去年の年末にスペイン旅行をしまして、スペイン人の明るさとか人の良さ
とか、あまりコセコセしないとかに接し、俄然好きな国の一つとなり、現金
なことにこれからはスペイン映画は必ず見ようと思っていた矢先のスペイ
ン映画です。
世界中で驚かされたスパニッシュ・ホラー「レック」の第３作で、日本では
どこでも公開から333日間は料金1000円となっています。
場所はバルセロナの結婚式場で、結婚するのはお似合いカップルのコル
ドとクララ。二人を祝福するため大勢の客が集まっています。
その幸せの光景が一変したのは、式の前から具合が悪かったペペ叔父
さんがいきなり彼の奥さんに噛み付きます。
更に未知のウイルスに感染して荒れ狂った人々が乱入し、次々に感染
者を増殖させます。
阿鼻叫喚の中でコルドとクララは離れ離れになり逃げ惑うのですが、クラ
ラはコルドを探すため花嫁姿のままチェーンソー手に取り、感染者に立ち
向かって行きます。このあたりは「死霊のはらわたⅡ」のオマージュでしょ
うか・・・。
監督は前２作で共同監督を務めていたパコ・プラサが、今作は単独監督
をつとめて中々よく纏めています。
私は1・2作は未見ですが、前作を見ていなくてもよく判りますし、今回は
結婚式に参加した人たちが撮った一人称のpov(ポイント・オブ・ビュー)で
異変が起こるまでを描き、事件が起こった時点から通常画面に移るという
趣向です。
優しく大人しい花嫁クララが、チェーンソーを手に、感染者たちをなぎ倒す
のには強烈な印象を残してくれますが、果たしてラストはどうなるか・・・
です。
感染の発端が犬に咬まれたとなっていますが、いくらこの手のホラーでも
感染の原因をもう少し本当らしく説明しなければ、ますます荒唐無稽に成
り果ててしまうのです。ここが足りませんね。料金が1000円だから、この
くらいだったらいいや・・・の感もあります。
この作品に続いて製作中の第四作でシリーズは完結だそうです。
(5/16 T・ジョイ博多 5日目 12:50の回 14人)
