院議員から鞍替えした無所属の世耕弘成氏(61)=新宮市、参院当選5回=が知名度や実績を武器に支持を広げ、二階俊博元自民党幹事長三男で自民党の二階伸康氏(46)=御坊市出身・田辺市在住=との激しい保守分裂戦を制し、初当選を飾った。二階氏は若さと故郷愛を訴えながら巻き返しを図ったが、届かず、比例での復活当選に望みをつないだ。共産党で元県議の楠本文郎氏(70)=御坊市=、立憲民主党で前和歌山市議の新古祐子氏(52)=和歌山市=、政治団体代表の高橋秀彰氏(42)=兵庫県丹波市=も及ばなかった。2区の当日有権者数は37万8147人(男17万6594・女20万1553)で、投票率は62・71%だった。

 午後8時に当確が伝わると、田辺市の選挙事務所に集まった大勢の支持者から「やったー」との歓声がわき起こり、ハイタッチするなど喜びを分かち合い、事務所に到着した世耕氏を大きな拍手で出迎えた。
 支持者と万歳三唱し「これだけ早くの時間に当選確実ということは多くの方からもう一回頑張れと言っていただいたんだと思っています」と初当選を喜び「本当になんの組織もなく、手作りの選挙で応援いただいた皆さんに感謝を申し上げます」と頭を下げ「皆さんの期待に応えて全力で中央で仕事をしてまいりたい」と力強く述べた。
 保守分裂となったことには「多くの皆さんにご迷惑をおかけした」としながらも「このタイミングしかなかった。苦渋の決断だった。選挙が終わったらノーサイドという精神で、できるだけ融和に努めたい」と理解を求めた。政治とカネの問題については、所属していた旧安倍派が原因を作ったという面を真摯に反省し、国民の信頼回復へ向けて努力することを誓った。
 衆議院へと新たに舞台を移すことに「参議院議員として26年間やってきており、そういう意味で『即戦力』と訴えてきた。衰退がなかなか止まらない地方のためにプラスになる政策をしっかりやっていく。そして大きな挫折をした私に立ち上がるチャンスをいただいた有権者に応えるためにもしっかり取り組んでいきたい」と表情を引き締め決意を示した。
 前有田市長で有田市選対本部長の望月良男氏や中西徹、小西政宏両県議は「世耕氏が26年間地道にやってきたことを有権者の皆さんがしっかり見ていたということ。これから衆議院議員となってさらに日本のため、和歌山のために頑張っていただける」とさらなる期待を寄せた。

世耕氏略歴 昭和37年大阪市生まれ。早稲田大学政経学部卒業後、NTTに入社。叔父の世耕政隆・元参議院議員の死去に伴う平成10年補欠選で初当選。首相補佐官、参院政審会長、内閣官房副長官、経済産業大臣、参院幹事長等歴任。今年4月に自民党を離党。

管内4市町でも世耕氏
 保守分裂選となった世耕氏と二階氏の戦いは全国的に注目を集めた。日高地方7市町の両氏の得票数はほぼ互角で、美浜、日高、日高川町、みなべ町で世耕氏。御坊市、印南町、由良町で二階氏が上回った。
 世耕氏は、みなべ町以外の3市町ではいずれも僅差ながら二階氏を上回った。一方の二階氏は、地元の御坊市では6%以上多かったが、日高川町はわずか5票だが下回った。


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11月9日、八幡山公園で宮子姫プロジェクションマッピング 〈2024年10月27日〉

2024年10月27日 08時30分00秒 | 記事


八幡山公園で投影する宮子姫プロジェクションマッピング
「Hira&maja」提供


 御坊市観光協会(高垣太郎会長)は、来年の大阪・関西万博に向けた誘客促進の一環で、11月9日午後6時30分から宮子姫生誕・ゆかりの地「八幡山公園(髪長姫公園)」で宮子姫プロジェクションマッピング(PM)公演を行う。日高川町に移住したプロジェクションマッピング集団「Hira&maja」とアーティストがコラボし、次の世代に「宮子姫伝説」の魅力を美しい映像と音楽で伝える作品を制作した。

 宮子姫生誕・ゆかりの地を全国に発信する「宮子姫聖地化プロジェクト」の一環として、デザインで地方を活性化するプロジェクションマッピング集団「Hira&maja」(映像クリエイターの西平充幸氏、デザイナーの酒井将守氏)に委託し、日本のシンデレラストーリーと言われる「宮子姫伝説」の魅力を美しい映像と音楽で伝えるプロジェクションマッピングの作品(10分弱)を制作。
 アーティストとのコラボでは、グラフィックデザインを生業とする傍ら、生まれ育った奈良の地の墨で表現活動を始め、現在はロゴ制作や舞台美術、パフォーマンスなど幅広い創作活動を行っているイマタニタカコさんが墨絵のオリジナルグラフィック作品を提供。
 極細繊維を使った織り・独自技法作品を制作し、国内外でタペストリー・インスタレーション作品を発表している出村実英子さんが、投影するタペストリー・インスタレーション作品を提供。グラフィックデザイン全般や映像など様々な制作を行っている(株)ggJAPANが、宮子姫を身ごもり誕生までの「お母さんの心模様の変化」をカラフル全開で表現したグラフィック作品を提供した。
 公演は9日午後6時30分から、午後7時から、午後7時30分からの3回行い、それぞれ定員40人程度を公募している。料金は一人500円(小学生以下無料)。プロジェクションマッピングは八幡山公園の東屋(四阿)に投影。道成寺との関連を伝える講演・解説もある。音響協力はSoundcafeNEIRO。ナレーションは、ことみそ。参加申し込みは市商工振興課(電話23・5531)か二次元コードから。
 今後は、夜間の観光開発としてプロジェクションマッピングやライトアップを取り入れたイベントを道成寺周辺で継続的に行うことで大阪・関西万博に向けたインバウンドなどさらなる誘客促進、滞在時間延長等に努める。


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西川史礁選手(日高川町出身)2球団から1位指名、ロッテが交渉権 〈2024年10月26日〉

2024年10月26日 08時30分00秒 | 記事


兄弟の夢を叶えた史礁選手と兄・藍畝さん(右)
(左は父の凌滋さん)


 今年のプロ野球ドラフト会議が24日、東京都内で行われ、日高川町山野出身、青山学院大4年の西川史礁(みしょう)選手=丹生中、龍谷大平安高卒=に、2球団が1位指名で競合。くじ引きで千葉ロッテが交渉権を獲得した。日高地方出身選手の1位指名は、2009年の菊池雄星投手(MLBアストロズ)の外れ1位で中日ドラゴンズに入団した岡田俊哉投手以来2人目。1回目の1位指名は史上初の快挙で、地元も歓喜に湧いた。

「吉井監督のもとで日本一を」
 各球団の1位指名が始まり、3番目のオリックスから「西川史礁、青山学院大学、外野手」が読み上げられると、7番目の千葉ロッテも西川を指名し、1位指名で重複。くじ引きでロッテが交渉権を手に入れた。西川は「野球を始めた頃からプロ野球選手になるという思いでやってきた。その夢が叶って、素直に率直にうれしいです。ロッテファンが熱狂的で応援も大好き」と笑顔を見せた。
 指名から約3時間後、同じ和歌山、箕島高出身の吉井理人監督が青学大を訪れ両手でガッチリと握手。吉井監督が「和歌山のいいお兄ちゃんだという印象です」、西川は「すごく優しそうな方だなという印象」と互いに第一印象を語ると、吉井監督は「マリーンズは右の大砲がいない。いい野手に、いいホームラン打者になってほしい」と期待し、西川は「選手との距離が近いと思うので、この方のもとで日本一を取れるように頑張りたい。バッティングの方に期待していただいていると思うので、そのバッティングでしっかりと1年目から活躍できるような選手になりたい。日本の4番打者と言われるような選手になりたい」と、同郷の大先輩に活躍を誓った。

幼少期からともに球を追い道標になった兄・藍畝さん
 幼い頃、どんな日も父・凌滋さん((株)西川組代表)の帰宅を待ち、父が庭に作った打撃練習場で、父のボールを打ち続けた。そこにはいつも4学年上で、平安高、青学大と常に背中を追い続けてきた兄・藍畝(らんせ)さんが居た。家族で追い続けてきた甲子園、ドラフト1位というデカい夢を掴んでみせた。史礁選手の道標にもなった兄・藍畝さんは「自分が叶えられなかった夢を史礁が叶えてくれた。ドラフト1位は夢のようで信じられない、本当に嬉しい。球界を代表するような選手、ファンから愛される選手になってほしい」と弟にエールを送った。
 平安高で兄弟揃って甲子園に出場、藍畝さんは青学大の主将を務め、当時2部だったチームを1部に引き上げて、弟に大きな置き土産を残した。平安高2年で選抜出場した当時、細身で軽快な遊撃手のようなタイプだったが、ウエイトを増やし、長距離ヒッターに生まれ変わった。1年の秋季Lからクリーンアップを任されるも結果は残せず、しかし、3年春に一気に覚醒。不動の4番打者で打率・364、打点10、3本塁打など5部門で2位の成績を残してMVPとベストナインを満票で受賞。大学侍Jの4番に座り、日米野球優勝も成し遂げ、ドラフト前の大学生で初の侍Jトップチーム入りすると、3安打1打点。中堅手で好守を見せるなどプロ顔負けの活躍で一気に注目を浴びた。
 小さい頃から兄弟にボールを投げ続け、神宮球場に毎試合のように足を運んで試合を見守ってきた父・凌滋さんは「2球団から1位指名は光栄に思います。私は吉井監督と同じ和歌山で育ち同い年。息子が監督のもとで野球ができるのを心強く感じます。これからは野球が職業になるので、もっと精進して、プレーも人間性も一流になってほしい」、二人の兄弟を支えた母・マリさんと姉・ひかるさんも1位指名を喜んだ。


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保守分裂で激戦の和歌山2区 世耕氏リード、追う二階氏ら 〈2024年10月25日〉

2024年10月25日 08時30分00秒 | 記事



 27日投開票の衆議院総選挙の選挙運動も、きょう25日と明日26日を残すのみ。和歌山2区は国政を担ってきた二階俊博元自民党幹事長が引退し、新人5人が乱立。全国で注目を浴びる二階元幹事長三男で自民党の二階伸康氏(46)と、自民党参院幹事長等を務めた無所属の世耕弘成氏(61)による保守分裂戦は、知名度や実績のある世耕氏がリードし、若さと故郷愛を訴える二階氏が追う展開。両陣営とも票の上積みに総力を上げており、世耕氏がリードを広げるか、二階氏が土壇場で巻き返すか。

 二階、世耕両氏のほか、共産党で元県議の楠本文郎氏(70)=御坊市=、立憲民主党で前和歌山市議の新古祐子氏(52)=和歌山市=、政治団体代表で農業の高橋秀彰氏(42)=兵庫県丹波市=も各所で街頭演説を精力的に行い、政権批判票など無党派層への浸透に力を入れる。各陣営とも残り2日間は大票田の海南、橋本、田辺市などで「最後のお願い」に奔走する。
 世耕氏は、出馬表明が公示10日前と出遅れたが、参議院議員を26年間務めた高い知名度で挽回。政治の師と仰ぐ故・安倍晋三氏の形見の靴を履き、選挙区内をくまなく回り、各地で個人演説会やミニ集会を開き「離党し裸一貫で私には党もついていないそういう中での選挙。皆さん一人ひとりの口コミで支援を広げてもらいたい」と呼びかけ、YouTubeなどSNSも駆使して支持拡大を図る。
 保守票を奪い合う保守分裂の激戦で、政治経験のない自民党候補を意識し「5人の候補者がいるが、即戦力ですぐ和歌山のために仕事ができるのは私しかいない」と内閣官房副長官や経済産業大臣、参院幹事長など要職を歴任した政治経験を強調。世耕候補は「各地を回って、玄関に出てきてくれる人が多く驚いている」と手応えを感じており、情勢調査でも優勢が伝えられるが、陣営は上滑りを警戒しながら最終日まで気を引き締め草の根選挙で戦い抜く。
 二階陣営は、県町村会はじめ660を超える団体から推薦を受け、首長や党県連を挙げた総力戦で票の上積みを図っている中、父の俊博元幹事長も引退後初めて選挙区に入り、後援会挨拶回りを行うなど側面からサポートしている。二階氏と同世代の若いスタッフも力を結集し、選挙区全体で辻立ちを行うなど課題と言われる知名度アップ、無党派層への浸透に力を注ぐ。
 党県連幹事長の中村裕一県議は「大変厳しい戦いだが、だんだんと追い上げ、もう少しのところまで来ている。陣営の士気は高く『投票箱のふたが閉まるまで頑張ろう』と誓い合っている。最後の最後まであきらめず全力で戦い抜き、最後は有権者の皆さんのお心にすがりたい。国土強靭化をはじめ、バリアフリー法や県立医大充実など弱い立場の人に寄り添ってきた二階イズムを継承させていただきたい」と巻き返し、逆転勝利に向け力を込めた。
 保守分裂の激しい戦いで、裏金問題などが争点となる中、共産・楠本氏は「自民党政治を打破する」を合言葉に活動を展開。御坊市、有田郡、海南市、橋本市、新宮市、西牟婁郡、東牟婁郡など区全域を巡った。物価高で生活が厳しい現状下で、働く人の最低賃金時給1500円を目指すことや、10年ほど前から増加して503兆円となった大企業内部留保に対して5年間10%の税金をかけることなどを主張。庶民の生活を守り、格差を埋める政策を中心に訴えかけてきた。選挙戦突入後は、通りがかる人々から手を降って声援を送られたり、声をかけられるなどし、本人も「びっくりした」と言うように日に日に手応えを実感。25日は大票田の田辺市、26日は地元御坊市、日高郡を回り、細かな街頭演説で、最後まで政策を訴え続ける。
 立憲民主の新古氏は「心の声を届けます。私が生まれた和歌山だから」をモットーに、日高地方では御坊市、印南町、日高川町、みなべ町のほか、橋本市、紀美野町、田辺市、有田川町などで街頭演説やスポット街宣を展開してきた。
 真面目で勤勉な人が報われる社会をめざし、子育て支援、地場産業の育成、雇用につながる若手起業の支援などを中心に訴え、準備期間が短い中での選挙だったが、有権者の反応は日に日によくなってきているという。残り2日間も2区内をくまなく巡り、各所で街頭演説やスポット街宣を展開し、公約や熱い思いを訴えていく。


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日高町観光協会が熊野古道紀伊路の川柳を募集 〈2024年10月24日〉

2024年10月24日 08時30分00秒 | 記事


ハイカーが多く訪れる日高町の鹿ヶ瀬峠石畳


 日高町観光協会(金崎昭仁会長)は、平成16年7月に「紀伊山地の霊場と参詣道」が世界遺産に登録されて以来、今年20周年の節目を迎えたのに合わせ、ハイキングを楽しみながら熊野古道の川柳を募集。「熊野古道の魅力」をテーマに去る15日から12月15日までの期間を設定し、最優秀賞(1人)はクエ鍋ペア食事券等3万円相当プレゼント、町内熊野古道沿い作品展示など各賞を設けている。
 県観光連盟では世界遺産登録20周年記念事業を展開しており、町内には鹿ヶ瀬峠の石畳、沓掛王子跡、馬留王子跡など有名な史跡が残る熊野古道があることから、町観光協会としても紀伊路の認知度向上と魅力啓発に取り組もうと、ハイキングシーズンとなる10月から12月まで計画。
 散策を楽しんだ際に、すぐにその風景などの感想を詠んでもらえるようにと、原谷地内、金魚茶屋跡の公衆トイレ前に投函ボックスを設置。応募用紙が入っていて名前、住所、電話番号、年齢を記載し、川柳を1人最大2点まで書いて投稿が出来るほか、スマホから応募フォームにリンクするQRコードもある。後日、町企画まちづくり課へ持参、送付しても良い。
 期間内に集まった川柳はテーマへの適合、啓発効果、親しみやすさを選定基準に観光協会長や担当課の企画まちづくり課、教育委員会で審査、賞を選ぶ。最優秀賞1人にクエ鍋ペア食事券、名前レーザー加工入り黒竹ボールペン、クエプリントクッキーの3万円相当、優秀賞も1人で同観光協会加盟店舗利用券、さわやか日高や比井崎漁協商品、クエプリントクッキー1万5千円相当、入選は3人で同観光協会加盟店舗利用券とクエプリントクッキーの5千円相当を贈る。
 魅力を知ってもらうためにも手製のプレートに最優秀作品を記載して、熊野古道沿いに1年間、掲げる予定。担当課は「普段歩いている人が、その魅力を投稿してくれるとありがたいし、この事業を知って歩いてくれる人も増えればうれしい。紀伊路の世界遺産への追加登録へ向けて、実際に皆様が歩き、その魅力を5・7・5のリズムに合わせて、詠んでみませんか」と呼びかけている。
 応募先、問い合わせは、郵便番号649ー1213、和歌山県日高郡日高町高家626、町観光協会事務局の町企画まちづくり課(電話63・3806)へ。


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