北海道新聞 2025年6月27日 17:59(6月27日 19:01更新)
【平取】アイヌ文化の復興を目指し、町などが2008年から取り組んできたアイヌ民族の伝統的な生活空間「イオル」の再生事業が、NPO法人日本ビオトープ協会(東京)から本年度の協会会長特別賞を受けた。本年度の受賞は道内唯一。アイヌ民族の生活用具に使われる樹木の育成や水辺の整備などが高く評価され、地元から喜びの声が上がっている。
同法人は全国の環境・建築関連の学者や土木業者らが会員で、生物が住みやすい環境をつくる活動「ビオトープ」の普及啓発や、個人・企業の取り組みを表彰している。本年度は平取町や茨城県、富山県などの計5件が選ばれた。
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<ことば>ビオトープ 生き物の生息する空間を意味するドイツ語で、ギリシャ語の「bio」(命)と「topos」(場所)からの造語。ある限られた空間を対象に、地域本来の生態系や自然風景の復元・保護を目指す。