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和歌山県の御坊市と日高郡をカバーする地方紙「紀州新聞」のウェブサイトです。主要記事、バックナンバーなどを紹介。

紀州ファスナーテクノ(株)本工場起工式、来秋10月操業 〈2015年6月30日〉

2015年06月30日 08時30分00秒 | 記事

二階総務会長らと記念撮影

本工場の完成イラスト図


 御坊市塩屋町北塩屋の御坊工業団地に進出している金属製品締結部品及び産業用ナット類製造の紀州ファスナーテクノ(株)=中江良一代表取締役社長=は28日、同地で本工場新築工事起工式を行った。3番目の工場建設で、今回の本工場が生産のメーン工場になる。事業費は25億円で来年9月末完成、10月操業開始予定。

 起工式には二階俊博自民党総務会長、柏木征夫御坊市長、日裏勝己印南町長、中村裕一、冨安民浩、花田健吉各県議、藤本陽司県商工観光労働部長ら来賓をはじめ、中江社長、中江理廣会長ら同社関係者、工事関係者らが出席し、神事で玉串を奉てんするなど工事中の安全を祈願。今回は生産のメーン工場となる本工場を建築。敷地面積は1万5101平方メートル。工場は鉄骨造り2階建て、延べ床面積1万5815平方メートル。
 紀州ファスナー(株)=本社・東大阪市=は事業規模拡大や生産能力向上に向けた一貫生産体制を構築するため、御坊工業団地の約6万2628平方メートル(のり面含む)を購入。平成22年に現地法人の新会社「紀州ファスナーテクノ(株)」を設立し、25年から第一工場の金属製品締結部品等の表面処理工場(面積3092平方メートル)、26年から第二工場の製品素材の伸線加工工場(面積1967平方メートル)がそれぞれ操業している。
 同社はナット、圧造・鍛造部品を世界の自動車メーカーをはじめ、住宅産業や機械産業、電機産業、建築産業など幅広い産業界に「KISHUブランド」として提供。主に自動車用、建築用に供給される金属製締結部品、産業用ナット類を製造し、経産省の平成19年「元気なものづくり300社」に選ばれたほか「グッドカンパニー大賞・優良企業賞」なども受賞。2014年度売上高は38億万円。
 御坊工業団地は総面積19万261平方メートル。和歌山精器(株)、恵和(株)、紀州ファスナーテクノ(株)、藤本製薬(株)の4社が進出し、15万6123平方(82%)が売却・賃貸済み。残りはA区画の3万4138平方メートル(18%)となり、完売まであと一息まで来ている。


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御坊市の新川橋架け替え11月着工、県道拡幅で都会型交差点に 〈2015年6月28日〉

2015年06月29日 08時30分00秒 | 記事



迂回路に利用する仮設橋は完成済み


 御坊市湯川町小松原のレストラン「花ご坊」前、国道交差点西の県道御坊由良線拡幅事業・新川橋架け替え工事が、国体閉幕後の11月に着工される。斉川に架かる新川橋から美浜町寄りの同線は右折溜まりがなく、日常的に渋滞が発生する交通の難所で拡幅は長年の懸案だった。新橋を含む交差点周辺は日高地方で初の都会型交差点方式を取り入れ、完成後は快適な道路環境に一新される。平成28年夏に新橋が供用開始し、同年度中に交差点周辺の改良工事が完了する予定。

 県は平成23年度から新川橋から西側の御坊市と美浜町の境界までの延長420メートル区間の県道拡幅事業に着手。24~25年度は測量設計や地元説明、用地交渉を行い、26年度から用地買収を始めている。幅員約6メートルの現道を全幅11・5メートル(うち片側2・5メートルの両側歩道)に拡幅する計画で、用地取得の終えたところから順次工事を行う。完成年度は未定。総事業費は約10億円。
 工事はまず新川橋(延長18メートル)の掛け替え工事と橋を含む約90メートル区間の拡幅工事から着手し、新川橋上流そばに仮設橋を設置するなど工事中の迂回路を整備中。10月末までに迂回路を完成させ、国体閉幕後の11月から迂回路通行に切り替え、新川橋の撤去、新橋の架設工事に取りかかる。来年5月までに新橋が完成し、夏に供用開始。28年度中に90メートル区間の拡幅工事が完了予定。新橋を含む同区間の総事業費は約5億円。
 新川橋は昭和41年完成で老朽化が進み、太鼓橋のような形状のため見通しも悪い。一日通行量は約5000台あるが、橋から西側の県道も幅員が6メートルと狭く右折溜まりがないため、国道交差点で右折待ちする車で日常的に渋滞が発生する交通の難所。新橋は両側歩道を含めて幅員が約15メートルと広くなり、右折溜まりも設けるため、渋滞解消が期待される。橋の形状はゆるやかにするため、見通しも良くなるという。
 あわせて国道交差点の一部改良工事も行い、交差点手前の北行き、南行き両サイドにそれぞれ左折専用レーンを設け、交差点信号に関係なく、美浜町方面、御坊駅方面に左折できる都会型の交差点方式を日高地方で初めて導入する。完成すれば国道交差点に交わる東西の県道拡幅工事は完了し、快適で安全な交差点に生まれ変わる。


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御坊市議会が知事に日高川防災力強化要望 〈2015年6月27日〉

2015年06月27日 08時30分00秒 | 記事

全会一致で知事あての意見書採択


 御坊市議会は6月定例会最終日の26日、日高川の防災力強化を求める意見書を全会一致で採択し、仁坂吉伸知事あてに送付した。平成23年9月の日高川大洪水など集中豪雨が相次いでいるほか、巨大地震による津波被害も懸念され、日高川水系の防災・減災対策は急務。執行部も県当局に働きかけており、議会としても歩調を合わせる形で対策強化を強く求める意見書を提出することにした。

 提案者の松本隆史産業厚生常任委員長は「本会議や委員会など、ことあるごとに日高川の災害復旧対策や減災・防災対策を取り上げ、市当局に要望し、市から県に働きかけてもらってきた。住民の強い思いを議会から、県当局に届けることも必要。防災力強化については市当局と議会の共通認識であることを確認した上で、意見書として議会の強い意志を県当局に届けたい」と経緯を説明した。
 意見書は「平成23年9月の集中豪雨で日高川水系で多大な被害が発生し、当市でも危険水位を超え、非常に危険な状況にあった。その上、この水害で上流から流出した大量の土砂が堆積し、河床が上昇しているため、今後の集中豪雨に対して懸念している。日高川水系の堤防は河川の増水や氾らんに対処した構造であるため、南海トラフ巨大地震に伴う津波そ上に対しても非常に危ぐされており、その対策が急務」とし(1)堆積した土砂を撤去し、河床の整備を図る(2)河川内に自生している樹木等を撤去し、河川の機能を十分に発揮させるよう適切に管理する(3)堤防の保全強化を行い、防災避難路としても活用できるように整備する-を強く求めた。
 県は現在、日高川水系河川整備計画の策定作業を進めている。先日開いた流域2市3町の行政、自治会、有識者らで構成する日高川を考える会で今後20年間をメドに実施する日高川、支川の具体的な事業メニュー案を提示。日高川は9地区で河道掘削や堤防整備など。支川は下川が放水路設置、西川や斉川が河道掘削など、堂閉川が河道付け替えを挙げ、委員や専門家、住民の意見を聞きながら今年度末を目標に策定する。
 本会議では平成27年度一般・特別会計補正予算など議案20件、追加の公平委員会委員に田端良一氏(73)=吉田=、人権擁護委員候補者に天野孝二氏(73)=薗=の再任を求める人事案件、議会運営委員会が提案した議会会議規則の一部改正案(欠席理由に出産を追加)を原案通り可決承認し、閉会。共産党議員団が提案した安全保障法制の慎重な審議を求める意見書は賛成少数で不採択とした。


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日高川町が川辺簡易水道・入野浄水場の新設工事に着手へ 〈2015年6月26日〉

2015年06月26日 08時30分00秒 | 記事

川辺簡易水道・入野浄水場の新施設完成予想図

ルート変更で入野橋にも耐震化した管路が完成


 日高川町は、平成28年までの2カ年で約4億8000万円を投じ、入野地内にある町簡易水道事業の浄水場施設の新設工事にまもなく着手する。昭和52年に完成した既存施設は、老朽化に加えて浄水機能の不足が指摘されていたが、新施設には、最近問題となっている耐塩素性原虫にも対応できる紫外線処理装置などを導入。最新の設備を整えた浄水施設となり、安全な水道水供給の安定化が図られる。

 川辺簡易水道事業は、昭和53年に認可を得たあと、現在は計画人口4920人、計画1日最大2356立方メートルで給水している。入野橋北西付近にある既存の浄水場は、昭和53年の認可当時に完成したもので老朽化しているうえ、施設自体も塩素滅菌だけで浄水機能の不足が指摘されていた。ここ数年、塩素では死滅しない耐塩素性原虫の混入が問題視されており、これらの問題を解決するために既存施設に隣接した場所に新施設を2カ年で整備する。
 約4億8000万円を投じる新しい浄水場は、既存施設と同規模だが、調整池や洗浄排水池はじめ、既存施設にはなかった耐塩素性原虫に対応するための紫外線処理棟や紫外線処理設備を備える。また、現在、地元が管理している江川簡水を同施設に統合するため、約2キロの管路工事にも着手する計画だ。
 一方、全国で耐用年数を超えた水道管の老朽化が懸念される中、昭和50年代前半に整備された川辺地区でも約40年が経過して老朽化。市木久雄町長は、2年前の町長選で水道管の耐震化の推進を公約に掲げ、耐震化に伴って老朽化した水道施設の更新を加速。平成25年度は補助事業で町役場本庁周辺から入野地内への約1・8キロ、町単独事業で南山スポーツ公園に通じる約400メートル間の水道管を金属製の管路で耐震化したほか、平成26年度には入野地内から和佐地内にかけての配水管、水源地から配水池までの送水管約3キロなど町単独事業を含めて約3・7キロの区間で耐震化を進めた。
 今春、耐震化が完了した入野~和佐間では、入野の水道事務所付近から日高川右岸を通って若野橋を経由していた配水管のルートを、入野橋から日高川左岸を通って若野橋東の既存施設に接続するルートに変更する形で施設を更新した。


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中国の山東老年大学が御坊市民大学視察 〈2015年6月25日〉

2015年06月25日 08時30分00秒 | 記事

山東老年大学視察団と記念撮影


 県と友好関係協定を締結している中国山東省の山東老年大学視察団6人が24日、御坊市を訪れ、市民大学「はまぼう学園」を視察した。県と山東省は今年度から高齢者間の交流を始めており、その相手先に市民大学が選ばれた。今秋に老年大学の生徒数十人が来坊し、市民大学学生と交流することが決まっている。来年以降の継続も視野に入れており、民間レベルでの日中友好促進に一役買うと期待されている。

 県は1984年(昭和59年)に山東省と友好県省関係締結議定書を締結し、農業や環境など各分野で技術支援など人的交流を行っている。今年から新たに山東老年大学との交流活動が加わり、その相手先の一つに市民大学が選ばれた。24日に山東省委老幹部局副局長で山東老年大学校長の杜英傑さん、泰安市老年大学常務副校長の蘇宝菊さんら関係者6人が市民大学を視察。学生42人も来日しており、和歌山市内で県文化協会員と交流活動を行った。
 御坊市からは柏木征夫市長、中村裕一県議、中村宏次市社会福祉協議会長、松村隆志市民大学長らが出迎えた。杜校長が「勉強と観光の融合は学生の希望でもあり、新たに取り組み始めた。市民大学と交流できれば素晴らしいことだと思います」とあいさつ。柏木市長は県職時代に山東省への農業技術支援交流に携わっていたことを紹介しながら「大勢の方を御坊市にお連れ下さい」と歓迎した。
 市民大学の概要を説明したあと、手芸、書道両クラブの授業を見学。「平均年齢はいくつか」「大学は有料か」など質問もあり、今後の交流活動について意見交換した。9月か10月に老年大学の学生数十人が来坊し、市民大学の学生と交流活動を行う予定で、中村社協会長は「創立40周年の記念すべき年に老年大学の皆さんと交流できるのは大変光栄です」と話した。来年以降も交流活動を継続する方針だが、具体的な取り組みは今後検討する。
 山東老年大学は高齢者教育機関として1983年(昭和58年)に中国国内で最初に設立された。50歳以上を対象に書道、中国画、スポーツなど60の専門コース、770のクラスがあり、登録学生数は約1万8千人。卒業生は約3万7千人おり、卒業生の多くは上級コースに進学するか、他の科目を受講している。山口県のやまぐち長寿大学と学習交流、文化団体との相互交流を行っている。
 市民大学は1975年(昭和50年)に創立。2002年に老人大学から市民大学に改称。市内在住の60歳以上を対象に普通科4学年、研究科2学年、大学院がある。年間16回の一般教養のほか、書道や手芸など15のクラブがある。在籍生徒数は196人。


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中紀精機(株)が和歌山太陽誘電(株)に商号変更へ 〈2015年6月24日〉

2015年06月24日 08時30分00秒 | 記事

商号変更で記者会見する林代表


 印南町印南原「しらこ工業団地」に本社を置く中紀精機(株)は、親会社の太陽誘電=綿貫英治代表、本社・東京都台東区=グループの一員であることをより明確にするため7月1日から商号を「和歌山太陽誘電(株)」に変更する。7月には本社工場近くに建設中だった新しい工場が完成、操業を開始する予定で、林俊男代表(60)は「東証一部上場の太陽誘電(株)のブランドを生かし事業のさらなる拡大に努めたい」と決意を新たにしている。

 同社は、電子回路の基本となる部品「インダクタ」を中心に最先端の電子部品を製造。昭和46年4月に創業し、昭和60年に太陽誘電(株)が資本参加、平成19年に太陽誘電の子会社となり、4年前に完全子会社となった。太陽誘電(株)はグループの一員としての位置づけを明確にするため子会社の商号変更を進めており、今回中紀精機(株)を含め4社が同時に商号を変更する。
 22日に開いた株主総会で商号変更に伴う定款変更の承認を受けて印南町印南原「しらこ工業団地」にある本社・稲原工場で林代表が記者会見し「コーポレート・ロゴを統一し、太陽誘電グループの認知度向上やブランド価値向上を図るとともに、グループ一体となった事業展開を推進することで事業にさらなる拡大をめざしたい」と商号変更の理由を説明。
 林代表は「開発が大きな仕事となるが、電子部品の開発は競争力が激しい。勝ち抜くためには良い人材をいかに育てるか、採用するかだ。太陽誘電のブランド名を生かして事業をしっかり継続していく中で達成できると思う。太陽誘電の成長をしっかり支えたい」とし、創業以来40年余りで地元に認知されてきた商号の変更に「地元の人に新しい商号が一日も早く認知されるようしっかり頑張りたい」と述べた。
 商号変更に伴い、社旗や社名が刻まれた銘板も変更する。1日午前8時30分から、本社入り口にある銘板の除幕式を行い、林代表が除幕し和歌山太陽誘電(株)として新たなスタートを切る。

 
新工場7月から操業開始

今月末に完成、7月から操業を開始する新工場

 同社は、より高品質、高精度な製品を安定的に供給するため2月から本社工場西側の駐車場(約4750平方メートル)に鉄骨平屋の新工場(延床面積約1100平方メートル)の建設を進めているが、順調に工事が進み今月末に完成、来月から操業を開始する。今年1月9日に県、町と立地協定書に調印し、2月に着工。投資額は約15億円(土地を除く)。新工場操業で新規地元雇用者は3年間で正社員20人を見込んでいる。


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夏の高校野球 日高、和高専、紀央館が同ゾーン 〈2015年6月22日〉

2015年06月23日 08時30分00秒 | 記事


 7月9日に県営紀三井寺球場で開幕する第97回全国高校野球選手権和歌山大会の組み合わせ抽選会が20日に行われ、出場39チームの対戦相手が決まった。日高勢は、昨秋の近畿大会出場、春季大会準優勝校で優勝候補に挙がる日高中津が初芝橋本と初戦で激突する好カード。主力選手が多く残り、ダークホース的な存在の日高は、ここ数年夏の大会で好ゲームが続く和高専と日高勢対決となった。紀央館も同じゾーンに入り、順当に勝ち上がれば3回戦で日高勢同士の対戦も。一昨年準優勝の南部は耐久とぶつかる。

 参加校は昨年と同じ39チーム。抽選会は、春季近畿地区県予選でシード権を獲得した智弁和歌山、日高中津、田辺、紀北工の4校がゾーン別に振り分けられ、残る35校の主将がくじを引いて対戦相手が決まった。
 日高勢は、智辯和歌山と並んで優勝候補に挙げられる日高中津が、初戦で初芝橋本と対戦する屈指の好カード。初芝橋本は昨秋の新人戦優勝校で、中津は準々決勝で2-3で惜敗したが、県2次予選3位決定戦では3-0で快勝して近畿大会出場を決めた。初戦の相手としては難敵だが、勇退の決まっている垣内邦夫監督最後の夏に悲願の夏の甲子園初出場をめざす。
 日高は、中学時代に日高中津の増田、岡崎らとともに、日高オールスターズで全国3位のメンバーだった大山、関本、福田、大前らが昨夏からのレギュラー。攻撃力は県下でもトップレベルで、投手陣の踏ん張り次第ではダークホース的な存在に。初戦は和高専との日高勢対決。和高専は昨夏も優勝校の市和歌山を苦しめるなど、ここ数年は夏の大会での活躍が目立っており、好ゲームが期待される。同じゾーンには紀央館が入って初戦で高野山との対戦。1年生からバッテリーの楠岡-久保が最上級生となり、31年ぶり4強だった昨夏以上を目指す。2年前の準優勝校南部は耐久とぶつかる。3年生が少ない若いチームだが、夏に強い南部が有力校に立ち向かう。
 開会式は9日正午から行い、11日と12日は4試合。公立校終業式の17日と準決勝前日の22日が休養日で、順調に進めば24日に決勝戦の予定。準決勝の組み合わせ抽選は大会12日目の第1試合後に行われる。

100年の記憶に残る宣誓に
選手宣誓務める大山主将(日高)


 選手宣誓は高野連会長が「33番」を引き当て、日高の大山直矢主将が大役を務めることが決まった。決定の瞬間はガッツポーズで選手宣誓を任されることを喜んだ大山主将。「高校野球100周年に選手宣誓を出来ることは本当にうれしい。選手宣誓をしっかりと果たし、試合にも勢いづけたい。記憶に残る印象的な宣誓をしたい」と話し、県下でも有数の長距離ヒッターとして注目される打者としても活躍を誓った。


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日高川水辺公園事務所の2階南側施設7年間空室、今年度中に活用方針 〈2015年6月21日〉

2015年06月22日 08時30分00秒 | 記事

2階南側(写真手前)が空室の管理事務所

出店者が見つからない飲食店スペース


 御坊市は、野口の日高川ふれあい水辺公園管理事務所の2階南側施設について飲食店以外の活用方法を検討している。平成9年のオープン後、異なる2店がそれぞれレストランを経営したが、ともに撤退し、20年11月から空室。24年度、26年度の2回、出店者を公募したが応募はなく、7年間空室が続いていることから、市は今年度中をメドに用途変更も含めた活用方針を出したい考え。
 
 管理事務所は平成9年8月に竣工。鉄骨造り2階建て、延べ床面積583平方メートル。1階(281平方メートル)は管理事務所があり、2階(302平方メートル、テラス含む)は飲食店などの店舗施設として貸し出し。平成10年5月にレストランがオープンしたが、12年4月に撤退。同年10月から別の経営者がレストランと美容室に分割して使用。20年10月にレストランは閉店し、美容室のみ営業を続けている。
 その後、新たな出店者は見つからず、23年度に美容室と空室の飲食店部分をきちんと分ける間仕切壁設置工事を行った。飲食店部分は2階南側にあり、部屋面積は177平方メートル(うち厨房40平方メートル)。使用料は年間104万7323円、信用保証金は100万円。24年度に出店者を募集し、問い合わせはあったが、応募はなく断念。昨年11月に再度公募し、広報や市のホームページ、地方紙でPRしたものの応募、問い合わせともなかった。
 管理事務所に設置している浄化槽処理対象人員基準の関係で油をよく使うなど汚濁負荷の高い中華専門店や焼肉店等は営業できないのに加え、厨房施に設備え付けの調理施設・器具等は15年以上が経過しており、現状のまま使用できるか、修理や撤去希望があればどう対応するかなど問題点もある。過去に事務所として利用したい、との問い合わせも数件あったが、規定では「飲食店等住民の便益に供するもの」と定めており、進展しなかった。
 今の現状に柏木征夫市長は「飲食店に限らず、幅広く利用できる活用策を考えたい」と、用途変更も含めた活用策の検討を指示。対岸の藤井多目的グラウンドを使用しているグラウンドゴルフ団体などサークル活動での利用、集会場やサロン的な活用、書庫といった市の施設としての利用などが考えられる。商工振興課は「出店希望があれば対応するが、いつまでも空室というわけにはいかない。他の活用方法を検討し、今年度中をメドに何らかの方針を出したい」としている。


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管内初の地酒、純米酒「日高桜」7月1日発売 〈2015年6月20日〉

2015年06月20日 08時30分00秒 | 記事

日高桜をアピールするメンバー(右から金崎、岡本、楠部各氏)


 御坊、日高地方の異業種メンバーが集まり、まちおこしに取り組んでいる「御坊・日高わいわい会議」(世話人・岡本恒男司法書士)が18日、御坊商工会館で記者会見し、日高平野で収穫した米を使って醸した純米酒「日高桜」が7月1日に発売される、と発表した。100%地元産の米で作った地酒は初めて。来年は地元で採取した酵母を使った別の地酒を作ることにしており、メンバーは「御坊日高の地酒を広くPRしてまちおこしにつなげたい」と意欲を見せている。

 わいわい会議は地元の医師や観光業、林業、不動産など異業種の気の合う仲間が集まり、まちおこしに向けた活動を展開しており、手始めとして「地酒を飲みながらにぎやかに楽しめたらいいのにな」との発想から地酒づくりを企画。海南市の(株)名手酒造店の協力を得て、メンバーの田んぼ(美浜町和田)で昨年、収穫した「日本晴」を使った純米酒を造り、このほど完成し、7月1日から発売することが決まった。
 酒の名前は「日高桜」で限定1060本販売。内訳は▽1・8リットルの生酒・原酒(加熱処理をしていない)を60本。標準価格2380円(税抜き)▽1・8リットルの火入れ酒(加熱処理している通常の酒)を500本。標準価格2100円(税抜き)▽720リットルの火入れ酒を500本。標準価格1180円(税抜き)-。御坊市内を中心に酒屋、料理店 土産販売店などにチラシを持って回り、PRしながら仕入れや販売等の協力を依頼する。
 地元産の酒は、芋焼酎「紀州宮子姫」があるが、日本酒は初めて。試飲した岡本氏らメンバーは「掛け値なしにおいしかった」「すっきりした口当たりで、まろやかさがあった」と太鼓判を押すとともに「地元で獲れた米で作った酒をわいわい、にぎやかに楽しく飲んでほしい」「日高地方の特産品として観光客らに広くPRしていきたい」と話した。問い合わせは岡本氏(電話23・1633)へ。会議メンバーは次の皆さん。
 池田明彦、池田君代、上道高明、永楽務、岡本恒男、金崎昭仁、川瀬和男、楠部真崇、阪本仁志、角幸彦、薗冨美子、丸山信仁。
 

道成寺で採取した「酵母」使用した
100%地元産の第2弾を来夏に発売

 当初は、酒造りに不可欠な酵母(清酒酵母、菌類の一種)も地元で採取した酵母を使おうと、微生物学専門の楠部真崇・和高専物質工学科准教授の協力で研究開発に取り組んいるが、許認可等の問題で間に合わず、日高桜は一般的な協会酵母を使った。
 現在、許認可等はクリアしており、来年は地元の道成寺境内で採取した酵母を使って別の純米酒を作り、夏に発売予定。酵母によって酒の香りと味が変わるため、管内複数個所で酵母を採取。その中で道成寺で採取した酵母が最も酒に適しているという。引き続き、酵母の研究開発を続けるため、道成寺以外の酵母を使う可能性もある。
 岡本氏らは「来年は日高桜とは別に、米、酵母とも100%地元産の純米酒を作るので、楽しみにお待ち下さい。酒造り以外にもまちおこしの企画を考えており、積極的に活動していきたい」と話した。


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日高川町の避難施設で太陽光発電等導入進む 〈2015年6月19日〉

2015年06月19日 08時30分00秒 | 記事

太陽光発電システムなどを導入し、被災時に自然エネルギーを
フルに活用(写真は健康福祉センター)


 日高川町は、災害に強い自立分散型エネルギーシステムの構築を目指す県の「地域グリーンニューディール基金事業」を活用し、地域防災計画で避難所に指定している拠点施設への太陽光発電などの充実を進めている。すでに日高川交流センターに太陽光発電、3カ所の温泉施設には木質燃料を利用する薪ストーブを導入しており、今年度補正予算には、新たに美山の保健福祉センターに太陽光発電施設の設置費を予算化。防災拠点となる役場本庁にも同施設の整備を進めており、自然エネルギーを活用した被災時の対策が進む。

 日高川町では、4年前の平成23年9月に発生した台風12号による日高川大水害時、町内全域の避難施設では停電などの影響を受けたケースが多かったため、蓄電設備を整えた太陽光などの自然エネルギー施設を導入し、被災時に生かす取り組みが進められている。導入しているのは、避難所の施設屋上に設置する太陽光発電施設と、地元で搬出されるスギやヒノキなどの間伐材を活用した「薪ストーブ」。今回の補正予算で、太陽光発電施設の設置費約3700万円を計上している健康福祉センターは、4年前の災害時に大きな被害が出た美山地区中心地の避難所で、町内9カ所の福祉避難所にも指定され、診療所も併設されている。
 同センターは、重油による自家発電を備えているが、被災時などの長期の停電に備えて、日高川交流センターと同様の太陽光施設を整備する計画。4年前の災害時に携帯電話の臨時中継基地や給水所、トイレなどに利用された交流センターには、太陽光発電設備(10キロワット)とLED照明(200ワット)3基を導入。年間約1万キロワットの発電量を見込む太陽電池パネル42枚を設置しているほか、リチウムイオン蓄電システム(15キロワット)1基を備えて被災時などの停電に必要な電力を確保。通常時のコスト削減にも繋げている。
 薪ストーブは「美山温泉愛徳荘」を皮切りに、「きのくに中津荘」と「中津温泉あやめの湯鳴滝」「美山療養温泉館」にも導入。地元で搬出されるスギやヒノキなどの間伐材を活用し、停電などが発生した場合には施設に明かりを灯すだけでなく、冬場などには暖房としても利用可能。ストーブ天井部のプレートでは停電時でも調理ができるなど災害時に様々な用途に活用できる。
 同町では、小学校2校に太陽光発電システムを導入したのをはじめ、避難所と福祉避難所に指定している和佐の「かわべテニス公園」宿泊棟にも導入。4年前の災害を教訓に、自然エネルギーを活用した避難施設の備えを充実させている。


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