CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

ビックコミックオリジナル増刊

2004-08-28 22:00:25 | 読書感想文とか読み物レビウー
実家から唐突に救援物資と一緒に送られてきたので
思わず読んだんですが、この雑誌
次回が発売されるか、本当
際どいというか、危ない

そういう内容だけど
結構好きで、なかなかどうして
今回も読み更けたのですが

よくよく見返すと
支えている陣営は全然悪くないのな
やまさき十三、秋山ジョージ、藤子不二雄A
どれもこれも、既に一線というか
だって、A先生書いてるってお前、おい・・・

そんなわけで、ツブの揃った
大人の漫画っぽくなかなか
他の人々も、中堅がかためていて
なかなかどうして読み応えがあります

で、その読み応えのある強い中堅の中で
必死に新しい境地を開こうかと、新人層がやってくるわけだが
前回に引き続いて
耳掻きの話が、本当素晴らしい

このフェティシズムとセンチメンタルの大変
趣深い出会いが、ああ、もう、いやん、ばかん
髪をショートにしていたという話は
もう忘れてしまったからなのか
むしろ同じ長さまでなったら結婚しようという約束を
より早めたかったのか
わからないけど(多分前者だけどな)、この切なさは
本当よかった

もう一つ、今谷鉄柱さん
この作家さん、どれくらいの人で
前作に何があるのかわからんのですが
非常にうまかった
ステキ、ステキすぎる
というか、この雑誌読んでる、おっさん層には
ぐっとくるもんだったことだろう
かくいう俺も(もうよい)

切ない、初恋やら
思い出に深い、学生の頃の恋を
今に持ってきて、やれやれこんなんなっちまったけど
まだまだ頑張ろうぜ、俺は変わってないぜ
的なこと(読み手が思うんだけどね)を描くのは
とてもとても、鉄板で、つまらないらしいが
そうではない
実力のあるひとがしたら、それはそれで
本当、たまらんのであります

そういう、ステキに出会えるので
さ、みんなも、オリジナル増刊を買おう
マニアにはたまらない、花輪和一の漫画も読めるしねぇ

追記:今谷鉄柱さんのブログを発見してしまったので思わずリンク
http://plaza.rakuten.co.jp/sirduke/

今週のルナハイツ

2004-08-28 00:25:00 | 星里もちる
というわけで、今週もちゃんと
スペリオールは発売されておりました

そんなわけで、ルナハイツについてですが
いやいやいや、なかなかどうして
この困った論理展開は星里節全快なので
たまらんのですが
南條くんのわからんぷりがステキすぎ
すげぇ、今までの、雷蔵よりも雅寿よりも全然わかってねぇ
こんだけ空気読めない主人公は
なかなか居ねぇなぁと感心したわけですけども

まぁ、茅ヶ崎さんとの不倫話はさておいて
まどりと南條さんの、この
どっちも不器用というか、恋愛初心者っぷり
これまた、初心者のまま大人になったから
こうなっているという、説明の無い説明が
凄くロコツで、大変共感であります
どっちも不器用だし、わかるんだけど、それじゃやっぱ
ダメだよな、みたいな

一応シリアス展開というか
星里もちるには珍しく、バトル展開なので
次回とか結構期待というか、むしろ不安を感じますが
楽しみではあります、新しい境地ですしね

で、もう一つ、こころについてなんですが
これがまた、いいところをついてきた
確かにこころをふまえている展開ではあるんだが
考えている根底のところに、浅いながらも
漱石イズムがあるのがステキ
誰が上等で、どんなことが上等なのか
これを命題にして、虞美人草や三四郎とかが書かれていて
それを踏んだ上で形成されたこころという小説を
よく理解した内容になっているように思いました

特に、色々と困っているKのことを庇うあたりは
こころよりもむしろ、それからの平岡と代助の関係のようで
非常に繊細で見ていて面白い
今後、このあたりの、前例をふまえた話展開になるなら
このこころは価値があると思っております

これもまた、次回に期待しつつ
星里もちる、ステキ過ぎるというお話