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日高地方PTA研究大会で稲むらの火の館長・崎山光一さん講演 〈2015年8月4日〉

2015年08月04日 08時30分00秒 | 記事

浜口梧陵を語る崎山さん


 日高地方PTA研究大会(同連合会主催)は2日、印南町公民館で開き、広川町、稲むらの火の館長・崎山光一さんが防災の神様として知られる「浜口梧陵の偉業」をテーマに講演。安政の地震で津波が襲来した際、稲むら(稲束を積み重ねたもの)に火をつけ多くの村人の命を救っただけでなく、教育振興や医学の支援にも心血を注いだ梧陵の足跡を紹介した。

 研究大会には保護者や教諭ら220人が来場。
 崎山さんは、冒頭で稲むらの火の館や、このほど全国高校総体開会式出席のために皇太子さまが来県し同館を訪れた時の話を紹介。
 昭和12年から22年にかけて国語の教科書に掲載された「稲むらの火」は、小泉八雲の小説「A Living God(生き神様)」が基になっており、これにより、稲むらの火で村民を安全な場所に避難させた梧陵の偉業が知られるようになったという。
 広川町では過去に津波が8回発生し、過去の被害を日高地方と比較しながら説明。防災対策に力を入れた梧陵は私財を投じて堤防を築き、これには次の地震への備えだけでなく、工事で村人を雇用し村民の生活を守りたかったなどの理由があったと解説。
 防災の神様として知られるが、梧陵の究極の目的は「教育」にあり、学校を新設するなど教育振興、ペニシリンを作る手助けや経済的に医師を支えるなど医学面でも貢献、政界や官界でも活躍したと功績を振り返り、最後に「海辺で大きな地震があると津波がきます。子どもや孫に『高い所に逃げよ』と伝えてください」と助言した。


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