kotoba日記                     小久保圭介

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和する、ということ

2008年09月15日 | 文学
今朝はまだ新聞が来ていない時間に、
家を出たので、昼食時に読むものがありません。
なので、万葉集をカバンに入れて、
昼ご飯の時、読みながら食べていました。
訳は大岡信さん。
橋本治訳の古事記を読んだあと、
大岡さんだとちょっと堅い感じがあります。
だからあまり面白くないのです。
それでも、解説や注釈を読んでいるだけで、
ためになりそうです。
和歌について、
なるほど、と思ったところがあったので、
手帖に書き写しました。
それを
引用します。

「人と人も、人も鳥獣虫魚も、人と地水火風も、人と山川草木も、
すなわち人と宇宙そのものが、和するという状態になりえたとき、
そこに詩歌が誕生する、というのが、日本の詩歌史を貫いているもっとも
根本の心だといえるでしょう。」

           ---講談社 少年少女古典文学館25 万葉集ほか 大岡信
             「あとがきに代えて <和歌という言葉の意味>」 より

和するという、
こと。


現代詩の、吉増剛造の詩集を借りてきているのですけど、
たぶん、吉増の詩も、古典をベースにしているのではないか、
とか思い当たりました。
それと、間違いなく、国文学の教授でもある詩人の、
藤井貞和も、古典をベースにしているに決まっています。
中上健次の対論集で、
この両者が対談相手にクレジットされていますけど、
中上の「熊野集」という名前の本も、
古典の「~集」に寄せてのこと、
と恥ずかしながら、
今更に思い当たっているのです。
でも、
万葉集は古事記ほど、
今のところ面白くないです。
コメント
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