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夏の高校野球和歌山大会 紀央館、銀メダル胸に堂々の行進 〈2017年7月30日〉

2017年07月31日 08時30分00秒 | 記事

銀メダルを胸に行進する紀央館ナイン


 13日から28日まで15日間にわたり紀三井寺公園野球場で開催された第99回全国高校野球選手権和歌山大会で準優勝した紀央館。決勝で強豪・智辯和歌山に2-3で敗れ初の甲子園にはあと一歩届かなかったが、ノーシードながらも次々と接戦をものにし、最後まで強豪を苦しめる健闘を見せた。閉会式で紀央館ナインは銀メダルを胸に堂々の行進。観衆は紀三井寺の夏を清々しく駆け抜け、鮮烈な記憶を残したナインを大きな拍手でたたえた。

 紀央館は決勝までの5試合で1点差ゲームが4試合と粘り強い戦いぶりが光った。初戦で箕島に2-1で競り勝つと、3回戦は和歌山工に6-3。準々決勝は新人大会優勝の向陽を延長10回の末に4-3で下し、準決勝は秋の覇者・和歌山東を4-3で撃破し初の決勝進出を果たした。聖地をかけた智辯和歌山との一戦には敗れはしたが、終盤まで互角以上の戦いぶり。最後まで智辯和歌山を苦しめたが、御坊商工時代から学校創立60周年での聖地出場を飾れなかった。
 紀央館は、3回戦から準決勝まで3試合連続で2けた安打を記録するなど打線が好調。ここ一番の場面で一本が出る勝負強さが光り、5試合すべてで3回までに得点を挙げるなど序盤の攻撃が光った。投げては石方が準決勝までの4試合すべてで完投。決勝の5イニングを含め合計42イニング624球の力投を見せ、バックも5試合でわずか2失策と堅実な守備で投手陣を盛り立てた。
 閉会式では、山村亮主将と徳永大紀副主将に表彰状と準優勝盾が贈られ、ナイン一人ひとりに銀メダルを授与。紀央館ナインは山村主将を先頭にダイヤモンドを一周し、観衆からは健闘をたたえる大きな拍手が送られた。
 吉水智章監督は「選手たちは本当によくやってくれた。負けたのは自分の力不足、もう一つ上に行かせてあげたかった。石方は体が限界のなか、よく頑張って投げてくれた。夏の舞台が選手たちを成長させてくれた」といい、山村主将は「あと一歩のところで勝てず悔しいが、厳しい練習に耐えてきた結果で悔いはない。最後まであきらめずチーム一丸となって戦えた」。1年生からレギュラー出場していた徳永副主将は「頑張ってきてよかった。来年こそは甲子園に行ってほしい」と後輩に果たせなかった夢を託し、石方投手は「初戦の終わりから左腰が痛かったが、決勝は楽しもうと投げた。悔しいが後悔はない」と充実感いっぱいの笑顔を見せた。


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夏の高校野球和歌山大会決勝 紀央館、智辯和歌山に惜敗 〈2017年7月29日〉

2017年07月29日 08時30分00秒 | 記事

智辯を最後まで苦しめながらも敗れ、涙を流す紀央館ナイン


▽決勝
紀央館
020000000 2
20000010× 3
智辯和歌山

【紀】石方、田染-大森
【智】黒原、大崎-蔵野
【本塁打】林(智)
【2塁打】蔵野(智)

 昭和57年の南部以来、日高勢として35年ぶりの夏の甲子園出場の夢はまたしても幻となった。全国高校野球選手権第99回和歌山大会の決勝は28日、県営紀三井寺球場で行い、初の決勝に進出した紀央館は終盤まで智辯和歌山と互角以上の戦いを見せ、土壇場で一打逆転の好機も届かず、2-3で智辯和歌山に敗れて夏の甲子園出場はならず。平成以降29回のうち、日高勢として実に14度目の決勝進出も深紅の大優勝旗にあと一歩届かなかった。

 1点を追う土壇場の9回、1死満塁で一打逆転の場面で無情にも山村の打球が遊撃手の正面を突き、勝利の女神は微笑まなかった。旧御坊商工時代を通じても初めての選手権大会決勝。ノーシードながら、初戦から箕島、和歌山工、向陽、和歌山東の強豪を3点差以内の接戦で下し、決勝では智辯和歌山を相手に互角の勝負を繰り広げ、初の夏の甲子園にあと一歩と迫った紀央館だったが、日高勢が過去8回の決勝ですべて苦汁を飲まされてきた智辯和歌山の厚い壁に阻まれた。
 決勝のマウンドに上がったのは初戦から4試合を先発完投してきた主戦・石方。先頭の大星(松洋中)に四球を与え、犠打のあと、智辯・林に2点本塁打を浴びる。やはり智辯の壁は厚いのか、と思われたが、打線がすぐさま石方を援護する。2回、先頭の中村が中前打、德永が左前打で続くと、石方が送ったあと、山村の右犠飛で1点。さらに小竹が左前に弾き返して2-2の同点に追いつき、1塁側スタンドを湧かせた。
 石方は、2回の2死満塁、3回の無死2塁のピンチをしのぐと、4回は三者凡退で強打の智辯に得点を与えない。準決勝まで530球を投じてきた疲れからか、5回は二死から連続四球。それでも後続を三振で切り抜けるなど互角以上の戦いを繰り広げた。
 紀央館は6回、1死から中野、中村の連打で1、2塁としたが、德永の右飛が併殺となって勝ち越せない。その裏、ここまで1人で投げ抜き、智辯を相手に5回4安打2失点に封じてきた石方を代えて2年生の田染をマウンドへ。6回は、2死1、2塁のピンチをしのぐ堂々の投球を見せたが、7回に智辯の上位打線に捕まり勝ち越しを許した。
 田染が8回を無失点で抑えて迎えた土壇場の最終回、1死から中村が中前打、德永も左前打、さらに石方も右前打で1死満塁の一打逆転の好機。ここで主将・山村の痛烈な打球は遊撃手の正面を突いたが、遊直となって三塁走者が戻れず。最後まで智辯を苦しめたが、あと一歩届かなかった。


片原啄勝選手(開星・印南町出身)甲子園出場決める
12回失点0と優勝に貢献

 メダルを胸に優勝を喜ぶ片原啄勝投手

 夏の高校野球島根大会の決勝は26日に松江市営球場で行われ、印南町出身の片原啄勝投手=3年、印南中=がメンバー入りの開星が優勝し、甲子園出場を決めた。
 右下手投げの片原投手は5-2とリードの6回二死から登板、3安打を許すも要所を締める投球で無失点に抑えた。初戦と3回戦にも登板。初戦は3回3分の1、3回戦は5回3分の1を投げ、奪三振4、失点0で、決勝戦も含めて12イニングを投げて失点はゼロと救援として完璧な投球で3年ぶり10回目の優勝に貢献した。打者としても3回戦で2打点を上げるなど活躍した。
 中学時代は和歌山御坊ボーイズ/ジュニアタイガースに所属し、全国大会にも出場した片原投手は、今年5月5日に東京で行われた早実との練習試合で高校通算本塁打107本の強打者、清宮選手を3打席無安打に抑えて自信をつけた。甲子園出場校の注目選手を紹介するサイトでも取り上げられており、甲子園での活躍が期待される。


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県と管内7市町が大規模氾濫減災協結成、来夏取組方針策定 〈2017年7月28日〉

2017年07月28日 08時30分00秒 | 記事

県と管内7市町、関係機関が連携した協議会結成


 国の水防法改正等に伴い、県と管内7市町が関係機関と連携した「日高地域における大規模氾濫減災協議会」を結成し、26日に日高振興局で設立総会を開いた。全国各地で豪雨や台風等による被害が局地化、集中化、激甚化しており、同様の被害を二度と繰り返さないため「洪水時の逃げ遅れによる人的被害ゼロ」を実現するため、来年6月をメドに管内4河川水系を対象にしたハザードマップ作成や周知、防災啓発活動、訓練、情報発信、堤防等整備などをまとめた取り組み方針を策定する。

 国の水防災意識社会再構築ビジョン、水防法等の一部改正で1級河川水系だけでなく2級河川水系など中小河川においても「痛ましい被害を二度と繰り返さない」ために「逃げ遅れゼロ」と「社会経済被害の最小化」の実現を大きな目標に掲げている。「逃げ遅れゼロ」の柱として、大規模氾濫減災協議会を設立し、関係機関が連携協力してソフト、ハード両面から必要な対策を講じる。
 日高地方は昭和28年7月の「7・18水害」、平成23年9月の「紀伊半島大水害」で甚大な被害を出しているほか、毎年のように浸水被害等も発生しており、県と管内7市町、和歌山地方気象台、国土交通省近畿地方整備局(オブザーバー)が協議会を設立。日高川、印南川、切目川、南部川の4河川水系を対象に現状の取り組みや課題を整理し、日高地方における取り組み方針を策定する。
 取り組み方針は(1)ハザードマップの作成と周知=日高川は作成中、他の河川も順次作成する。住民に分かりやすく利活用されるものを作成し、市町を超えた広域避難計画なども検討する(2)防災に関する啓発活動、教育の拡充=河川自治会単位での啓発活動、小中学校と連携した防災教育の実施など(3)迅速・的確な行動のための訓練等の実施=災害時の逃げ遅れをなくすため、地域防災訓練等で避難行動要支援者を支援する人の訓練や河川自治会単位での防災訓練の実施など。
 (4)避難勧告等の発令に着目したタイムラインや関係者の役割分担を明確にしたタイムラインの作成、避難のための時間を十分に確保した避難勧告を発令するためのタイムラインの検証と改善等(5)避難行動のための情報発信等=防災行政無線の普及、ケーブルテレビや防災メールへの登録・配信サービス、SNS等の活用。水位計やCCTVカメラや気象情報の情報提供など(6)避難時間確保のための水防活動・体制の強化(7)堤防等の整備(8)避難行動、水防活動の資する基盤等の整備-を検討し、来年6月をメドに策定する。
 意見交換で松本日高町長が「日高川には西川や東裏川など日高川水系も含まれるのか」と質問、事務局は「4河川が対象だが、規約で協議会が必要と認める河川も対象としている」と答えた。畑中由良町長は「日高川水系だけでなく、由良町内の2河川にも対象に入れてもらいたい」、日裏印南町長は「気象情報の精度をさらに上げていただきたい」と求めた。


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志帥会研修会で二階幹事長げき、感謝の集いで世耕経産相決意 〈2017年7月27日〉

2017年07月27日 08時30分00秒 | 記事

次期総選挙へげきを飛ばす二階幹事長


 自民党の二階俊博幹事長(78)=御坊市島、当選11回=率いる志帥会(二階派)夏期研修会は25日に大阪市のリーガロイヤルホテル大阪、世耕弘成経済産業大臣(54)=新宮市、当選4回=の感謝の集いは同日、和歌山市の和歌山市民会館でそれぞれ開いた。二階幹事長は「政治は実行」と政策集団に磨きをかけ、次期総選挙での全員当選に向けてゲキを飛ばした。世耕経産相は安部内閣の信頼回復に向けて「今は仕事に全力投球し、結果を出すことが大事」と決意を述べた。

 夏期研修会は25日、26日に開き、政財界や支持者ら2400人が参加し、各界著名人の講演を聞き、大阪万博会場予定地などを視察した。基調講演で二階幹事長は「政治は実行。政策集団として互いに英知を絞り、切磋琢磨しながらいろいろな政治課題に取り組み、政策を提言し、それを国政に反映させることが大事。志帥会の代議士を当選させたら、よその代議士の倍働くという声が出てくるようにお互いに頑張ろう」と奮起を促した。
 任期満了まで1年半を切った次期総選挙について「そう遠くない日に必ずある」と述べた上で「よく立ち後れたという人がいるが、立ち後れてはダメだ。常に頑張らないといけない。見えないところで頑張ってくれている同志に感謝し、次の選挙では現役はもちろん、チャンスを待っている同志、志を果たせず再起を期している同志も一緒に全員当選できるよう、みんなで力を合わせて全力を尽くし、国民の負託に応えよう」とげきを飛ばした。

全力投球と決意を述べる世耕経産相

 感謝の集いには尾花正啓和歌山市長、尾崎太郎県議会議長ら来賓、支持者ら2500人が出席。世耕経産相は安倍内閣の支持率急落について「命を削って大臣の仕事をしているのに、こんな悔しいことはない。安部さんは友達だからといって便宜を図ることは絶対にしない」と述べた上で「慢心があったのかもしれない。丁寧な説明をしてこなかったことは反省しないといけない。今はやるべきことをやり、仕事できっちり結果を出し、信頼を回復するしかない」と述べた。
 地方の中小企業対策や自動車の自動運転・自動走行など第4次産業革命に向けた政策強化などを説明し「3日の内閣改造で交代か、続投かは分からないが、どんな立場になっても脇目もふらずに与えられた仕事に全力投球し、結果を出したい。その結果として来賓の方が言われていたような話(将来は総理)がくるかもしれない。アベノミクスの果実が和歌山に届き、元気になるよう一生懸命頑張りたい」と決意を述べた。


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印南町議選に元町長の玄素彰人氏が出馬表明、無投票の公算大 〈2017年7月26日〉

2017年07月26日 08時30分00秒 | 記事

ポスター掲示場の設置も始まったが…


 任期満了(8月31日)に伴い8月1日告示、8月6日に投開票が行われる印南町議選に出馬を予定していた現職の井上孝夫氏(60)=当選2回、印南原=が24日に不出馬を表明し、新たに元町長で町議も1期務めた会社役員の玄素彰人氏(44)=印南=が出馬表明した。24日現在の出馬表明者は現職9人、新人2人、元職1人と定数ちょうど。告示まで1週間を切り、新たな新人出馬の表だった動きも見られず無投票の公算が大きくなっている。

 井上氏の陣営は6月27日の立候補予定者説明会に出席していたが、持病が悪化したことで、議員活動に支障が出るとの考えから出馬を辞退。昨年末から体調を崩し3月議会も欠席していた。井上氏は今月に入って玄素氏に出馬を打診。当初は「続投してもらいたい」と慰留していたが、井上氏の意志が固く、井上氏の支持者からも出馬要請を受けたことや緊張感が欠けていると考える町行政(議会を含め)を何とかしたいとの思いから出馬を決断した玄素氏は「もとより浅学菲才の身ではあるが、今までの(町議、町長)経験を生かし、初心に立ち帰り、本当の意味での『町民目線』の行政ができるよう微力を尽くしたい」と話した。玄素氏は平成13年から1期4年間町議を、平成20年から1期4年間町長を務めた。
 不出馬の井上氏は平成21年の町議選で初当選し現在2期目。井上氏は「2期8年間を回想するにあたり、終生忘れること無き私の人生の第一章となり、皆さまより賜りました信託に感謝の気持ちでいっぱいでございます。子々孫々と続く、ふるさと印南の発展を切に願うところです」と話した。
 印南町選挙管理委員会(楠本勝彦委員長)は告示に備えて24日からポスター掲示場(101カ所)の設置作業を始めたが、無投票ムードが高まっており、季節通りの熱い前哨戦とはほど遠い状況で有権者の関心も低調だ。 


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おんぱく結果報告会 予約参加1000人突破、満足度96% 〈2017年7月25日〉

2017年07月25日 08時30分00秒 | 記事

結果報告を聞くスタッフ、パートナーら


 御坊日高博覧会「御博(おんぱく)」実行委員会(谷口光実行委員長)は23日、今春37日間にわたって開催した3回目の結果報告会を開き、3回目にして予約参加者が初めて1000人を超え、参加者の満足度も96%と高く、大成功を収めたと報告した。4回目は来年4月14日から5月13日までの30日間開催。マンネリ防止のため、プログラムは新規企画を重視し、オープニングとエンディングイベントは公募するなど内容をより充実、進化させる。

 3回目の今年は4月1日から5月7日まで37日間にわたり御坊市、日高郡全域で開催。「出会い」をテーマにおいしい、楽しい、学べる、出会えるの51の体験型交流プログラムを実施した。新たな試みとして地元食材を生かした料理を楽しめる「御博レストラン」や複数のプログラムをセットにした「御博パッケージ」なども用意。プログラム数は1回目32、2回目40から増え、パンフレットも2回目の1万5000部を上回る1万8000部を配布。
 予約参加者は1203人で、3回目にして初めて1000人の大台を突破。1回目は548人、2回目は867人だったことから参加者、認知度ともに大きく伸びた。自由入場者もオープニングとエンディングイベントを行ったことで2000人あった。予約参加者の住所内訳は管内81%、県下12%、県外7%。管内の参加率が2回目の72%から増えており「パートナーの頑張りで新規参加者の掘り起こしが進んだ」と評価。
 プログラム参加人数の目標達成率は82%と、前回の64%から大きく伸び、全日満員御礼のプログラムも18あり、2回目の12から増えている。参加者の満足度は全体で96%と高く、金額的も91%、時間的も86%と高評価を得た。経済効果面ではパートナーのプログラム収入合計は176万円、メディアに取り上げられた回数など広告費換算額は660万円だった。
 特徴として▽パートナーが個人参加から地区単位やグループでの参加が増えて新たな連携が生まれた▽おんぱくの期間だけでなく、日常的に人が自然と集まれる場づくりに取り組んだ▽文化や歴史に関するプログラムに幅広い年代層が参加▽おんぱくでうまくいったプログラムが事業化された▽高校生おんぱく部が自主的、積極的に取り組み、その活動がラーメンフェスなどへ広がりを見せた-などを挙げた。
 4回目は来年4月14日から5月13日までの30日間開き、プログラム数は3回目と同じ50程度を予定。おんぱくがめざすのは「御坊日高を元気にすること」で、そのために新たな横のコミュニティーづくり、パートナーの発掘、磨き上げが大事とし、4回目は特にマンネリ防止に力を入れる。プログラムは普段からやっているものをそのままやることや4回連続で同じ内容のことをやることを禁止し、新規プログラムを重視。オープニング、エンディングイベントは過去にプログラムを出したことがある人を対象に公募する。
 6月24日、25日に石川県で開いた全国おんぱくサミットへの参加報告も行い、来年に向けてトークカフェで意見交換した。

「全国で一番素晴らしい手法」
大澤和大教授が論文で評価

 アドバイザーや監修としておんぱくに最初から関わっている大澤健・和歌山大学経済学部教授が「観光振興におけるオンパク手法の有効性と『御坊日高博覧会』についての考察」と題した論文をまとめた。
 大澤教授は「全国70~80カ所でおんぱくが行われているが、御坊が一番素晴らしいやり方をしている。誰がどうやるかが大事で、御坊はコストベースでやっている、みんながやりたいことをやっている、いろんなネットワークをつくっている」と評価。課題として「革新性と持続性のバランスをいかに保っていくか。革新性が一過性に転化することなく、持続性がマンネリ化に陥ることがないよう、両者のバランスがきちんと維持できた時に、持続的なイノベーション環境を創り出すことができる」と述べている。


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日高広域観光振興協のインスタ投稿フォトコン8月開始 〈2017年7月23日〉

2017年07月24日 08時30分00秒 | 記事

 日高広域観光振興協議会(会長・金崎昭仁日高町観光協会長)は、日高地方の魅力を全国に情報発信しようと、今年5月からSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)で若者に人気の「インスタグラム」を使った写真投稿を始め、管内市町の観光スポットなどを随時投稿。これにあわせて8月から「旅する人に伝えたい、ひだかの魅力」をテーマにしたフォトコンテストを行い、いやしの場や穴場など投稿してもらい、官民連携の形で日高地方の魅力を全国に情報発信する。

 日高地方の魅力を情報発信する新たな広報ツールとして芸能人や若者らに人気の「インスタグラム」を活用。アイフォンやアンドロイド端末で写真や動画を撮影、投稿して共有するスマートフォンアプリ。写真や動画に特化したSNSで無料でダウンロードできる。フォローした人の写真がタイムラインで流れ、アップロードした写真には「いいね!」やコメントを付けられる。
 同協議会でアカウントを作成し「hidakasanpo」(ひだかさんぽ)のユーザーネームで5月1日から写真投稿を開始。事務局の日高振興局、会員の管内7市町、観光協会の関係者が撮影した写真を随時投稿。白崎海岸や道成寺、煙樹ケ浜、切目川ダム、キャンプ場、舞妃蓮、熊野古道、メロン、民芸品、食べ物など様々なジャンルの50枚が載せられ、フォロワーは493人に増えた。投稿写真には「いいね!」がつけられ、写真を見た感想もコメントされている。
 これにあわせて8月1日から12月31日までインスタ投稿のフォトコンテストを実施する。「旅する人に伝えたい、ひだかの魅力」をテーマに自然、景観、食、文化、観光施設など地元住民、観光客らのおすすめの癒しスポット、穴場を投稿してもらう。協議会のアカウント「@hidakasanpo」をフォローし、写真に「ひだかさんぽ」と撮影場所(観光施設名や店名など)が分かる♯(ハッシュタグ)をそれぞれ付けて投稿すればいい。
 来年2月に投稿写真の中から入選賞10作品程度を決め、日高地方の特産品(5000円程度)を贈るとともに、来年4月から毎月1作品ずつ1カ月間、日高振興局ホームページのトップページに掲載する。日高振興局企画産業課は「投稿写真に撮影場所を付けてもらうことで相乗効果も期待できるので、日高地方の魅力をどしどし投稿して下さい。フォロワーも1000人以上を目指してPRに努めたい」としている。


チラシの設置店募集
締め切りは10月末

 フォトコンテストのチラシ設置店を8月1日から募集する。締め切りは10月31日。
 チラシに応募した店の名前を入れるため、その店で撮影し、投稿した写真には店の名前が♯(ハッシュタグ)に付けられ、店のPRになる。問い合わせは振興局企画産業課(電話24・2911)へ。


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日高高校のグループ「わかやまクラフト」企画の小中高生向け「まちゼミ」始まる 〈2017年7月22日〉

2017年07月22日 08時30分00秒 | 記事

モザイクアートの準備を整え、「ぜひ書きに来てね!」
とメンバーら

湖月堂のまちゼミ「和菓子屋さんの歳時記とどら焼き
づくり」で、どら焼きづくりに挑戦する子どもたち


「日高地方を盛り上げよう!」と活動している日高高校のグループ「わかやまクラフト」企画の、夏休みの小中高生を対象とした「まちゼミ」が20日、始まった。まちゼミは8月20日まで市内18商店で随時行い、店主らがその店ならではの専門知識やお役立ち情報を参加者らに教える。開講に合わせ21日からは本町商店街で、みんなでつくるモザイクアートプロジェクトも始動。メンバーらは「細胞レベルで御坊、感じてる? 地元の子どもたちに、御坊っておもしろいと知ってもらいたい」と多くの参加を呼びかけている。

「まちゼミ」とは、化粧品屋、文具店、写真店などさまざまな商店が、来店者に専門的知識や情報、趣味の楽しみなどを少人数のゼミスタイルで気軽に教える、得するまちのゼミナール。これまで気になっていながらなんとなく入りづらくて訪ねないままになっていた地元の商店に気軽に入店して、その店を知れるきっかけにもなる。
 初日の20日、本町2丁目の和菓子店「湖月堂」では、「和菓子屋さんの歳時記とどら焼きづくり」のまちゼミを開講。午後3時からの会には、小学生5人と高校生1人が集まった。まずは店主の小池佐左夫さんから作り方を教わりながら、ボールに卵を割り入れ、砂糖、小麦粉、ふくらし粉、蜂蜜、牛乳を混ぜ込む生地づくり。「スーパーのは日持ちさせるために保存料を使ったりしているが、個人商店のはシンプル。この材料しか使っていない」と小池さん。
 生地ができてしばらく寝かせている間に、小池さんは「和菓子は日本古来のお菓子。年間を通じてつくる種類がある」と、正月は花びら餅、2月は鶯餅、5月は柏餅、7月は葛餅や水饅頭といった夏菓子など、季節ごとの代表的な和菓子を、その作られる理由を添えて紹介。彼岸に食べる餡で包んだ餅は、春は牡丹の「ぼた餅」、秋は萩の「おはぎ」と、その季節の花によって呼び分けられていることも説いた。
 生地がある程度馴染んできたところで、調理実習。子どもたちは順番に焼けた鉄板に生地を流し、片面が焼けたらヘラでひっくり返して、焼きたての皮に餡を挟む工程を体験。熱々のできたてをパクリとほおばり「おいしい」と顔をほころばせた。
 メンバーらはこの日、各所で始まったまちゼミを覗いてまわり、大忙し。モザイクアートの準備も整えた。
 モザイクアートは、緑、赤、黄の正方形の小さな折り紙に、一人ひとりがメッセージや絵を描いて台紙に貼り付けていき、1枚の大きなモザイク画の完成を目指す「まちゼミ」のおまけイベント。21日から完成するまで(8月1日から8月6日は除く)ほぼ毎日、午前11時から午後3時の間、現地でメンバーらが参加を受け付ける。「ぜひ書きに来てね!」とメンバーら。
「まちゼミ」を受講するには、開催3日前までに、要予約。電子メールhidakacraft@gmail.com宛に、店名、開催日時、参加者の学年と名前を書いて送信すればよい。ゼミは基本1時間。小学3年生以下の児童は保護者同伴のこと。ツイッター(@wkym_craft)やインスタグラム(wakayamacraft_hdk)からも参照できる。


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県と鉄道駅が連携し日高町でおもてなし力アップ研修会 〈2017年7月21日〉

2017年07月21日 08時30分00秒 | 記事

畠山住職の徳本上人絵解き説法で学ぶ

民芸品作りに挑戦する参加者


 県は19日、県下鉄道事業者らと連携して開く「鉄道駅のおもてなし力UP研修会」を日高町内で開いた。今年は10月1日に徳本上人の200回忌法要を厳修、日高地方へ多くの来訪者が予想されるため、迎える立場から知識を高めることでサービスの資質を向上させようと、同町内で体験などを設定。鉄道事業者らが上人の誕生院を訪れての絵解き説法で学んだり、同町特産の黒竹を使った民芸品作りを体験した。

 今年は「水の国、わかやま」キャンペーン、「わかやま歴史物語」、「サイクリング王国わかやま」といった取り組みのほか、4月に認定された2つの日本遺産等を活用した取り組みなどにより、多くの観光客が来県する機会が続く中、同事業は県と県内鉄道事業者が連携して、主要鉄道駅での観光案内力強化のために取り組むもので、県下7地方ごとに現地研修を行い、地域の観光資源を学習する。平成25年度から県、JR西日本、南海電鉄、和歌山電鐵とタイアップして始めており、27年度からは紀州鉄道も参加している。
 日高地方では日高町内で計画し、この日は紀州鉄道やJR御坊駅、日高町役場、日高振興局から13人が参加。志賀の久志地内にある徳本上人の誕生院を訪れて、畠山澄男住職から絵解き説法で上人が宝暦8年(1758年)に日高町志賀の農家に生まれ、出家後すぐに行った30日間断食の荒行、一日1合の麦粉などを口にするだけで、ひたすら念仏を唱え続けたこと、神通力を備えていたことなどを学び、誕生院に所蔵されている徳本上人木造坐像や徳本上人が亡くなった後に弟子らが建てた、高さ4メートルほどある「徳本上人十念名号塔」も見たりした。
 この後、地域の特産品を知ろうと、原谷集会所で紀州黒竹民芸品組合員の指導を受けながら黒竹民芸品作りを体験。金崎昭仁組合長から黒竹が生産されて110年の歴史があることや、一般の人にも黒竹を周知するため、民芸品作り体験を続けていることなどを聞いた後、一輪挿しや六角柱の花台を作るなどした。


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日高町観光推進プロジェクト協設立、クエの町発信し観光客誘致へ 〈2017年7月20日〉

2017年07月20日 08時30分00秒 | 記事

各種団体の代表が出席して設立


 町の知名度を高め、観光客数や交流人口を増やそうと、日高町観光推進戦略プロジェクト協議会が18日に設立し、規約や役員体制を決めた。国の地方創生推進交付金を受け「日高町シティプロモーション・海外観光客誘致事業」を進める母体団体で、関東地方への情報発信を主にした「クエの町ひだか」シティプロモーションとベトナムを対象国にした海外観光客誘致の2本立てで進める。

 この日は、会員となる町商工会、町、町旅館民宿組合、町観光協会、町地域振興(株)の代表らが出席。会長に松本秀司町長、副会長に山田理司町商工会長・町地域振興(株)社長、監事に浜一己日高町旅館民宿組合長と金崎昭仁町観光協会長を選んだ。
「日高町シティプロモーション・海外観光客誘致事業」は各団体連携するが、町商工会に委託する形で取り組む。今年度は主に10月頃にクエ鍋を中心とした30周年となるクエフェアの開催のほか、「天然クエの町、日高町」の知名度向上のために関東地方で来年1月下旬に開催予定の鍋グランプリへ参加し、昨年参加時と比べて倍の2000食のクエ鍋を用意して挑み、これに合わせて認知度や味などについての市場調査や宣伝を行う。
 海外観光客誘致ではこれまで町観光客誘致委員会で進めているベトナムでのPRで、9月上旬に新たにダナン市で商工会やダナン大学、ドンア大学、日本語学校などを訪問して観光プロモーションの誘致活動を展開。海外旅行専門会社の協力でダナン市内で地元旅行会社に対して日高町セミナーを開催するほか、ベトナム語でのフェイスブック、インスタグラムのソーシャル・ネットワーキング・サービスの立ち上げ、ホーチミン市で事務所を借りて情報発信拠点を作ることや、企業間交流なども考えている。
 これまで商工会、行政、民宿組合ら関係者でつくる日高町九絵の町づくり推進実行委員会で鍋グランプリに参加するなどPRしてきたことで、今年5月に食材宅配サービスを行う全国規模の「ヨシケイ」からクエ鍋をメニューにと依頼があったほか、7月も200キロのクエを仕入れておきたいと東北方面の業者から問い合わせがあるなど注目度が高まってきている。
 町観光客誘致委員会では、ベトナム現地視察で在ホーチミン日本国総領事館や日本でも駐日ベトナム社会主義共和国大使館を訪れて協力を受けられるよう取り組んだり、ベトナムの旅行会社、ベトナム教育心理科学中央研究会などでPRしてきたことで、人脈作りができてきており、今年1月31日、2月1日には初めてベトナムから小中学生らが来町して黒竹民芸品作り体験や日高中学生と交流などをした。
 同事業は3カ年計画で進めるもので今後の振興、観光客誘致への期待感は大きく、会長の松本町長は「日高町がクエの町であることを発信し、インバウンド対策にも取り組みたい。交流人口の増加、活性化を図るため、専門知識を持ち合って、一体的に取り組めれば」とあいさつした。


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