kotoba日記                     小久保圭介

言葉 音 歌 空 青 道 草 木 花 陽 地 息 天 歩 石 海 風 波 魚 緑 明 声 鳥 光 心 思

五円玉は、

2008年09月30日 | 生活
今日も小雨です。
でも雨はあがり、
曇り空になりました。
まだ風邪は治っていないので、
今日も夕食はパワーがつく中華を食べました。
今日は、
ふちがみとふなとの「アットホーム」という歌が、
胸で鳴りました。

新聞を読んでいると、
熊谷守一という画家の記事がありました。
愛知県美術館でやっているようです。
これは観たい! と強く思いました。
帰ってから、閉館時間を調べると、
金曜日は午後8時まで観られるので、
行こうと決めました。

そして、
今日は冷蔵庫がやってきた日です。
思ったより大きくて、
何か偉大な気分になりましたけど、
取説を読む元気はありません。
氷の作り方が、画期的で、
小さな箱に水を入れれば、
一番下の冷凍庫に氷ができる、
と電気屋さんに事前に訊いていました。
なので、半信半疑で、小さな箱に水を入れてみると、
夜中に、氷が落ちる音が聞こえてきました。

---

オジは時々、言い間違いをします。
今日、オジは五円玉を出して、
その穴をのぞき、
「小久保君、五円玉は先を見通す」
と言うべきところを、
「小久保君、五円玉は先を見落とす」
とマジで間違えたので、
二人で大笑いして、
「たまらんぜい」とやっていました。

「みとおす、」
「みおとす、」
順番がひとつ入れ替わるだけで、
意味が逆になる、
こんな素敵な間違い。
そういえば、
オジの口癖の一つに、
「すべては間違いから始まる」
というのがあります。
まったくもってその通り。

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湯冷めて

2008年09月29日 | 生活
今日は一日中、
雨が降っていました。
冷たい雨でした。
「天国への扉」を、
日本語で胸で歌っていると、
歌の世界が雨雲の下で拡がって、
しばらく歌の世界に僕はいました。
歌詞はいとうたかおさんのバージョンのもので、
僕の中で、歌はずっと響いていました。

午後から体のバランスが悪いな、
と思っていると、
冷静なTさんから、
「小久保さん、風邪ひいてるんじゃない?」
という言葉が来て、
「いえ」
と言ったけれど、
確かに、少し風邪っぽい。
きっと、昨日、お風呂あがりで、遊んでいたので、
湯冷めをしたのでしょう。
こういう時は中華を食べるのが一番です。
帰って熱はないので、お風呂に入って、
すぐに寝ました。
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道を間違え、

2008年09月28日 | 生活



日曜日には、
洗濯や聡怐A一週間分の炊事をやるのが常なのですけど、
それだけやってぐったりしたので、
そうだ、久しぶりに「喜多の湯」へ行こう、
と思い立ちました。
自転車を走らせ、まずバナナを買いに行ったら、
ダイエットの宣伝のため、どこにもバナナはありませんでした。
以前、納豆がダイエットに効果があると宣伝されると、
スーパーから納豆がなくなりました。
どちらも僕は常食なので、はやくブームが過ぎればいいな、
と思います。オジの話でもスーパーからバナナがなくなっている、
と聞き、テレビではバナナが収穫されるまで半年とか8ヵ月とか言っていて、
店頭にバナナがなくなり、
日本に安いバナナが来るその頃には、
ブームは終わっているだろう、と言っていました。

それから、ゲオで映画を一本借りて、スーパー銭湯「喜多の湯」へ。
日曜の午後とあって、お客さんもたくさんです。
それでも、露天風呂は最高で、ミルク風呂なるところに、
体を沈めていると、本当に気持ちが良いです。

すっかり元気を回復したので、
調子に乗って閃いて、冷蔵庫を買いに行きました。
雲行きがあやしくなってきて、急いでいると、
道を間違え、知らない所へ。
名古屋は北区を走っていたはずが、
電柱の表示には、守山区瀬古とありました。
もう一本の橋を渡り忘れたのです。
ところが、鉄塔の下の畑を走っていると、
小さな川にぶつかって、
その橋を渡る時、
川がとても良い表情をしていたので、
小雨も来ていましたけど、
すっかり見とれてしまいました。
写真はその小さな川です。
川が道みたいになっていて、
すんごくきれいでした。
道を間違えるのも、けっこう良いです。

野菜中心の食事をするようになってから、
やたらと台所に立って、煮物をしています。
なので、野菜をたくさん買ってきます。
安い八百屋さんは、一山の量ももの凄く多いので、
冷蔵庫は満杯。入りきらない野菜は外のテーブルの上。
で、欲しいな、
と思っていた唯一の物、
それは大型冷蔵庫。
念願、叶って、今日、買ってきました。
誰彼の家に行くと、全員が全員、大型冷蔵庫。
欲しい物は、あとはないです。
冷蔵庫だけが本当に欲しかった。
だからとてもうれしいです。
僕は名古屋の上飯田という街がとても好きで、
そこにはダイエーがあり、どんどん庵があり、カーマもあります。
今日は自転車でしたけど、時々、
時間をかけて、
黒川沿いの静かな道を歩いて上飯田へ行きます。
道はたくさんの樹木で覆われ、
野鳥保護区で、川がきれいで、
サンショウウオが発見された所です。
でも、サンショウオが発見された場所は、
公開されません。それぐらい、きれいな川で、
きれいな道です。僕のお気に入りのスャbトの一つです。


帰ってから、借りてきた映画「My blueberry nights」を観ました。
凄く素敵な映画で、当たりです。
映像もきれいだし、せつないし、で。
車に興味がない僕も、ジャガーのオープンカーが欲しくなりました。
今日はゆったりしようと決めていたので、
予告編もスキップせずに観ました。
「アニー・リーボヴィッツ」とか「シルク」とか「潜水艦は蝶の夢を見る」あたりは、
もう断然観たい映画ですから、必ず暇を作って、観ようと思います。
「アニー・リーボヴィッツ」の予告編の中で、
「生きるように撮り、撮るように生きる」という言葉があって、
「生きるように書き、書くように生きる」と、心の中で、
言い直してみました。

帰りは、少し雨に降られました。



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memo9,27

2008年09月27日 | 生活
モンゴルから来た青年、
ホーミーのことを、
「ホーメー」と発語した。

---

布爺、登場!


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memo9,26

2008年09月26日 | 生活
縄は、
幸福と不幸の二本でできている。

---

草、むしる、民、
フィリピンから来たという。
4人は、草、むしる。
ドクダミの枯れ木も、抜いていった。

---

水主町(かこまち)。
かこ → 船頭さん(堀川)。

---

夕方の老夫婦、
その人間の美しさ。
いまにも唐黷サうな二人、
支え合いながら、道を探して歩いている。
きれいな景が通り過ぎていく。
幸いにも、道を訊かれた。
陽の暮れかかる薄暗い街を、
迷う老夫婦。
きれいだった、花よりも。
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memo9,25

2008年09月25日 | 生活
9時間、寝唐キ。

くもり空、
朝、寒し、長ズボンと長袖、
もうすぐ冷たい冬が来る。

「逃避行」。

「あめゆじゆとてちてけんじゃ」

---

44年前の辞書、「脳膜炎」。
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彼岸花の赤

2008年09月24日 | 生活
朝の野辺に、
彼岸花が咲いているのを見つけました。

きれいな空
そして、風、良好。

旗が、はためいているのを、見ていました。動いていたから。

ドクダミの葉が、白く枯れていました。
そして、堅い実をつけています。
白くなった葉全部に、
蜘がすっかり巣をかけていました。

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なめとこ山の熊

2008年09月23日 | 生活
今日は労働が休みだったので、
ゆったりできました。
オノヨーコ著「ただの私」を読み終え、
ぶり大根を作ってみました。
あと、スーパーのお総菜コーナーでレンコンの煮たやつ、
四川レンコンがあって、それも作ってみました。
といっても、初めてで、友人にレシピを教えてもらってのことです。
彼はお酒が好きで、昔から飲み屋に行っては、調理場をのぞき、
「どうしてそこはそうするの?」と一品料理のプロのレシピを、
目で盗んで、訊いたそうです。
それを家で作ってみて、
「一回目は失敗する。二回目で成功する」
と彼は言いました。

そして、
宮澤賢治著「なめとこ山の熊」を読みました。
ラストシーンが良い、という話ですけど、
僕は猟師の小十郎も、熊も、
「いつ死んでもいい、」といった内容のセリフに、
グッときました。
それは「よだかの星」でも同じですけど、
何か、凄い感じが読んでいてあります。

山折哲雄さんという宗教学者が、
宮澤賢治と斉藤宗次郎のことを話しているビデオを見ました。
すると、山折さんは開口一番「賢治は判らない」と言い、
良い感じだな、と僕は思いました。
それから探るように、
言葉を丁寧に選んで、
かつ、興奮もしながら、
「宮澤賢治は人に絶望していたんじゃないか、と思えてくる」
というくだりになって、
「なめとこ山の熊」の、小十郎と熊のセリフが、
僕の中で繋がりました。
45分、山折哲雄さんがずっと宮澤賢治のことを話していて、
山折さんが熱心にしゃべっているので、
話に引き込まれました。

昼下がり、
弁天通りを歩いていると、
本当に気持ちが良かったです。
秋の始まりは、
空気も穏やかで、
絶好の散歩日和。
木を見ながら歩いていると、
小さい時、誰に教えてもらったのかおぼえていないけど、
「木は人間が吐く二酸化炭素を吸ってくれて、人間が吸う酸素を出してくれる。だから、木はなくてはならないし、人と木はお互い助け合っている」
と言われたのを思い出していました。

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蒼穹

2008年09月22日 | 読書
昨夜、
吉増剛造著「天井の蛇、紫のハナ」読了。
装丁もきれいなブルーだし、
ビジュアル的に吉増の詩集は楽しめます。
今日、しばらく吉増がどうしてあんな感じの詩を書き出したのかを、
考えていたのですけど、わかりません。
何がなんだか判らないけど、
凄いというのは、吉増と藤井貞和の詩で、
あと高橋源一郎と谷川の四人だけは、
新刊は必ず読みたい作家です。あと川上弘美も。

吉増の詩の特徴を箇条書きにしてみると、
1,注釈なのか、それも詩の一部なのか不明
2,注釈の日時、場所、出典のページ数、固有名詞などが具体的。
3,カタカナとひらがなが同じ一行の中で不統一。
4,ひらがなの各所が昔のぐにゃぐにゃ文字で印刷されてある。
5,文字の大きさが細部で違う。
6,日本語、英語、ハングルなどの使用、外国語の意味も記されてある。(ここはたぶん、
ジョイスの「フィネガン的」という感じが僕はします)
7,初出は、現代詩手帖が半分ぐらい、あとは武満徹全集、寺山修司関連本、などへの寄稿。
8,「、」を吉増はかなり使用。「、」はゴマのよう、と言ったのは吉増本人。
9,藤井貞和同様、スピリチュアル。
10,意味不明。でも吉増の息づかいと情念が言葉になっているのが凄い。
11,たぶん、ですけど、原稿用紙で書いている。
12,スタンダードな方法だが、文字が逆さまになっている箇所がある。
13,以前、僕は吉増の詩を螺旋と書いたことがありますけど、今は違う。
14,じゅん文学主宰の戸田鎮子さんが、見事に言い当てたことに、テレビで誰かの解説をしている「吉増剛造の話し方自体が、詩になっている」という指摘は、まったくもってその通りで、補足すれば、詩に書かれてあることと、日常で考えていることが一致している、ということもいえると思います。

吉増って、もしかしたら、日本のジョイス?
ひらがなを、日、裸、画、菜、みたいに漢字で書いて遊んでいるし。
これは、以前、友人の堀田明日香さんが詩作の試みでやっていたことでもあります。

注釈で、
「日本人は水平または垂直を好み、斜めは好まなかったので、<\ハ=斜め≠ヘやがて、
はずれ、すみっこの意に転じ(作品「ミツメラレテイル」の注釈(古語辞典からの引用))
が、とても気になりました。
斜めを好む国とはどこだろう?
そして何故、日本人は水平、垂直を好むのだろう、
と思います。
あと、今更ですけど、
<パロールの意§bしことば、
<エクリチュールの意¥曹ォことば
というのが、親切な注釈に書かれてあって知りました。

---

昨夜、吉増のあと、オノヨーコ著「ただの私」読み始め。
今日の昼食時も読む。
1986年の本で、時事的な記述はズレがあるので読み飛ばし。
面白いのは、ジョンレノンとのことではなく、
小野洋子自身のアートの話。これが抜群に面白い。
この本は名著「グレープフルーツ・ジュース」の後の本。
オノヨーコの本はこの二冊しか出ていません。

---

蒼穹(そうきゅう)
まだ南風、
でも涼風。
オジにおからを「いっぺん食べてみい」と勧めると、
「これはうまい」とオジ。
僕はすっかり、おから作りに自信をもちました万歳。
やっぱり教えてもらったとおり、干しシイタケのだし汁がャCント。
けっこう、長い時間、水に浸しておいたのが成功の秘訣。

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言葉の凄さ

2008年09月21日 | 生活
昨夜、吉増剛造著「天井ノ蛇、紫のハナ」を、
読み始めました。
すごい、と何度も呟きながら読んでいました。
4分の1ぐらい読み終えたところで、
本を閉じ、すごい、とまた僕は言いました。
言葉がこんなにすごいものだとは、
今更ですけど、驚きです。
どうしてすごいのか、
僕にもよくわからない。
ただ、すごいとしか言い様がない。
言葉というものは、
こういうものなのか、
と思うのです。
読んでいて、
吉増の朗読を、聞きたい、見たい、
と思います。
吉増の詩、言葉、日本語は、
いつもショックです。

---

今日は久しぶりに、
おからを作りました。
これが思った以上に、
うまく作れて、うれしい。

雨が強く降ったりして、
洗濯物が乾きません。
今から、食材を買いに出かけ、
本。
でも、また雨が降り出しそうな空です。
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バランスが大事

2008年09月20日 | 生活

   


写真は龍のヒゲ。
数日前は、頭を垂れていた花が、
立っています。

カラスがやたらと多いです。
数日前、間近で見てみると、
カラスはかなり大きい鳥です。
それに、青光りしています。
黒じゃない。

養老孟司著「養老訓」の中で、
東洋医学の、バランスを整える、
という身体の考え方が良し、とされている記述がありました。
そのことを今日思い出していて、
あらゆることはバランスが大事だ、
と思い当たりました。
奥田民生も「すべてはバランス」
と歌っていたのにも、突き当たりました。
極端、過剰、過分、
から、
安定へと。
身につけたいのはバランス感覚。
そして、
真実を見ようとするまなざしを持つこと。

オノ・ヨーコ著「グレープフルーツ・ジュース」は、
何度読んでも素敵な本です。
10分ぐらいで読める本で、
四回は読みました。
一度目は友人に借りて、
二度目は図書館のソファーで、
三度目は家のソファーで、
四回目は今日、休憩所の椅子で。
もう一冊、オノ・ヨーコ著「ただの私(あたし)」という本を借りてきています。
驚いたのは、表紙の裏に、
「ただのあたし! おのようこ」
と直筆だと思いますけど、
サインがされてあることです。
古い本で、図書館でも書庫に保存されているものです。
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朝の雨のきれい

2008年09月19日 | 生活
朝、小雨の中を自転車でゆくと、
街が白いもやで覆われていました。
それがすごくきれいでした。

終日、雨で、
うすむらさきの筒状の花をつけたヤブランの一種、
「龍のヒゲ」が、
雨で生気をあげて、
ぐいと花が、立っていました。
普段は排気ガスでたまらない草花は、
雨が降ると立派になります。
いい加減に、
名古屋の街中は緑化を強めないといけない馬鹿野郎。
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宮澤賢治

2008年09月18日 | 文学
今日も早出で、
新聞がまだ来ない時間に家を出なくてはいけません。
しょうがないので、昼食時、新聞代わりに、
本を持っていって、
むつかしいかな、と思いつつ読みたい箇所を読むと、
笑えてきてしまいました。
本は「宮澤賢治°チ異の想像力 その源泉と多様性」。
むつかしそうなタイトルですけど、
高橋源一郎の講演記録だけは読みたかったのです。
ところが、短い講演記録「賢治と胎児」に書かれてあることは、
最初から最後まですごく面白かった。
未読ですけど、
中沢新一著「緑の資本論」が、賢治の童話を引用して
書かれてあることや、
「なめとこ山の熊」を合わせて高橋は紹介していて、
「なめとこ山の熊」の話を読んでいると、
もう胸がキューっとしてきて、
必ず読もう、と思いました。
弁当を食べながら、もう少しで泣きそうになりました。
この本は他にもたくさん面白そうなことが書かれてある気がして、
図書館の返却日までは読めそうにないけれど、
「もう一度貸してください」と言えば、大丈夫。
この本は、
宮澤賢治生誕110年記念第三回宮澤賢治国際研究大会の、
記念講演を出版化したものです。
そういえば、中沢新一著「哲学の東北」は、
ほとんど宮澤賢治のことばかり書いた本でした。

この日記は、
最近、日曜日に日付を変えて、
まとめてアップすることが多いのですけど、
今日、9月21日(日曜日)は、
宮澤賢治が没した日であることを、
今朝の新聞で知りました。

兎にも角にも、
この本は読了したい本です。
カンですけど、かなり面白そうなのです。

ぜんぜん関係ないのですけど、
こないだ熊野から帰ってくる電車の中で、
松坂駅だったか、電車を降りていく男の人がいました。
片手にもっていたのは、
ちょびっとだけ興味を持っている、
雑誌「仙台学」でした。
学者さんかな、とマジで思い込みました。
仙台から世界へ向けて、
という主獅フ本だったような。
面白い本を出す人達がいて、
それを面白がる人が少数ですけど、
必ずいます。

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水神様

2008年09月17日 | 生活
労働場の北西角に、
KONISHIKIさんは井戸を掘っています。
その機械は、滑稽なほど古い感じで、
「ぎったんばっこん」と音が出るそれです。
ずっと昔は人力であったのでしょうけど、
今は油でその機械は動き、
素人が見ると、本当にクスッと笑ってしまうほど、
初期的なイメージが伴う機械なのです。
でもKONISHIKIさんの会社は、
温泉も掘ります。
だから、その時はもっと大きな機械で、
何十メートルも掘るのだと思います。
労働場の井戸は何十メートル掘るのかは判りませんけれど、
井戸が掘れたら、一分で200リットル(大きいペットボトル100本分)の、
水がくみ出されるそうです。
KONISHIKIさんと話をしていて、
どういう流れだったかはおぼえていないけれど、
井戸には神様がいるらしい、という話になりました。
「迷信ですよ」
とKONISHIKIさんは言いますけど、
「何かあったら迷信のせいにしていたのでしょう」
と重ねますけど、
どうやら、井戸を掘る時は、
御神酒、塩、米を盛って、お祓いをするのが常らしい。
「水神様じゃあ」
とオジも言います。
面白いな、と思ったのは、
井戸を埋める時の儀式。
「お札を古井戸に落として、砂利というか、埋めていくんです。勿論、お祓いして」
とKONISHIKIさん。
「へえー」と僕。
「それで、25ミリ(2センチ半)の直径の塩ビパイプ(グレイのプラスティック製)を、
井戸の中に通すんですよ」
とKONISHIKIさん。
どうやら、井戸の中の神様が生き埋めにならないように、
外と通じる空気穴のようなものを、作って埋めるらしい。
「小久保君、町中によく缶詰のカンがパイプにかぶせてあっただろう?」
とオジ。
そういえば、小さい時、たまに空き缶が妙なパイプに蓋としてかぶせてあったような、
そんな記憶があります。
それは井戸が呼吸できるように、
昔の人がした習わしでした。
「古井戸は粗末に扱わない、というのが、まあ、迷信ですけど、僕らの仕事の一つです」
とKONISHIKIさん。
「本当は真を抜くと一番良いんですけど」
とKONISHIKIさんは重ねました。
ふと、以前、加藤先生に聞いた荒神様のことを思い出しました。
荒神様は、井戸、竈(かまど)、庭、門に、
季節ごとに場所を変えて住んでいて、
冬は庭にいるらしく、
「冬に庭を耕すと、荒神様の頭をごつんとやるから駄目だ」
と加藤先生は言っていました。
荒神様が井戸にいる季節は、いつだったかな。

---

陽の下、
秋の風が吹きました。
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野人の風景

2008年09月16日 | 生活
久しぶりに労働場で、
Kさんが応援で来てくれました。
Kさんは三重県といっても愛知県に近いところに住んでいて、
駅から家まで片道30分を毎日歩いている人です。
まるで修行僧のような方で、
オジもユニークですけど、
Kさんも相当おもしろいなあ、と思います。
ここでは詳細は書けませんけれど、
野の人、という感じで、
自然にこんなにとけ込んだ感覚と行動をされているとは、
今日、話をうかがうまで知りませんでした。
拝聴したあと、
野人の風景、と手帖に書きました。
野の人は体力も備わっていなければいけないのだなあ、
とつくづく思いました。



  


写真はオジが教えてくれた空です。
午後4時の写。
わかりにくいかもしれないけれど、
写真の右側に、虹が写っています。
雨あがりでもないし、
虹は橋のように出るのが普通ですけど、
これは「 ) 」なふうに、
南北に曲がっているのでした。
オジが「虹雲が出てるぞ!」
と教えてくれて、
「これは幸運だ」
と続けました。
タクシーの運転手さんは、
僕と空を見て、
「こんな虹は初めてだ、地震のまえぶれじゃないか、神戸の時、震災の二日前、空が変で、
みんな写真を撮っていた」と言います。
なんでも、地殻変動、岩と岩がぶつかって、電磁波が宇宙に向かって出て、
それがこんな虹を作るのじゃないか、
と淡々と話していました。
オジは幸運説を、
運転手さんは、地震説を、
と分かれ、
何度も消えては出る虹を、
僕らは見ていました。

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