今日の樹
こーちゃん桜も紅葉してきました。
アサギマダラの数がめっきり減りました。これらか春までの長い間成虫はほとんど見られません。南へ下るアサギマダラのメスがここ大島にも沢山の卵を産んで通過して行きました。私のビオトープのキジョランにも今沢山の卵と小さな幼虫がいます。この残された子供たちのうち何匹が春まで無事に成長できるかどうか観察して行くのがこれからの楽しみです。春になって成虫になったアサギマダラのうち何匹かは再び北をめざし旅立ってゆくことでしょう。地元に残る個体もいるようです。アサギマダラの卵の産み方は一度に1個づつ産んで行きます。キジョランの葉の裏を見てゆくとほとんどの葉に1個づつ卵が付いていますが1枚に数個の卵が付いたものもあります。別のメスがやって来て産んだのか同じメスが再び同じ葉にやって来て産んだのか分かりませんが1枚の葉に8個くらい卵が付いているのを見たことがあります。1匹の幼虫が成虫まで育つためにはキジョランの葉が7~8枚入りますのでこんなに密集していると難しいですね。もちろん1本のキジョランにえさの葉がなくなると移動して別の樹に移ることもできますが隣の樹がすぐ近くにあればよいですがねえ。越冬する幼虫は気温の低い1月2月にはあまり餌を食べません。低温にもかなり強いようです。-5℃くらいに下がった日に見に行ってもちゃんと生きています。3月になり気温の上昇とともに餌をよく食べるようになりどんどん大きくなります。大きくなると鳥などに見つかりやすくなるのか突然姿を消す幼虫が見られます。3月の下旬になると早いものは蛹になりますが、幼虫の時に餌のキジョランの葉についていたヤドリバエの卵を一緒に食べて体内に入っているとそれが蛹になると体内で孵化し蛹を体内から食べてゆきます。もちろん蛹はヤドリバエのエサとなって死にます。自然界ではこのように天敵となる鳥やヤドリバエ・寄生蜂などの犠牲になるものが多いのですが運の良い幼虫が生き残って春には次の世代となります。ここ何年か様子を見ていると自然界ではヤドリバエや寄生蜂の被害がかなり高いのが分かります。小さな幼虫や卵を獲って来てきれいなキジョランで室内飼育するとほぼ100%親になれます。今年の冬は鳥による被害がどれくらいあるか調査してみようと思っています。アサギマダラは観察が容易なので冬の蝶の楽しみです。
今日は面白い蛾を撮影しました。アケビコノハという蛾です。この蛾の仲間はみかんやりんご・桃などの果実の果汁を吸うので果樹農家にとっては悪い害虫です。私はみかんを作っているのでこの蛾に果汁を吸われた実が樹で腐って行くのをよく見かけます。でもこの蛾がみかんの樹に止まって果汁を吸っているのを見たことはありません。きっと夜のうちに行われるのでしょうね。この蛾は止まっている時にはほとんど見つけることはできません。たまに目の前を飛ぶと鮮やかなオレンジ色の後羽が見えてとてもきれいです。めったに飛ぶところに出くわすことはないし飛んでもすぐに物陰に隠れる蛾ですから今までうまく撮影したことはありませんでした。今日は目の前を飛んで行って地面に降りたのです。こんな時に目を離したらもうどこにいるのか分かりません。それくらい擬態のうまい虫です。最初の写真の中からこの蛾を見つけ出すことができたらきっと蛾のプロです。本当に大きな立派な蛾でしかもきれいです。名前の通りアケビの葉を食べて成長します。この蛾の幼虫がまたすごく奇妙な姿をしていて一見の価値があります。来年は探してきて是非ご覧に入れます。
アケビコノハ
下の写真の中に蛾がいますがどれかわかりますか。
拡大してみましょう
枯れた木の葉にしか見えませんね
こうしてじっとしていたら目の良い小鳥などにも見つかることはないでしょう。
反対側からの写真です。
鼻の所が木の葉の葉柄に似せてあるのもすごいです。部分的に緑が残っているのも意味があるのでしょうか。
よほど擬態に自信があるのでしょう靴をすぐそばまで近寄せても逃げません。
逃げないのをいいことに頭部の拡大写真を撮りました。
でも次の瞬間飛び立って逃げようとしました。ここから連写で撮りますがピント合わせが勝負です。
いかがですか。鮮やかなオレンジ色に黒い目玉
ここでちょっと休憩
柿 平無核 北日本では沢山作られていますがこの辺では作っていません。気候が合わないのでしょうね。福島の方が毎年贈ってくださいます。甘くて柔らかくとても美味しいですよ。
毎日見に行くアサギマダラ
アサキマダラの卵
変な虫が葉裏についていました。
アサギマダラの小さな幼虫
「みんな頑張れよ」と言いたくなります。
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