■京都府立総合資料館 開館50周年記念『東寺百合文書展・筆跡』(2013年10月12日~11月10日)
10/14(月)三連休最後の一日は、東京の友人と入れ替わりに、京都在住の友人につきあってもらう。渋い選択で申し訳ないと思いながら、私の趣味で、まず文書展。ユネスコ記憶遺産推薦候補に決定した「東寺百合文書」から47件を展示。私は、2005年に同館で開催された『国宝・東寺百合文書展』も見ているし、さらに遡って、1998年に東京の根津美術館で開催された展示会も見ているので、感慨深い。今回、東寺の近くの路地に軒を連ねて住んでいた庶民の名前や、家の中にあった財産(衣料、食器、食品など)目録とか、こんなものまで残っているのか、と驚く記録資料がいろいろあった。テキストだけでなく、情報を「図示」して書き留めた文書も意外と多い。八条大宮西の地図に「門脇平中納言跡」(平教盛だ!)という文字を見つけて、にやにやしてしまう。
解説が分かりやすく、古文書が読めなくても楽しい、という声をネット上で見た。確かにそのとおりだが、自分が行ったときは、解説パネルだけ読んで、実際の文書を見ていない人が多かったのが残念。全展示資料の翻刻文が欲しかったというのはわがままだろうか。私が興味を持った資料は、ちょうど無かったので。
■承天閣美術館 開館三十周年記念『円山応挙展~相国寺・金閣寺・銀閣寺所蔵~』(2013年10月11日~12月15日)
次は絵画。承天閣美術館で応挙!? ということは、当然アレも出るんだろう、と思って行く。第一展示室には、応挙だけでなく、蘆雪や呉春の作品もあった。円山四条派って、関東人の私から見ると「京都」の香気が芬々と感じられて、憧れである。第二展示室に、出た!『七難七幅図巻』(福寿巻、人災巻、天災巻)、同下絵と同画稿。連れの友人は何も知らないので、「福寿巻」に見入っているが、私は既にドキドキしている。血まみれの「人災巻」は、度胸を決めないと、眼をそむけずに見ることができない。なお、今回は2010年のような奇妙な順路になっておらず、全て右から左に進むことができた点はありがたかった。
写生図も各種。樽の中に入ったような人物を頭の上から描いた図が、ツボにはまる。応挙って、奇想の画家ではないけど、この偏執的な写生好きは絶対おかしいと思うのよねーと感想を述べてみる。
■泉屋博古館 『仏の美術-ガンダーラから日本まで-』(2013年9月7日~10月20日)
ガンダーラの石彫や中国の金銅仏・仏具、日本の木彫仏など、アジア全域に拡がる仏教美術の諸相を多角的に紹介。たぶん一度は見ているのではないかな、と思ったが、やっぱり仏像は魅力的。同館コレクションのほかに、京大人文科学研究所、龍谷大、奈良博、京博などの所蔵品が出陳されている。「京都・西寿寺」の阿弥陀如来坐像というのは、どこのお寺かよく分からなかったが、2005年に「京都西寿寺阿弥陀如来坐像が平安後期の作と判明(2005年4月2日)」という記事の残っている、右京区鳴滝の西寿寺のことだろうか。本展の目録では「鎌倉時代 13世紀」の制作になっている。何度か見ていても好きなのは、雲南大理国の観音菩薩立像。すらりとしたプロポーション。北魏時代の獅子像、有翼獅子像もかわいい。
蓮弁形の光背を背負った黄金の弥勒仏立像(北魏・太和2年、重要文化財)は、同館仏像コレクションの中でも白眉の名品だと思うが、よく見ると、台座に線刻された供養者は、中国美術には珍しいくらいの脱力系である。台上の弥勒仏の威容と、どうしてこんなに差があるのか、不思議で仕方ない。これに比べると、日本・平安時代の線刻仏諸尊鏡像(国宝)は端正すぎて、ゆるキャラ度で負けている。
10/14(月)三連休最後の一日は、東京の友人と入れ替わりに、京都在住の友人につきあってもらう。渋い選択で申し訳ないと思いながら、私の趣味で、まず文書展。ユネスコ記憶遺産推薦候補に決定した「東寺百合文書」から47件を展示。私は、2005年に同館で開催された『国宝・東寺百合文書展』も見ているし、さらに遡って、1998年に東京の根津美術館で開催された展示会も見ているので、感慨深い。今回、東寺の近くの路地に軒を連ねて住んでいた庶民の名前や、家の中にあった財産(衣料、食器、食品など)目録とか、こんなものまで残っているのか、と驚く記録資料がいろいろあった。テキストだけでなく、情報を「図示」して書き留めた文書も意外と多い。八条大宮西の地図に「門脇平中納言跡」(平教盛だ!)という文字を見つけて、にやにやしてしまう。
解説が分かりやすく、古文書が読めなくても楽しい、という声をネット上で見た。確かにそのとおりだが、自分が行ったときは、解説パネルだけ読んで、実際の文書を見ていない人が多かったのが残念。全展示資料の翻刻文が欲しかったというのはわがままだろうか。私が興味を持った資料は、ちょうど無かったので。
■承天閣美術館 開館三十周年記念『円山応挙展~相国寺・金閣寺・銀閣寺所蔵~』(2013年10月11日~12月15日)
次は絵画。承天閣美術館で応挙!? ということは、当然アレも出るんだろう、と思って行く。第一展示室には、応挙だけでなく、蘆雪や呉春の作品もあった。円山四条派って、関東人の私から見ると「京都」の香気が芬々と感じられて、憧れである。第二展示室に、出た!『七難七幅図巻』(福寿巻、人災巻、天災巻)、同下絵と同画稿。連れの友人は何も知らないので、「福寿巻」に見入っているが、私は既にドキドキしている。血まみれの「人災巻」は、度胸を決めないと、眼をそむけずに見ることができない。なお、今回は2010年のような奇妙な順路になっておらず、全て右から左に進むことができた点はありがたかった。
写生図も各種。樽の中に入ったような人物を頭の上から描いた図が、ツボにはまる。応挙って、奇想の画家ではないけど、この偏執的な写生好きは絶対おかしいと思うのよねーと感想を述べてみる。
■泉屋博古館 『仏の美術-ガンダーラから日本まで-』(2013年9月7日~10月20日)
ガンダーラの石彫や中国の金銅仏・仏具、日本の木彫仏など、アジア全域に拡がる仏教美術の諸相を多角的に紹介。たぶん一度は見ているのではないかな、と思ったが、やっぱり仏像は魅力的。同館コレクションのほかに、京大人文科学研究所、龍谷大、奈良博、京博などの所蔵品が出陳されている。「京都・西寿寺」の阿弥陀如来坐像というのは、どこのお寺かよく分からなかったが、2005年に「京都西寿寺阿弥陀如来坐像が平安後期の作と判明(2005年4月2日)」という記事の残っている、右京区鳴滝の西寿寺のことだろうか。本展の目録では「鎌倉時代 13世紀」の制作になっている。何度か見ていても好きなのは、雲南大理国の観音菩薩立像。すらりとしたプロポーション。北魏時代の獅子像、有翼獅子像もかわいい。
蓮弁形の光背を背負った黄金の弥勒仏立像(北魏・太和2年、重要文化財)は、同館仏像コレクションの中でも白眉の名品だと思うが、よく見ると、台座に線刻された供養者は、中国美術には珍しいくらいの脱力系である。台上の弥勒仏の威容と、どうしてこんなに差があるのか、不思議で仕方ない。これに比べると、日本・平安時代の線刻仏諸尊鏡像(国宝)は端正すぎて、ゆるキャラ度で負けている。