「インサイダー」や「ヒート」などで知られるマイケル・マン監督が製作し、
彼の娘でこの作品が長編初監督となるアミ・カナーン・マンがメガホンを
取ったクライム・サスペンスです。
私としても新しい監督の登場に興味があったし、実話を基に米テキサス
郊外に実在する犯罪多発地帯で少女を救うために奮闘する刑事たちの
姿を描いたものなので少々期待していました。
刑事マイク(サム・ワーシントン)と相棒のブライアン刑事(ジェフリー・ディー
ン・モーガン)は、連続して発生した少女失踪と殺人事件の捜査に当たっ
ています。
そんな時に、マイクが常日ごろ気にかけていた心に傷を抱えた少女アン
(クロエ・グレース・モレッツ)も失踪してしまいます。
アンが事件に巻き込まれたと直感した二人の刑事は、凶悪犯罪が多発
することで"キング・フィールド(殺人地帯)"と呼ばれる危険地帯に乗り込
んで行きます。
まず俳優の組み合わせが妙で、「キック・アス」「モールス」のC・G・モレッ
ツ、「アバター」「タイタンの戦い」「恋と愛の測り方」のサム・ワーシントンと
いう話題スターの顔合わせが興味を引きましたが、監督が残念ながら未熟
で全体を纏める能力に欠けていると思います。
危険地帯の雰囲気はよく出ていましたが、物語そのものが判りにくいし、実
話を基に作られたとしても、折角面白い題材なのに、もう少し劇的な構成に
加味すべきで、つまり脚本と演出が不味いということになります。残念・・・。
(5/10 KBCシネマ 6日目 15:25の回 25人)