瀬戸際の暇人

今年も偶に更新します(汗)

桜橋~神田川の源流を訪ねて~その3

2019年04月11日 03時18分16秒 | 旅の覚書
前回に続いて神田川を遡って参りましょう。

●下流から数えて8番目の橋…昌平橋  
萬世橋に負けず劣らず重厚な造りの親柱には、よく鳩が留まってます。
↑の写真は去年と今年、撮影した年が違う…鳩から見て止まり木にピッタリの形状なのかな?
江戸、寛永年間に架けられた歴史有る橋は、当初「芋洗橋」・「相生橋」の名で呼ばれていたのだそう。
その後、徳川5代将軍綱吉が湯島に聖堂を建設した折、孔子誕生地の昌平郷に因んで「昌平橋」と改名させた、と由来書き看板に有りました。
一時、萬世橋と場所や名前を入れ替えられたり、昌平橋もかなり波乱の多い橋生を歩んで来た様です。

 
車道を中に挟み、上流側と下流側は、人が通る人道橋になっています。
車道と人道橋とを隔てる溝から神田川の流れが見える…と或る外国人が興味深そうに覗いてました。
昌平橋上を斜めに走る鉄橋はJR総武線の物。

 
更に、神田川に寄り添って走る鉄橋は、中央本線(中央線)の物です。
次の聖橋方向へ歩いて行くとメトロ丸ノ内線鉄橋も見えて来る、昌平橋~聖橋間は地下鉄丸ノ内線が地上に顔を出すポイントな為、鉄道写真愛好家がカメラを構える姿をよく見ます。

 
↑昌平橋下流側の眺め、奥に架かるのは萬世橋。
ユリカモメの群れはここでも羽を休めていました。
ここより上流では姿を見掛けなくなったので、昌平橋までが彼らのテリトリーなのかもしれない。


↑昌平橋上流側の眺め、橋の上を斜めに突っ切る中央・総武線。

…ところで昌平橋が架かる付近には、東京で名所になってる建造物が多い。
神田明神、湯島聖堂、ニコライ堂と、写真で観て知ってはいても、実際に行った事は無かったんで、ちょっと寄り道しました。
昌平橋を渡って神田明神下交差点を左折し、神田明神通りを歩いて数分、水色の鳥居が建つ坂を上れば、神田明神に着きます。

⭐昌平橋~聖橋間の立ち寄りスポット…天野屋(看板は旧漢字表記)

その水色鳥居の左隣に、如何にも老舗っぽい雰囲気の甘酒茶屋が1軒建ってます。
「甘酒」とは心惹かれるキーワード、歩き疲れてた上に小腹も空いてたんで、参拝前にティーブレイク。



 
尚、「天野屋」でお茶する場合は、神輿が飾られてる両開きの引き戸からではなく、「明神甘酒」の暖簾が下がる方へ入ります。
店舗右は甘酒納豆塩麹等を扱う売店コーナー、店舗左が喫茶コーナーになってます。
見た感じ売店コーナーから入店したくなりません?…自分は初訪問の際、売店の方から開けました。
店内は昭和の駄菓子屋の様にレトロな雰囲気、アンティークな小物が沢山飾ってあります。
料金は前払い制、甘酒はテイクアウトも可能。


↑頗る良い陽気だったので、冷やし甘酒を注文。
甘酒にはおしんこが付きます。
この店の甘酒は、創業当時から地下6mの天然の土室(むろ)で作る糀(米麹)を元に、手を加えて生成し熟成を待って造った物だとか。


↑白玉みつ豆も注文、白玉団子や甘じょっぱい豆に、シロップ煮の果物に、餡子、寒天、すあまの様な色餅が載ってる、昔懐かしいみつ豆、黒蜜がかかってます。


↑窓際席から眺める庭、トイレは庭を出た先に有ります。

ところで神田明神近くの老舗甘酒屋は、他にもう1軒在る。
水色鳥居を潜って、坂を上った先に建つ、「三河屋綾部商店」なる店がそうで、天野屋と同じく、自家製の味噌や納豆等も販売している。
1616年に三河から江戸へ移り、代々将軍家や宮内庁に手作りの甘酒や味噌や納豆を納めて来たそうで、1846年創業の天野屋より、実は歴史が有るんです。
でも三河屋は店がビルに入っており、天野屋の見た目の方が老舗っぽいもんだから、観光客はそちらに流れて行ってしまうんですよ。
自分も見た目で判断してしまいました、御免なさい…次回は三河屋さんの甘酒を試そう。

⭐昌平橋~聖橋間の立ち寄りスポット…江戸総鎮守「神田明神

お腹が満たされたんで、今度こそ鳥居を潜り、神田明神に参拝。
神田明神の正式名称は「神田神社」、御祭神は大黒様(大己貴命:おおなむちのみこと)、戎様(少彦名命:すくなひこなのみこと)、そして平将門、更には銭形平次まで祀られています。
縁結びに商売繁盛に除災厄除と御利益いっぱい、何でも有りな懐の深さが江戸庶民に愛される魅力かと。

 
総檜入母屋造の隨神門を潜り、御神殿に参拝。
桜の名所でもある為、春は特に参拝客で賑わいます。
大勢の観光客を捌く為か、手を洗うお清めの水が全自動という。(笑)

 
獅子山に乗る石獅子像は、武州下野の名工、石切藤兵衛の作、「獅子は千尋の谷に子を突き落とし、這い上がって来たもののみ、我が子と認める」という、有名エピソードがモチーフ。
銭形平次の碑が、どうして神田明神に建てられたかと言うと、平次親分の住まいが神田明神下台所町の長屋って設定だから。
そこで昭和45年にファンだった作家さん達が発起人となり、ここに碑を建立したそうです。
隣には子分のがらっ八の碑も建っていて、ファンの熱意を感じずにいられない。(お静さんのは?)

 
庶民から信仰を集めた末廣稲荷神社もお仲間。
「細けえ事はいいんだよ!」との江戸っ子の声が聞こえて来そうです。
神田祭の神輿を保管する鳳輦神輿奉安殿…来る5月は江戸っ子の血が騒ぐ神田祭のシーズンです。

⭐昌平橋~聖橋間の立ち寄りスポット…史跡「湯島聖堂

神田明神からは坂を下って前方に進めば着きます。
徳川五代将軍綱吉が儒学振興を図る目的で、1690年(元禄3年)、湯島の地に聖堂を創建し、上野忍岡の林家私邸にあった廟殿と、林家の家塾をここに移した事が、湯島聖堂の始まりだそうです。
1797年(寛政9年)には、幕府直轄学校として「昌平坂学問所」が開設。
時代が明治に変わると文部省が置かれ、日本最初の博物館に図書館、東京師範学校(後の筑波大学)に、東京女子師範学校(後のお茶の水女子大学)が設置される等、国内教育の象徴的建造物と言えます。


↑入徳門(にゅうとくもん)は聖堂内で唯一の木造建築物。
大成殿へは、この門を潜って参ります。


↑詣でる前には水屋で手を浄めてから…聖堂内は観光客の姿も疎ら、神田明神とは違い、閑けさに包まれていました。
学問の聖地に相応しい落ち着いた雰囲気なものの、もう少し人が来たら良いのになあと思ってしまった。
庶民には敷居が高いのでしょうか?
桜を植えたら良いのでしょうか?

 
杏壇門(きょうだんもん)、屋根部の飾りは「鬼犾頭:きぎんとう」と言う妖怪の類いだそうで、城の屋根の棟に置く鯱(しゃちほこ)同様、魔除け目的で飾る物らしい。
鯱と同様って事は、雨を呼び、火難から建物を護る為に願掛けしたんでしょう…関東大震災の折、聖堂の殆どが焼失しちゃったらしいけど。


↑杏壇門前にはブナ科の大木が立ってます。
「すだじい」との愛称が付けられてるよう。


↑杏壇門を潜った先に現れる大成殿(たいせいでん)、孔子廟の正殿です。
孔子は春秋時代の中国の哲学者で、儒教の創始者と伝えられてる人。
その孔子を祀る建物が「孔子廟」で、湯島聖堂は中国、曲阜の孔子廟大成殿を模して建てられた物だとか。
孔子廟を自宅に建てた林羅山は、相当な孔子マニアだった事は間違い無い。
…って気が付いたら神田川から外れて、今回1つの橋しか紹介してない(汗)


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桜橋~神田川の源流を訪ねて~その2

2019年04月10日 02時21分08秒 | 旅の覚書
前回に続いて、神田川を下流より遡りつつ、架かる橋を渡ります。
思い起こせばハウステンボスでも橋の写真を頻繁に撮影している。
どうやら自分は橋に特別な思いを持っているようです。
橋は異なる地域を繋ぐ役割を持った建造物、人や物が行き交うと同時に文化・経済も渡る。
橋は交流の象徴です。

●下流から数えて5番目の橋…和泉橋 

 
橋の上は車も走る大通り(昭和通り)、その上には首都高速道が走っていて、周辺はとても喧しい。
…首都高速道や鉄道も神田川に架かる「橋」の数に含めるか悩んだんですが、今回は主に人が対岸へと渡る「橋」をカウントする事に致しました。
鉄道や高速道は「道」に含まれるし…だがそうなると「歩道橋は?」って疑問が生まれるのですが、こちらも今回はややこしくなるので含めません、この場合「和泉橋」とセットって事で…。(ざる過ぎるカウント;汗)


↑和泉橋下流側の眺め、大きなビルに挟まれ狭苦しい構図。

 
ひっきりなしに車が通行する大きな橋の為、橋の下流側から上流側に行くには、歩道橋を渡らなくてはなりません。
必然的に歩道橋から和泉橋を見下ろす形になる…渡ってる間、走る車による震動で、歩道橋が揺れて恐いです。
首都高速裏で物凄い数の鳩が羽を休めてる様子に和んだ、しかし音が煩くないのだろうか?

 
上流側には柳と早咲きの桜が1本ずつ立っており、付近は良い喫煙場所になってます。
神田駅と秋葉原駅が近いビジネス街、近年は喫煙者に風当たりが強い企業増えてますからね、桜の下で一塊になり煙草吸ってる姿に悲哀を感じます。

 
↑和泉橋上流側の眺め、喫煙場所化してる親水テラス隣には、防災船着場が設置されています。
防災船着場は普段ユリカモメが羽を休める場所、ここは企業戦士達だけでなく、海鳥の憩いの場にもなってる様です。

⭐和泉橋~神田ふれあい橋間の立ち寄りスポット…秋葉原公園

↑神田川から道を外れるけど、秋葉原公園も春は枝垂桜が満開になり綺麗。
鏡ビルに映る姿はフォトジェニックです。

●下流から数えて6番目の橋…神田ふれあい橋 
親柱は江戸町火消の「纏(まとい)」をデザインした物でしょうか?
「二番組」の文字が薄らと読めます。

 
下流域では珍しい歩行者専用の橋で、路地裏に入って渡る感じがミステリアス。
見付ける積りで居ないと通り過ぎる細い橋です。
新幹線工事の為の作業橋だったのを、残して一般に開放したのだとか。


↑神田ふれあい橋下流側の眺め…写真右に神社が見えますね。
都心のど真ん中に古びた神社が在るのもミステリアス、寄り道してみました。

⭐和泉橋~神田ふれあい橋間の立ち寄りスポット…柳森神社
 
側に立ってた由来書きによると、江戸城築城で有名な太田道灌が、江戸城東北方面の鬼門除けに、京都の伏見稲荷大社を勧請して創建したそうです。
その際に柳を植えたとの事、これが神社の名前の由来でしょうか?
今でも鳥居の前に柳の木が1本立っています。
前に立つ桜の木との色のコントラストが美しいです。


↑神田ふれあい橋上流側の眺め、上を電車が走る為、壁で塞がれ前が見えません。

 
↑神田ふれあい橋の上はJR鉄橋、山手線や東北・上越新幹線が、轟音立てて走ります。

●下流から数えて7番目の橋…萬世橋(万世橋) 
今やオタクのメッカとして世界的に有名な秋葉原の街、そのメインストリートに続く橋という事で、大いに賑わっております。
石造りの重厚な親柱と周辺の風景とのギャップが面白い。

 
明治の文明開化をイメージしたガードレール、国道17号線が走る橋の上を、現在は車が行き交います。


↑萬世橋の全体を横から撮影、一羽のユリカモメがここまで羽を休めに来てました。
大分海から離れた様に感じてたけど、まだまだ海鳥達の生活圏内らしい。


↑萬世橋下流側の眺め、奥は先に紹介したJR鉄橋。


↑萬世橋上流側の眺め、写真左の煉瓦造りの建物は、旧国鉄萬世橋駅の遺構で、現在はレストラン等が入る商業施設になってます。
旧国鉄萬世橋駅は、東京駅よりも早く開業し、鉄道の歴史の上で有名な存在との事。
その辺りの複雑な歴史は、ここでは紹介し切れない為、ネットで検索をお願い致します。(汗)

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桜橋~神田川の源流を訪ねて~その1

2019年04月09日 02時39分42秒 | 旅の覚書
東京の川沿いでお花見と言えば、目黒川や千鳥ヶ淵が有名ですが、最近は海外からも観光客が集まり、花見と言うより「人見」の趣です。
目黒川も千鳥ヶ淵も、お花見の名所な事は間違い有りません、しかし私が勧めたいのは神田川!
目黒川や千鳥ヶ淵に負けず劣らず桜が咲き続く場所でありながら、マイペースで歩ける神田川沿いこそ、花見のベストコースに推したい!
「若かったあの頃♪ 何も恐くなかった♪」
…若い頃、神田川を下流から上流まで、2日で遡った事が有ります。
自分にとって神田川は思い出の川…数年前ふと神田川に架かる橋の数が気になり、ネットで検索したところ、こんなHPに出会いました。(→http://www.kanda-gawa.com/guide/bridge/kanda.html)
架かる順に各橋を見易く纏めていて、大変参考になりました。
記事を読んでいる内、桜が咲く時季に下流から上流まで遡り、橋の写真を撮りたい気持ちが募りまして…構想3年、企画・制作2年の歳月懸けて、フォトアルバムを完成させました。
完全な自己満足ではありますが、桜前線過ぎるまで宜しければ御観覧ください。

●下流から数えて1番目の橋…柳橋  
神田川最下流に架かる柳橋の最寄り駅は両国か浅草橋、浅草橋駅からだと、次の浅草橋から道を戻る形になります。
片側のみですが、柳の並木道が柳橋~浅草橋まで続き、川沿いに歩けます。
下流域では柳橋~浅草橋間のみ、それより先、川沿いに歩く事は、水道橋付近まで出来ません。
しかし両岸に、川と並行する道が敷かれている為、多分迷う事は無い筈。

 
柳をイメージしてか橋のカラーはグリーン、ドイツのライン河に架かる橋を参考にした、隅田川に架かる永代橋のデザインを採り入れたのだとか。(ややこしい書き方)
中央区民文化財だそうです。

 
親柱のたもとに建つ船宿風の小料理屋、店の前には早咲きの桜と、柳の木が立っていました。

 
柳橋より更に下流へ歩いてくと、隅田川テラスへ出ます。
隅田川との合流地点を見晴らせるスポットで、目前には両国橋を始め隅田川に架かる橋、スカイツリーと、The・東京の風景が広がります。


↑柳橋下流側の眺め、隅田川を挟んで前方には首都高速道、右に架かるのは両国橋…海からの潮風が強く吹き渡ります。
神田川に比べ隅田川はさながら大河、とても大きく感じられるのです。


↑柳橋上流側の眺め、昼間は屋形船を係留する基地なもよう。

●下流から数えて2番目の橋…浅草橋 
都営浅草線浅草橋駅より江戸通りを真っ直ぐ行くと浅草橋に出ます。
総武線浅草橋駅から目指す場合も、南に真っ直ぐ行けば神田川に突き当たります。

 
浅草から離れてるのに何故「浅草橋」なのか?
江戸時代この辺りは浅草観音への道筋になっており、幕府が警護する目的で「浅草御門」が築かれたとの事、その門前に架けられた「浅草御門橋」が、何時しか「浅草橋」と縮めて呼ばれ、地名に残されたそうです。
写真で見て橋を渡った先には大きな鯛焼き屋が有る、近くを通る度に気になってるけど未だ食べた事は無い。
鳴門鯛焼本舗」なる店名で、全国展開している鯛焼きチェーンらしい。
鯛焼きにも「天然」とか「養殖」とか有るんだ。(笑)


↑浅草橋下流側の眺め、奥に緑色の柳橋が見えます。


↑浅草橋上流側の眺め、奥の水色橋は、次に紹介する左衛門橋。
浅草橋の下流側、上流側とも、昼間は屋形船パーキング。

●下流から数えて3番目の橋…左衛門橋 
江戸時代の荷揚げ場所「左衛門河岸」が名前の由来らしい。
親柱は灯篭をイメージしたデザイン?水色の橋は比較的新しいのか綺麗。

 

 
↑左衛門橋のたもとに立つ桜の辺りは、小休憩スペースになってます。


↑左衛門橋下流側の眺め、屋形船が係留されてるのはここまで。
満開桜が1本だけ見えますね。


↑左衛門橋上流側の眺め…左衛門橋より上流は千代田区の条例でか、屋形船が係留出来ないらしい。

●下流から数えて4番目の橋…美倉橋 

 
江戸時代、橋の近くに建ってた三棟の倉が、名前の由来になったんだとか。
河岸に揚げた荷を積む為の倉だったんでしょうね。


↑美倉橋下流側の眺め、奥に見えるのは水色の左衛門橋。


↑美倉橋上流側の眺め、視界を遮るガス管は、ユリカモメ達の止まり木になってるもよう。


↑橋のたもとに倉みたいな建物が建ってるから、何だろうと近付いたら公衆トイレでした。(笑)
橋名に合わせて建てた事は解るけど、正体を知って少しガッカリ…現在は工事中で使えません。


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ハウステンボスで秋を見つける旅9

2019年04月07日 21時22分42秒 | ハウステンボス秋の旅行記
新年号が決定致しました。
施行は5/1からとの事、その日までに、この旅行記も終わらせなければ…!
新年度始まりの忙しさに負けて1週サボってしまいましたが、沈没するには未だ早い、前回の続きで御座います。

ハーバーゲートを潜り、ウォーターマークホテルで友人と合流後は、昨日と同じく17時半頃まで二人でテレビを観る等、だらだら過ごしてました。
日が落ちて涼しくなってから、今回未だ訪れてなかったパレス・ハウステンボスへ。
場内最奥に建つパークのシンボル、パレスハウステンボス。↑
そもそも「ハウステンボス」とはオランダ語で「森の家」と言う意味、オランダのベアトリクス前女王の居城に付いたニックネームが元なのです。(→http://www.huistenbosch.co.jp/enjoy/special/palace_huistenbosch.html)
第二次世界大戦を切っ掛けに険悪化したオランダと日本の関係、両国が再び友好関係を結ぶ印として建てられたのが、日本のパレス・ハウステンボス。
テーマパークの1施設と侮って粗雑に扱えば、オランダ王室から大クレーム砲を食らうに違いない。
…3Dプロジェクションマッピングとかやって、怒られないんですかねえ?(汗)

宮殿内は美術館になっていて、定期的に展覧会が開催されるのですが、あいにく私達が行った頃は入れ替え期間に当たり、何もやっていませんでした。
現在はミュシャ展を開催中だそうです。(~2019年6月24日迄)
パスポート+300円の入館料で鑑賞出来ます。
更に毎秋催されるフラワージャパンカップ日本代表選出戦を、同じくパレス内にて4/13~5/6迄開催するそうです。
4月~パレスもパスポートで入館出来る様になったのは良いと思う…今迄は別途入館料で印象悪かったから。

何もやってないと言ったけど、パレス2階に「黄金の館」なる常設展示フロアが新たに完成。(→https://www.huistenbosch.co.jp/event/golden-palace/#mars)
床や壁や天井に職人が金箔を1枚1枚直貼りした部屋は、全体がゴールドの煌めきで眩しいです。
部屋の中央には金塊のピラミッド、その周囲には百点以上もの金工芸品が展示されており、一部はお土産として購入可能だそう。
工芸品の精巧さには感動したものの、正直常設展示する程の脈絡を感じない…フロアの一部が金ぴかって、見た目的にバランス悪いでしょ。
常設展示なら外観に釣り合い持たせる為に、オランダ繋がりの物にした方が良いと思う。
確かオランダ、アムステルダムはダイアモンドで有名な街、黄金の館でなく、ダイアモンドの館を新設しよう。(冗談です)
ぶっちゃけ床や壁や天井まで金ぴかにするのはやり過ぎで下品、利休も立腹。


↑館内を一通り廻った後、パレス後庭を散策しようとしたら、「光のオーケストラ、ジュエル・イルミネーション・ショー」の準備中って事で、立入禁止になっていた。
えーーーーーーー…?(落胆)
ハウステンボス後庭は、18世紀にフランスの造園家ダニエル・マローが、当時のオランダ宮殿の為に設計したものの実現せず終えた、長崎ハウステンボスでしか見られない「幻の庭園」。
ここが自由に散策出来ないなんて誠に残念…音楽ショーで盛り上げなくても充分に美しい庭と宮殿なのに。

噴水も止まり、人影すら見えない宮殿に居てもつまらないので、夕飯食べてから再度イルミネーション観に戻る事に決めた。
私達以外に人影…パレス受付嬢は居られたのですが、この方が何を訊いてもいまいち明瞭に答えてくれない。
黄金の館の受付スタッフさんは気さくに案内してくれたんですけどね…パレス受付の方は美人な見た目から、まるで御人形さんの様だった。
ここはハウステンボス、もしかしたらアンドロイドだったのかもしれない。(冗談です)


↑退館時、外灯と街路樹に明かりが点され、綺麗でした。

 
↑19時近くになると街全体がライトアップ、一気にロマンチックな風景に。

  
↑夕飯は友人の希望で「ピノキオ」にて食べる事に致しました。
私ほどでないけど、友人もハウステンボスには数回遊びに来ている、なのにピノキオで未だ食べた事が無かったそうな。
そんな自分もハウステンボス本店は2回しかない、何時行っても混んでる事が多いから、必然的に入店する機会が少ないのです。

タワーシティに建つシンボルタワー、ドムトールン1階に在るピザ&パスタ専門店、目印は入口のピノキオ人形。
有田焼の特注登り窯でパリッと焼き上げたピザは非常に美味!
特に「ピノキオ特製ポテトと自家製ベーコンのピザ(1,300円)」は、この店のロングセラー。
少し焦げたポテトとベーコンが、生地に負けずパリパリの食感で癖になる。
そういう訳で特製ベーコン&ポテトと、チーズ&チーズのハーフ・ハーフでピザを1枚注文。
他に「自家製ボロネーゼと焼きナスのスパゲティ(1,350円)」を注文し、2人でシェアして食べたのです。
パスタも美味しいけど、やっぱりこの店で注文するならピザだなぁ。
テーブルに置かれた店特製の辛子オイルをかけて食べると更に風味が増します。
メニュー等の詳しい情報はこちらを御覧ください→https://www.huistenbosch.co.jp/gourmet/58


↑夕飯食べた後、再び道を戻り、パレス・ハウステンボスへ。
パレスへと続く並木道は、黄金色に輝いてビューティフル。
イルミネーションショーを観にゾロゾロ歩く人、人、人…夕方までは人影疎らな場所だったのが嘘の様。
ちなみに私達が訪れた際は、パスポートの他にパレス入場券500円(券は当日なら何度でも入館可能だった)を購入する必要が有りましたが、現在はパスポートで入館可に変わったもよう。
その分パスポート料金上がってるとはいえ、大分スムーズになった…かな?
けど散策チケット無くしたのは悪手に感じる。

イルミネーション・ショーが始まる数分前に到着した後庭は真っ暗でした。
真っ暗で星空が頗る綺麗に見えたという…「こんなに沢山の星が!!!」とメッチャ感動してしまった。
イルミネーションショーを開始する前に、星空観察会をやれば評判を呼ぶんではと思ったほど美しい星空でした。
星座までくっきり…おまけに音楽終了後、秋の虫のオーケストラが盛大に響いて笑った。
イルミネーションショーも綺麗で良いけど、周りの自然環境も負けない財産、是非パーク経営に活かして欲しいものです。
尚、「光のオーケストラ、ジュエル・イルミネーション・ショー」については、公式YouTube映像を御覧ください。
済みません…星空と虫の声に圧倒されて、写真を撮影するの忘れました。(笑)
ちなみに後庭のイルミネーションを高所から臨む2階テラスは、JTBツアー客指定観覧席になっていた。
指定するほど毎回ツアー客で埋まるんだろうか?(汗)

真っ暗な庭をおっかなびっくり歩き、今度は21時開始のパレス前庭3Dプロジェクションマッピングを観に行く。
スタッドハウス、パサージュ、元オルゴールミュージアムと続いて、遂にパレス・ハウステンボスを利用するまで来たか。
ハウステンボスの夜を彩る4大プロジェクションマッピング…迎賓館でのは止めたんでしょうか?

  
↑光のパレスを前庭より撮影、前に並んでる椅子は、300円払えば座れる特別観覧席。
所謂アリーナ席ですね、しかし誰も余計に払ってまで座ろうとはせず…案内スタッフに同情し二人で座ったけど、何か恥ずかしかった。
「後払いで良いですよ」と、料金払う前に座らせてくれたスタッフさんの親切に感動。
でもハウステンボスの場合、広い上に、最初のパーク建設計画が優れてた事で、わざわざ観覧席を設けなくても、大抵のショーを広場に居る客全員が観られるのですよ。
擂り鉢状のTDSだったら、ショーを観る為にラグーンの周囲を陣取る必要が有るけど。

尚、パレスでの3Dプロジェクションマッピングのストーリーは白雪姫がベースになっており、クライマックスでドラゴンに乗った王子様が魔女を倒すというアクション活劇でした。(白雪姫??)
写真は撮影してないので、公式がYouTubeに上げてる「パレス・ハウステンボス3Dプロジェクションマッピング」を御覧ください。
ドラゴンとか恐竜とか、ハウステンボスの偉い人の趣味なのか、ここでの定番になってますよね。
あまり続くと飽きるっつうか、今や猫も杓子も何処に行ってもプロジェクションマッピングショーで食傷気味。
花火とかと違ってプロジェクションマッピングって飽きる…あまり頼り過ぎるのも危険に思います。

21時以降も場所を変えて3Dプロジェクションマッピングショーが行われるとの事でしたが、眠いし疲れたしで宿泊ホテルに戻る事に致しました。
ホテルに戻り、フロントにて預かって頂いたお土産を受け取る。
ここまで説明するの忘れてましたが、園内ホテル宿泊者限定のサービスで、場内で購入した土産を宿泊ホテルに届けて貰えるのです。(場内デリバリーサービス)
私達が宿泊するウォーターマークホテルは、園内に在りながら大抵の園内サービス枠から外れるので、無料の場内デリバリーサービスも受けられないかな~と諦めてたのですが、駄目元で店舗に伺ったら笑顔で請け負って下さったので、購入する都度お願いしたのです。
全店OKではないものの、非常に有難いサービスでした。
場内に働くスタッフの皆さん、御2人ほど除き本当に親切な方ばかりで、人手が不足してる中でも、頑張ってる様子に感動致しました。
現場スタッフの頑張りが、上の人の目に留まりますように…。


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