CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】ラム・ダイアリー

2016-11-28 21:01:16 | 読書感想文とか読み物レビウー
ラム・ダイアリー  作:ハンター・S・トンプソン

これまた、特に知らないままに読んだのですが、
作者は著名なジャーナリストなんだそうで、
アウトローというか、ニュージャーナリズムというものの急先鋒、
そして、そのまま自殺して果てたという
相当にストレンジスメルな人だったようで、
その若かりし頃をモチーフにしつつ書いた小説だそうであります
映画にもなっていたらしく、
そこそこ見られたけども、評判は芳しくなかったと
今さっき調べてわかったのでありました

小説としては、ちょっと読み終わって
これはなんだったんだろうかと、なんというか
もう、ひとつもふたつも理解できない具合で
確かに、青春小説というくくりだったら、
らんちき騒ぎめいた生き様、さほどに若くもないが、
その最後の火みたいなのを見せたように思えて
なるほどなと感じるところはあったものの、
どうにも、話の主題というか、何がどうしたというのが
私には合わなかったようで、ちょっと残念でありました

でも、読み終わって、なんか
腑に落ちるというか、まぁ、なんだかんだ
面白かったかもねと思わされたんだから
海外の小説はわからんもんであります
何が面白かったとかではなくて、雰囲気が堪能できたというべきか

プエルトリコといういわくありげな土地で、
潰れかけた白人のための白人新聞社に、
運よく拾ってもらえた記者崩れというか、くず記者が主人公で、
この新聞社にいる、ろくでなしたちとつるみながら、
毎日酒をあおり、ジャーナリズムに何かしら矜持めいたものが
あったりなかったりしながら、
まさに日を浪費していくように
すりつぶしていく様が描かれていて、いやはや
その当時は本当にこうだったのかもなぁと
アメリカの恐ろしいところというか、
退廃を見られたように思うのでありました

後半というか、全体にわたって
淡いラブロマンスというか、いや、そんな高尚なものではない
でも、男女の出会いと別れがあって
この部分だけは、何か情景が違うような
不思議な気持ちにさせられて
面白いといっていいのか、これが青春という情景かしらなんて
かっこいいことを感じたりしたのでありましたとさ
凄いジャーナリストなんだろう