曜日のない暮らし

日々の暮らしにあるささやかで素晴らしい瞬間
暮らしと心を癒してくれる生き物たち
山本弘三の写真を中心にした日記帳

飼育室のギフチョウ

2014年03月23日 | 日記

 19日よりギフチョウの羽化が始まりました。今はみかん畑の作業が忙しくてギフの羽化になかなか立ち会えません。もっと細かに記録しておくとよいのですが散発的な写真ばかりでうまくいっていませんが一部を紹介します。

蝶の種類によって羽化する時間帯にそれぞれ特徴があります。今まで見てきたところによると気温の上がり始める9時ごろから10時の間に始まるようです。蛹より這い出した翅のまだ伸びていない成虫はそのままの形でしばらく這い回ります。自然界では木に登って羽を伸ばしている姿が見られますが、蛹の殻にぶら下がって羽を伸ばすタイプの蝶が羽化後すぐに羽を伸ばしはじめるのに比べ地面から木に登るための時間が必要でその間は羽を伸ばさない方が良いのでしょう。

羽を伸ばし始めてから地面に落ちたり何かに引っかかったりすると羽をきれいに広げることができず歪になることもあります。私が傍でうろうろすると枝から落ちたり裏側へ隠れようとしたりして事故に遭うこともありました。羽化の時間帯はそっとしておいてやるのが一番のようです。

今日23日は天気も良く気温も上がりそうなので生まれ故郷の山へ蝶たちを返してやろうと思い、早朝にギフチョウたちが動かないうちに箱に入れて山へ運んで行きました。三角紙に入れて運ぶという手もありますが近いし面倒なので蝶はいつも段ボール箱で運んでいます。山へ着いてみるとびっくり、箱のふたを閉め忘れていたのかギフチョウたちはみんな箱から出て車の中を這い回っていました。1頭なんかはウインドウの縁でお外を眺めていました。うちの犬を連れまわすときには必ずウインドウに張り付いて外を眺めたがりますが、ギフチョウが同じような姿でいたのには思わず笑っちゃいました。

 


次々と生まれるギフチョウ

 

このようにして美しいギフチョウが生まれます。

 


飼育箱の中のギフチョウ

 

先に生まれたカバマダラと同居です。自然界ではありえないことですね。

 


室内での撮影会

生まれたばかりの美しい姿を撮らせてもらいました。 

 

とまっている草はカバマダラのエサのトウワタです。 

西陣織か友禅かと思わせる華やかな色合いに春一番の蝶の貫録を見せています。

この獣のような毛で覆われた身体はさすがに氷河時代の生き残りだと感じます。

とまっているのはカンアオイではありません。よく似ているシクラメンです。

 長丸のリング状の模様がはっきりと

 


いつまでも家で楽しんでいるわけにはいきません。生き物はそれがあるべき場所にもどさないと子孫の繁栄につながりませんからね。
今日は天気も良く、お日柄もよいかどうかは知りませんが山へ戻すことにしました。

朝の気温の低い時には飛びませんので箱に入れて運びます。

山についてびっくり

早くお外へ出たいよーう !

蓋が開いていたのかみんな車の中を這い回っていました。