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笹を抜く道具(2)

 笹を抜く道具を直そうとして失敗したことは5日前の記事にしたが、なんとかしようとあれからちょっと考えてみた。
 前回気づいたのはリングをどうするかということ。それと釘を打つとそこから木が裂けてしまうので、どうも釘で留めるのではなさそうだということ。では、どうするか?
 で、もう一度金具の形状をしっかり調べてみた。



 要するにリングが問題だ。リングを木に取り付けるには木の先を丸く細くしなければならない。しかも、それだけではリングに通った金具の行き場所がなくなってしまう。どうしたらいいんだろう?
 しばらく矯めつ眇めつしていたら、ようやく解決策が頭に浮かんだ。
そうか、木の先から切れ込みを入れて、そこに金具を入れていって、最後にリングで木を締め付ければいいんじゃないか。
 きっとそうだろう、間違いない!と思い込んで、まずは木の先をリングが嵌る細さに鑿で削って行った。



 次に鋸で切れ込みを入れた。



 そしてリングに通した金具全体を金槌で押し込んで行き、この辺でいいだろうと思われるところで押し込むのをやめ、リングを金槌で叩きながら木の先に嵌め込んだ。





 なかなか面倒な作業だったけど、なんとか形は整った。多分これでいいはず。釘は打つ必要があるのかないのか、よくわからなかったので、打たないままで試運転をしてみた。



 おお!!!思った通り!!金具は全く外れない。木の切れ込みがリングでギュッと抑えられているので、びくともしない状態になっているのだろう。大成功!!続けていったら、なんと笹の根っこが30㎝ほど取れた。おお!なんて優れもの!!



 しかし、先人の知恵とはなんて素晴らしいんだろう。この道具一つとっても経験と知恵の塊だ。機械万能の世の中でこうした手仕事に役に立つ道具がもっと大切にされる必要があるんじゃないかと思う。
 まあ、AIが自動笹取り機を作ってくれたら考え直すかもしれないけど。
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