紀州新聞 THE KISYU SIMBUN ONLINE

和歌山県の御坊市と日高郡をカバーする地方紙「紀州新聞」のウェブサイトです。主要記事、バックナンバーなどを紹介。

日高川町玄子に浮遊桟橋など製造の企業が進出 〈2015年8月15日〉

2015年08月14日 08時30分00秒 | 記事

市木町長(右)に進出を報告するエムケーシー工業(株)の
溝手代表(中央)ら


 昨年6月に破産申請した(株)セイコー製作所=本社・大阪市平野区=の和歌山工場があった日高川町玄子地内に、浮き桟橋の製造など金属の特殊加工や塗装を行うエムケーシー工業(株)=本社・大阪府豊中市=が進出。12日午後、同社の溝手悟代表取締役らが町役場で市木久雄町長に操業開始を報告した。溝手代表は数年後までに地元を優先に30人程度まで雇用を増やしたいとの意向を示し、市木町長は「雇用の場確保につながり、大変ありがたい」と新たな企業進出を喜んだ。

 エムケーシー工業(株)は、昭和47年に設立し、豊中市を本社に兵庫県伊丹市と滋賀県、大阪府池田市内の3カ所の工場を持つ。主要商品は、マリーナやヨットハーバーで見かける水面浮遊式桟橋内部の骨組みで、ビルなどの天井裏や地下などで電気配線などを収納する金属製ラックなどを製造している。金属大型立体成型物や表面処理、防さびなどの特殊加工や塗装で事業展開し、近年は新機能製膜技術の開発や高度溶接分野にも進出。住宅関連から車両や機械パーツ、製造プラント関連の設備機器など幅広い分野で金属化工や表面処理に携わっている。
 同社では、生産能力増強を図るための新工場の増設を計画。溝手代表は「以前から日高川町を何度も訪れていた。環境も良く、広い工場が魅力で進出を決めた」と話し、セイコー製作所の空き工場を購入、改修を行って新たな生産拠点として整備し操業開始の態勢を整えた。敷地面積は1万1734平方メートル、工場の延べ床面積は3800平方メートル。
 すでに従業員16人のうち、13人を地元で雇用。さらに3~4年で30人程度まで雇用を増やしたい考えを示した溝手代表は「地元に密着した企業になれれば」と話した。下着製造メーカー(株)マルテン天満屋とセイコー製作所の町内進出企業の破産撤退などが続く中、新たな企業の町内進出に市木町長は「暗い話が続いていた中の明るいニュースで、進出して頂き、本当にうれしい。事業を拡大し、1人でも多く地元の雇用を増やして頂きたい」と話した。


その他の主なニュース

 御坊市「野菜の絵」入賞作品に15人決まる

 印南町が災害時に井戸水活用へ登録制度設け協力呼びかけ

 第57回全国教職員剣道大会で田中紀行、夏目康弘両選手が県チーム優勝に貢献

 由良町まち・ひと・しごと創生推協発足「若者が住みたいと思う町に」