今日の柑橘
クレメンティン・ド・ヌーレス
みかんと同じくらい剥きやすい柑橘です。
種はほとんどありませんがたまに有ることもあります。
クレメンティンについては日本ではあまり馴染みがないためか知名度が低く、我が家を訪れたお客さんでも初めて見たとか初めて食べたという方が多いものです。クレメンティンはスペインで沢山作られていてヨーロッパの国々に輸出されています。なぜならヨーロッパは緯度が北に偏っているため柑橘類は南部の地中海に面した国でしか作ることができません。日本で温州みかんが一般的に流通しているようにヨーロッパではクレメンティンが普通のみかんとして食べられています。日本の温州みかんもヨーロッパに移されて栽培されていますがヨーロッパの人々の好みはみかんよりクレメンティンに軍配が上がるようです。日本人はあまり香りの強いものを好まないので温州みかんのように香りの少ないものの方が受けるかもしれませんがこの頃の洋風料理で育った若者はクレメンティンの方を好きになるかもしれません。
クレメンティンは昔アルジェリアで偶発実生として生まれたものでクレメント神父がその美味しさを認めて世に紹介したものだそうです。その時生まれたクレメンティンは種が多く実も小ぶりだったようですがその後いろいろ改良されていろんな系統に分かれてきました。中でもバレンシアの少し北にあるヌーレス村で枝変わりとして生まれたクレメンティン・ド・ヌーレスと言う品種は種がほとんどなくて食べやすく結実性も良いということで現在広く栽培されています。
私もスペインに行ったときに食べたクレメンティンが美味しかったので山本柑橘園でも作ってみようと思いクレメンティン・ド・ヌーレスを手に入れて栽培を始めました。今日はそのクレメンティンを収穫しました。糖度は例年よりやや低めで13度くらいです。酸味は少なくてとても食べやすいみかんです。これから販売です。
今日も三日続きの穏やかな天気で、みかん畑からは遠くに雪をかぶった石鎚山が見えていました。家の近くのみかん畑では蝶が飛んでいたので追いかけて写真に撮りました。テングチョウでした。この蝶は成虫で越冬するため冬の間も暖かい日には時たま飛んでいるのを見かけることがあります。
冬のテングチョウ
夏はなかなか翅を開かないのですが寒い時期にはこのようにいつも翅を開いて日の光を受けています。
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