映画が中心のブログです!

中島けんです。新しい映画や舞台の感想を中心に、大映の思い出、海外旅行・地元の話題などを写真付きで書かせていただきます。

映画 「アンネの追憶」

2012年05月29日 | 日記

    

      ユダヤ人の少女アンネが、アムステルダムの隠れ家からナチスによって連
      れ出され、強制収容所に送られてからの過酷な運命を描いた作品です。

      「アンネの日記」には書かれなかった知られざる日々が、アンネの親友だっ
      たハネリ・ホスラーのインタービューをまとめた「もうひとつのアンネの日記」
      (アリソン・レスリー・ゴールド著)を原作に、一家の中でただ一人生き残った
      父親オットーによる回想形式で綴られています。
      見る前はアンネの日記ベースに、キワ物映画と思っていたのですが、中々
      どうして真面目な作品でした。

      監督はユダヤの魂を描くことに燃えるアルベルト・ネグリン。特にいいのは
      アンネ役のロザベル・ラウレンティ・セラーズが、みずみずしい好演と、音楽
      を「ニュー・シネマ」や「海の上のピアニスト」のエンニオ・モリコーネが担当
      していることもあって感動的な作品になっています。

      アンネ・フランクが15歳という短い生涯を閉じた場所は、ドイツのベルゲン・
      ベルゼン収容所でしたが、彼女が亡くなったのは3月頃にチフスでの病死と
      いわれています。(飢餓やチフスの蔓延により、この収容所では解放直前の
      三か月間で3万5000人が死亡)
      この収容所は直後の4月15日に進攻して来たイギリス軍によって解放され
      ており、本当にすれ違いの感じで悲しいことになりました。

      あれから既に67年が経過しています。
      数々の戦争悪については、いつまでも忘れてはならない出来事として語り
      継がねばならないのですが、この映画はその役割を充分に果たしていると
      思います。
                       (5/21 キャナルシティ 3日目 10:00の回 4人)

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