kotoba日記                     小久保圭介

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蒼穹

2008年09月22日 | 読書
昨夜、
吉増剛造著「天井の蛇、紫のハナ」読了。
装丁もきれいなブルーだし、
ビジュアル的に吉増の詩集は楽しめます。
今日、しばらく吉増がどうしてあんな感じの詩を書き出したのかを、
考えていたのですけど、わかりません。
何がなんだか判らないけど、
凄いというのは、吉増と藤井貞和の詩で、
あと高橋源一郎と谷川の四人だけは、
新刊は必ず読みたい作家です。あと川上弘美も。

吉増の詩の特徴を箇条書きにしてみると、
1,注釈なのか、それも詩の一部なのか不明
2,注釈の日時、場所、出典のページ数、固有名詞などが具体的。
3,カタカナとひらがなが同じ一行の中で不統一。
4,ひらがなの各所が昔のぐにゃぐにゃ文字で印刷されてある。
5,文字の大きさが細部で違う。
6,日本語、英語、ハングルなどの使用、外国語の意味も記されてある。(ここはたぶん、
ジョイスの「フィネガン的」という感じが僕はします)
7,初出は、現代詩手帖が半分ぐらい、あとは武満徹全集、寺山修司関連本、などへの寄稿。
8,「、」を吉増はかなり使用。「、」はゴマのよう、と言ったのは吉増本人。
9,藤井貞和同様、スピリチュアル。
10,意味不明。でも吉増の息づかいと情念が言葉になっているのが凄い。
11,たぶん、ですけど、原稿用紙で書いている。
12,スタンダードな方法だが、文字が逆さまになっている箇所がある。
13,以前、僕は吉増の詩を螺旋と書いたことがありますけど、今は違う。
14,じゅん文学主宰の戸田鎮子さんが、見事に言い当てたことに、テレビで誰かの解説をしている「吉増剛造の話し方自体が、詩になっている」という指摘は、まったくもってその通りで、補足すれば、詩に書かれてあることと、日常で考えていることが一致している、ということもいえると思います。

吉増って、もしかしたら、日本のジョイス?
ひらがなを、日、裸、画、菜、みたいに漢字で書いて遊んでいるし。
これは、以前、友人の堀田明日香さんが詩作の試みでやっていたことでもあります。

注釈で、
「日本人は水平または垂直を好み、斜めは好まなかったので、<\ハ=斜め≠ヘやがて、
はずれ、すみっこの意に転じ(作品「ミツメラレテイル」の注釈(古語辞典からの引用))
が、とても気になりました。
斜めを好む国とはどこだろう?
そして何故、日本人は水平、垂直を好むのだろう、
と思います。
あと、今更ですけど、
<パロールの意§bしことば、
<エクリチュールの意¥曹ォことば
というのが、親切な注釈に書かれてあって知りました。

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昨夜、吉増のあと、オノヨーコ著「ただの私」読み始め。
今日の昼食時も読む。
1986年の本で、時事的な記述はズレがあるので読み飛ばし。
面白いのは、ジョンレノンとのことではなく、
小野洋子自身のアートの話。これが抜群に面白い。
この本は名著「グレープフルーツ・ジュース」の後の本。
オノヨーコの本はこの二冊しか出ていません。

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蒼穹(そうきゅう)
まだ南風、
でも涼風。
オジにおからを「いっぺん食べてみい」と勧めると、
「これはうまい」とオジ。
僕はすっかり、おから作りに自信をもちました万歳。
やっぱり教えてもらったとおり、干しシイタケのだし汁がャCント。
けっこう、長い時間、水に浸しておいたのが成功の秘訣。

コメント
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