毎日新聞2017年8月11日 東京朝刊
尊厳回復につながる
ドイツに収蔵されていた遺骨について、日本政府が返還に取り組んだことは、長い間、差別に苦しみ、今も(他の日本人との)格差が残るアイヌの人々にとって、尊厳の回復につながる出来事だ。
返還された頭骨1体以外についても、どのような事情でドイツに持ち込まれたのか解明し、少しずつ返還が進められるべきだ。独側が返還条件に掲げる「不当な収集」の証明がないという理由で、遺骨が独国内の収蔵庫に放置されることは正しいことではない。
収蔵団体側には、多くの遺骨を返還してしまうと、さらなる返還要請が来るのではという不安がある。だが、…
残り481文字(全文747文字)
https://mainichi.jp/articles/20170811/ddm/007/040/029000c
尊厳回復につながる
ドイツに収蔵されていた遺骨について、日本政府が返還に取り組んだことは、長い間、差別に苦しみ、今も(他の日本人との)格差が残るアイヌの人々にとって、尊厳の回復につながる出来事だ。
返還された頭骨1体以外についても、どのような事情でドイツに持ち込まれたのか解明し、少しずつ返還が進められるべきだ。独側が返還条件に掲げる「不当な収集」の証明がないという理由で、遺骨が独国内の収蔵庫に放置されることは正しいことではない。
収蔵団体側には、多くの遺骨を返還してしまうと、さらなる返還要請が来るのではという不安がある。だが、…
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