台湾トゥデイ 2024/10/01
中華民国台湾と正式な外交関係を持つパラオ共和国は10月1日に独立30周年を迎えた。頼清徳総統は、台湾の先住民族行政を管轄する原住民族委員会の曽智勇(パイワン語の氏名はLjaucu・Zingrur)主任委員(大臣に相当、写真左)を特使としてパラオ共和国に派遣。曽主任委員は9月29日に同国のスランゲル・S・ウィップス・ジュニア大統領(右)を表敬訪問して賀詞を奉呈した。(原住民族委員会)
中華民国台湾と正式な外交関係を持つパラオ共和国は10月1日に独立30周年を迎えた。頼清徳総統は、台湾の先住民族行政を管轄する原住民族委員会の曽智勇(パイワン語の氏名はLjaucu・Zingrur)主任委員(大臣に相当)を特使としてパラオ共和国に派遣。曽主任委員は9月29日に同国のスランゲル・S・ウィップス・ジュニア大統領を表敬訪問して賀詞を奉呈した。中華民国台湾とパラオは1999年に国交を樹立。今年で国交樹立25周年を迎える。
曽主任委員はウィップス大統領との会談の中で、ウィップス大統領がさまざまな国際会合で台湾のために発言していることに感謝すると同時に、台湾の先住民族はパラオの人々と文化的にも深いつながりがあり、例えばパラオの人々が挨拶に使う「alii」という言葉は、パイワン族の言葉で「良い友人」という意味になるとして、パラオに来ると自分の集落に戻ったような親しみを感じ、リラックスすると伝えた。曽主任委員はまた、台湾とパラオの人々は家族のようなもので、今後も双方の先住民集落間の交流や連携を強化し、(今年で国交樹立25周年を迎える)両国の関係がさらに多くの25年を迎えられるよう願っていると述べた。
ウィップス大統領はこれに対して、「国連はそもそもすべての個人の声がとても重要だと考えており、台湾の人々を排除すべきではない。台湾とパラオの人々が団結すれば、より大きな力を生み出すことができる。これからも台湾とパラオがより多くの協力の機会を模索できるよう支持していきたい」と述べた。
なお、曽主任委員をはじめとする特使団は、パラオ共和国の独立30周年と中華民国台湾・パラオ国交樹立25周年を祝い、独立記念関連のイベントや第31回パラオ全国女性総会に参加するためパラオを訪れた。9月27日にはパラオの法務大臣、上院議員、観光発展大臣などを表敬訪問したほか、28日にはアイライ州を訪れ、州知事及び観光担当職員らと意見交換を行った。29日にはウィップス大統領を表敬訪問して賀詞を奉呈し、夜には外交部および在パラオ中華民国大使館とともに主催の晩さん会を開いた。晩さん会にはウィップス大統領やパラオの国務大臣(外相)、各州の酋長などを招き、台湾の先住民族の舞踊などでもてなした。30日は第31回パラオ全国女性総会に参加した。
台湾から派遣された特使団は各国の祝賀団の中でも最大規模で、ウィップス大統領、下院議長、国務大臣などは「台湾が実際の行動によってパラオにとって重要な独立記念日を祝うことはパラオに対する最大の支持を示すものだ」と繰り返し言及していたという。