○茨城県陶芸美術館 夏の企画展『アジアの熱気-東南アジア陶磁器の魅力 町田市立博物館名品展』ほか
http://www.tougei.museum.ibk.ed.jp/
ちょっと込み入った仕事があって、この数日、ブログの更新を怠っていたが、それを片付けに、今日は茨城県の笠間市に行ってきた。水戸線の車窓には、都会育ちの私には、夏休みの小旅行でしか見ることのできないような風景が、延々と続いていて、心なごんだ。
そうだ、笠間市といえば、陶芸美術館があった、と思い出した。駅貼りのポスターを見たら、企画展は『町田市立博物館名品展』とのこと。町田市立博物館の東南アジア陶磁器コレクションは、これまでにも何度か見ているので、ちょっと新鮮味には欠けるが、せっかくの機会なので、行ってみることにした。
今回の展示会は、「クメール」「タイ」「ベトナム」「ミャンマー」4つのセクションに分かれて、各地域の特産品を紹介している。かりんとうみたいな黒褐釉が特徴のクメールの陶磁器は最も素朴。平たくふくらんだ造型が特徴的である。ウサギや鳥の姿を模したものが可愛い。
中国の影響の影響を強く受けたベトナムは、最も多様で洗練された陶磁器を生み出した。陝西省の耀州窯によく似た青磁があってびっくりしたが、中国南部(広西・広東・復建)では、耀州窯ふうのオリーブ・グリーンの青磁が多く作られており、ベトナムもその影響を受けたのだそうだ。しかし、同じ片彫り技法を用いてはいても、文様がのびやかで、ずいぶん感じが違う。
タイのカロン窯の鉄絵っていいなあ(→こんなの)。ちょっと磁州窯に通じるところがある。ミャンマーの白釉緑彩も面白いと思った。うーむ。陶磁器に本格的に興味を持ち出すと、国境を超えて、際限がないなあ。
別の展示室では、平成18年度の新収蔵品と、日本の近現代陶芸作家の名品を見た。板谷波山って、日本の近代陶芸として初めて重要文化財の指定をうけた『葆光彩磁珍果文花瓶』くらいしか知らなくて、全てこういう柔らかな色調の作品なのかと誤解していたら、さまざまな実験をしていることが分かって面白かった。
http://www.tougei.museum.ibk.ed.jp/
ちょっと込み入った仕事があって、この数日、ブログの更新を怠っていたが、それを片付けに、今日は茨城県の笠間市に行ってきた。水戸線の車窓には、都会育ちの私には、夏休みの小旅行でしか見ることのできないような風景が、延々と続いていて、心なごんだ。
そうだ、笠間市といえば、陶芸美術館があった、と思い出した。駅貼りのポスターを見たら、企画展は『町田市立博物館名品展』とのこと。町田市立博物館の東南アジア陶磁器コレクションは、これまでにも何度か見ているので、ちょっと新鮮味には欠けるが、せっかくの機会なので、行ってみることにした。
今回の展示会は、「クメール」「タイ」「ベトナム」「ミャンマー」4つのセクションに分かれて、各地域の特産品を紹介している。かりんとうみたいな黒褐釉が特徴のクメールの陶磁器は最も素朴。平たくふくらんだ造型が特徴的である。ウサギや鳥の姿を模したものが可愛い。
中国の影響の影響を強く受けたベトナムは、最も多様で洗練された陶磁器を生み出した。陝西省の耀州窯によく似た青磁があってびっくりしたが、中国南部(広西・広東・復建)では、耀州窯ふうのオリーブ・グリーンの青磁が多く作られており、ベトナムもその影響を受けたのだそうだ。しかし、同じ片彫り技法を用いてはいても、文様がのびやかで、ずいぶん感じが違う。
タイのカロン窯の鉄絵っていいなあ(→こんなの)。ちょっと磁州窯に通じるところがある。ミャンマーの白釉緑彩も面白いと思った。うーむ。陶磁器に本格的に興味を持ち出すと、国境を超えて、際限がないなあ。
別の展示室では、平成18年度の新収蔵品と、日本の近現代陶芸作家の名品を見た。板谷波山って、日本の近代陶芸として初めて重要文化財の指定をうけた『葆光彩磁珍果文花瓶』くらいしか知らなくて、全てこういう柔らかな色調の作品なのかと誤解していたら、さまざまな実験をしていることが分かって面白かった。