ジョージ・スティーヴンス監督「アンネの日記」米、1959年、150分
「アンネの日記」は世界的ベスト・セラーになったアンネ・フランクの同名の日記の映画化です。
舞台はオランダ。アンネはユダヤ人の少女。ナチスの強暴なユダヤ人狩りをのがれ,アンネは家族(父,母,姉)とともに,彼らに好意をもつクラレル氏の工場の屋根裏部屋で暮らしています。もしナチに見つかれば、そのまま収容所おくり。物音をたてないよう息をひそめる毎日,アンネは日記を書き続けます。
屋根裏生活に別の家族が加わり,アンネはその家族の男の子ピーターと親しくなります。周囲の人にも温かく見守られ,若者らしい会話がかわされます。
しだいに食糧がなくなり,共同生活が成立たなくなると思われた矢先,ラジオが連合軍のノルマンジー上陸を報道がありました。歓喜して,抱き合っているところに,靴の足音。しかし,足音はゲシュタポのそれでした。
アンネもピーターも無慈悲に収容所に連行されていきます。何と悲しい結末でしょう。
屈託なく,人間を信じて疑わなかったアンネを演じたミリー・パーキンスは,小柄で黒い大瞳,利発な顔立ちに短い黒髪,役柄にぴったりの少女でした。