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御坊市がマイナンバー制度に向け個人情報保護対策で端末追加配備 〈2015年8月30日〉

2015年08月31日 08時30分00秒 | 記事

個人情報を扱う職員に端末を追加


 10月からすべての国民に通知され、来年1月から社会保障や税、災害対策の行政手続きで利用が始まるマイナンバー制度(社会保障・税番号制度)に向け、御坊市は、個人情報保護対策で職員が使用する端末(パソコン)を増やし、漏えいのリスク軽減を図る。日本年金機構など個人情報漏えい事例を受け、市単独事業で漏えい防止対策を強化することにし、4日開会の9月定例議会に関連予算を提案する。
 
 マイナンバー制度は国民の利便性を高め、行政の効率化を図ろうと国が導入する。すべての国民一人ひとりに12けたの個人番号が指定され、指定された番号は原則として生涯変わらない。10月から番号の通知が始まり、来年1月から利用を開始する。国は導入のメリットとして(1)行政の効率化(2)国民の利便性の向上(3)公正・公平な社会の実現を挙げ、取り扱いには厳格な保護措置を設けているが、個人情報が漏れるなども危ぐされている。
 市は、住民基本台帳ネットワークシステムなど基幹系システムと、外部の不特定多数とつながる情報系システムを別々に運用している。職員には基本1人に1台の端末を配備しているが、基幹系端末が少ないことから一部業務で基幹系システム(データ)を他の情報系端末にコピーして業務を行っているのが現状。情報系端末に個人情報をコピーすれば漏えいのリスクが高まり、日本年金機構や一部自治体での漏えい事例もこれが原因と言われている。
 マイナンバー制度に伴う特定個人情報を保護するためにも漏えい防止対策は必要不可欠。国が全国自治体に「既存の住民基本台帳システムがインターネットを介して不特定多数の外部と通信ができないように対策すべき」と通知したことも踏まえ、業務系端末を新たに30台購入する。健康福祉課に14台、税務課に5台、市民課と国民年金課に各3台、社会福祉課に2台を配備(3台は予備用)し、基幹系と情報系の端末を分けることで漏えいのリスク軽減を図る。
 9月定例議会に提案する今年度一般会計補正予算に市単で端末購入費390万円、業務用端末ソフトウエア購入費117万円、情報化関連機器保守委託費12万円など関係予算636万円を計上した。このほか、職員のマイナンバー収集等に伴う人事給与システムと財務会計システムの改修費98万円、カード裏面印字システム保守委託など25万円も計上している。
 条例ではマイナンバーの通知カード、個人番号カードの再交付に必要な手数料を設定した条例改正案を提案する。通知カードは紙製で10月に全国民に送付。個人番号カードはICチップの付いたカードで来年1以降に希望者に交付。初回は無料だが、紛失などで再交付時は通知カードが1枚500円、個人番号カードは1枚800円に設定した。


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