Yoshi Veggie & Salon de Topinambour

自然な暮らしとナチュラルフード、地球の多様な食文化を愛する、旅する植物料理研究家YOSHIのつれづれ

Vege a Table CAFE TOPINAMBOUR→Salon de TOPINAMBOUR→秩父へ旅は続く

旅する植物料理研究家YOSHIは、食文化と風土の多様性を愛し、ベジタブルを愛し、そのきらめきとときめきを料理に、レシピに、食卓へとつなげていきます。

2018年春、国立→秩父へ拠点移動中 タミパン&料理ワークショップ・料理制作等々、プライベートグループへの出張も随時行っています。 お問い合わせください。

岩手を食して知る「風土・Food・風人 ふうど」

2016-03-21 | Weblog


岩手県奥州市で行われた第8回「風土・Food・風人 ふうど・フード・ふうど」にお招きいただき、行ってきました。

会場のセミナーハウス&直売所の周りには、ふきのとうがちらほら(以上!)。
四季折々の岩手を味わうこのイベントへの期待も高まって。。。
会場の入り口に来ると、案の定、冷たい水でたっぷりのふきのとうを洗っている現役高校生(調理師の卵)の姿。
むふふふ、今日もふきのとうが食べれるのだな~。

今回のテーマは豆。
そして、みんなでつくって食べる。
結論、郷土の食がオンパレード。











ゆでた青大豆の皮を、丁寧に取り除くところから始まっている。
地域伝統食づくりを指揮するのは、二戸の安藤直美さんと、88歳の渡辺貞子さん。
テロワールへの愛あふれるロレオールの伊藤シェフは、素材を見て料理を組み立て、大きな鉄鍋にホロホロ鶏と大豆の煮込みをつくり、フレッシュ野菜のサラダに、ふきのとうのドレッシング・・・と、次々と仕込んでいく。
それを囲んで地域の人も、地域外からの訪問者も、いろんな世代の人たちが集まって一緒になって料理をこしらえていく。料理人を目指す学生は、シェフから、生産者から、郷土食のエキスパートから、どんなことを吸収しているんだろうな、瞳がキラキラしている。



二戸の郷土料理を伝える安藤さんから教わる、青大豆と米粉でつくる「豆しとぎ」、そして高きびの粉でつくる「へっちょこだんご」。
私も前々から気になっていた2品。つくるところから立ち会えて、感激ひとしお。米が貴重な地域ならではの雑穀や豆、米粉の役割についてもお話いただきながら。




パン焼き鍋タミパンや鉄鍋料理の撮影を一緒に過ごしたOIGENのスタッフのみなさんは、タミパンを使って、5種のケーキを次々と焼いている。楽しそう~。

こういう場で、食文化が継承されていく。
郷土食研究家の安藤さんが話してくださいました。冠婚葬祭の食事を仕出しに頼るようになって、郷土の食を共有する機会が減ってしまった、と。
大きく頷く!

これからは冠婚葬祭に代わる、こんなつながりの場がこれからますます積極的に求められる。こんなに豊かで地域地域にユニークな食が、いつのまにか忘れられてしまってはいけない。
訪問者は、その土地に伝わる食をその土地で味わうことで、かけがえのない旅の思い出になっていく。




私も、インドで毎日食べていた豆まめ発酵食についての話を、少しだけシェアさせていただいた。
今年早々から、インドでの豊かな豆食文化、続いて豆・雑穀王国である岩手の郷土料理を食す。
私の中の天秤バランスが、ここにきてちょーど良いと言っている。
どこに暮らしていてもお天道様の恵みを、風土に合わせて完璧に生かしているわたしたち人間が愛おしい。

このような場を一致団結してつくってくださっている「風土・Food・風人」実行委員の皆さまに、心からの感謝とリスペクトを送ります。
お腹も、心も、ごちそうさまでした!!