JF4CADの運用日誌2.5

アマチュア無線局JF4CADの活動内容紹介ブログです。

なぜ144MHzのFMは使われないのか

2021-09-09 | シャック便り
先日長田区に移動した際に「2mのFMってCQを出しても呼ばれない」というハム歴の浅い局からの話がありました。

なぜこうなっているのか、なぜ144MHzのFMに出てくるOMがほぼいないのか確かにビギナーの方には分からないと思います。この辺整理してみたいと思います。


[かつてはFMモービルの本命バンドでした]
50MHzから始まってモービルFMは144MHzの市販品が出るようになって人気を得ます。50MHzよりも波長が短いので効率のいいアンテナを載せることができるからです。このため人気が出て40kHz毎のチャンネルは20kHz毎になりました。

なお当初430MHzのリグは非常に高価で、タクシー無線(400MHz)の放出品を改造してQRVする局がいた程度でした。


[不法CBから大量に移ってきて混乱]
このようにモービルFMは順調に発展しましたが、そこに目を付けた連中が現れます。不法CBの連中です。CBはチャンネルが少ないため争いが絶えず、過変調や無茶苦茶な高出力を出す連中が出てバンド内が荒廃し、追い出される形で移ってきたという次第。

次第にこういう連中が増え、多勢に無勢で彼らに占領された144MHzのFMはまともなアマチュア局が使えないバンドとなりました。そのためアマチュア局はバンド幅の広い430MHzに移ってゆきました。


[短いアンテナの430MHzに人気が移行し過疎化]
こうして430MHzが流行すると、不法CB上がりの連中も430に移ってきます。短いアンテナでもそれなり飛ぶので便利、帯域が広く他局に邪魔されないからです。

こうして次第に144MHzのFMに出る局が減少、まともなアマチュア局も戻って来ないため144MHzのFMは過疎化し誰も出ないバンドとなりました。


SSBが主流になりFMが全く活用されなくなったこのバンドが今後どうなるのか、OMさんもビギナーの方も一度考えてみてはいかがでしょうか。
コメント (4)
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