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由良町が白崎海岸ウオーキングマップ作成 〈2016年1月30日〉

2016年01月30日 08時30分00秒 | 記事

マップ持って、白崎海岸歩こう!


 蒼い海と白い石灰石で有名な由良町白崎海岸が、新日本歩く道紀行100選「絶景の道」のルートに選ばれたのを受け、町が新たにウオーキングマップを作成した。白崎小から白崎海洋公園パークセンターまでの約4・5キロを対象に、ルートや見どころをイラストや写真付きで紹介。町内を散策してほしいとしている。

 町は1万部作成。マップはA3サイズ、両面カラー刷りで折りたたんで使える。去る24日に白崎青少年の家で開催された「由良町水仙ウオーキング」でお披露目となったが、この日は寒波による雪のため、白崎海岸をコースとしたウオーキングを実施できなかったが、参加者にマップを配布しPRした。
 新日本歩く道紀行100選(全国1000コース)の第1期493コースが昨年10月に決まり、県内から16コース、日高地方では唯一白崎海岸が絶景コースとして認定を受けた。
 コースは白崎小学校をスタートし、ウミネコの産卵地で知られる大碆(おおばい)、同海岸沿いにある巨大な岩門の立巌(たてご)、野生スイセン群生地の白崎青少年の家を折り返し海洋公園がゴール。各区間の距離や所要時間も入り、ウオーキングを楽しめるようサポート。
 裏面には、由良の魅力をもっと知ってもらおうと、釣り客に人気の由良海つり公園&釣堀ランド、ペルム紀の石灰石洞穴が楽しめる戸津井鍾乳洞、昨年整備された衣奈海岸、興国寺、古民家を活用した地域交流施設・ゆらっと紀州など観光スポットや道路図も掲載し、ドライバーに案内。マップは白崎海洋公園や町内の公共施設にも設置する。
 担当課では「白崎海岸は万葉の歌にも詠まれている由良を代表する景観なので、ゆっくりと景色を楽しみながら歩いて頂きたい。由良町でしか出会えない美しい情景を心に刻んで頂ければ嬉しいです」とPRしている。


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印南町長選本番に向け日裏、湯川両陣営支持拡大に懸命 〈2016年1月29日〉

2016年01月29日 08時30分00秒 | 記事



前哨戦も終盤、支持拡大に懸命の日裏(上)湯川両陣営


 2月2日に告示(2月7日投開票)と迫った印南町長選挙は、現職で再選をめざす日裏勝己(64)=皆瀬川、1期目=、新人で元町職員の湯川和幸(58)=印南原=両氏の一騎打ちが確定的となる中、両陣営は支持拡大に懸命で激しい前哨戦を繰り広げている。有権者の関心も高まりつつあり、前回の86%程度の投票率が予想され、過半数の3100票をめぐる両陣営の攻防は本番に向けてさらに激化しそうだ。

 日裏陣営は、9日に後援会事務所開きを行い、出馬要請団体などと連携しながらミニ集会を開くなどして支持拡大に努めている。中村泰介後援会長は、手応えは悪くない、としながらも「前回は攻めの戦いだったが、今回は守りの戦いを余儀なくされている。4年間の実績を訴えながら前回獲得票を死守できるよう、本人が現職で動けない分、前回以上に頑張らないといけないと思っている」と本番に向け陣営の引き締めを図る。
 湯川陣営は、15日に後援会事務所開きを行い、推薦を受けた印南原、津井両区などを中心に草の根運動を展開。出遅れは否めず裏野尚男後援会長は「現職の背中がようやく見えてきた感じだが、まだまだ距離はある。掲げた公約とともに人柄や前向きな姿勢、行政経験などを訴えながら町内をくまなく回り支援の輪を広げ、少しでも距離を縮められるよう頑張りたい」と知名度アップに努め、出遅れを取り戻し本番に臨みたい考えだ。
 昨年12月1日現在の町内有権者数は7194人(男3358・女3836)。旧村単位で見ると日裏陣営は地元真妻地区や切目地区で、湯川氏は地元の印南原区を含む稲原地区で支持を広げつつあり、切目川地区は両陣営が主導権を握ろうと支持拡大に努めている。町外からの転入者や若者などしがらみのない有権者も多く、票が読みづらい印南地区は、全体有権者の30%を占めており、同地区の得票が当落の鍵を握ると言っても過言ではなく、両陣営とも重点地区と位置付け支持拡大に懸命だ。


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完成した印南避難センターを印南小児童が見学 〈2016年1月28日〉

2016年01月28日 08時30分00秒 | 記事

日裏町長から話を聞きながら食糧の備蓄倉庫を見学する児童


 印南町の印南避難センターが完成したのに合わせ26日、建設地を避難場所に指定している印南小学校(平尾潔司校長)の3、4年生72人が見学に訪れた。避難してきても一時的に雨などがしのげる施設がなかったことから、避難する住民や児童の一次避難施設として建設した。見学した児童らは「寒い日や雨の日に逃げてきても大丈夫」と安心の表情だった。

 印南避難センターは、近い将来起こるとされる南海トラフ巨大地震による津波対策として印南地区の浜区や地方区の津波避難場所となっている海抜約27メートルにある町有地の上野山農村公園(敷地面積829平方メートル)に約8000万円をかけて鉄骨2階建てで建設。上野山は印南小学校も避難場所に指定し避難する訓練を定期的に取り組んでおり、防災学習の一環で3、4年生が完成したばかりの施設を見学した。
 児童は、平尾校長から「寒い日だったら、雨が降っていたらと心配していたがこれで安心。学校に居てる時やこの近くで遊んでいる時に地震が起こったらここをめざして逃げて来るように。『自分の命は自分で守る』という思いで今日はしっかり見学して下さい」、町職員から「停電しても非常用電源を備えており大丈夫です」など説明を聞いたあと施設内を見て回った。
 一次避難施設として食糧や水も備蓄しており、備蓄倉庫で「2000人の3日分の食糧を置いています」と児童に説明するなどした日裏町長は「学校近くから上野山へ向かう地方区避難道として階段の設置に続いて避難施設もできました。安心して勉強や運動をして下さい」と児童に呼びかけた。見学した周家大樹君(4年)は「これまでは冬だったら寒いし、雨の日だったらどうしようかなと思っていたが印南避難センターができて安心」と話した。
 施設の完成は学校関係者だけでなく、小学生の孫がいる地元の女性も「避難しても寒さや雨などしのげるところがなく心配だったので本当によかった」と地元民らも喜んでいる。
 印南避難センターは、1階が22畳の避難スペースや食糧備蓄や防災資機材の倉庫、炊事場、2階は休憩できる和室(18畳、10畳、10畳、8畳)4室や授乳室となっており、災害時に活用できるマンホールトイレを設けているほか、かまどとして使えるベンチも設置する予定。


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小学生ぼうさいマップコンクールで入山クラブ(和田小)に防災大臣賞 〈2016年1月27日〉

2016年01月27日 08時30分00秒 | 記事

入山防災を学ぼうクラブの中西陽菜さん、中西晶萌さん、
椎崎りおさん、北裏穂香さん(左から)

防災担当大臣賞を受賞した三宝寺への避難路マップ


 日本損害保険協会など主催の「第12回小学生のぼうさい探検隊マップコンクール」で、美浜町和田小学校の児童4人の入山防災を学ぼうクラブ「ひまわり探検隊」が作った防災地図が「防災担当大臣賞」を受賞した。高台にある寺への避難路の案内地図で、「高台に逃げる」をテーマにイラストで分かりやすく表現。避難路は色分けし、距離や時間など記し、防災に携わるまちの人の声なども掲載している。表彰式は23日に東京都内で行われ、表彰状が贈られた。

 コンクールは日本損害保険協会ほか、朝日新聞社、日本災害救援ボランティアネットワークが主催。子どもたちが楽しみながらまちの防災・防犯・交通安全に関する施設や設備など見て回り、マップにまとめる取り組みで、今回は全国588団体から2506作品が応募。このなかから、防災担当大臣賞など入賞9作品、審査員特別賞8作品、佳作100作品が選ばれた。
 入山防災を学ぼうクラブは、北裏穂香さん(6年)、中西陽菜さん(5年)、中西晶萌さん(3年)、椎崎りおさん(2年)がメンバー。地元の元教師、椎崎ひろ子さんが呼びかけた。4人は「ひまわり探検隊」として入山地区の合言葉「高台に逃げろ」をテーマに地域の防災について調査。山の中腹にある三宝寺を避難場所に選び、避難路の距離や特色、寺までの所要時間など事細かに調べ、寺の住職や防災ボランティア、消防団員らにも話しを聞き、地図にまとめた。
 地図は「にげろ!高台に めざせ三宝寺マップ」。透明シートを活用して標高10メートル以上の地域を表示。元気な人コース、最短コースなど5通りの避難路は分かりやすいようにそれぞれ色分けし、車で行ける、身体が不自由な人・お年寄り優先、一番早いが階段・急な坂、狭い上り道、手すりもあって安心など特徴を記している。ほか、川沿いで浸水の恐れ、山裾でがけ崩れの心配があるところなども明記。「命は自分で守ろう」「助け合いの心も忘れずに」など呼びかけ、山の高台にはヘリポートを設けるといった提言も盛り込んだ。
 インタビューコーナーでは地域の人の声を掲載。寺の住職からは境内に避難者を受け入れるためのテントを張るスペースがあることや避難時に井戸水を使えることなど学び、消防団員やボランティアからは人命を一番に考えていることや避難のために道の整備や草刈りをしていることなど聞き、地域のために尽くしている人たちがいることを知った。4人は実際に寺の井戸水を飲み、地図には「おいしかったけど、手押しポンプでくむのが大変だった」との感想をつづった。
 4人は受賞に「こんなにいい賞をもらえると思っていなかったのでとてもうれしいです」と笑顔。中西晶萌さんと椎崎さんは「とても楽しく調べることができました」と話し、北裏さんは「入山地区の防災について学ぶことができてよかった。いろんなことを知ることができたので、地域のために生かしていきたい」、中西陽菜さんは「私たちのことを考えて、いろんなことをやってくれている人がいることを知りました。調べたことを多くの人に伝えたい」と語った。


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印南町長選出馬の湯川和幸氏(新人)決起集会で決意新た 〈2016年1月26日〉

2016年01月26日 08時30分00秒 | 記事

頑張ろうコールで気勢を上げる(右が湯川氏)


 2月2日告示、7日投票の印南町長選に立候補を予定している新人で元町職員の湯川和幸氏(58)=印南原=を励ます決起集会が24日、町役場近くの後援会事務所前で行われた。湯川氏は駆けつけた支持者500人(主催者発表)を前に「対話の行政で印南町に自信と元気を」と訴え「本日のような寒い状況から早く抜け出し、町民が一つとなって、すがすがしい暖かい春のような町を皆さんとともに作り上げたい」と決意を述べ、がんばろうコールで本番に向け気勢を上げた。

 支援する町議3人(藤薮利広、岡本庄三、井上孝夫各氏)、後援会役員、支持者らが参加。裏野尚男後援会長が「何事からも逃げることなく真正面から取り組む姿勢で住民と信頼関係を築き上げてきた」と湯川氏の町職員35年間の行政経験と実績をアピールし「今は何が起こるか分からない混沌とした時代。田舎は都会のような民間活力はなく、行政が果たす役割は極めて大きい。『まち・ひと・しごと』という地方創生が叫ばれる中、強いリーダーシップ、実行力が今一番求められている。偏った住民目線ではなく、対話に基づいた行政こそが強い信頼につながる。明日を今日より、より良い日にするためには私たち自身が行動するしかない。その第一歩が湯川君をこの町の新しいリーダーとして表舞台に送り出すことである。2月7日に皆さんとともに手を取り合って喜び合えるようにお力添えをお願いします」。来賓の藤薮、岡本両町議や有志でつくる「いなみかえる応援隊」を代表し辻井修さんも支援を呼びかけた。
 妻・純江さん(57)とともに壇上に立ちマイクを握った湯川氏は「今の印南町は元気がない。何とか活気を取り戻さなければ町が消滅してしまう。そういう危機感を持つべきだが、日裏町政はどうでしょうか。住民目線と言いながらこの4年間、地域での懇談会や行政報告など一度たりとも行っていない」と日裏町政にNO(ノー)を突きつけ「後援会活動を行っていく中で、皆さんと対話すると私と同じ考えの人がいる。それは本当に町のことを案じている静かな人達の声である。静かな声の人達が本当の町民の意見ではないでしょうか。静かな声に真実があるということを確認した。対話しなければそれは分からない。私は住民の声に耳を傾けます。静かな人達の『印南町を良くしてほしい』という真実の声の代表として立ち上がったことを誇りに思い、絶対に勝たなければと決意を新たに残された時間全力で皆さんとともに戦っていく覚悟です」と力強く述べ「どうか私に力を与えて下さい。支援の輪を広げていただきたい」と支持を訴えた。


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国保日高総合病院が今夏に「歯科口腔外科」開設 〈2016年1月24日〉

2016年01月25日 08時30分00秒 | 記事

新たに歯科口腔外科を開設する日高総合病院


 御坊市外5ヶ町病院経営事務組合が経営する国保日高総合病院(曽和正憲院長)が、昨年開設した循環器内科に続き、新たに歯科口腔外科を開設することを決め、準備を進めている。県下の病院で同科があるのは和歌山市と田辺市だけで紀中地方は空白地帯だった。地域ニーズが高く、国も地域中核病院への設置を推奨していることから県立医大と専門医の派遣について協議し、合意に達した。設備等の準備に時間がかかるため、開設は今年6月ごろになる見込み。

 日高病院は、国が策定を義務付けた地域医療構想と新公立病院改革プランをとりまとめており、その中で特に「公共病院色の強化」と「許可病床の維持」を重点課題に挙げ、地域中核病院として病院経営規模を縮小することなく、維持拡大をめざす方針を打ち出している。この一環で日高川町の寒川診療所を応援する「へき地医療の支援強化」を決めたのに続き、地域ニーズの高い「歯科口腔外科」開設の準備を進めている。
 県立医大との協議で橋本市民病院歯科口腔外科部長が、常勤医として4月から日高病院に赴任することが決まった。旧皮膚科の診察室等を改修し、歯科口腔外科として活用するほか、医療機器の購入、コンピューターシステムの整備などを行い、準備が整い次第、診療を始める。コンピューターシステム整備に3カ月程度要するため、開設は今年6月ごろを見込んでいるが、病院側は「できるだけ早期に開設できるよう全力を挙げたい」としている。
 歯科口腔外科は顎顔面外傷や嚢胞・炎症・感染症、口腔腫瘍、口腔粘膜疾患、唾液腺疾患、顎変形症、顎関節疾患、血管性病変など口腔外科疾患を中心に幅広く扱う。総合病院の特殊性を生かし、他科と連携して有病者の観血的処置や口腔ケアなどの診療も行う。基本的にう蝕治療や歯周病治療、義歯治療など一般歯科医院で対応可能なものは扱わないが、一般歯科でできない治療については紹介状があれば受け入れる。
 病院は「初めて開設するので、地域ニーズがどのくらいあるか分からない部分もあり、探りながらやっていきたい。今後も中核病院として地域に愛され、信頼される病院づくりに一層努力したい」としている。現在、内科、外科、小児科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、皮膚科、泌尿器科、放射線科、精神科、整形外科、脳神経外科、麻酔科、循環器内科があり、歯科口腔外科の開設で更なる地域医療の充実が期待される。


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御坊圏域初のファミリーサポートセンター来秋開設へ 〈2016年1月23日〉

2016年01月23日 08時30分00秒 | 記事

耐震補強工事を行う御坊小北校舎


 御坊市は、子育て支援施策として耐震補強事業に着手中の御坊小学校北校舎に御坊医療圏域初のファミリー・サポート・センター(子育て援助活動支援事業)を開設し、地域での子育て支援の拠点として活用するほか、学童保育「御坊子どもクラブ」も移転させて定員、対象年齢ともに拡充する。両施策とも保護者のニーズが多く、補強工事完成後に施設整備を行い、順調に進めば平成29年9月に開設できる見通し。

 御坊小北校舎は鉄筋コンクリート造3階建て。昭和40年築で耐震性が低い。取り壊しを検討したが、渡り廊下西棟とあわせて約2億円をかけて耐震補強を行って有効活用するともに、津波避難対策で屋外階段を設置して屋上(高さ15メートル、広さ700平方メートル)に避難できるようにする。今月末に工事入札し、夏休みを中心に工事を行い、9月から10月に完成する予定。
 完成後、北校舎1階の工作室と工作準備室の2部屋をファミリーサポートセンター、図書室と家庭科室、相談室・宿直室、沸騰室・用務員室の4部屋を学童保育に活用することで準備を進めている。早ければ28年度に設計、29年の夏休みに部屋等の改修工事を行い、29年秋に開設予定。トイレ改修や駐車場整備などもあり、総事業費は約3000万円を見込んでいる。
 ファミリー・サポート・センターは「子育て支援の重要施策の一つ」と位置づけている。子育てをサポートしてほしい人(依頼会員)に、支援できる人(提供会員)を紹介する事業で、昨年秋に策定した第4次総合計画の後期事業計画に新規事業として盛り込んでいる。県下では和歌山市や田辺市など6市が実施、田辺市はみなべ町などと広域で実施しているが、御坊日高医療圏域では初めて。
 サービスの依頼会員と提供会員を募り、サポートセンターが仲介する仕組みで(1)保育施設への送迎(2)保育施設の時間外や学校の放課後などに預かる(3)保護者が買い物など外出時、保護者が病気など急用時に子供を預かる-などを有料で支援する。運営は県内で実績のあるNPO法人に委託予定。開設までに提供会員の募集や講習会なども行う。
 学童保育は現在、南校舎1階で「御坊子どもクラブ」を開設しているが、これを北校舎に移転させる。今は1教室を使い、小学1年~3年44人が利用しているが、定員40人を超えているほか、対象年齢拡充のニーズも多いことから定員を90人に増やし、対象年齢を6年生まで拡充する。北校舎4教室を1年用、2~3年用、4~6年用の各保育室、職員室として利用する。
 学童保育は御坊小のほか、湯川小の湯川子どもクラブ、藤田会館の藤田同、野口小の河南同の計4カ所ある。将来的に6小すべてで開設したい考えたが、塩屋、名田両小への開設時期等は未定。今は塩屋、名田両小の利用者8人はタクシー(料金は市負担)で野口小まで送迎。藤田クラブは将来的に藤田小、あるいは学校近くで場所を確保したい考え。御坊小以外の対象年齢拡充は今後の検討課題としている。


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暖冬などでミカン農家悲鳴 収量減や品質低下、腐りも懸念 〈2016年1月22日〉

2016年01月22日 08時30分00秒 | 記事

実が腐り畑に落としたミカン


 昨年から続く暖冬などの気象の影響で管内のミカン農家が大打撃を受けた。収量減や品質低下は顕著で、農家が悲鳴を上げている。単価のいい生果として出荷できないものは、ジュースなどの加工柑にしたが、最悪の場合は腐って使えず、1年間丹精込めて育ててきた自慢のミカンを断腸の思いで畑に落とすことを余儀なくされた。

 日高川町の川辺選果場管内では、温州ミカンは昨年は前年の出荷量より約1割減(約50トン)だった。出荷量見込みよりは約2割減った。半面、収量減で単価は高くなった。由良町の由良選果場管内では、出荷量は前年並みだったが、見込みよりも約2割(約300トン)減るなど、同様の被害がみられた。
 この減少量には、やむを得ず畑に落とした分は含まれず、数字以上に被害は大きいとみられる。暖冬や、乾燥と100ミリ以上の雨が繰り返し起こることが原因として挙げられ、それによって皮が浮いたようになる「浮き皮」や、果実が過度に熟して腐りやすくなる「過熟症」などの果皮障害で出荷できない状態になり、落とすしかないミカンが増えたという。
 JA紀州営農指導員によると、各農家では選果・選別を徹底するなどの対策をとっているが、品質を見極める時間や労力がかかりすぎて、果実を落とすしかないという。生果での出荷をあきらめ、ジュース用の加工柑として使うものも、保管中に果実が腐り、出荷できないこともあった。ミカンの熟度が早くなっていることから、ハッサクなど晩柑類のシーズンを控え、選果場ではミカンの出荷時期を早めるなどの対応策も検討しているという。同指導員は「全国的な暖冬で今後、晩柑類の果皮の弱り、腐りも懸念される」と話している。
 日高川町の60代農家男性は「温州ミカンは早く出荷した分に問題はなかったが、11月は気温が高いなか雨が降ったため果実が傷んで、12月に入って腐敗が出た。ハッサクや伊予柑などの晩柑類についてはいまのところ被害は出ていない。ここ数日の寒さの影響も特にない」、同じく同町の30代農家男性は「せっかく一年間かけて育ててきたミカンがあまり出荷できずに残念。悔しい」という声も聞かれ、農家の悲鳴が後を絶たない。


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日高中学校体育館に町内教育施設初のLED導入 〈2016年1月21日〉

2016年01月21日 08時30分00秒 | 記事

明るくなったLED照明を使いクラブ活動


 日高町は日高中学校体育館に教育施設として初めてのLED照明を導入した。以前のつり下げ型の照明は防災面から震災時に落下すると危険と判断した上、初期投資に費用がかかるものの長期的な視点で維持費削減が見込めることが大きいことからLED整備を決めたが「明るくて見やすい」などと利用者から好評。今後も小学校体育館などで導入を考えたいという。

 同校体育館の震災時の危険性で、つり天井を撤去するための改修が必要になったことから、照明の整備に費用がかかることもあり、その工事に合わせてLEDを導入。昨年に約2000万円を投入して整備した。町が管理する県道沿いの街灯、議場や町長室など公共施設でLEDに変えているが、教育施設としては初めて。
 同校体育館はバスケットボール部などクラブ活動のほか、一般もバレーボールや小学生のミニバスケットボールクラブなど幅広く活用しており、LEDに変えたことで「明るくて良い」「以前は明るくなるまで時間がかかったが、LEDだと瞬間的に点くので良い」などと好評という。
 明るさとともに、以前はできなかった調光も半面ごとにできるようにしたのもポイント。同校バスケットボール部コーチの松本典之教諭は「競技する上でゴールが見えやすかったり、ストレスなくできるのが良い。少し光を落として調整して使っているクラブもあり、競技によって活用する光の加減ができるのがさらに良い」と話す。舞台側も含めすべての照明をLEDに変えており、松本教諭は「人権作文発表会や音楽発表会などで舞台を使った際も、生徒の顔が見えやすくなった」。
 一般的に4~5割の電気代削減と言われているが、町教育委員会では照明1つの寿命が4万時間であるのが大きいと見ており、一日10時間の使用で10年余りもつ計算。町教委は「寿命は当初の70%になった時点であり、前のように寿命がきてパッと消えたりしないので、ある程度の数で一度に取り替え作業ができ、一つひとつ取り替えていたことを考えると、費用を抑えることもできる。町内の小学校でも導入したいが、初期投資がかかるだけに予算を見ながら、時期を判断したい」としている。


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印南町長選告示まで2週間、日裏、湯川両氏後援会代表がアピール 〈2016年1月20日〉

2016年01月20日 08時30分00秒 | 記事

 任期満了に伴う印南町長選挙は2月2日告示、7日に投票(即日開票)が行われる。告示まで2週間を切り、立候補を予定している現職で再選をめざす日裏勝己氏(64)=皆瀬川、1期目=と、新人で元町職員の湯川和幸氏(58)=印南原=の両陣営は、すでに後援会事務所開きを行い、支持拡大に懸命で激しい前哨戦を繰り広げている。両氏の後援会代表に推薦理由など立候補予定者をアピールしてもらった。

「住民目線の町政運営」 日裏氏

 日裏氏後援会の中村泰介後援会長(59)は「町長就任後いち早く公約だった町長給与削減を実行、以降、避難路の整備や全町民3日分の食糧備蓄など防災対策を中心に取り組んできた」と住民目線の町政運営を高く評価し「印南町を良くしたいと思う気持ち、情熱は4年前の出馬決意時から何ら変わりなく、4年間町政を担当し、より一層強くしていると感じる。再選していただければ2期目は防災対策と並行し、1期目で築き上げた国、県との太いパイプを活用して子育て支援や福祉対策、商工農林漁業振興に全力で取り組んでくれると期待している。町民と協働しながら『強靱で安心・安全のまちづくり』を進めてくれると確信している」
 日裏氏の公約の柱は(1)「住みたい、住み続けたい」を実感できるまちづくり(2)「子育て・教育の充実」を実感できるまちづくり(3)「強靱で安心・安全」を実感できるまちづくり(4)「思いやりと安らぎ」を実感できるまちづくり(5)「地域産業が輝き賑わい」を実感できるまちづくり。
 後援会事務所の住所と電話番号は印南2410の1。42・1520。

「行政経験と実行力」 湯川氏

 湯川氏後援会の井上孝夫選対本部長(59)は「長年、町職員として、お世話になり、育てていただいた町民の皆さんに少しでも恩返しできればとの気持ちで立ち上がってくれた」と、ふるさといなみを育む思いと情熱は誰にも負けないものがあるとし「誠実で温厚篤実。人望もあり、回る先々で『頑張ってよ』と温かい声をかけていただけるように、地元印南原はもとより町内外の多くの皆さんから愛され、信頼されている。また、鳥獣害対策で自ら狩猟免許を取り先頭に立って取り組むなど実行力もある。町職員35年間の経験で培った町民の皆さんとの信頼関係を生かして『町に自信と元気』を必ずや取り戻してくれると確信している」
 湯川氏の公約の柱は(1)皆さんと役場との信頼関係を確実なものに(2)若年から高齢者までの連続した健康づくり施策(3)いかに「かせぐか」を意識した町づくりを考える(4)自助・共助を重点においた防災対策(5)子育て・教育の充実(6)人口の減少問題対策。
 後援会事務所の住所と電話番号は印南2242の1。42・0333。


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