kotoba日記                     小久保圭介

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『あなたはどこにゆくのだろうか』

2023年07月31日 | 生活詩
『あなたはどこにゆくのだろうか』




あなたはどこにゆくのだろうか
積年の海が
あなたは海岸を歩いている
山から雲が出て
低くまで降りて
あなたは水蒸気のことだと考えている
元々は 農業試験場に行くはずだった
行き道はそのようではなく
だいたいの予定はあったのだけれど
そうでないことはあったし
そのようなこともあった

あなたはどこにゆくのだろうか
太平洋の黒潮に
体を温め
温暖な土地から育ち
みかんをたくさん食べる
積年の山に
あなたは たとえば苔を探して
私と一緒に歩いていた

川沿いの道を二人で歩いた帰り道
またはベッドに座って
あなたは質問に答えた
土壌学が専門だったので
311の時にセシウムの土が
堆積したということを
自然によっていずれ
減少していく
という話をした

身体において
あなたは常に 科学で考え
人の思いだけはその心で思う
たくさんの人に気を遣い
たくさんの人を助け
たくさんの人に助けられ
たくさんの傷をして
たくさんの回復をする
あなたのことだけではなく
人は化学の中で
残ることはなかったけれど
山の姿も
あなたと私は
数分間 海を見て
「海はいいな」
とあなたは少しだけ思い
目線の先は海の風について
考えている

あなたはどこにゆくのだろうか
苦しみの中で
寂しさの中で
仕事をして
喜びをもち
楽しきもあり
喧嘩をし
怒りに宿り
尊厳の花に
ずっと胸に響かせて
どんな時でも
素直で正直
心の丈は
どうやっても化学ができず
そこがあなたの人の匂いです

あなたは
今 曲線を持っている
直線は一度もなく
あなたは科学で人生を描いた
祈りはあなたは持ってはいなかった
だからこそ
私はあなたのために
量だけ私は祈っている

あなたよ あなたよ
積年の海で
価格と怒りで
科学と私の祈りで
神林の中で
私たちは
客船と客船に違ったような時に
あなたが 農学部で
学んだ 土壌枠こそ
そのおもしろさが
私には分かっているかもしれない

あなたは科学だ
あなたは感情だ
あなたは 川の下
泥の中にいる微生物に
私は観察していく
あなたはあなたで 科学と感情
その右翼と左翼で
本質の鳥の如く
合理的な生物の動き
あなたはもしかしたら
積年の 科学と感情に
今夜もまた眠っている

あなたはどこにゆくのだろうか
あなたは答えることもなく 
私も答えることでもなく
私たちは何をするでもなく
テレビを見ている


百年後
あなたと私は友達です

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『声の音楽』

2023年07月24日 | 生活



    『声の音楽』



月は夜
光っている

昼はどこだろう
月は昼に ある

月も星も昼に ある
人に見えない満天に
降る
星の数多

その人は 月
やさしくしずか
ふくむ
小さな小さな声で
聞こえてくる

夏の夜に
光っている

秋になったら
大きな月が出て
夜の中
月の光で
道路も電柱も
草の星に
姿になって
輝いている

みんな 昼は仕事をする
みんな夜は眠っている
それでもいつでも その人は
天空の青い空に
みんなの人に
やわらかく
ふくむ声の音楽です

お月様

誰もかれもが 見えない時でも
天空に
一番近い惑星で
その人は そこにいて
すべて
まんまるい人たちも
すべて 生物もみんな
そこにいて
一緒に みんな
生きている

どんな太陽も
すべての星も
歩数の所でも
ふくむ声で
歌っています

お月様
ありがとうございます




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『手を握っている』

2023年07月16日 | 生活詩
   

     『手を握っている』



草を見ていた
鳥が飛んでいる

虫が葉に、
風は川面

草を見ていた
見ていた
葉にさわる
ちぎって 葉の 模様を見た
葉の裏も見ていた

匂っている
草の葉を、匂っていた

くちゃくちゃにする 葉
もっと匂う 葉

土に葉を捨てる
風の川面を見る
空を見ている
指に残って
葉の匂い
緑色が爪に入って 驚いた

音、声
草を見ている
見ていた

匂いが




草を見てい、た

いつもの声
手を握った
手を握っている
握っている
いる
手を




手を
風、風



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『大丈夫です』

2023年07月10日 | 生活詩

   『大丈夫です』
その人は
言わない
明日はその人は
寂しさです
その人の腕時計
誰のことを見て
話すことを少しだけ短く言う
単語で
七文字で
伝えている

その人は
洗面器で

一人
待っている
そのうち ベッドに行って
夜の夜の夜の中に
その人は
不安を座り
また朝が 来る

誰と何があっても
目を見るだけです
昼ご飯を考えて

午後
その人は
若い彼の話を聞いて
小さな声で 答えて
たくさん歩いて
小さな声で
たくさん歩いていた
暑くなって
マスクを下にして
彼の話に
その人は 初めて 笑顔を見せた
その笑顔は
いつも笑うことではない
話すことでもない
ひと時でも
その人は
笑った

テーブルにコーヒーを飲んでいて
私も横に歩いて
「よかったですね」
私は声を出して
何十秒か
パチパチ
拍手の思いを
伝えた
その人が
マスクを
下にしていたから
白い歯を見せて
その人は
笑った

生活の中で
どんな人でも本当は
笑う人もいる

でもその人は
笑わない
小さな声で
伝える

いつか
あれはもう少し
声ができるかもしれない
その明日から
声が出るかもしれない
今日は違う
笑顔は笑顔

あの人さん
大丈夫
大丈夫

大丈夫です



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『海の時間』

2023年07月04日 | 生活詩
    『海の時間』





永遠
なんて言っているけけど
そんなにいい顔ではない
十三歳の詩を書くわけでもないのだし
恥ずかしいほど
海と海と永遠なんて
話も
どこにもない

しかし
私は
本当に海と波と永遠を
胸に宿したのは本当のことです

三十年前
私は
新宮から熊野駅まで
歩いたことがある
十一月の暖かい日
浜辺で
丸い石に座り
太平洋の海を見ていた
気持ちが良くて
波際
リュックを枕に
太陽の下にいた

青い空の中で
トンビが私の上を
大きな円を回っていた

気持ちいい
ああ気持ちいい
耳から波の音が
聞こえていた
私は目を閉じて
波を体で聞いていた
打ち
寄せ
浜辺で
塩分を
吸い込んでいた

波のすることを聞いていると
不思議な音が聞こえる
浜辺に波の中に
何か違う音が聞こえる
やっと分かったのは
たくさんの
魚の群れ
浜辺のすぐ近くで
たくさんの
小さな魚の群れが
飛んでいる
魚の腹を
十一月月のひかりに
反射していた

私は育ったところが
田んぼ畑と
たくさん川があったけれど
波際をすることなんて
初めてだった

魚の 群れの音は
だんだん馴染んできて
昼または
朝の海
夕方は海は
写真でも見たし
実際に 海の動きを
旅行で
何度も見てある

波が
寄せて
引いている

私はそのうち動き
違う町に行ったはずなのに
波は
夜になっても
午前零時になっても
午前二時になっても
午後三時半になっても
波は休むことがない
二十四時間ずっと
誰にも見えない時とでも
聞いてない時でも
昔から
今もこれからも
波は
動き続けていたのだ
それは 過去も未来も現在も
三十歳の時から
私がどんな生活であったにしても
あなたもどんな生活であったにしても
みんないろんな暮らしがあった
人の思いなど関係なく
永遠

と思った

海は
表面だけでも
豊かで宿ってくれる
海の中といえば
それこそ永遠の永遠の世界だ
水の中の暮らしは
空の中の暮らしは
人間にはできないことだ

二千年
雨が降ったという

永遠ということは
私に言えることはない
海はもちろん永遠ではない

二千年
雨が降ったという
私は
祖先を
二千年後
海ができたという
塩辛くて海だったという
小さな生物が
出たかもしれないという

私は
今になっても
熊野駅の海を歩いて
大きな波を体全部思って
半日間
海の運動を見ていた

その時見えるのは
太平洋が
ちゃんと見れば
まるく見えるのが思った
水平線

私は海から離れる
いつもの生活を
みんなと同じように
仕事をして
くたくたになっても
暮らして行くのだ こんにちは



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