委託制度を活用し除草作業(写真は北野口区)
御坊市は、市が管理する道路を自治会(町内会、区)が修繕する際にコンクリートなど材料費や燃料費の全額または一部を市が負担する「道路等維持修繕業務委託実施要綱」を設け、7月から申請受け付けを始めた。5万円を上限に予算100万円を用意したが、すでに17自治会が申請し、残りは3枠15万円。年数回の道路維持作業を実施している自治会もあるが、これまで市の支援はなかっただけに好評を得ている。県下的にも珍しい取り組みで今後、注目されそう。
地域によっては農作業等で利用する道路を年数回点検し、穴が空いているなど簡易な修繕個所が見つかれば「道づくり」「道普請」と称して自分たちで修繕しているほか、各地域で道路沿いの草刈り作業などをボランティアで行っており、以前から「市から材料費ぐらい出してほしい」との要望が出ていたが、これまで自治会を支援する制度がなかった。
市が管理する市道などの修繕は本来は市がやるべき事業で、危険性や緊急性の高い個所のうち、簡易な修繕については職員が行っていたが、なかなか手が回らないこともあり、道路を円滑に管理するために自治会による維持修繕を手助けできる方策を検討し、今年度から道路等維持修繕業務委託制度を設け、当初予算で委託費100万円を計上。実施要綱を作成し、7月1日から申請の受け付けを始めた。
対象は市が管理する道路(市道)や法定外公共物(里道・水路)、町内会等が認める公衆の用に供する道路など。自治会に委託の形を取り、かかった費用のうち、コンクリートやアスファルトなど材料費、草刈り機など燃料費を市が支援するもので、委託費は1契約につき5万円を上限に定めた。労務費や飲食費には使えない。
申請は自治会単位で受け付け、原則先着順に委託しており、これまでに北野口区、上野口区、加尾区、出島区、楠井区、上野区、第一紀小竹会、丸山区、野島区、古森区、明神川区、岩内区、学園前、中財部交友会、上富安区、南塩屋区、祓井戸区の17自治会から申請があり、いずれも上限5万円で委託。内容は道路の除草作業が多いが、道路の舗装や側溝、水路の修繕などもあり、自治会から「支援があるのはありがたい」と好評を得ている。
残りは3枠15万円で近く埋まると見られるが、枠が残った場合は2回目の申請を考えている自治会も複数あるため、年度内に予算を使い切るのは確実。議会から「非常に良い取り組みで、申請が多ければ予算の増額も考えてほしい」との要望もある。市は「自分たちの道は自分たちで守る、という意識を持っていただけるのはうれしい」とし、予算増額等は「今年度の実績を見て検討したい」としている。
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