議論 de 廃棄物

環境・廃棄物問題の個別課題から問題の深層に至るまで、新進気鋭の廃棄物コンサルタントが解説、持論を展開する。

中間処理が複数入る場合のマニフェストの書き方

2007年11月12日 05時27分18秒 | コンサル日誌
 2次中間処理が入る場合に、契約書はどう書くのかについては先日取り上げましたが、マニフェストはどうでしょうか。つまり、排出事業者⇒1次中間処理⇒2次中間処理⇒最終処分の場合です。

■正解
 正解は、「2次中間処理の情報はどこにも書かれない」です。

 実は契約書と同様、マニフェストも直後の処理と最終処分を管理することになっているのです。1次マニフェストは1次中間処理と最終処分、2次マニフェストは2次中間処理と最終処分、3次マニフェストは3次中間処理と最終処分を管理する、ということです。

■解説
 A票には、施行規則第8条の21のとおり、
*************
 運搬又は処分を受託した者の住所
 当該産業廃棄物に係る最終処分を行う場所の所在地
*************
 は書きますが、2次中間処理について書くことにはなっておりません。

 D票には、法第12条の3第3項で「処分受託者が処分終了について記載」することになっております。もちろん、1次マニフェストにとっての処分受託者は1次中間処理業者ですので、ここには1次中間処理の情報を書きます。
 E票については、第4項で「処分受託者が(自ら交付した)2次マニフェストのE票が戻ってきたら、その内容を1次マニフェストのE票に転記して返送」することとされています。

 ということで、1次マニフェストには2次中間処理について一切書く必要がないのです。
 結局、1次マニフェストでは2次中間処理は直接は管理されませんが、そこは2次マニフェストで管理されるということです。2次中間処理の管理は1次中間処理業者に任せるとして、最終処分がどうなったかだけは把握できるようにしているのですね。

 もちろん、2次中間処理がどうなっているのかE票に書いてもらうようにお願いすることはできますが、そういった例はまだ聞いたことがありません。どなたかよい方法をご存知であれば、是非事例をお寄せください。

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