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御坊市総合計画 学校区再編、幼保統合、移動手段 基本計画案(第5次)施策不満度3割減へ 〈2021年1月31日〉

2021年01月31日 08時30分00秒 | 記事

 御坊市は、第5次総合計画(令和3年度~12年度)基本構想に基づき、具体的な施策の方針を示した基本計画素案をまとめ、2月10日まで市民から意見を募集している。新たに学校区の見直し・再編や幼保統合の検討、交通弱者の移動手段確保、介護人材の確保、創業支援の充実、体験型観光の開発などを盛り込んだほか、市民意識調査を受けた施策の成果指標では10年間で不満度を3割減らし、満足度をアップさせる目標値を定めている。

 基本計画は、昨年12月議会で議決を得た基本構想に基づき、6分野で課題や基本方針、施策の取り組みをまとめ、協働のまちづくりを進めるため「市民一人ひとりに期待される活動」を明記。昨年実施した市民意識調査で聞いた施策35項目の満足度について10年間で不満度を3割減らし、満足度を上げる成果指標を入れているのも特徴。
 教育・文化では少子化の進展に伴う児童生徒数の推移や施設維持管理等を踏まえ「学校区の見直しや再編の検討」、幼稚園・保育園では「幼保統合も含め再編や民間との役割分担など適正配置の検討」を新たに明記。職業体験やふるさと学習等を通じたキャリア教育の充実も盛り込んだ。
 市民安全確保では「自主防災組織間の連携強化」「地域での備蓄や流通在庫備蓄方式など効果的な保管」「被災後を見据えた事前復興の推進」「津波発生時の防災拠点施設整備」など新たに盛り込んだ。
 福祉・保健・医療では「ひきこもりやDVなど課題を抱える人への支援の充実」「高齢者等の買い物や通院のための移動手段の確保」「介護人材の確保」「主体的な健康づくりへの支援」など新たに追加。
 産業では「魅力ある商店街づくりや意欲ある商業者の支援、空き店舗対策の充実」「創業支援の充実」「高齢者等に対する買い物支援」「ふるさと納税等を活用した新たな販路開拓や販売促進」「漁港施設や水産共同利用施設は経営規模に即した施設の再編・合理化の検討」「体験型観光の開発」「プロモーションの強化」など新たに追加。
 都市基盤整備は「空き家対策の推進」「通勤通学や高齢者の移動手段を確保するための新たな公共交通網の検討」「ICT等の利活用推進」など新たに盛り込んだ。
 計画実現に向けては「愛着と誇りを持てるまちづくり」を新設し、関係人口の拡大や移住・定住の促進、まちの魅力を知る機会の充実などを盛り込み、市民意識調査のまちへの愛着を感じる市民の割合を65%から76%にアップさせる成果指標を入れた。また、元気な高齢者や高校生らがまちづくりに参画しやすい環境づくり推進も加えた。
 現計画は不満度を5割減らし、満足度を上げる成果指標を掲げ、35項目中、26項目で満足度がアップしたのを受け、5次計画は不満度を3割減らす成果指標とした。満足度の現状と目標値は=表=の通り。
 計画素案は市のホームページ、市役所企画課、市立図書館などで閲覧でき、2月10日まで意見を募集。出された意見を参考に必要に応じて修正し、2月16日午前10時から市役所で開く総合計画審議会(会長・山田勝人市議)に諮問する。


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御坊市内の「宝」つながりで全国に観光PR 〈2021年1月30日〉

2021年01月30日 08時30分00秒 | 記事


「宝」つながりの一つ、財部の宝神社


 昨年6月、12月と半年の間に続けて御坊市内の宝くじ売り場で高額当選が出たのを受け、御坊市役所の若手・中堅職員がチームをつくり、市内の「宝」つながりで全国に観光、魅力を発信しようと、アイデアの検討を始めた。湯川町財部には「財宝の宮」として知られる宝神社、野天風呂「宝の湯」があり、特産品として御坊菓子工業組合が商品開発した「幸せくるる御坊のお菓子」もあり、こられを活用した観光ルートづくり、宮子姫キャラクター「みーやちゃん」とのコラボなどを考えている。

 昨年6月に湯川町財部のロマンシティ御坊店の宝くじ売り場で3億6000万円の「ロト6」1等が出たのに続き、12月の「年末ジャンボ宝くじ」では美浜町田井のWAY書店 TSUTAYA美浜店の売り場から1等・前後賞あわせて10億円の当選が出た。確率の問題とはいえ、半年間で億単位の高額当選が続いた御坊は「宝の地」として「運気上昇」「熱い」と注目され、御坊の売り場を訪れる人が増えるのではと予想されている。
 先日、御坊ウエイチャンスセンター、御坊ロマンシティチャンスセンターの関係者が市役所を訪れ、全国の売り場で自治体等とコラボした取り組み事例を紹介し、コラボ企画の提案があり、宮子姫キャラクターの「みーやちゃん」のイラストを売り場の看板に入れて御坊をPRすることを検討している。また、三浦源吾市長の提案で秘書室、企画課、商工振興課の若手・中堅職員でチームをつくり「宝」つながりで全国に御坊をPRするためのアイデアの検討も始めた。
「たから」が地名の湯川町財部には「財宝の宮」として知られる宝神社がある。神社に参拝して宝くじが当たったという参拝者の話が口コミで広がり話題となり、過去には宝くじの当選祈願祭を行い、宝船の絵馬や七福神のおみくじ、金運だるまなどグッズを販売したり、恵方初詣などバスツアーが組まれ、京阪神から多くの参拝客が訪れた。
 御坊菓子工業組合が商品開発した「幸せくるる御坊のお菓子」は御坊の魅力を伝える「学」「健」「金」「美」「結」の5つの「五望」をキーワードにした5つの菓子。「金」は日高別院太鼓楼をモチーフしてクリームを挟んだクッキー。特産品として販売し、日高広域観光振興協議会の「ひだかブランド」にも認定されている。
 観光ルートの例として御坊を訪れ、野天風呂「宝の湯」で体を清め、売り場で宝くじを買い、宝神社で当選祈願し、土産で「幸せくるる御坊のお菓子」を購入してもらうなどが考えられる。検討チームの職員は「まずは提案いただいた『みーやちゃん』のコラボ企画を先行させ、そのあと、観光振興や御坊の魅力発信に向け、何ができるかなどを考えていきたい」と意欲を見せている。


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道成寺 33年に一度しか見られない北面秘仏 今秋、中開帳で16年ぶりお披露目 〈2021年1月29日〉

2021年01月29日 08時30分00秒 | 記事


本堂の千手観音立像が特別展で不在の中、顔を隠した状態で南側を向いて姿を現した北面秘仏(平成29年)


 日高川町鐘巻、道成寺本堂(重要文化財)を1357年に新築し、二代目の釣鐘を寄進した豪族、逸見万寿丸(1321~1378)の生誕七百年を迎える今年、万寿丸が作ったと伝わる33年に一度しか開帳しない北面秘仏の千手観音像が中開帳として16年ぶりにお披露目される。「絶対秘仏」として扱われたとも伝えられ、本堂正面の千手観音像の背後に北側を向いた状態で鎮座。その姿は絶対に見ることは出来なかったが、その後北側に扉が設けられ、江戸時代初期から33年に一度のご開帳が始まった記録が残っている。

 道成寺には三体の千手観音像がまつられているが、
この北面秘仏は、南北朝時代の1357年に万壽丸が本堂を建て替えたのと時を同じくして第3期の千手観音像として造られた。当時、初代千手観音像(高さ約2メートル40センチ)が壊れており、それを隠す(胎内仏・鞘仏)ように一回り大きく造られた秘仏(高さ約3メートル60センチ)で、初代の像を包むように4枚の分厚いヒノキ材で彫られ、その後に頭部や手が取り付けられたという。初代像と二重にした状態で北向きに祭られていたが、昭和61年の本堂解体修理で北面秘仏を修理した際、内部に初代の本尊が納められていることが判明。初代の手が元通りになり、北面秘仏の中に収まらなくなったため、初代を本堂の正面にまつり、北面秘伝の観音像は初代を守るように北向きに祭られた。
 本堂が完成した当時、北面秘仏の前(北側)に板壁があった痕跡があり、「絶対秘仏」として扱われたとも伝わる。その姿を絶対に見ることは出来なかったが、江戸時代初期に33年に一度のご開帳が始まった記録が残っている。普段は開くことがない扉が設けられているが、33年に一度の春33日間だけしか開けられず、北面秘仏を目にする機会は人生のうちに数度しかない。昭和47年以来となった前回の2005年には3月26日に開扉法要が行われ、鐘供養会式当日の4月27日夕刻に扉が閉じられた。
 平成29年、本堂の千手観音立像が県立博物館で開いた特別展「道成寺と日高川~道成寺縁起と流域の宗教文化~」に展示されたため、北面秘仏の千手観音像が顔を隠した状態で南側を向き、本堂を守る珍しい光景が見られた。


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志賀小校舎増築建屋姿現す 工期タイトも年度末完了へ順調 〈2021年1月28日〉

2021年01月28日 08時30分00秒 | 記事


姿を現した増築校舎


 日高町は、令和3年度から比井小を志賀小に統合するのに向け、志賀小の改築工事を進めており、増築建屋の外観が姿を現した。校舎と体育館の改修も含め、新型コロナウイルス感染拡大の影響もある中、工期を詰めて進めてきたが、2月中に最終の内装を終える見通しとなり、全体的な工事も計画通り。3月中下旬に仮設校舎から新しくなった校舎への引っ越し作業に移ると見られ、統合関連で比井小で3月下旬に閉校式を予定通り行うとしている。

 町は志賀小の体育館横の配膳室を撤去後に平屋の増築校舎を建て普通教室1室を確保。町道路線変更で用地を広げ、現校舎東端に平屋の増築校舎を建設。普通教室3室と配膳室やトイレを整備。合わせて教室の床や校舎内トイレなど現校舎全面改修と多目的トイレの設置など体育館部分改修もする。校舎増築、改修、駐車場造成など概算総事業費は6億9500万円。
 統合へ向けた整備は、期間が迫られて計画されており、工事をスムーズに進めるために重要な夏休み期間の活用も例年と違い、コロナ禍の影響を受けて今年は少なく、このため、全体的にタイトなスケジュールとなっている。
 児童が勉強できる場を確保した上で施工するため、同校グラウンド南側にプレハブ平屋の仮設校舎棟を昨年8月に完成させ、増築部分の基礎、校舎や体育館の改修などを行い、12月末で進ちょく率57%。以降は急ピッチに進め、1月末で80%を超える見込みと順調。
 2月にはロッカー設置や美装などの内装を残すだけで、3月中下旬の引っ越し作業に移る予定で、町教委は「工事関係者に協力を頂いて、順調に進めてこられた。グラウンドに建てられている仮設校舎は統合後に残るが、4、5月中には撤去したい」としている。
 統合関係では3月28日に比井小学校閉校式を予定。森順教育長の開式の言葉に始まり、国歌斉唱、松本秀司町長の式辞、経過報告などを行い、三原章宏校長の閉校挨拶の後、校旗返納、校歌斉唱で締めくくる。式典内容は新型コロナウイルス感染拡大を考慮して変更の可能性もあるが、閉校式後の閉校記念行事も地域住民らで検討している。


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印南町議選 新人擁立の動きなく低調 連続無投票なら定数削減の声も 〈2021年1月27日〉

2021年01月27日 08時30分00秒 | 記事


町議選まであと半年余り


 任期満了(8月31日)に伴い今夏に執行の印南町議選(定数12)まで半年余りとなった。現職は全員が出馬の方向と見られ、現時点で新人の出馬表明はなく低調ムードで前回に続いて無投票の可能性も出てきた。表だっての動きはないものの新人擁立の噂はあり、無投票阻止も含め暖かくなるにつれ新人擁立に向けた動きが活発化することも考えられる。
 新人については、昨年2月の町議補選に出馬した女性や出馬を検討した男性が噂に上っていたが、男性は出馬しないことを明言。女性も現時点では考えていないと消極姿勢。他に噂はあるものの表だった動きは全くない。現時点で不出馬を表明している現職はなく、1期目の3人をはじめ、2期から8期の全員が出馬の方向と見られる。
 無投票は前回を含めわずか2回しかなく、選挙戦突入の可能性も低くはないが、2期連続の無投票となれば有権者からは定数削減の声が高まりそうで、当事者の議員からも「定数削減を検討せざるを得ない」との声も聞かれる。
 現職議員は次の皆さん。
 藤本良昭(77)=当選8回、古井=▽堀口晴生(68)=6回、印南=▽榎本一平議員(61)=当5回、西ノ地=▽玉置克彦(62)=3回、西ノ地=▽岡本庄三(65)=3回、山口=▽藤薮利広(60)=3回、津井=▽杉谷考祥(74)=3回、羽六=▽前田憲男(58)=2回、上洞=▽中島洋(58)=2回、印南=▽夏見公久(71)=1回、印南原=▽古川眞(64)=1回、島田=▽木村栄一(63)=1回、島田=。


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11月20~21日 御坊市で国文祭「健康麻雀大会」 和歌山24人含む全国代表300人 〈2021年1月26日〉

2021年01月26日 08時30分00秒 | 記事


ポスターが完成し、交流大会PR


 10月30日~11月21日の23日間、県内で初開催される文化芸術の祭典「第36回国民文化祭わかやま2021」「第21回全国障害者芸術・文化祭わかやま大会」の分野別交流事業として11月20日と21日に御坊市立体育館で開催される「全日本健康マージャン交流大会」の詳細が決まった。和歌山県代表24人を含む全国都道府県代表300人がペア戦と個人戦を競う。令和元年11月のねんりんピックに続いての地元開催で全国に御坊の魅力を発信する。

 平成30年の国民文化祭大分大会から正式採用され、新潟、宮崎に続いて和歌山が4回目の開催。高齢者が対象のねんりんピックとは異なり、老若男女、子どもから高齢者まで、障害のある人もない人も誰もが参加でき、プロ雀士も混じって一緒に競技を行い、交流を深めるのが大きな特徴。
 第3回大会までは1日間で個人戦のみだったが、今回から2日間開き、2人1組のペア戦を新設。11月20日は正午から開始式を行い、午後0時50分からペア戦を行う。50分打ち切りの東南回しで半荘4回戦を行い、合計得点を競う。上位8ペアを表彰し、市長賞、市議会議長賞などを贈る。
 21日は午前9時30分から1日目の表彰式に続き、10時から個人戦を行う。ペア戦と同じく4回戦行い、上位8人を表彰し、知事賞や県議会議長賞などを贈る。2日間の総合成績で個人上位4位を表彰し、優勝者には文部科学大臣賞、準優勝者には国民文化祭実行委員会長賞、3位に知事賞、4位に市長賞を贈る。また、2日目の個人戦では参加選手中最高齢選手、最年少選手に特別賞を贈る。
 ゲストには、ねんりんピックにも参加した日本プロ麻雀協会所属で女流雀士の木崎ゆうさん、水谷葵さんが参加。21日午前10時10分から午後3時までプロ雀士との交流会を楽しむ。
 おもてなし行事として21日午後3時5分からアトラクションを行うほか、物産販売も予定し、御坊や日高地方の魅力を発信する。
 全国から各都道府県代表の300人が出場。和歌山県代表は24人で、うち12人(2人は推薦者を予定)は2月23日と3月23日(応募多数時の予備選考会4月20日)に和歌山市内で開く選考会で選ぶ。残りの12人は御坊市で予定の選考会で選ぶ。
 市内では地域文化発信事業として11月3日に市民文化会館で茂山狂言と戯瓢踊の公演。11月7日に同会館で「市民と一緒に創る笑劇・病は気から」公演。11月4日~7日に中央公民館で市展第1期展、11日~14日に同2期展。障害者交流事業として11月15日~21日に市役所で障害者作品展アトリエ「チャレンジド」をそれぞれ開く。


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御坊クリーンセンター改築計画改定へ 〈2021年1月24日〉

2021年01月25日 08時30分00秒 | 記事


現施設(写真左)と隣接の新施設建設用地(右)


 御坊広域行政事務組合(管理者・三浦源吾御坊市長)が平成30年度から事業着手している御坊クリーンセンター=御坊市熊野=の新施設整備事業で基本計画の改定を進めている。地元区の要望を受け、現施設の解体工事を前倒しするとともに、人口減による整備規模の見直しを行う。令和8年4月稼動に変更はないが、概算事業費は53億9000万円から増額される。今年度末に改定計画をまとめ、3年度に請負事業者を選定し、4年度から着工する。

 クリーンセンターは昭和63年に竣工。平成6年に浄化槽汚泥専用処理施設を増設。その後整備した汚泥再生処理センターが平成18年度から稼動しているが、老朽化のため、現施設東隣の用地1万8153平方メートル(購入済み)に汚泥再生処理センター(仮称)を建設する。平成31年3月に基本計画を策定し、令和元年度から今年度にかけて生活環境影響調査を実施した。
 基本計画では新施設稼働後も当面、現施設は解体しない方針だったが、地元の熊野区役員説明会等で新施設稼動後、早期に解体工事を行うようにとの要望を受け、新施設が令和8年4月に稼動したあと、8年度中に解体することにした。これに伴い、新施設用地を切り下げて、その際に発生する残土で解体後の用地を埋め立て、同一レベルの敷地に造成するため、解体工事と土地造成工事計画を基本計画に追加する。
 新施設は水処理方式(生物学的脱窒素処理方式と高度処理)と資源化方式(助燃剤化)を採用し、基本計画では計画処理量を現施設の一日131キロリットルから129キロリットルに縮小していたが、計画策定から2年が経過し、人口が減少していることから整備規模の見直しも行い、129キロリットルからさらに縮小する方針。これらの見直しで概算事業費は当初予定の53億9000万円から増額される。
 3月末には改定作業が終わり、4月以降に解体工事等に伴う追加の環境影響調査を実施する。工事は公募型プロポーザル方式で設計、施工、解体などを一括発注するため、6月組合議会で事業費の債務負担行為を補正予算計上し、議決が得られれば7月から請負事業者を公募し、令和3年度末までに選定する。4年度に用地の造成工事を行い、5年度から7年度にかけて新施設を建設し、8年4月から稼動する。

 


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川辺インターチェンジ(日高川町)で工事が着々と進む、年内に待望のフルインターチェンジ化

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印南中3年生 中学生が講師となり防災講座 児童に体験談や紙芝居、実演も 〈2021年1月23日〉

2021年01月23日 08時30分00秒 | 記事

 印南中(野田明校長)の3年生8人が21日、印南小学校(榎本龍也校長)で「たのしく学ぼうぼうさいおすそわけ講座」を開いた。8人は児童に、昨秋に3年生全員で取り組んだ防災キャンプについて話したり、防災紙芝居を上演、テント設営や車いすの使い方を教えたほか、クイズも交えながら、防災キャンプの体験を通して感じたことや過去の災害教訓を次世代に伝えることの大切さなどを喚起した。

 おすそわけ講座は中学3年生の岡本亜結奈さん、山本玲奈さん、井川咲世さん、森心羽姫さん、保川惺奈さん、樫尾咲依里さん、周家大輝君、木下航希君の8人が印南小を訪れ、3、4年生48人を対象にランチルームで行った。はじめに岡本さんと山本さんが、昨年10月23日、24日に3年生38人が印南避難センターで取り組んだ防災キャンプで感じたことなどについて、昼間と夜間の2回、高台にある印南避難センターへ避難したことや、食事を準備する班などにに分かれて避難所運営に取り組んだこと、断水を想定して一人1・5リットル(ペットボトル水)で食事作りに使う水から飲料用までをまかなったこと、女子はセンター内2階和室に段ボール間仕切りを組み立て、男子はセンター前の芝生に一人用テントを設営し宿泊したことなどキャンプの様子をプロジェクター用スクリーンに写真を映し紹介しながら話した。
 夜間の避難では「街灯が少なく暗かった」、車いすの使って避難では「段差があったり、雨上がりでグレーチングが滑りやすかった」と所感を交え「日ごろから危険なところがないか調べて気をつけておいてください」と喚起。また「避難所生活で一番大切なことはみんなが協力することです」とし、最後に「災害は避けたくても避けられないものです。でも備えておけば被害を少なくすることができます。避難バッグを用意していますか? まだ用意していない人は食べ物と水、今の時期ならマスクやカイロ、上着なども入れて準備しておきましょう」と呼びかけた。
 (1)防災の日は何日?(答え・9月1日)(2)エレベーターに乗っている時に大きな地震が起こったらどうする?(全ての階のボタンを押す)(3)大地震に備えて非常食は何日分必要?(1週間)-など防災に関連した3択クイズのあと、防災紙芝居を上演。紙芝居は宝永の南海地震で犠牲になった157人の供養とともに二度と多くの犠牲者を出さないように作られ地元の印定寺に残る津波の記録などが記された「津波溺死霊名合同位牌」などを調べ、これがあったから147年後に起こった安政の南海地震では犠牲者ゼロだったことを基に、中学生が「つなぐ~犠牲者0を再び」を題名に創作したもの。過去の教訓を次世代に伝えることの大切さを訴える内容で、2月中に動画配信サイト「ユーチューブ」に公開する予定。
 最後に防災キャンプで使ったテントの設営方法や避難訓練で実践した車いすでの避難と車いすの使い方を実演。児童はテントに入って寝転がるなど体験した。
 4年生の中家奏瑠さんは「テントに入って寝たけど痛かった。防災の日が9月1日ということを初めて知った。家に帰ってお父さんやお母さんに話して防災バックを用意しておくようにしたい」。講師を務めた森心羽姫さんは「マスクや消毒液なども入れて防災バッグを用意しておいてくれる家庭が増えれば。伝えていくことで被害を少なくできるので、そのことを少しでも分かってもらえたのならうれしい」と話した。


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椿山ダム 貯水量低下に影響の堆積土砂 台風災害(令和元年)復旧でしゅんせつ 〈2021年1月22日〉

2021年01月22日 08時30分00秒 | 記事


日高川町と田辺市境界付近の椿山ダム貯水池で堆積土砂のしゅんせつ作業が続く


 平成元年に田辺市龍神で8月の48時間降水量1位を更新する670ミリを記録するなど日高川上流部に豪雨をもたらした台風10号の影響で、大量の土砂が堆積した県営椿山ダム(日高川町)の貯水池で県が災害復旧事業で土砂のしゅんせつを実施している。貯水池の土砂堆積はダムの貯水容量を減少させ、下流に影響を及ぼすと指摘されており、同事業では令和3年度末までに約20万立方メートルの土砂が取り除かれ、懸案の改善につながると期待される。

 平成元年台風10号は、8月15日に四国から中国地方を縦断し、日高川上流部の日高川町寒川や椿山ダムでは約10時間の降水量が約300ミリに達し、椿山ダムの放流量は最大で1700トン(毎秒)を超え、日高川町の松瀬橋(早藤)の川辺観測所と川原河観測所では、堤防の決壊等による氾濫から避難勧告等を発令する目安の「氾濫危険水位」に達するほどの豪雨となった。
 椿山ダム最上流部の龍神でも記録的な降水量となり、大量の土砂がダム貯水池に流れ込んで堆積した。このため県では、令和元年度の災害復旧事業で堆積土砂のしゅんせつに着手。計画では令和3年度までの3カ年に約14億円を投じて約20万立方メートルの土砂を取り除く。現在は、椿山ダム貯水池の上流となる日高川町と田辺市の市町境付近で大型重機などを使った土砂の搬出が行われている。
 椿山ダムの土砂堆積が貯水容量を減少させ、大雨時に下流域に大きな影響を及ぼすことが以前から懸案となっている。平成26年に会計検査院が全国約200カ所の治水ダムを調査した結果では「洪水調整容量内に土砂が堆積していた」「設定貯水量に堆積測量の結果を反映していなかった」などとして、洪水防止機能が低下している全国106ダムの1つに挙げられた。
 貯水池に流入する土砂は、計画堆砂量に達していなくても、洪水調整容量内に土砂が堆積した場合、洪水調節容量のうち実際に利用できる貯水容量が減少し、洪水時に本来貯留できる水量が貯留できなくなるため、堆砂の状況によってダム下流の河川などに影響を及ぼす恐れがあるという。


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ウェイ宝くじ売り場から年末ジャンボ高額当選 〈2021年1月21日〉

2021年01月21日 08時30分00秒 | 記事


1等前後合わせて10億円の当たりが出たウェイの宝くじ売り場


 出た!夢の10億円――。昨年の「年末ジャンボ宝くじ」で美浜町田井の「WAY書店 TSUTAYA美浜店」の宝くじ売り場から1等・前後賞合わせて10億円の当選が出た。日高地方初の10億円となる超ド級のメモリアル場外弾。昨年6月には御坊市内の売り場でも3億6000万円の当選が出ており、幸運の女神が再び日高地方に舞い降りた。10億円長者を排出した「WAYの宝くじ売り場」。ますます熱い期待が高まっている。

 売り場は同店駐車場にある「御坊ウェイチャンスセンター」。今回、この売り場で夢の10億円が出た年末ジャンボ宝くじ(第862回全国自治宝くじ)は1等7億円が22本、前後賞1億5000万円44本、2等1000万円88本、3等100万円880本など用意。1等3000万円の「年末ジャンボミニ」とともに、1枚300円で昨年11月24日から12月25日まで販売。抽選会は大みそかに東京であった。ジャンボの1等7億円の当選番号は「23組150367」。前後賞1億5000万は「1等前後の番号」。連番だったため1人の客が10億円を手にした可能性が高いという。
 日高地方初となる10億円当選の一報にセンターは歓喜に沸いた。売り場は2000年2月1日にオープン。これまで2013年のドリームジャンボで1等前後で1億1000万円の当選を出したほか、近年でも2018年9月のロト7で2等1378万円、2019年9月のミニロトで1等783万円、昨年9月もミニロト1等750万円などスマッシュヒットを連発。昨年6月には御坊市のロマンシティ御坊店の売り場から日高地方最高当選額となる3億6000万円がロト61等で出ているが、これを大きく更新する発が飛び出した。売り場では「祝 10億円 年末ジャンボ大当たり」と張り紙で当選をPR。県内では10億円規模の当選は過去に出ているが、久しぶりだという。
 日高地方では、昨年6月の3億6000万円、今回の10億円とわずか半年で2度も億万長者を排出。「宝」の地として注目を浴びそうだ。
 売り場の責任者は「本当にびっくり。半年に2回もこんな高額当選なんてありえない。いま本当に御坊が熱い。全国からきっとうらやましがられる」と話した。
 2月3日からは1等前後賞合わせて3億円の「バレンタインジャンボ」の販売が始まる。


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