紀州新聞 THE KISYU SIMBUN ONLINE

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日高川町 真冬に映える紀州備長炭の炎 生産量日本一も原木確保が課題 〈2020年1月31日〉

2020年01月31日 08時30分00秒 | 記事

谷久保さんの炭窯から出される真っ赤に燃えさかった紀州備長炭(29日)


 今年は暖冬傾向が続いているが、冬の山里は朝夕の冷え込みが厳しい。紀州備長炭の生産量日本一を誇る日高川町の山間部では、気温の下がるこの時期に仕上がる高品質な炭を目指して、川辺、中津地区などを中心に町内に点在する約40基の炭窯から煙があがる。「窯だし」と言われる作業で窯から取り出された真っ赤に熱された紀州備長炭の炎が真冬に映える。将来的な大きな課題は原木となるウバメガシの減少だという。

 株井トンネルを抜け、日高川沿いから北に山道を進むと広がる三十井川地区。澄み切った川の畔にある谷久保浩二さん(46)の炭窯では29日、4人の職人が「エブリ」と呼ばれる道具で、約1000度に上がった窯から真っ赤な備長炭を取り出す「窯だし」が続いた。「夏は暑さで本当に大変だが、ウナギなどの需要が多い夏場は炭の需要も高い。原木は生ものと同じで冬場の方が新鮮で質の良い備長炭が出来る」という。
 一時は、国内の技術を用いた高品質の中国産備長炭
が生産され、3分の1ほどの安価で流通して国内産が売れない時期もあったが、中国からの輸出がストップ。価格は20数年前に比べて1・5倍に上昇し、最近は製炭者を志す県内外の若者が増えて後継者問題は和らいだ。約25年製炭を続ける谷久保さんは、2年前に製炭業を法人化して株式会社紀(はじめ)を発足。同町高津尾の丸山裕太さん(26)、兵庫県出身の中尾直樹さん(38)、長畑成敏さん(50)が加わり、谷久保さんと製炭に励む。焼き鳥店経営の経験を持つ中尾さんは「他の炭を使ったが、紀州備長炭に優る炭はなかった。いつか製炭したいと思っていた」と話す。
 丸山さんが「紀州備長炭生産日本一の町を次世代に受け継ぎたい。そのためにも原木のことを考えないといけない」と話すように、紀州備長炭の生産を取り巻く最大の課題は原木となるウバメガシの不足。一度伐採すると、苗を植えても十分な大きさに育つまで40~50年はかかると言われ、町外からの原木を調達することが多くなり、谷久保さんも「原木確保は本当に大きな課題」と話すが、製炭業を法人化することで、細い原木を残したり、木のサイクルを考えた伐採で原木の問題に向き合っている。
 県内の備長炭生産量は1179トン(平成28年)で、高知県(土佐備長炭1186キロ)に僅差で続く全国2位。紀州備長炭としては1位で、町村合併以前は、旧南部川村が県下トップで、旧中津村が2位だったが、合併後に日高川町が1位となり、県生産量の約4割を同町産が占める紀州備長炭生産量日本一の町に。町内で約50人が従事している。


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日高町 太陽工業=本社・大阪市=と県下初の災害時協定 エアーテントやコインシャワー供給 〈2020年1月30日〉

2020年01月30日 08時30分00秒 | 記事

協定書にサインした松本町長と山本執行役員


 日高町は28日、テント倉庫や膜天井施設など膜構造建築物で世界トップクラスのシェアを占める太陽工業(株)=本社・大阪市、荒木秀文代表取締役社長=と、災害時における天幕等資機材の供給に関する協定を締結した。同社が協定を結ぶのは県下で初めてで全国で11例目。万が一の際に避難所運営に関係するテントや間仕切り、シャワーなどを供給する。

 同社は大型ドームの膜建築などを手がける会社で、東日本大震災で資機材供給するのに時間を要したことなどの教訓からスムーズな支援へ向け、協定を計画。南海トラフ巨大地震が近く発生すると言われる中、平成30年12月に高知県の自治体と初めて締結して以来、大阪府の自治体など10件で協定を結んできた。
 災害や武力攻撃事態が発生、または恐れがある場合に天幕などの資機材を防災拠点などへ供給するために必要な事項を定めた。
 締結式は町長室で行い、松本秀司町長と山本正人同社執行役員・建設事業統括本部国土事業本部長がサイン。1~2分程度で膨らんで設営できる災害緊急用エアーテント「マク・クイックシェルター」、災害用避難所用ワンタッチ間仕切り「クイックパーテーション」、専用のコインを入れて一定時間利用できる「コインシャワー」は主に長期生活も視野に入れた避難スペース施設で活用できる資機材。このほか土木関係のものもあり、これらを大阪府などから供給するという。
 松本町長が「南海トラフ巨大地震やそれに伴う津波、台風や豪雨など大きな災害が懸念される中、町民が避難所生活を余儀なくされることもあり、テントなど各種資機材はなくてはならないもの」、山本執行役員が「以前の災害の教訓から災害協定を結ぶことを学び、自治体に声かけしてきた。昨年12月26日には日高町で資機材デモンストレーションしてもらったが、近隣の団体も招いていただき、ありがたく思う。我が社は人々が安心して暮らせることに貢献することを考えている。協定締結だけでなく、今後もいろんな提案をさせてもらいたい」と述べた。


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県高校Sテニス 印南中出身の小原雅也君(和北)全国へ シングルス2連覇、ダブルスとW出場 〈2020年1月29日〉

2020年01月29日 08時30分00秒 | 記事

 県高校ソフトテニスシングルス選手権大会が25日、日高川町かわべテニス公園であり、男子の部で印南中出身で和歌山北2年、小原雅也君=御坊市=が優勝、2連覇を飾るとともに、来年6月に開催されるインターハイの前哨戦、ソフトテニスの甲子園とも言われるゴーセン杯争奪ハイスクールジャパンカップへの出場を決めた。
 男子の部は83人がトーナメント戦で競った。2回戦から出場の小原君は初戦の2回戦から準々決勝までの4試合をいずれも4-0のストレートで危なげなく順当に勝ち上がり、準決勝でダブルスを組む同校の浜田祐君を4-2で下して決勝へ。決勝は湯川中出身で同校2年の北原正博君との対戦。お互い譲らずフルセットにもつれ込む接戦の末、小原君が4-3で激闘を制した。
 印南中出身で同校1年の辻浦壱経君も3位に入賞した。
 小原君は12月のダブルスでも優勝しており、ダブルスとシングルスでハイスクールジャパンカップへ出場。シングルスは昨年に続く2回目、ダブルスは初めて。小原君は「昨年出場した国体でもシングルス戦に備え強化練習に取り組んだ成果も出て今回の優勝につながったと思う」と喜ぶとともに、昨年はベスト16止まりだったこともあり「(ハイスクールジャパンカップへの出場は)今年で最後となるので悔いのないよう力を出し切って戦い優勝をめざしたい。ダブルスでも優勝できるよう頑張りたい」と意欲を燃やす。
 ハイスクールジャパンカップは6月に札幌市営円山庭球場で開催。シングルス、ダブルスとも各都道府県代表と推薦ペア(個人)が出場して競う。ダブルスでは女子で印南中出身で和歌山信愛1年の樫尾陽和里さんも県大会で優勝し出場を決めている。


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印南小が教育振興基金の学校研究校に選ばれる 〈2020年1月28日〉

2020年01月28日 08時30分00秒 | 記事


表彰状、町のゆるキャラを手に受賞を喜ぶ
大山さん、山口君と藤川校長、小山教諭


 教育研究活動への助成事業行っている東京海上日動グループの公益財団法人東京海上日動教育振興基金の2019年度(第36回)教育研究助成学校・団体・個人が決定し、学校研究校に印南小学校が選ばれた。27日の朝礼で藤川誠校長が全校児童(175人)にこのほど届いた表彰状を披露し児童とともに受賞を喜んだ。
 同法人は、学校教育の現場において意欲的に取り組み、創意に溢れた指導で顕著な成果を収めている実践的な教育研究に対し助成金を贈る活動を行っており、研究活動内容を記した研究論文を募集し、選考委員会で助成金を贈る学校など決定。今年度は学校研究で100校、団体研究で20団体、個人研究で20人が選ばれ、学校と団体には各10万円、個人には各5万円を贈った。
 印南小は、台湾の菓林国民小学校児童が平成30年に教育旅行で和歌山県を訪れた際に同校を訪問し、児童と交流したのをきっかけに交歓留学生の代わりに人形(キャラクター)を送り合って交流する「テディベア・プロジェクト」の取り組みで応募。藤川誠校長が「キャラクター交流による国際理解教育の取組について~台湾菓林国民小学校との交流を通して」を研究テーマに、研究のきっかけや活動内容のほか「将来に向けてより深く交流する機会を持つことが必要。修学旅行とまではいかなくても代表者が台湾を訪問したり、ICT機器を活用したテレビ会議システムで直接会話して交流していくことも考えられる。キャラクター交流することによって視野が広がり、多少なりとも世界を意識する子どもたちへと成長できたのではないだろうか」などと課題や成果も記した。
 朝礼で藤川校長は受賞を報告するとともに「保護者や地域の皆さん、行政など多くの皆さんが協力してくれたおかげでありことを忘れないで下さい」と話し、児童代表し6年生の大山璃子さんに表彰状を渡したほか、受賞を記念し中心となって活動した6年生41人に校名入りのボールペンを卒業記念も兼ねて贈り、代表して山口匠己君が受けた。
 菓林国民小学校との交流では、印南小からは町のゆるキャラ「カッくん」と「エルちゃん」のぬいぐるみのほか、ゆるキャラのパスポートや自己紹介文、運動会などの写真を添えた壁新聞を送ったほか、台湾から送られた人形を留学生として6年生の教室で児童と一緒に学校生活を送り、児童が自宅に持ち帰ってホームステイ的に交流したあと、児童が書いた日記を同校の小山陽子教諭が英訳し、人形とともに台湾へ届けた。キャラクターを通した交流は昨年、今年と2回実施。藤川校長は「国際交流活動を評価してもらえてとてもうれしい」と話している。


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文化財防火デーを前に興国寺(由良町)で広域、町消防団ら演習 〈2020年1月25日〉

2020年01月25日 08時30分00秒 | 記事

本堂に一斉放水する消防隊員ら


 26日の文化財防火デーを前に、多くの貴重な文化財が保管されている由良町門前、臨済宗興国寺で24日、総合消防演習が行われた。昨年は、4月にフランスのノートルダム大聖堂、10月には沖縄県の首里城など貴重な文化財が火災に遭ったことから、関係機関はより高い防災意識を持って、文化財を火から守る手順を確かめた。

 日高広域消防や由良町消防団、寺関係者が参加し、参拝者の失火で仏殿から出火の想定で実施した。
 119番通報のあと、すぐに寺関係者が駆け付け、オイルパンで燃える火に向け初期消火。さらに発煙筒で煙が立ちこめる中、貴重品を搬出し、保管している文化財を安全な場所に運び出す手順を確認した。広域消防、招集された消防団員が到着し、ホースを担いで階段を駆け上がり、延長し、筒先を本堂に向け一斉に放水した。
 訓練後、広域消防の井口崇署長は「興国寺には国指定の重要文化財が安置されており、また尺八、しょう油発祥の地で地域の貴重な文化財。我々の使命は、後世に残して伝えていくこと。この責務を果たすために消防は防火意識の向上、消防設備の設置、みなさんには自主防災の強化に努めてほしい」と講評。寒川正美・由良町教育長は「初期消火、延焼防止、一斉放水と機敏でスムーズに、手際よく、日ごろからの高い防災意識の成果と感心した。万が一、火災が起きた時には訓練の成果を十分に発揮してほしい」と述べた。興国寺の田中禪徹監院は「みなさんのキビキビとした行動を見て大変心強く感じた。今後も寺を預かる立場としてより一層火の用心に努めていきたい」と決意を新たにした。
 文化財防火デーは、昭和24年1月26日に奈良県法隆寺で発生した火災で、国宝の壁画が焼けたことを教訓に定められたもので今年で66回目を迎える。


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23日 第33回地域農業を考える日高のつどい。山本将志郎さん(みなべ町)が「梅の世界を変える集団梅ボーイズ」をテーマに講演


さばコロッケ 全国モデル成功事例で紹介 地方創生に向け農商工が連携 〈2020年1月24日〉

2020年01月24日 08時30分00秒 | 記事

取り組みが紹介されている事例集


 日高町商工会が主体となり、比井崎漁業協同組合と協力して取り組んだ地元水揚げのサバを活用した「さばコロッケ」が、全国の地方創生に向けた農商工連携事例に選ばれた。地域の民間団体が相互に連携した取り組みについて、地域特産品の開発や販路確保の面で成果を上げているモデル事例を発掘するもの。連携への経緯、サバ風味を生かして南蛮漬け味にした工夫点、ご当地コロッケ日本一決定戦特別賞などを載せ、成功事例として評価している。

 平成29年5月、全国農業協同組合中央会、全国森林組合連合会、全国漁業協同組合連合会、全国商工会連合会、日本商工会議所の5団体は「農林漁業と商工業の連携を通じた地方創生の推進に関する協定」を締結。団体間で連携に取り組むモデル事例発掘などを進め、「米沢産原木を生かした『やまが炭』の生産販売」「ハモの消費拡大とハモ食文化の醸成」など全国各地の17の成功事例を1つA4版2ページにし「目指せ地域の稼ぎ頭になる連携」全17モデル事例紹介集としてまとめ、発行している。
「さばコロッケ」については、日高町が「クエの町」として知られるが、高級魚であることから、イベントでのPRや加工化が難しかった背景に、同町がサバやアジを漁獲する巻き網漁が発祥の地と言われ、まとまったサバの水揚げ量が見込めることから、町商工会関係者がコロッケに活用するアイデアを思いつき、比井崎漁協女性部の協力で第一弾が誕生した連携のきっかけを取り上げている。
 一度、しょうが味にして大阪や地元のイベントで販売し、その後は北海道の冷凍食品メーカーがコロッケ加工して商品化。味付けに梅酢を加え、臭みを消しながらもサバの風味を生かした南蛮漬けにし、まろやかに仕上げており、それらを工夫した点など紹介。ご当地コロッケ日本一決定戦「第7回全国コロッケフェスティバル」で龍ヶ崎市長賞を受賞した時の様子など写真入りで大きく掲載されている。
 昨年11月に東京で開催の「農商工等連携シンポジウム&フェア~共創の日2019~農林漁業と商工業による共創フェア」で「さばコロッケ」を出品販売しており、経済産業省と農林水産省が主催し同5団体が連携して昨年12月に東京で開いた「共創の日2019シンポジウム」では取り組みが事例発表された。
 山田理司町商工会長は「地域活性化への取り組みとして認めてもらえたことは、うれしく、さばコロッケに箔が付く。味とともに健康面での良さも含め、地元の食材を生かした新たな産品としてPRしていきたい」と話した。


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和高専 方杭沖(日高町)でアマモ増殖海中実験 海洋環境に影響与えない繁殖方法 〈2020年1月23日〉

2020年01月23日 08時30分00秒 | 記事

シーカヤックからまく生徒ら


 御坊市名田町野島、国立和歌山工業高等専門学校の楠部真崇准教授(42)らが、「海のゆりかご」と呼ばれる海草のアマモを増やそうと、日高町方杭沖で海中実験に取り組んでいる。種子を海底の砂とともに微生物の酵素を利用して固め、海にまく技術を開発。元々海にあるものだけを使うため、海洋環境に影響を与えない繁殖方法として注目されており、減少傾向が続く藻場の再生へも研究の成果に期待がかかる。

 海の汚染により、日本の藻場は30年ほど前に比べると40%減少したと言われ、瀬戸内海では約7割が減ったとされる。アマモは海中の酸素供給や水質浄化などの役割を果たすほか、魚類の産卵場所や住み処になるため、生物多様化の観点からも重要。
 藻場減少の背景から、アマモの人工増殖も進められており、これまで種子を生分解性プラスチックポッドやヤシ繊維のシートに植え付けて海底に設置していたが、ポッドやヤシ繊維は海域外から持ってくるもので、設置にはダイバーが潜らなければならないなど環境への影響や手間が課題だった。
 これを受け、元々海中にいる微生物が出す酵素を利用して海底の砂を使って固め、その海域のアマモ種子を入れる「マリンバイオセメント」を開発。アマモの成長に応じて元の砂に戻るため、海を汚さず、発芽させることができるという。
 水槽での実験が成功し、平成30年8月、方杭の海底に縦15センチ、直径10センチ程度の円柱型の同セメント20個を投げ入れたが、以降、台風の影響で流されるなどアマモの発芽は見られなかった。円柱型では量産が難しく、1~2センチ程度の球状の塊に改良し、昨年12月4日に同海域で楠部教授や生徒らがシーカヤックから数百個を海中にまいた。
 これまでにない海上から落とすだけという簡単な方法で散布できており、今後は毎月、楠部准教授や生徒が素潜りで成長を確認し、発芽できれば、ダイバーに依頼して水中撮影して経過を見る。
 楠部准教授は「順調にいけば2、3月頃に芽が出て、5、6月頃に次世代の種子が回収できると思う。藻場のあるところは魚がとれるとも言われる。種子がある海草類に応用でき、魚介類を増やし、豊かな海を戻すためにも、一刻も早い社会実装を目指したい」と話した。


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岡本宏之さん(印南町)が「幸美号」(献血運搬車)寄贈 父・崇さんの遺志を継ぎ7台目 〈2020年1月22日〉

2020年01月22日 08時30分00秒 | 記事

7台目となる血液運搬車「幸美号」をバックに住友所長に鍵を渡す岡本さん(中央。右は真由美さん)


 印南町印南2288の2、岡本殖産(株)代表、岡本宏之さん(55)が県赤十字血液センターに献血運搬車を寄贈した。昨年2月に死去した父親・崇さんが、小児がんで亡くなった長女の名前を付けた献血運搬車「幸美号」をこれまで6台寄贈しており、岡本さんは「父親の遺志を引き継ぎたい」と、7台目となる幸美号を贈ることを決めた。21日に上富田町の県赤十字血液センター紀南出張所で贈呈式が行われ、岡本さんは「『幸美号』が妹の魂とともに命の絆をつないでくれると思うとうれしい」と話した。

 父親の崇さんは、昭和50年に小児がんで亡くなった三女の幸美ちゃん=当時(3)=の血液型が日本人の500人に1人ともいわれる「A型Rhマイナス」で、治療のため輸血を受ける際に多くの人が献血に協力してくれたこともあり、その年に、お世話になったお礼に何かしたいと血液センターに打診したところ、当時の大橋正雄知事(故人)から「何か形のあるものにしてはどうか」と助言もあり、血液を運搬する専用車がなかったことから運搬車を寄贈。その年以来、昭和58年、平成3年、11年、19年、25年とこれまで6台の運搬車を寄贈。当初は、県下全域で、昭和59年の田辺赤十字血液センター(現・紀南出張所)開所後は紀南地方を中心に輸血用献血輸送に奔走している。
 岡本さんは生前中に父親の崇さんからは「引き継いでほしい」などの話もなく、遺言もなかったが、遺品を整理する中で父の遺志が伝わってきたとし、妹2人、弟1人とも相談して父の遺志を引き継ぐ形で今回、献血運搬車寄贈に至った。
 贈呈式は紀南出張所会議室であり、岡本さんと妻の真由美さん(56)が出席。岡本さんは県赤十字血液センターの住友伸一所長に目録を手渡し、住友所長から感謝状を受けた。岡本さんは寄贈に至った経緯とともに、幸美は『千の風』ならぬ血液運搬車『幸美号』となって温かい人々の真心のこもった血液を運んでいる幸美は死んでなんかない、あの娘は生きている-との生前の父親の思いを紹介し「『幸美号』が妹の魂とともに命の絆をつないでいってくれると思えばうれしい。末永くよろしくお願いします」と述べ、住友所長は「人と人が支え合う心のつながった血液製剤を患者様の元にお届けするため使用させていただきます」と礼を述べた。最後に玄関前で記念撮影を行い、幸美号をバックにセレモニー用の大きな鍵が岡本さんから住友所長に贈られた。
 7台目となる「幸美号」のナンバーは幸美さんの生まれた年(1972年)に合わせて「19-72」を希望して付けている。


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後援会事務所開きで日裏勝己氏決意「印南町発展に向け頑張る」 〈2020年1月21日〉

2020年01月21日 08時30分00秒 | 記事

3選に向けて決意を述べる日裏氏


 2月4日告示、9日投開票の印南町長選に出馬を表明している、現職で3選をめざす日裏勝己氏(68)=皆瀬川=の後援会事務所開きが18日、JR印南駅南方約350メートルの空き地で行い、日裏氏は支持者ら500人(主催者発表)を前に「印南町を発展させるため死にものぐるいで頑張りたい」と決意を述べた。

 事務所開きには、冨安民浩、坂本登、玄素彰人の郡選出県議や二階代議士の二階俊樹秘書、郡内首長、町議10人をはじめ支持者ら500人が参加。後援会を代表し中村泰介後援会長が「2期8年、日裏丸は一生懸命に前に向かって帆を進めてきた。3期目はやはり『日裏でなかったらあかん、日裏に任しといたら大丈夫や。印南町のかじ取りは日裏や』と言っていただけるような行政を推し進めていただきたい。そのためにも皆さんの絶大なるご支援をお願いします」と呼びかけた。玄素、冨安、坂本各県議、県町村会長の小谷芳正みなべ町長、郡町村会副会長の松本秀司日高町長、堀口晴生町議会議長が支援を訴え、仁坂吉伸知事や二階俊博自民党幹事長からのメッセージも披露された。
 日裏氏は「人口減少、高齢化時代の中、これからの印南町をどうしていかなければいけないか、どうすべきなのか。その解決方法を配布したチラシ(3期目の公約を記した)に書かせてもらっている」とし、その中の一つである人口減少対策として住宅・宅地整備を加速化する未来投資事業を上げながら「印南町を元気にしていくため頑張りたい」と力説。「当選させていただいた暁には、住民の声をしっかり聞き、それを職員と吟味して町の発展させるための施策につなげていきたい。そのことをしっかり約束し、4年間死にものぐるいで頑張る」と誓った。最後に青年部代表、藁科恭平さんの音頭で頑張ろうコールを行い、本番に向けて気勢を上げた。
 後援会事務所は同町印南2375。電話番号は42・1266。


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日高中津分校グラウンドで少年野球教室開催 分校部員と地元球児楽しむ 

市民教養講座で荒俣宏氏(作家)が「人生を楽しんだ偉人・奇人」をテーマに講演

警察犬指導手として40年以上活躍した津村孝房さん(御坊市)に県警本部長感謝状を伝達

日高郡市Jrバレー新人大会 南部スポ少女子が優勝 準V稲原、3位は南部男子


2019年12月 データバンク

2020年01月21日 08時29分59秒 | データバンク

1日
御坊市総合後期計画92事業を採択少年野球タイガースCで日高優勝天文公園で富良野塾入田和樹選手がキックボクシングヘビー級初防衛御坊クロカン大会

2日
日高川町が葬祭事業協同組合、メモリアルウエストと防災協定千両収穫最盛期

3日
印南町が高速4車線化や防災広場事業報告会美浜町と日高環境衛生組合が災害協定美山森林公園にササユリ定植

4日
印南町議補選へ新人名乗り和歌山病院健康フェア

5日
黒潮バレーで印南優勝高校税作文で日高の藤田恵理子さん知事賞

6日
サッカー塩崎悠司選手がU20全日本大学選抜入り御坊市議会定数アンケ結果報告御坊市認知症シンポ

7日
ぼうさい甲子園で日高高に特別賞みちしおの湯入館者増

8日
野口キャンプ場利用者過去最高美浜町農業祭学童野球新人大会で上南部優勝県スポ少バレーで南部優勝印南でかつお節ワークショップ

9日
畑中雅央由良町長が4選不出馬表明

10日
比叡山競書大会で木坊子映紅書院の的塲浩輝君に府教育長賞

11日
小谷芳正みなべ町長が4選出馬表明高校文化祭美術県代表に紀央館の佐藤琢磨君らの3作品ひきこもり者サポートセンター事業統一実施へ海自掃海艇「つのしま」が日高港入港

12日
御坊市が全協で水道事業説明高校文化祭書道県代表作品に紀央館の北野穂乃香さん、山本祐菜さん日高町が天路山城跡発掘調査説明会

13日
日高町のさばコロッケが大阪、東京のレストランに登場紀道神社に絵馬奉納美浜社協買い物サロン開始

14日
都道府県駅伝メンバーに和歌山北高の家吉新大君、大成中の上畑真由さん選ばれる女子学童野球大会で日高DG準優勝

15日
ロボットフェスにぎわう高野連けが防止講座御崎神社で火たき祭県高校新人柔道で紀央館の中村桜華選手が優勝JA杯バレーで南部女子A優勝

16日
和歌山弁護士会が美浜町と災害時法律相談協定

17日
東京五輪聖火リレーコース決まる、管内からランナーに御坊市の木村波優美さん、日高川町の近藤雄一さん御坊市新庁舎建設場所地質調査結果報告日高川町社協が認知症カフェ開設

18日
Aコープで松きゅうり販売印南町で動物駆除講習

19日
美浜議会住民説明会

20日
小中学生川柳選手権で内原小の森桜子さん優秀賞広域消防が救急車更新

21日
日高観光協らが愛知などでPR活動日高町へベトナムからの来町者200人突破御坊市新町津波避難タワー竣工式Sテニスインドア大会で和歌山北高の小原雅也選手、信愛高の樫尾陽和里選手優勝

22日
小学生ミニバス県大会で御坊2連覇プロ選手招き日高川町で野球教室切目神社で石見神楽共演会県珠算選手権で山崎塾2連覇吉田八幡神社に絵馬

23日
土生神社に絵馬奉納

25日
中高生読書POPコンクで日高附中の寺井巴菜さん最優秀御坊商議所と市議会特別委が新町タワー見学日高高ブラバンコンサート

26日
優良市民大学にはまぼう学園大阪桐蔭の中田惟斗選手オリックス入団祝賀会

27日
ひだか病院にデイルーム7市町で御用納め式

28日
小竹八幡神社に絵馬奉納国道42号、由良町入路で迎春準備