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印南町庁舎移転、早ければ9月にも着工へ 〈2015年8月19日〉

2015年08月19日 08時30分00秒 | 記事

役場ロビーに新庁舎のイメージ模型や図を展示


 印南町が取り組む庁舎高台移転建設事業は、早ければ9月にも庁舎の建設工事に入る。町は庁舎建設に向けてこのほど入札を行い、県建設等総合評価審査委員会の審査を経て仮契約を済ませたあと、9月の議会に工事請負契約議案を提案、議会で可決されれば業者と本契約を結び着工となる。平成28年度末に完成、平成29年4月からの新庁舎での職務スタートをめざしており、日裏町長は「防災拠点としての機能を備えた町のシンボルとしてふさわしい庁舎にしたい」と話している。

 新庁舎は現庁舎東方約600メートルの町有地の通称「かえるの里」周辺の海抜約30メートルの神子ノ尾団地に移転し、敷地面積8923平方メートルに免震構造を採用した鉄筋コンクリート造り3階建て(敷地面積910平方メートル)のほか、鉄骨造り2階建ての車庫・書庫棟(225平方メートル)を建設する。
 建設に向けて用地買収を進めていたが6月までに登記など所要の手続きが完了したのを受けて今月12日に総合評価方式による指名競争入札を実施。入札には9社が参加。町新庁舎建設工事に係る総合評価委員会で各社が提出した技術提案などを基に審査し、順位(案)を決めたあと、有識者らで構成する県建設等総合評価審査委員会の審査を経て総合評価による順位が確定すれば順位1位の業者と仮契約を済ませ、9月議会に工事請負契約議案を提案、可決されれば着工の運びとなる。 
 新庁舎建設事業は、町民の理解と協力の下で進めようと、新庁舎建設の基本設計が完了した昨年11月に町ホームページに計画概要や設計方針のほか完成予想図も添えた基本設計図書を公表、昨年12月号の広報紙に概要などを記した特集を組むなど情報公開に努めている。来月にも着工となることから、より周知を図るため役場1階ロビーの受付カウンター近くに新庁舎のイメージ模型や図を展示、来庁者の目を引いている。担当課の企画政策課は「今後も町民の理解を得ながら進めていきたい」としている。


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由良町・興国寺で灯ろう焼き 〈2015年8月18日〉

2015年08月18日 08時30分00秒 | 記事

若者が火のついた大松明を担いで勇壮に釜場を回る


 鎌倉時代から700年以上の伝統がある由良町門前の開山・興国寺(山川宗玄住職)の灯ろう焼き(火祭り)が、うら盆の15日夜に行われた。檀家が持ち寄った切り子灯ろうを燃やして先祖の霊を供養するとともに、火のついた大松明を担ぐ儀式などがあり、多くの参拝者らが真夏の火の祭典を堪能した。

 昭和35年には県無形民俗文化財にも指定されている伝統行事。午後8時過ぎから檀家の人たちが切子灯ろうを灯して続々と法堂(本堂)前に集まった。午後9時ごろから本堂で虚無僧が奏でる尺八の音色とともに、読経と法要を行い本堂を3周。カネや太鼓の音が響く中、虚無僧を先頭に灯ろうを手にした檀家らが境内から約500メートル離れた無常堂に移動した。
 松明などをくべた釜場を囲み、六斎念仏衆が「えーなアームーアア、アーミダー、アーンブ」と南無阿弥陀仏を唱える中、地元の子どもたちが両手に松明を持って踊る「松明踊り」を披露した。両端に火がついた長さ4メートル、重さ約150キロの大松明を地元の青年が担いで釜場を3周すると、観衆からも大きな拍手が送られ、大松明4本を立てる「線香立て」や「拝み合わせ」「俵返し」などの儀式もあり、見物人は伝統の火の祭典に酔っていた。
 大松明を井桁に組み、クライマックスの灯ろう焼きが始まった。寺の高灯ろうを皮切りに、新仏の白色灯ろうをはじめ、3回忌、7回忌を迎えた色物灯ろうが次々と投げ込まれると、炎は一層激しく燃え上がり、両手を合わせて先祖の霊を供養した。


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由良町の戸津井鍾乳洞が観光客に人気 〈2015年8月16日〉

2015年08月15日 08時30分00秒 | 記事

鍾乳洞を見学する家族連れ


 厳しい暑さが続く中、由良町の観光スポット、戸津井鍾乳洞が観光客の人気を集めている。例年、盆ごろから利用客が増えるが、今夏は8月に入って増え始め、一日あたり100人以上も珍しくない。夏休みは家族連れが多く、ひんやりとした鍾乳洞で涼を楽しんでいる。来場者数は年々増加し、今年は7月末現在ですでに4438人が訪れ、昨年以上の利用客が見込まれる。

 連日30度を超える日が続き、観光客も涼を求め由良へ。大半は大阪方面からで、観光パンフレットやHPを見たり、口コミで訪れる人が多く、中にはSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)で知って訪れる人もいるようだ。
 戸津井鍾乳洞はかつて石灰採石場として利用され、地元民の要望を受け県の補助金で町事業として洞内を見学できるよう開発し、平成元年7月にオープン。延長約100メートルで、ペルム紀(2億5000万年以上前)のものとされる。
 洞内の気温は常時15℃に保たれ、入り口付近に立つだけでひんやりした空気が流れ込む。規模は小さいが、その分、子どもには「洞窟を探検しているみたい」と好評。料金は大人200円、子ども100円とオープン当初から変わっておらず、安価で気軽に回れるのも人気の理由。
 例年、ゴールデンウィークや盆は人出が多く、今年のGWも5日間連続で一日あたりの来場者数が100人を越え、最も多い日で300人を記録。最盛期の8月は8日以降は毎日100人以上で、9日は276人も。盆を迎えた13日は180人と好調で、管理人も「この夏は特に多い気がしますね」と。
 今年は雑誌やテレビの取材もあって、注目度がさらにアップ。事務所では「10~15分程度で回れるので、小さい子どもさんを連れている親御さんもそれほど疲れないし、子どもさんも探検気分で楽しんでいます。戸津井鍾乳洞に涼みにきて下さい」とPR。昨年は約8500人が来場し、今年は7カ月間ですでに4438人と記録を更新しそうな勢い。
 夏休み中は31日まで毎日開園しており、時間は午前9時から午後5時まで。問い合わせは事務所(電話66・0406)か、町産業建設課(65・1203)へ。


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日高川町玄子に浮遊桟橋など製造の企業が進出 〈2015年8月15日〉

2015年08月14日 08時30分00秒 | 記事

市木町長(右)に進出を報告するエムケーシー工業(株)の
溝手代表(中央)ら


 昨年6月に破産申請した(株)セイコー製作所=本社・大阪市平野区=の和歌山工場があった日高川町玄子地内に、浮き桟橋の製造など金属の特殊加工や塗装を行うエムケーシー工業(株)=本社・大阪府豊中市=が進出。12日午後、同社の溝手悟代表取締役らが町役場で市木久雄町長に操業開始を報告した。溝手代表は数年後までに地元を優先に30人程度まで雇用を増やしたいとの意向を示し、市木町長は「雇用の場確保につながり、大変ありがたい」と新たな企業進出を喜んだ。

 エムケーシー工業(株)は、昭和47年に設立し、豊中市を本社に兵庫県伊丹市と滋賀県、大阪府池田市内の3カ所の工場を持つ。主要商品は、マリーナやヨットハーバーで見かける水面浮遊式桟橋内部の骨組みで、ビルなどの天井裏や地下などで電気配線などを収納する金属製ラックなどを製造している。金属大型立体成型物や表面処理、防さびなどの特殊加工や塗装で事業展開し、近年は新機能製膜技術の開発や高度溶接分野にも進出。住宅関連から車両や機械パーツ、製造プラント関連の設備機器など幅広い分野で金属化工や表面処理に携わっている。
 同社では、生産能力増強を図るための新工場の増設を計画。溝手代表は「以前から日高川町を何度も訪れていた。環境も良く、広い工場が魅力で進出を決めた」と話し、セイコー製作所の空き工場を購入、改修を行って新たな生産拠点として整備し操業開始の態勢を整えた。敷地面積は1万1734平方メートル、工場の延べ床面積は3800平方メートル。
 すでに従業員16人のうち、13人を地元で雇用。さらに3~4年で30人程度まで雇用を増やしたい考えを示した溝手代表は「地元に密着した企業になれれば」と話した。下着製造メーカー(株)マルテン天満屋とセイコー製作所の町内進出企業の破産撤退などが続く中、新たな企業の町内進出に市木町長は「暗い話が続いていた中の明るいニュースで、進出して頂き、本当にうれしい。事業を拡大し、1人でも多く地元の雇用を増やして頂きたい」と話した。


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獅子頭手がける杉本卓治さん(御坊市)が独自の「天神さん」制作 〈2015年8月13日〉

2015年08月13日 08時30分00秒 | 記事

制作途中の「天神さん」と杉本さん
手前左が「天神さん」胴体の張り子


 23年前から祭りの獅子頭を作り続ける杉本卓治さん(48)=御坊市薗=が今年から、御坊・日高の地で古くから親しまれてきたが今は職人が絶えて制作されていない御坊人形の「天神さん」をもとに、独自の「天神さん」づくりに取り組んでいる。

「天神さん」とは、学問の神として親しまれる菅原道真公のこと。御坊・日高地方では以前、子どもの成長を祝う初節句に、道真公にあやかって「天神さん」のほか、俵持ちや鯛狆(たいちん)、三番叟(さんばそう)など、縁起の良い御坊人形が親戚から贈られたという。
 御坊人形は明治初期、御坊市東町で荒物などを扱う雑貨商・山本家が大阪から職人を招いて技法を学んだのに始まり、その親戚だった塩屋の田中家も加わって、4代にわたって受け継がれてきた。
 最盛期は明治中期から昭和10年代。戦後、昭和23から24年ごろも人気を集めた。昭和63年には、県知事指定郷土伝統工芸品に指定。しかし現在は職人の後継者が絶え、作り手が居なくなってしまっている。そんななか、御坊人形と同じ張り子の手法で長年獅子頭を作ってきた杉本さんに「作ってみないか」との声がかかった。
 杉本さんは今年に入って、田中家に伝わる御坊人形の「天神さん」を、大きさ、形、絵柄とあれこれ詳しく調べ、自分なりの「天神さん」づくりに着手した。
 まずは木型に和紙を張り重ね、形を作っていく。「和紙は明治、大正時代のものがいい。昭和のものはほとんどあかん。紙の漉き方が違う」と杉本さん。明治、大正の和紙は薄く粘りがあって破れにくく、縦横の紙目が明らかなので貼る方向を見極めやすい。書かれている墨文字に防虫効果があることも大きな利点という。
 そんな古い材料紙は獅子頭づくりにも使い、杉本さんの取り組みを知る周囲の人らが古文書などを提供してくれる。手元に集まった古文書は、薬の調合法から着付け、お花、国語事典と時代の資料となる貴重ないろいろ。今手がけている「天神さん」には、昔の御坊小学校の教科書を使っている。
 和紙を20枚ほど貼り重ねたら、木型から外して、上からパテを塗ってなめらかにし、色つけ。漆に似たカシューを2、3度塗り重ねて美しい色味を出す。
 顔部分は、紙を溶かし粘土状にした「練りもの」から形成。パテを数回塗りペーパーでこすって、顔の凹凸をつけていく。御坊人形の「天神さん」の顔は、体に対してかなり大きくふっくらとして愛らしい表情。それを参考に今、杉本さんは独自の顔を模索している。やや小振りの顔をいくつもつくり「それぞれに顔を描いて、実際に体に合わせながら決めていこうかと思っている」。
 他、御坊人形の「天神さん」が黒足袋を履いているのに対し、杉本さんの「天神さん」は「神さんは白足袋」と足先を白くし、緩やかだった袖のカーブも角度をシャープにした。座り方も、御坊人形がちょこんと両足をそろえているのに対して、足裏を合わせた姿勢にし、特大、大、中、小と4種あった御坊人形の大きさは、一般家庭に飾りやすい高さ30センチ、幅33センチの大きさに統一した。
 杉本さんは「遠回りも近回りもせな、ものづくりは分からん。やってみて初めて分かる」とあれこれ試行錯誤しながら、自分流の「天神さん」の完成を目指している。


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印南町表彰に道、東海、辻本(故人)3氏 〈2015年8月12日〉

2015年08月12日 08時30分00秒 | 記事

日裏町長から表彰を受けた道さん(左)と東海さん(右)


 印南町は11日、教育・福祉・文化・学術などの向上に功績があった個人や団体を対象とした町表彰の表彰式を行い、日裏町長が道信慶さん(74)=印南=、東海重夫さん(82)=同=、故・辻本忍さん=宮ノ前、享年71歳=の受賞者3人に感謝状を贈り、功績をたたえた。町表彰は、産業振興や教育・学術・芸術の向上、社会福祉増進などの活動を支援、応援する意味から平成20年に表彰規程を設け、今回の3人を含め受賞者(団体)は1団体、個人6人となった。平成24年2月24日に日裏町長が就任以来、今回が初めて。

 表彰式は町役場町長室であり、受賞者の道さん、東海さんに日裏町長が感謝状と金一封を贈り「健康維持のためウオーキングを始めたが10日余りで止めてしまった。10年スパンでボランティアで活動されていることは本当にすばらしく、こういう人が印南町にいることに大変名誉であり心強く思っている」とたたえた。受賞者を代表し道さんがお礼を述べるとともに「今後もますます研鑽を重ね、内容の向上と会員増加に力を入れるとともに受賞を機に後継者の育成と指導にも努めたい」と話した。
 昨年11月に亡くなった辻本さんには、日裏町長が自宅を訪れ、妻・のり子さんが表彰状を受けた。
 道さんは、高齢者自らが介護予防に取り組む倒れんジャー教室で「わかやまシニアエクササイズ」の運動を学んだあと、自主活動として教室修了生らと毎週1回集まり取り組んでいるサークルや、高齢者が楽しく集える場として月2回実施しているいきいきサロンのリーダーとして運営に携わっている。
 東海さんは、孫の幼稚園通園をきっかけに、自宅近くの交差点に立ち、子ども達を見守る活動を始め、暑い夏、寒い冬、雨の日も関係なく毎日欠かさず子ども達の安全を見守ってきた。活動は体調を崩す昨年まで10年余し続け、この間、事故もなく、通学路の安全確保に努めた。
 辻本さんは、平成9年町農業委員に初当選、以来平成24年まで5期15年農業委員を務めた。地域農業者の代表として農地の保全や次世代の農業者育成、農業技術向上など様々な面から地域農業の充実に貢献。温厚な人柄から他の委員の信頼も厚く、会長職務代理者(2期6年)も歴任した。


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御坊市と徳島県阿南市の野球交流成功 「今後も仲良く」 〈2015年8月11日〉

2015年08月11日 08時30分00秒 | 記事

交流歓迎会に参加の阿波踊り連と記念撮影


 御坊市は、昨年11月に徳島県阿南市と締結した「パートナーシティ協定」に基づき、7日と8日に両市内の少年野球チームによる交流事業を実施した。締結後初の事業で御坊市代表の湯川少年野球クラブが阿南市代表の2チームと交流試合を行い、歓迎交流会や阿波踊り体験教室で交流を深めた。柏木征夫、岩浅嘉仁両市長とも「大成功だった。今後も仲良く交流を続けたい」とし、幅広い分野で交流活動を行い、互いの地域振興に努める考え。第2弾として11月1日予定の「宮子姫みなとフェスタ」に阿波踊り連を招待する話を進めている。

 阿南市は「野球のまち推進課」があるほどスポーツ、特に野球がさかん。御坊市も国体の軟式野球競技会場になっており、第一弾交流事業は少年野球、国体をテーマしたスポーツ交流を実施。御坊市代表には5月の市内少年野球協会杯大会で優勝した湯川が選ばれ、選手や監督ら22人が柏木征夫市長や西本和明同協会長(市議会議長)ら市関係者7人と阿南市を訪問した。
 交流試合は8日にクリンピュア阿南少年野球専用グラウンドで行われ、阿南市代表の羽ノ浦パピヨン、中野島スポーツ少年団と対戦した。羽ノ浦戦は湯川が4回に2点先制、5回に失策が絡んで4点を奪われ、2-4で惜敗したが、両チームとも3安打の投手戦で「非常に引き締まった良い試合だった」という。中野島戦は湯川が初回に2点、3回、4回に1点ずつ追加し、4-2で逃げ切った。
 試合の合間に選手同士で記念撮影したり、土産を交換するなど交流。選手は「2チームとも強かった」「審判のストライクゾーンが厳しかった」「相手ピッチャーのボールが重かった」「1試合目に負けて悔しかったが、2試合目は勝てて良かった」「機会があればまた来たい。リベンジしたい」と感想を話した。市職員は「2試合とも好ゲーム。1勝1敗の良い勝負ができて良かった」と話した。
 7日は阿南市役所に岩浅市長を表敬訪問。アグリあなんスタジアムなど市内観光を楽しみ、夜は歓迎交流会で地元食材のバイキングを食べながら歓談。地元の阿波踊り連・達粋連の阿波踊り教室もあり、本場の阿波踊りを見学し、指導を受けながら体験した。県軟式野球連盟学童部日高支部アナウンス部員で国体軟式野球でアナウンサーを務める2人も参加し、試合でアナウンスしながら交流した。
 両市はともに北緯33度に位置し、紀伊水道を挟んで真向かいにある。自然環境に恵まれ、一次産業の振興、重要港湾や発電所、工業団地を活用した地域振興に努めるなど中核都市として類似点が多い。一昨年から観光面で相互交流を行っているが、さらに防災や文化、スポーツなど幅広い分野で情報交換、交流活動を行い、地域振興に努めようと、二階俊博自民党総務会長の仲立ちで協定を結んだ。


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御坊市藤井グラウンド被害5000万円(概算)災害復旧で対応 〈2015年8月9日〉

2015年08月10日 08時30分00秒 | 記事

被害を受け閉鎖中の藤井多目的グラウンド


 御坊市は、7月の台風11号による日高川増水で浸水被害を受けた日高川ふれあい水辺公園・藤井多目的グラウンドについて、今回も市の財政負担がほぼいらない国の災害復旧事業を活用して原形復旧する方針を固めた。平成23年9月の紀伊半島大水害で壊滅的な被害を受けて以降、大きな被害を受けたのは3回目。税金の無駄遣いとの指摘もあるが、市は「水辺公園は景観美化、市民の健康増進に加え、防災上も重要な施設」とし、9月議会に補正予算を計上する方針。少年野球やグラウンドゴルフなど年間1万5千人~1万8千人が利用している。

 水辺公園は全体で約22ヘクタール(供用分)あり、左岸にオートキャンプ場、ゲートボール場、せせらぎ公園、芝生広場、ゴルフ場、駐車場。右岸に多目的グラウンド、サブグラウンド、駐車場などを整備。平成9年の供用開始以降、目立った浸水被害はなかったが、23年9月の紀伊半島大水害で壊滅的な被害を受け、国の災害復旧事業を活用して総事業費約3億5000万円をかけて25年3月に完全復旧。
 その1年半後の26年8月の台風でグラウンドやゴルフ場が冠水し、グラウンドは約2000万円かけて原形復旧し、今年4月に再開したばかり。今回の台風では毎秒1000トンを超える椿山ダムからの放流に加え、ダム下流域での大雨が重なり、多目的グラウンド、サブグラウンド、駐車場などがすべて冠水。ゴルフ場も8割方が冠水する被害を受けた。
 ゴルフ場は職員の手作業で復旧し、すでに再開しているが、グラウンドは閉鎖したまま。転倒式フェンスには流木などごみが大量に付着していたため、折れ曲がったものも多いほか、川側のフェンスは基礎がえぐり取られたものもあった。昨年の台風被害後に入れた真砂土は3分の2程度が流され、その上に川砂が堆積しており、被害額は昨年を上回る5000万円程度(概算)と見ている。
 ここ数年は毎年のように浸水被害が出ていることから真砂土の投入量を減らすなど整備水準を落とす方策も検討したが、市の単独事業は費用がかかるため、これまで通り市の財政負担がほぼいらない災害復旧事業を活用して原形復旧するのが得策と判断した。県に対しては引き続き(1)椿山ダムの操作規定見直し(2)低水護岸前へのブロック設置(3)日高川の堆積土砂しゅんせつ-を強く求める考え。
 9月議会に補正予算計上する方針で調整を進めているが、今後、国の査定もあり、被害額が5000万円を下回る可能性があるため、確定までには時間がかかりそう。復旧工事は台風シーズンの終わった秋以降、再開は来春になる見通し。市議会からは「市の財政負担がほぼいらないと言っても国の税金を使えば一緒。浸水するところになぜ税金を使うのか」との指摘も出ており、9月議会の争点の一つになるとみられる。


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東良一さん(日高川町)育てたアサガオが今年も優雅に咲く 〈2015年8月8日〉

2015年08月08日 08時30分00秒 | 記事

見事に咲いたアサガオと東さん


 日高川町山野(市川)の東良一さん(89)が育てたアサガオが今年も優雅に咲きそろい、道行くドライバーらを楽しませている。東さんはかつて日高川町の「花を愛する会」の会長を20年以上務めるなど、花作りのベテランだけに、丹精込めて育てたアサガオは地元の風物詩として定着したようだ。

 東さんは自宅近くの道路沿いの両側に60メートルずつ計約120メートルの棚を手作りで設置。5月末に種をまき、その後、伸びてくるツルの行き先を毎朝、ていねいに世話を続けた。しかし、6月の長梅雨で生育が遅れ、葉の一部は被害に遭った。
 それでも、パイプで水を引き、連日、こまめに世話をした結果、7日朝には、赤をはじめ紫や白、ピンクなどカラフルな7センチ~10センチ前後のアサガオが見事に咲いた。茎は220本あり、期間中には計3000個ほどのヒマワリが咲くという。
 東さんは「道の両側にアサガオを植え始めて8年位ですが、毎年、どんな花が咲いてくれるかという期待感を胸に世話を続けています。遠くから毎年『今年はどうない?見に行くの楽しみやよ』と決まって訪れてくださる方もおられるので、世話するのにも気合いが入ります」と7日も早朝から笑顔で水やりなどに精を出していた。
 アサガオは、うら盆の頃まで楽しめそうという。


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日高川町の寒川寄合会が今秋に初イベント計画 〈2015年8月7日〉

2015年08月07日 08時30分00秒 | 記事

寒川の活性化を目指し、初のイベントが開かれる
晩秋の万歳の滝


 県が平成23年度から実施した「過疎集落支援総合対策」の対象生活圏に指定されていた日高川町寒川地区で、事業終了後もホタルの復活や寒川茶屋などで活動を続ける「寒川寄合会」(堺好孝会長)が、今秋に初の寒川活性化イベントを実施することを決めた。ホタル祭りの休止に伴って交流が途絶えていた大阪狭山市との交流を復活させ、寒川に活気を取り戻そうとウォーキングや特産のシイタケ収穫体験を実施。来年以降も継続することで地域活性化のイベントに定着を目指す。

 県が過疎集落再生、活性化を目指して平成23年度から「過疎集落支援総合対策」を実施。日高地方では日高川町寒川とみなべ町清川が同事業の対象生活圏に指定され、寒川でも地域の主体となる「寄合会」を結成し、シイタケを核とした産業振興で未来につなぐ集落作りをテーマに、様々な施策を実施した。同事業は平成25年度で終了したが、寄合会を存続させ、これまで16回の寄合会を開きながら「寒川茶屋」や特産のシイタケ産業、平成23年の紀伊半島大水害で絶滅の危機に瀕しているホタルの復活を目指した取り組みを継続している。
 美山村時代からの友好都市・大阪狭山市の住民が毎年、寒川のホタル祭りに訪れるなど盛んに交流が行われていたが、水害によるホタル被災でその交流も途絶えた。そんな中、寒川寄合会は、同市民と地元住民の交流を復活させるとともに、イベントを継続して開催することで寒川に活気を取り戻そうと、初のイベント開催を決めた。
 今秋に実施予定のイベントは、「紅葉ウォーキングでつなぐ寒川活性化」の名称で、初回は、大阪狭山市民との交流復活に重点をおいて同市民と寄合会の住民ら100人程度を対象に開催。風光明媚な「万歳の滝」上流を会場に紅葉を眺めながらのウォーキング、同市民と寒川住民の交流会、朔日地内のほ場でシイタケ狩りなどを行い、特産のシイタケを地域外にPRする狙いもある。
 イベントの状況を見ながらだが、来年以降も継続して寒川を代表する観光体験メニューとして観光客の誘致につなげるとともに、地域の活性化につなげたい考えだ。同事業は、県の「地域ひとまちづくり事業(補助2分の1」を活用して実施する。


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