通信制高校も自省する必要はないか

ほとんど毎日のように生徒募集の広告をし、「高校卒業」を「安易に」約束し、教育内容も「生徒の個性に合わせて…」などというように、いわば好きなことをさせて卒業証書を与えるような形になっている通信制高校の現状が少々心配である。私たちの学校も通信制だが、上のような事情ではない。

たしかに高校を中退しこれからの道を探している若者たちに門戸を開く、とか情報を与えるといった意味はあるだろう。しかし最近の動きはどうも気になる。カネもうけ主義と批判されても仕方がないのではないだろうか。
私立高校の関係者から、「いいかげんな通信制高校に子どもをとられている」という抗議とも嘆きともいえる声を聞かれる。
通信制は、生徒定員を非現実ともいえるような数字においているからどれだけ「募集」しても定員オーバーといわれるような事態にはならない。

私たちの高校は「特区制」認可なので、監督官庁は道学事課ではない。昨日、その学事課に行き、「通信制高校の現状について」意見交換をした。課長以下担当者が対応してくれて、「心配の向きはあっても違法とか違反とかはないと思います」という回答だった。「全日制の私立高校」が行政指導の対象であって通信制などは埒外というわけではないが、そういう感じがしないでもない。

行政指導があろうとなかろうと、世の中からの批判(高校の教育活動機関でありながら営利重視の姿勢の学校ではないか)を受けるようなことがないように自省すべきではないか、と考えるがどうだろうか。

学事課に行ったついでに、私たちの高校には私学助成金がないことについて問うた。「私学審議会」にはかるためには特別の目的をもった高校として申請されるべきという。その点で吟味が必要だというような見解である。全日なら生徒ひとりあたり33万円。通信制ならひとり6万円の補助金が交付されている。助成問題についてもまとめて検討していかなければならないと思っている。

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