議論 de 廃棄物

環境・廃棄物問題の個別課題から問題の深層に至るまで、新進気鋭の廃棄物コンサルタントが解説、持論を展開する。

社会を活性化させるベーシックインカム

2009年03月06日 05時46分38秒 | ベーシックインカム
■路頭に迷うよりマシ
 日経ビジネス2009年3月2日号で、建設焦土という特集が組まれています。談合がなくなり、公共事業が削減され、大不況に見舞われるなど悪条件が重なり、建設産業が悲鳴を上げているとのことです。
 そのしわ寄せは特に下請けに来ているということです。ひどい条件であっても仕事がなくて路頭に迷うよりはマシ、ということで限界まで我慢して、従業員の生活の質が下がることも余儀なくされます。生活の質が落ちるということは、家族、家庭教育、地域社会、ひいては社会全体が徐々に蝕まれていくことを意味すると思います。

 ポイントは「路頭に迷うよりマシ」というところです。だから皆そろって守りに入り、我慢比べをしてしまうのです。その結果、本当にどうしようもなくなるまで構造改革のプレッシャーが高まることになるのです。近い将来、突然の大崩壊ではなく無理のない変革が訪れるのであればよいのですが。。。

■社会を活性化させるベーシックインカム
 望ましい姿としては、無理に我慢などをせずに廃業したり新規事業に乗り出すことで、社会の新陳代謝、柔軟性、活力を高めることだと思います。もちろん我慢することで将来が開けることを否定するものではありませんが、先が見えないのであれば躊躇なくやり方を変えるべきでしょう。
 そして、転職、廃業、新規事業の立ち上げをしやすくするためにも、最低限の生活保障が重要です。ベーシックインカムはこのためのひとつの有望な政策だと思います。いつかは給付が終わる失業保険、貯金ゼロにならないと受けられない生活保護、こんなセーフティネットでは守りの人生にならざるを得ません。

 「ベーシックインカムはスムーズな構造改革と社会の活性化のための政策」と言えるのではないでしょうか。皆さん、いかが思われますか?
コメント
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