先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

白老の新井田さんら4人が指定無形民俗文化財に認定

2013-03-30 | アイヌ民族関連
【室蘭民報 2013年3月29日(金)朝刊】
 白老町は28日、町指定無形民俗文化財・伝統文化継承者として、アイヌ文化にかかわる新井田幹夫さん(61)、塩田知治さん(64)、下河ヤエさん(74)、松永八重子さん(71)に認定書を贈った。
 新井田さんは「アイヌ民族博物館内のチセ(伝統的家屋)造りを介した空間整備・伝承」、塩田さんは「同博物館内やイオル事業のチセ造りを介した空間整備と北海道犬の飼育・普及活動」、下河さんは「裁縫や刺しゅうの工芸、踊りや歌の芸能」、松永さんは「ゴザ編みや縫製、刺しゅうの工芸、舞踊やムックリの芸能、アイヌ語」の継承者として認定された。これまでの認定者は14人を数える。
 認定式は町コミュニティセンターで開催された。新井田さんは「先輩から指導を受け、継承の一翼を担えただけで幸せ」、塩田さんは「博物館を退職してからでもチセ造りに携われたら」、下河さんは「昔の人は楽しんでやっていたという思いで縫っています。できる限り皆さんに教えていきたい」と語った。松永さんは欠席した。
 4人を継承者にすべきと町教委に答申した文化財等運営審議会の岡田路明会長は「今後ともますます技術に磨きをかけ、文化発展に尽力いただければ」とあいさつした。
 4人の略歴は次の通り。
 ▽新井田幹夫さん=昭和57年のアイヌ民族博物館勤務初年からチセ建設に携わり、現存するチセはすべて手掛けている。平成24年度アイヌ文化奨励賞受賞。
 ▽塩田知治さん=チセ造りに長年携わり、素材調達や屋根ふき、柱組み立てなどに従事してきた。同博物館で飼育している北海道犬、ヒグマの世話を担当している。
 ▽下河ヤエさん=同博物館職員時代に裁縫、刺しゅう、踊り、歌を習得。退職後は先達の施した模様の特徴や運針にこだわり、趣味を兼ねながら活動している。
 ▽松永八重子さん=同博物館退職後に刺しゅうサークルを結成、イオル再生事業で講師を務めるなどアイヌ文化発信に貢献してきた。ムックリは同博物館ホームページに模範演奏として取り上げられている。(富士雄志)
http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/back/2013/03/29/20130329m_08.html
この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« アイヌ民族遺骨 数百体分が... | トップ | 【白老】伝統文化継承者4人... »
最新の画像もっと見る

アイヌ民族関連」カテゴリの最新記事