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現地レポート:マレーシア2都市で食と癒しの体験

2015-01-30 | 先住民族関連
トラベルビジョン-2015年1月29日(木)
クアラルンプールとマラッカで体験するマレーシアの多様性
 2015年、マレーシア政府観光局がグローバルに展開していく観光テーマは「イヤー・オブ・フェスティバル」。多民族国家であるマレーシアならではの文化の多様性に焦点をあて、グルメやイベントを通してその魅力をアピールしていく。デスティネーションに脚光をあてるのではなく、テーマを立てて国の魅力を伝える方針だ。キャンペーンに伴い、マレーシアでは数々のイベントが繰り広げられる。今回はテーマのひとつである「食」を中心に、女性に人気の2都市、クアラルンプールとマラッカを街歩きしながら多様性を探った。
クアラルンプールで味わうバラエティ豊かな食文化

(写真)人気のナシレマ店。テイクアウトもOK
 13の州と3つの連邦特別区からなるマレーシアの首都クアラルンプール。アジア有数の大都市で、マレー系、中華系、インド系、そしてカダザン族、イバン族などの先住民族など、様々なバックボーンをもつ民族で構成されている。生活様式や服装、宗教など、民族ごとにそれぞれ特徴はあるが、その中で旅行者がいちばん身近に感じられるのはやはり食文化ではないだろうか。
 マレー系の料理の代表格は「ナシレマ」。「ナシ」はご飯、「レマ」は油(ココナッツオイル)を意味し、ココナッツオイルで炊いたご飯に揚げた小魚やピーナッツ、ゆで卵などのおかずを盛り、辛味のサンバルソースをかけたもの。マレー系以外の民族にも愛される、いわば国民食だ。ホテルで美しく盛り付けられたものは、スパイシーさを押さえて食べやすくアレンジされているが、せっかくならローカル向けの食堂で本場の味を試してみたい。
 クアラルンプールで庶民向けのワルン(食堂)が集まっている通りは、ジャラン・カンポンバル。人によって好みの店が分かれるが、人気が高い店は、「アンタラバングサ」。店先にテンペ(大豆の発酵食品)やアヤム・ルンダン(鶏の煮込み)、焼き鳥、空芯菜の炒め物など、料理がズラリと並ぶ。食べたいおかずを指で差すと、店員がご飯の上に豪快に乗せ、仕上げにサンバルをかけてくれる。おかずによって金額は異なるが1品1から3リンギットが目安。
 中華系で味わいたいメニューは、福建省を由来とする肉骨茶(バクテー)。豚のあばら肉などをスパイスでじっくりと煮込んだ鍋料理で、トッピングに油条(揚げパン)などをのせて、ご飯と一緒に茶漬けのようにして食べる。スパイスやハーブの組み合わせで違いが出るスープが味わいどころだ。ローカルの間で人気が高いのは、ジャラン・インビの肉骨茶の専門店「ユクヤット・バクテー」だろう。
 他にもインド系のカレーや福建省の中華から派生したラクサなど、クアラルンプールでは豊かなマレーシアの文化を、食を通して堪能できる。
女性に人気のプラナカン文化
古都マラッカで街歩き
 クアラルンプールから南へ約2時間、マレー半島の西南に位置する古都マラッカ。東西貿易の要衝として500年もの長きに渡り栄えた港町で、プラナカン文化の中心地でもある。
 「プラナカン」とはマレー語で「ここで生まれた」という意味があり、移民してきた男性と地元のマレー人女性の間に生まれた混血の子孫のことを差す。中でも中国、主に福建省からやってきた移民の子孫の男児をババ、女児をニョニャと呼び、その華やかなババ・ニョニャ文化(または総称のプラナカン文化)は代々受け継がれてきた。世界遺産でもあるマラッカ旧市街では、食・工芸・建築などに、その高い芸術性が開花している。
 中でもニョニャの花嫁修業として重要視されていた、料理と刺繍の技術には目を見張る。ニョニャ料理は、スパイスやココナッツ、パンダンなど自生の植物に加え、中華の食材を使用し、中華の技術で調理したもの。ひと口で終わってしまうような小さな料理にも、時間と手間ひまを惜しまずかける。
プラナカンのハーフのジョイスさんのお店「Jマニク」
 そして精緻な刺繍は、忍耐強さを養い美しく自分を飾る装飾品として、重要なもの。特に手先の器用さを示す靴への思い入れは強く、嫁入り前の娘たちは美しいビーズ刺繍の靴が仕上げられるようになるまで、外出も禁止されていたそうだ。ちなみに、1ミリに満たない小さなビーズを縫いこんだ手刺繍の靴は、作成に2、3ヶ月かかるという。
 伝統的な調理器具やカゴ細工などの工芸品、ビーズ刺繍の靴店や鮮やかな色遣いのアンティーク雑貨店などが軒を連ねるマラッカの旧市街。クアラルンプールから日帰りツアーもあるが、できれば滞在してじっくり街歩きを楽しみたい。
2都市でユニークなスパを
プラナカン文化の体験も
 クアラルンプールには優雅なホテルスパや町中にも手ごろなマッサージ店などが豊富にあるが、ユニークな癒しのアプローチで注目を集めているのが、郊外にある「ザ・シャトー・スパ&オーガニック・ウェルネス・リゾート」。“肌に触れるすべてのものがオーガニック”をコンセプトにしたスパ・リゾートだ。
 リゾートはクアラルンプールから車で約45分、海抜1000メートルの山間に展開する2万坪もの敷地を誇るリゾート・コンプレックス「べルジャヤ・ヒルズ」にある。フランスの古城をモチーフにした外観が特徴的なホテル内にある「ラ・サンテ」スパは、西洋医術のドクターと栄養士が常駐。無料カウンセリングを元に日常生活を改善し、減量やデトックスなどめざすゴールに向けたプログラムを組んでもらえる。メニューは日帰りから数日間に及ぶものまで、目的に合わせてチョイスを。緑に包まれた山間の環境にも癒されることだろう。
 また、マラッカではプラナカン文化をテーマにしたスパを受けることができる。YTLホテルズのスパ・ヴィレッジの特徴は、その土地ならではの癒しの文化を取り入れること。ホテル「ザ・マジェスティック・マラッカ」内の「スパ・ヴィレッジ・マラッカ」でも、プラナカン文化をベースにした趣向を凝らしたメニューが体験できる。
 スパでは全メニューで、プレ・トリートメントとしてニョニャの花嫁が挙式の12日前からおこなう儀式の一部が体験できる。これはシャンプー&ヘッドマッサージを実施するもので、シャンプー台に寝ている間も天井にはめ込んだテレビで往年の番組を流すなど、タイムトリップしたような演出も。洗髪と頭皮マッサージ後、木の櫛で髪をとき、ジャスミンの花飾りを髪につけて出来上がり。この1ステップが、続くトリートメントでさらにリラックスした状況に導く心の準備となるのだ。
 数あるメニューのうち、プラナカンの文化を取り入れたおすすめはナツメグ・ライス・ローリング・マッサージ。ストレッチとロングストロークのマッサージの後、米粒とナツメグの種を入れた布袋を背中に当てリズミカルに刺激し、筋肉の緊張をほぐす。ほかにも3時間におよぶパッケージなど、プラナカン文化をモチーフとしたメニューが複数用意されている。
http://www.travelvision.jp/destination/detail.php?id=65530
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