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アイヌ儀式で豊漁祈願 シシャモの季節にカムイノミ

2013-10-30 | アイヌ民族関連
苫小牧民報 (2013年 10/29)
 鵡川アイヌ文化伝承保存会(佐渡日出男会長)主催で、シシャモの豊漁を祈願するシシャモ・カムイノミが27日、むかわ町汐見の鵡川河口左岸の「ムレトイの丘」で行われた。
 シシャモは、むかわ町の名産品。アイヌの伝説には、飢えで苦しむ人たちのため、神様が柳の葉を川に流し、魚に変えたという話もあり、漢字では「柳葉魚」と書く。
 むかわ町は、アイヌ民族の神様を祈願するカムイノミにシシャモの豊漁祈願も込め、同保存会が北海道アイヌ協会むかわ支部の協力を得て1992年から毎年10月に開催している。
 見学も含めて約120人が参加。会場のムレトイの丘は津波から人々を救った伝説が残る場で、イナウをささげた祭壇を構え、アイヌ民族の伝統衣装を着た男たちが、シシャモを備えた炉を囲んだ。海や山に魚といった神々を意味するイナウに祈りを込め、続いて、女性たちが供物を届けて先祖供養も行った。
 その後、苫小牧アイヌ文化保存会などが古式舞踊を披露し、さらに、参加者全員にシシャモ汁やごはんも振る舞われた。
 佐渡会長は「肌寒い中での儀式だったが、シシャモ荒れと言って寒さが厳しくなると、シシャモが寄ってくるとされる。ここ数年不漁が続いているので、きょうの願いが届いてくれたら」と話していた。
http://www.tomamin.co.jp/2013106585
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